弁護士法人ITJ法律事務所

裁判例


戻る

         主    文
     原判決を破棄する。
     被告人を罰金三万円に処する。
     右罰金を完納することが出来ないときは金二百円を一日に換算した期間
被告人を労役場に留置する。
         理    由
 弁護人斎熊藤雄の控訴趣意は同人提出の控訴趣意書及同補充書記載の通りであ
る。
 同控訴趣意第一点(手続の法令違反)について。
 訴訟記録によれば原裁判所は本件起訴状を受理した(昭和二十六年十二月二十六
日)翌日起訴状謄本及弁護人選任に関する告知書を被告人に交付しているが被告人
からの弁護人選任の請求書が原裁判所に提出されてはいない。そして原審では被告
人に対する弁護人の選任なくして公判手続を終結していることは所論の通りであ
る。しかし被告人が国選弁護人の選任請求書を原裁判所に提出の手続をとつたのか
否か右手続をとつたのであるがその書面が原裁判所に到達しなかつたのかどうかは
本件記録並びに原審や当審の証拠調べの結果によるも明かではない。
 弁護人は本件のように弁護人の選任がない場合には裁判所は第一回公判期日に於
て先づ被告人に対し弁護人を選任するかどうかを確めるべきで之を為さないのは刑
事訴訟規則第百七十八条に違反し被告人の弁護権を制<要旨第一>限したものであつ
て刑事訴訟泓第三十七条第二百七十二条憲法第三十七条に違反すると主張するが刑
事訴訟規則第百七十八条第一項は刑事訴訟法第二百七十二条を受けて公
訴の提起があつた場合には裁判所は遅滞なく被告人に弁護人を選任するかどうかを
確めなければならない旨を規定したもので本件のような場合に裁判所に対し第一回
公判期日に於て先づ被告人に弁護人を選任するかどうかを確めることを命じたもの
ではないと解すべきである。原裁判所は前記説示の如く被告人に対し弁護人選任の
告知書を送達して弁護人を選任するか否かを確めているのであるから刑事訴訟法第
二百七十二条同規則第百七十八条第一項の手続を完全に履践して為るのである。な
お本件は医師法第十七条第三十一条違反の罪として二年以下の懲役又は二万円以下
の罰金に処せらるべきものとして起訴されたものであるから刑事訴訟法第二百八十
九条第一項に該当する所謂強制弁護事件で<要旨第二>はないから原審公判に弁護人
が立会わなかつたことは違法の手続とはならない。尤も第一回公判手続の開始に 要旨第二>当り原裁判所が更に被告人に対し弁護人を選任するかどうかを確めること
は望ましいことであつたがそれをしないとしても被告人が自発的に弁護人の選任を
請求することが出来るのであるし原裁判所は之を抑圧したわけではたいから何等被
告人の弁護権を制限したことにはならない。
 次に被告人の検察官に対する弁解録取書には弁護人を選任出来ることを告知した
旨不動文字で印刷されているが此点は刑事訴訟法第二百四条により検察官は被疑者
に対し必ず告知すべきことを命じており之を告知すると否とを検察官の任意に委ね
たものではないから右調書用紙に此点をあらかじめ印刷しておいたものと思われる
し同調書の末尾には検察官は被告人に対し記載事項を読聞けたところ被告人は誤り
ないことを申立て署名指印したと記載してあるから右調書の不動文字の部分をも被
告人に告知したものと解すべきであつて之を覆す資料は本件にはない。仮に然らず
としても右調書は原判決が証拠として採用していないから本件の訴訟手続や法令の
適用には何等違法の点がない。所論は全く独自の見解であるから採用し難い。論旨
は理由がない。
 同控訴趣意第二点(量刑不当)について。
 本件記録並びに原審で取調べた証拠に現われた諸般の情状を検討すれば原審が被
告人を懲役四月に処したのは重きに過ぎると考えられるので論旨は理由があり原判
決は破棄を免れない。
 よつて刑事訴訟法第三百九十七条第三百八十一条により原判決を破棄し同法第四
百条但書により更に判決する。
 罪となるべき事実並びに証拠の標目
 原判決書記載の通りであるから之を引用する。
 法令の適用
 被告人の原判示各所為は医師法第十七条第三十一条第一項第一号に該当するから
所定刑中各罰金刑を選択し罰金等臨時措置法第四条を適用し以上は刑法第四十五条
前段の併合罪であるから同法第四十八条第二項の範囲内に於て被告人を罰金三万円
に処し右罰金不完納の場合は同法第十八条により金二百円を一日に換算した期間被
告人を労役場に留置することとし主文の通り判決する。
 (裁判長判事 黒田俊一 判事 佐藤竹三郎 判事 長友文士)

戻る



採用情報


弁護士 求人 採用
弁護士募集(経験者 司法修習生)
激動の時代に
今後の弁護士業界はどうなっていくのでしょうか。 もはや、東京では弁護士が過剰であり、すでに仕事がない弁護士が多数います。
ベテランで優秀な弁護士も、営業が苦手な先生は食べていけない、そういう時代が既に到来しています。
「コツコツ真面目に仕事をすれば、お客が来る。」といった考え方は残念ながら通用しません。
仕事がない弁護士は無力です。
弁護士は仕事がなければ経験もできず、能力も発揮できないからです。
ではどうしたらよいのでしょうか。
答えは、弁護士業もサービス業であるという原点に立ち返ることです。
我々は、クライアントの信頼に応えることが最重要と考え、そのために努力していきたいと思います。 弁護士数の増加、市民のニーズの多様化に応えるべく、従来の法律事務所と違ったアプローチを模索しております。
今まで培ったノウハウを共有し、さらなる発展をともに目指したいと思います。
興味がおありの弁護士の方、司法修習生の方、お気軽にご連絡下さい。 事務所を見学頂き、ゆっくりお話ししましょう。

応募資格
司法修習生
すでに経験を有する弁護士
なお、地方での勤務を希望する先生も歓迎します。
また、勤務弁護士ではなく、経費共同も可能です。

学歴、年齢、性別、成績等で評価はしません。
従いまして、司法試験での成績、司法研修所での成績等の書類は不要です。

詳細は、面談の上、決定させてください。

独立支援
独立を考えている弁護士を支援します。
条件は以下のとおりです。
お気軽にお問い合わせ下さい。
◎1年目の経費無料(場所代、コピー代、ファックス代等)
◎秘書等の支援可能
◎事務所の名称は自由に選択可能
◎業務に関する質問等可能
◎事務所事件の共同受任可

応募方法
メールまたはお電話でご連絡ください。
残り応募人数(2019年5月1日現在)
採用は2名
独立支援は3名

連絡先
〒108-0023 東京都港区芝浦4-16-23アクアシティ芝浦9階
ITJ法律事務所 採用担当宛
email:[email protected]

71期修習生 72期修習生 求人
修習生の事務所訪問歓迎しております。

ITJではアルバイトを募集しております。
職種 事務職
時給 当社規定による
勤務地 〒108-0023 東京都港区芝浦4-16-23アクアシティ芝浦9階
その他 明るく楽しい職場です。
シフトは週40時間以上
ロースクール生歓迎
経験不問です。

応募方法
写真付きの履歴書を以下の住所までお送り下さい。
履歴書の返送はいたしませんのであしからずご了承下さい。
〒108-0023 東京都港区芝浦4-16-23アクアシティ芝浦9階
ITJ法律事務所
[email protected]
採用担当宛