弁護士法人ITJ法律事務所

裁判例


戻る

         主    文
     本件上告を棄却する。
     上告費用は上告人の負担とする。
         理    由
 上告代理人水崎幸蔵の上告理由第一点、第二点について。
 所論の点に関する原判決の事実認定は、その挙示する証拠に照らし是認すること
ができる。原判決に所論の違法はない。論旨は、独自の見解に立つて、適法になさ
れた原審の証拠の取捨判断、事実認定を非難するに帰し、採用できない。
 同第三点、第四点について。
 本件貸金債務は昭和三一年四月二八日の経過と共に消滅時効が完成したことは、
原判決の適法に確定するところである。
 また、上告人が昭和三四年九月主債務者たる訴外会社の代表取締役兼連帯保証人
として被上告人に対し本件貸金債務の存在を認め、右貸金元金を金五〇万円の限度
において支払う意思を有することを明示した旨その他原判決の事実認定は、その挙
示する証拠に照らして是認することができるし、右事実関係に基づいて訴外会社及
び上告人は昭和三四年九月本件主債務及び保証債務を元金五〇万円の限度において
承認したものであるとする原判決の認定を支持することができる。
 思うに、主債務の消滅時効完成後に、主債務者が当該債務を承認し、保証人が、
主債務者の債務承認を知つて、保証債務を承認した場合には、保証人がその後主債
務の消滅時効を援用することは信義則に照らして許されないものと解すべきである。
(昭和三七年(オ)第一三一六号同四一年四月二〇日大法廷判決、民集二〇巻四号
七〇二頁参照。)これと同旨の見解に立ち、その確定した事実関係に基づき上告人
の所論消滅時効の主張を排斥した原判決の判断は正当であり、原判決に所論の違法
はない。論旨は、原判決を正解せず、また、原審の認定にそわない事実を主張して、
適法になされた原審の証拠の取捨判断、事実の認定、それに基づく正当な判断を非
難するに帰し、採用することができない。
 同第五点について。
 所論摘示の原判決の判断の正当であることは既に説示した通りであるし、上告人
が原判決認定の通り承認した本件貸金債務元金五〇万の内の金三〇万円について、
支払期後であり、かつ、右債務承認の後である昭和三四年一〇月一日以降完済まで
日歩一〇銭の遅延損害金を支払うべきものであるとする原判決の判断は、その確定
した事実関係に基づき正当である。原判決に所論の違法はなく、論旨は、独自の見
解に立つて正当な原判決を非難するに帰し、採用できない。
 よつて、民訴法四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文の
とおり判決する。
     最高裁判所第一小法廷
         裁判長裁判官    岩   田       誠
            裁判官    入   江   俊   郎
            裁判官    長   部   謹   吾
            裁判官    松   田   二   郎
            裁判官    大   隅   健 一 郎

戻る



採用情報


弁護士 求人 採用
弁護士募集(経験者 司法修習生)
激動の時代に
今後の弁護士業界はどうなっていくのでしょうか。 もはや、東京では弁護士が過剰であり、すでに仕事がない弁護士が多数います。
ベテランで優秀な弁護士も、営業が苦手な先生は食べていけない、そういう時代が既に到来しています。
「コツコツ真面目に仕事をすれば、お客が来る。」といった考え方は残念ながら通用しません。
仕事がない弁護士は無力です。
弁護士は仕事がなければ経験もできず、能力も発揮できないからです。
ではどうしたらよいのでしょうか。
答えは、弁護士業もサービス業であるという原点に立ち返ることです。
我々は、クライアントの信頼に応えることが最重要と考え、そのために努力していきたいと思います。 弁護士数の増加、市民のニーズの多様化に応えるべく、従来の法律事務所と違ったアプローチを模索しております。
今まで培ったノウハウを共有し、さらなる発展をともに目指したいと思います。
興味がおありの弁護士の方、司法修習生の方、お気軽にご連絡下さい。 事務所を見学頂き、ゆっくりお話ししましょう。

応募資格
司法修習生
すでに経験を有する弁護士
なお、地方での勤務を希望する先生も歓迎します。
また、勤務弁護士ではなく、経費共同も可能です。

学歴、年齢、性別、成績等で評価はしません。
従いまして、司法試験での成績、司法研修所での成績等の書類は不要です。

詳細は、面談の上、決定させてください。

独立支援
独立を考えている弁護士を支援します。
条件は以下のとおりです。
お気軽にお問い合わせ下さい。
◎1年目の経費無料(場所代、コピー代、ファックス代等)
◎秘書等の支援可能
◎事務所の名称は自由に選択可能
◎業務に関する質問等可能
◎事務所事件の共同受任可

応募方法
メールまたはお電話でご連絡ください。
残り応募人数(2019年5月1日現在)
採用は2名
独立支援は3名

連絡先
〒108-0023 東京都港区芝浦4-16-23アクアシティ芝浦9階
ITJ法律事務所 採用担当宛
email:[email protected]

71期修習生 72期修習生 求人
修習生の事務所訪問歓迎しております。

ITJではアルバイトを募集しております。
職種 事務職
時給 当社規定による
勤務地 〒108-0023 東京都港区芝浦4-16-23アクアシティ芝浦9階
その他 明るく楽しい職場です。
シフトは週40時間以上
ロースクール生歓迎
経験不問です。

応募方法
写真付きの履歴書を以下の住所までお送り下さい。
履歴書の返送はいたしませんのであしからずご了承下さい。
〒108-0023 東京都港区芝浦4-16-23アクアシティ芝浦9階
ITJ法律事務所
[email protected]
採用担当宛