弁護士法人ITJ法律事務所

裁判例


戻る

         主    文
     本件上告を棄却する。
     上告費用は上告人の負担とする。
         理    由
 上告代理人板持吉雄の上告理由第一、第二点について。
 原審の引用した第一審判決の事実摘示中には、本件土地売買契約の成立の自白の
有無につき明確ならざる記載のあることは所論のとおりであつて、釈明不十分のそ
しりを免かれないが、第一審の昭和二七年一一月一七日の口頭弁論で陳述したもの
とみなされた答弁書並びに同年一二月一七日の口頭弁論で被告(控訴人、被上告人)
訴訟代理人の陳述した準備書面をしさいに検討すれば、結局被告において、本件土
地売買契約の成立を否認する趣旨であることを看取できないことはないから、所論
自白の撤回の問題は生じない。仮に所論のとおり被上告人において本件土地売買契
約成立についての自白の撤回をしたものと解すべきであるとしても、自白の撤回に
ついて相手方の同意がなくとも、相手方が異議を述べた形跡が認められない場合は、
自白の撤回は有効であると解すべきところ(昭和三〇年(オ)第六一九号昭和三四
年九月一七日第一小法廷判決参照)、本件においては、上告人(被控訴人、原告)
が右自白の撤回につき異議を述べた形跡を認めることはできないから、右自白の撤
回は有効であるというべきである。従つて、原判決には、所論の法令違背ないし釈
明義務懈怠の違法はなく、論旨は採用できない。
 同第三点について。
 原審は、挙示の証拠を綜合して、判示事実を認定したのであつて、右証拠によれ
ばこれを肯認できる。所論は、ひつきよう独自の証拠解釈に基づき原審の専権に属
する証拠の取捨判断及び事実認定を非難するに帰し、上告適法の理由とならない。
 同第四点について。
 原審がその最終の口頭弁論期日に、弁論を更新し、当事者双方は従前の口頭弁論
の結果を陳述したことは記録上あきらかであるから、右最終弁論に関与した所論両
裁判官が原判決の評決に関与したことは違法でない。論旨は理由がない。
 同第五点について。
 上告人は、判決に影響を及ぼすべき重大な事実誤認があつて、原判決を破毀しな
ければ著しく正義に反すると認めるときは、これを上告理由とすることができる旨
の規定を設けない民事訴訟法は、憲法三二条に違反すると主張するが、所論は、原
判決の違法を攻撃するものではないから、上告適法の理由とならない。
 よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと
おり判決する。
     最高裁判所第二小法廷
         裁判長裁判官    藤   田   八   郎
            裁判官    池   田       克
            裁判官    河   村   大   助
            裁判官    奥   野   健   一
            裁判官    山   田   作 之 助

戻る



採用情報


弁護士 求人 採用
弁護士募集(経験者 司法修習生)
激動の時代に
今後の弁護士業界はどうなっていくのでしょうか。 もはや、東京では弁護士が過剰であり、すでに仕事がない弁護士が多数います。
ベテランで優秀な弁護士も、営業が苦手な先生は食べていけない、そういう時代が既に到来しています。
「コツコツ真面目に仕事をすれば、お客が来る。」といった考え方は残念ながら通用しません。
仕事がない弁護士は無力です。
弁護士は仕事がなければ経験もできず、能力も発揮できないからです。
ではどうしたらよいのでしょうか。
答えは、弁護士業もサービス業であるという原点に立ち返ることです。
我々は、クライアントの信頼に応えることが最重要と考え、そのために努力していきたいと思います。 弁護士数の増加、市民のニーズの多様化に応えるべく、従来の法律事務所と違ったアプローチを模索しております。
今まで培ったノウハウを共有し、さらなる発展をともに目指したいと思います。
興味がおありの弁護士の方、司法修習生の方、お気軽にご連絡下さい。 事務所を見学頂き、ゆっくりお話ししましょう。

応募資格
司法修習生
すでに経験を有する弁護士
なお、地方での勤務を希望する先生も歓迎します。
また、勤務弁護士ではなく、経費共同も可能です。

学歴、年齢、性別、成績等で評価はしません。
従いまして、司法試験での成績、司法研修所での成績等の書類は不要です。

詳細は、面談の上、決定させてください。

独立支援
独立を考えている弁護士を支援します。
条件は以下のとおりです。
お気軽にお問い合わせ下さい。
◎1年目の経費無料(場所代、コピー代、ファックス代等)
◎秘書等の支援可能
◎事務所の名称は自由に選択可能
◎業務に関する質問等可能
◎事務所事件の共同受任可

応募方法
メールまたはお電話でご連絡ください。
残り応募人数(2019年5月1日現在)
採用は2名
独立支援は3名

連絡先
〒108-0023 東京都港区芝浦4-16-23アクアシティ芝浦9階
ITJ法律事務所 採用担当宛
email:[email protected]

71期修習生 72期修習生 求人
修習生の事務所訪問歓迎しております。

ITJではアルバイトを募集しております。
職種 事務職
時給 当社規定による
勤務地 〒108-0023 東京都港区芝浦4-16-23アクアシティ芝浦9階
その他 明るく楽しい職場です。
シフトは週40時間以上
ロースクール生歓迎
経験不問です。

応募方法
写真付きの履歴書を以下の住所までお送り下さい。
履歴書の返送はいたしませんのであしからずご了承下さい。
〒108-0023 東京都港区芝浦4-16-23アクアシティ芝浦9階
ITJ法律事務所
[email protected]
採用担当宛