弁護士法人ITJ法律事務所

裁判例


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         主    文
     本件抗告を棄却する。
         理    由
 本件申立の趣旨は、原決定を取消したうえ、東京地方検察庁検察官がした、捜査
のため必要があるので被疑者と弁護人又は弁護人となろうとする者との接見又は書
類の授受に関し、その日時、場所および時間を別に発すべき指定書のとおり指定す
る旨の接見等に関する指定を取消されたいというものであるが、職権により調査す
ると、被疑者高正官は、覚せい剤取締法違反被疑事件により昭和五八年一月九日か
ら勾留されているところ、右事件については同月二一日東京地方裁判所に公訴が提
起されたことが認められる。してみると、刑訴法三九条三項により、本件申立は、
もはやその利益を欠くから、不適法である。
 よつて、同法四三四条、四二六条一項により、裁判官全員一致の意見で、主文の
とおり決定する。
  昭和五八年一月三一日
     最高裁判所第二小法廷
         裁判長裁判官    大   橋       進
            裁判官    木   下   忠   良
            裁判官    鹽   野   宜   慶
            裁判官    宮   崎   梧   一
            裁判官    牧       圭   次

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