弁護士法人ITJ法律事務所

裁判例


戻る

         主    文
     本件上告を棄却する。
     上告費用は上告人の負担とする。
         理    由
 上告代理人弁護士富田政儀、同天利新次郎の上告理由第一点について。
 しかし、市議会における議員の除名議決は、特にこれに基すく執行機関の処分を
またず直にその議員をして議員たる地位を失わしめる法律効果を生ぜしめる行為で
あるから、一種の行政処分と解すべく、この場合の市議会は行政訴訟特例法一条に
いわゆる行政庁に該当すると解するを相当とする。そして、地方自治法一三五条所
定の懲罰の四種類中のいずれの懲罰を科すべきかは所論のように全然市議会の自由
裁量に属するものといえないばかりでなく議員の議会において使用した言葉が同一
三二条所定の「無礼の言葉」に該当するか否かは、、法律解釈の問題であつて、こ
れが解釈を誤りこれに基き議員を除名したような場合には、その前提が違法である
から、除名そのものもまた違法たるを免れないのである。されは、被上告人の上告
議会における言動を無礼の言葉を使用したものに該当するとして被上告人を除名し
た上告議会の本件議決を違法であると主張してこれが取消を求める本訴請求は、憲
法五八条二項に基く除名の取消訴訟とは異り、前記特例法一、二条所定の違法な処
分の取消訴訟であるといわなければならない。それ故、本論旨は、その理由がない。
 同第二点について。
 しかし、原判決は、単に所論摘示のごとく判示したのではなく、次のごとく判示
したのである。すなわち、原判決は、議員が果たしてどんな発言をしたかを確定す
ることは事実問題であるが、その認定された発言が地方自治法一三二条の無礼の言
葉を使用したことに該当するかどうかは裁判所が客観的に判断すべき法律問題であ
つて、議会の主観的判断に拘束されない旨を判示したのである。そして、原判決の
右の説示は正当であつて、当裁判所においてもこれを是認すべきものと考える。さ
れば、所論は、原判示に副わない非難であつて採るを得ない。
 同第三点について。
 しかし、原判決の所論摘示の判示は、地方自治法一三二条だけの適用についての
判示であつて、所論のごとき議会の議員に対する懲罰理由全般についての説示では
ない。されば、後者を以て前者のみに関する原判示を非難する所論は、原判示に副
わないものであつて、採ることができない。また、本件懲罰議決が被上告人の議場
内における発言が無礼であるとの理由のみで除名したものであることは、当事者間
に争のないところであつて、それ故、原判決は、被上告人の議場外の行為に多大の
反省を要する点があるからといつてこれを被上告人の議会においてした発言に結び
付けてその発言を無礼の言葉であると解することは当を失すると説示したのである。
されば、原判決には所論のような理由齟齬は認められない。
 同第四点について。
 しかし、所論摘示の原判決の説示は、地方自治法一三二条にいう無礼の言葉を解
するのに社交上の儀礼を標準としてはならないことを説明した判示の一部であつて、
その全部の判示を通読すればその判示はすべて正当として肯認することができる。
そして、所論のごとき悪徳議員が必要な発言に籍口して為す発言は議員の発言とし
て必要なものといえないから、原判決のごとく解しても何等不都合はない。論旨は
それ故その理由がない。
 同第五点について。
 しかし、所論摘示の原判決の判示は、原判決が成立に争のない甲第一〇号証その
他原判示の争のない事実等から認定した事実に基く判断であつて、その認定には反
経験則その他の違法は認められない。されば、所論は、原判決が適法に為した事実
の認定を非難するに帰し採用し難い。
 よつて民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員一致の意見で主文のと
おり判決する。
     最高裁判所第一小法廷
         裁判長裁判官    斎   藤   悠   輔
            裁判官    真   野       毅
            裁判官    岩   松   三   郎

戻る



採用情報


弁護士 求人 採用
弁護士募集(経験者 司法修習生)
激動の時代に
今後の弁護士業界はどうなっていくのでしょうか。 もはや、東京では弁護士が過剰であり、すでに仕事がない弁護士が多数います。
ベテランで優秀な弁護士も、営業が苦手な先生は食べていけない、そういう時代が既に到来しています。
「コツコツ真面目に仕事をすれば、お客が来る。」といった考え方は残念ながら通用しません。
仕事がない弁護士は無力です。
弁護士は仕事がなければ経験もできず、能力も発揮できないからです。
ではどうしたらよいのでしょうか。
答えは、弁護士業もサービス業であるという原点に立ち返ることです。
我々は、クライアントの信頼に応えることが最重要と考え、そのために努力していきたいと思います。 弁護士数の増加、市民のニーズの多様化に応えるべく、従来の法律事務所と違ったアプローチを模索しております。
今まで培ったノウハウを共有し、さらなる発展をともに目指したいと思います。
興味がおありの弁護士の方、司法修習生の方、お気軽にご連絡下さい。 事務所を見学頂き、ゆっくりお話ししましょう。

応募資格
司法修習生
すでに経験を有する弁護士
なお、地方での勤務を希望する先生も歓迎します。
また、勤務弁護士ではなく、経費共同も可能です。

学歴、年齢、性別、成績等で評価はしません。
従いまして、司法試験での成績、司法研修所での成績等の書類は不要です。

詳細は、面談の上、決定させてください。

独立支援
独立を考えている弁護士を支援します。
条件は以下のとおりです。
お気軽にお問い合わせ下さい。
◎1年目の経費無料(場所代、コピー代、ファックス代等)
◎秘書等の支援可能
◎事務所の名称は自由に選択可能
◎業務に関する質問等可能
◎事務所事件の共同受任可

応募方法
メールまたはお電話でご連絡ください。
残り応募人数(2019年5月1日現在)
採用は2名
独立支援は3名

連絡先
〒108-0023 東京都港区芝浦4-16-23アクアシティ芝浦9階
ITJ法律事務所 採用担当宛
email:[email protected]

71期修習生 72期修習生 求人
修習生の事務所訪問歓迎しております。

ITJではアルバイトを募集しております。
職種 事務職
時給 当社規定による
勤務地 〒108-0023 東京都港区芝浦4-16-23アクアシティ芝浦9階
その他 明るく楽しい職場です。
シフトは週40時間以上
ロースクール生歓迎
経験不問です。

応募方法
写真付きの履歴書を以下の住所までお送り下さい。
履歴書の返送はいたしませんのであしからずご了承下さい。
〒108-0023 東京都港区芝浦4-16-23アクアシティ芝浦9階
ITJ法律事務所
[email protected]
採用担当宛