弁護士法人ITJ法律事務所

裁判例


戻る

         主    文
     本件上告を棄却する。
     上告費用は上告人の負担とする。
         理    由
 上告代理人Dの上告理由第一点について。
 論旨は、本件宅地の買収を適法であるとした原審の判断は昭和二四年(オ)第五
三号最高裁判所の判例を誤解し延いては自創法一五条一項二号の解釈を誤つた違法
があるというのであるが、原審の認定したところによれば、本件宅地につき買収申
請人E、F、Gは賃借権を、Hは使用貸借による権利を有し、いずれも右宅地上に
住家、納屋、牛小屋等を建設し、右住家から二〇間ないし八丁余の距離にある自創
法によつて解放された農地の耕作に従事してきたものであるというのであるから、
本件宅地を農地経営上必要なものとして買収適格を具備すると判示した原審の判断
は正当であつて、右判例に反することなく、また自創法の解釈を誤つた違法もない。
 同第二点について。
 論旨は、本件の宅地はH外三名の耕作者が夫々住家を設けその敷地等に使用して
いるのであるから、被上告人が本件宅地を買収しても右H外三名に売渡す外なく、
結局買収の目的は特定個人四名の耕作者の利益を図ることに存するから、公共性が
なく憲法二九条三項に違反するというのであるが、自創法による農地改革は、同法
一条に、この法律の目的として掲げたところによつて明らかなごとく、耕作者の地
位を安定し、その労働の成果を公正に享受させるため自作農を急速且つ広汎に創設
し、又、土地の農業上の利用を増進し、以て農業生産力の発展と農村における民主
的傾向の促進を図るという公共の福祉の為の必要に基いたものであるから、自創法
により買収された農地、宅地、建物等が買収申請人である特定の者に売渡されると
しても、それは農地改革を目的とする公共の福祉の為の必要に基いて制定された自
創法の運用による当然の結果に外ならないのであるから、この事象のみを捉えて本
件買収の公共性を否定する論旨は自創法の目的を正解しないに出た独自の見解であ
つて採用できない。(昭和二八年一一月二五日言渡同二四年(オ)一〇七号大法廷
判決参照)
 よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員一致の意見で、主文
のとおり判決する。
     最高裁判所第二小法廷
         裁判長裁判官    霜   山   精   一
            裁判官    栗   山       茂
            裁判官    藤   田   八   郎
            裁判官    谷   村   唯 一 郎

戻る



採用情報


弁護士 求人 採用
弁護士募集(経験者 司法修習生)
激動の時代に
今後の弁護士業界はどうなっていくのでしょうか。 もはや、東京では弁護士が過剰であり、すでに仕事がない弁護士が多数います。
ベテランで優秀な弁護士も、営業が苦手な先生は食べていけない、そういう時代が既に到来しています。
「コツコツ真面目に仕事をすれば、お客が来る。」といった考え方は残念ながら通用しません。
仕事がない弁護士は無力です。
弁護士は仕事がなければ経験もできず、能力も発揮できないからです。
ではどうしたらよいのでしょうか。
答えは、弁護士業もサービス業であるという原点に立ち返ることです。
我々は、クライアントの信頼に応えることが最重要と考え、そのために努力していきたいと思います。 弁護士数の増加、市民のニーズの多様化に応えるべく、従来の法律事務所と違ったアプローチを模索しております。
今まで培ったノウハウを共有し、さらなる発展をともに目指したいと思います。
興味がおありの弁護士の方、司法修習生の方、お気軽にご連絡下さい。 事務所を見学頂き、ゆっくりお話ししましょう。

応募資格
司法修習生
すでに経験を有する弁護士
なお、地方での勤務を希望する先生も歓迎します。
また、勤務弁護士ではなく、経費共同も可能です。

学歴、年齢、性別、成績等で評価はしません。
従いまして、司法試験での成績、司法研修所での成績等の書類は不要です。

詳細は、面談の上、決定させてください。

独立支援
独立を考えている弁護士を支援します。
条件は以下のとおりです。
お気軽にお問い合わせ下さい。
◎1年目の経費無料(場所代、コピー代、ファックス代等)
◎秘書等の支援可能
◎事務所の名称は自由に選択可能
◎業務に関する質問等可能
◎事務所事件の共同受任可

応募方法
メールまたはお電話でご連絡ください。
残り応募人数(2019年5月1日現在)
採用は2名
独立支援は3名

連絡先
〒108-0023 東京都港区芝浦4-16-23アクアシティ芝浦9階
ITJ法律事務所 採用担当宛
email:[email protected]

71期修習生 72期修習生 求人
修習生の事務所訪問歓迎しております。

ITJではアルバイトを募集しております。
職種 事務職
時給 当社規定による
勤務地 〒108-0023 東京都港区芝浦4-16-23アクアシティ芝浦9階
その他 明るく楽しい職場です。
シフトは週40時間以上
ロースクール生歓迎
経験不問です。

応募方法
写真付きの履歴書を以下の住所までお送り下さい。
履歴書の返送はいたしませんのであしからずご了承下さい。
〒108-0023 東京都港区芝浦4-16-23アクアシティ芝浦9階
ITJ法律事務所
[email protected]
採用担当宛