弁護士法人ITJ法律事務所

裁判例


戻る

         主    文
     原判決を破棄し、第一審判決を取り消す。
     被上告人の本件訴を却下する。
     訴訟の総費用は被上告人の負担とする。
         理    由
 上告代理人蓑田速夫、同高橋正、同玉田勝也、同鳥飼俊夫、同岸本隆男、同木沢
慎司、同米谷総一郎、同小西善三の上告理由第一について
 原審が適法に確定したところによれば、福井県警察本部長は、昭和四八年一二月
一七日被上告人に対し自動車運転免許の効力を三〇日間停止する旨の処分(以下「
本件原処分」という。)をしたが、同日免許の効力停止期間を二九日短縮した、被
上告人は、本件原処分の日から満一年間、無違反・無処分で経過した、というので
ある。右事実によると本件原処分の効果は右処分の日一日の期間の経過によりなく
なつたものであり、また、本件原処分の日から一年を経過した日の翌日以降、被上
告人が本件原処分を理由に道路交通法上不利益を受ける虞がなくなつたことはもと
より、他に本件原処分を理由に被上告人を不利益に取り扱いうることを認めた法令
の規定はないから、行政事件訴訟法九条の規定の適用上、被上告人は、本件原処分
及び本件裁決の取消によつて回復すべき法律上の利益を有しないというべきである。
この点に関して、原審は、被上告人には、本件原処分の記載のある免許証を所持す
ることにより警察官に本件原処分の存した事実を覚知され、名誉、感情、信用等を
損なう可能性が常時継続して存在するとし、その排除は法の保護に値する被上告人
の利益であると解して本件裁決取消の訴を適法とした。しかしながら、このような
可能性の存在が認められるとしても、それは本件原処分がもたらす事実上の効果に
すぎないものであり、これをもつて被上告人が本件裁決取消の訴によって回復すべ
き法律上の利益を有することの根拠とするのは相当でない。そうすると、本件裁決
取消の訴を適法とし本案につき判断した原判決には、法令の解釈を誤つた違法があ
り、右違法は判決に影響を及ぼすことが明らかであるから論旨は理由がある。原判
決は破棄を免れず、第一審判決を取り消して被上告人の本件訴を却下すべきである。
 よつて、行政事件訴訟法七条、民訴法四〇八条一号、三九六条、三八六条、九六
条、八九条に従い、裁判官全員一致の意見で、主文のとおり判決する。
     最高裁判所第三小法廷
         裁判長裁判官    寺   田   治   郎
            裁判官    環       昌   一
            裁判官    横   井   大   三
            裁判官    伊   藤   正   己

戻る



採用情報


弁護士 求人 採用
弁護士募集(経験者 司法修習生)
激動の時代に
今後の弁護士業界はどうなっていくのでしょうか。 もはや、東京では弁護士が過剰であり、すでに仕事がない弁護士が多数います。
ベテランで優秀な弁護士も、営業が苦手な先生は食べていけない、そういう時代が既に到来しています。
「コツコツ真面目に仕事をすれば、お客が来る。」といった考え方は残念ながら通用しません。
仕事がない弁護士は無力です。
弁護士は仕事がなければ経験もできず、能力も発揮できないからです。
ではどうしたらよいのでしょうか。
答えは、弁護士業もサービス業であるという原点に立ち返ることです。
我々は、クライアントの信頼に応えることが最重要と考え、そのために努力していきたいと思います。 弁護士数の増加、市民のニーズの多様化に応えるべく、従来の法律事務所と違ったアプローチを模索しております。
今まで培ったノウハウを共有し、さらなる発展をともに目指したいと思います。
興味がおありの弁護士の方、司法修習生の方、お気軽にご連絡下さい。 事務所を見学頂き、ゆっくりお話ししましょう。

応募資格
司法修習生
すでに経験を有する弁護士
なお、地方での勤務を希望する先生も歓迎します。
また、勤務弁護士ではなく、経費共同も可能です。

学歴、年齢、性別、成績等で評価はしません。
従いまして、司法試験での成績、司法研修所での成績等の書類は不要です。

詳細は、面談の上、決定させてください。

独立支援
独立を考えている弁護士を支援します。
条件は以下のとおりです。
お気軽にお問い合わせ下さい。
◎1年目の経費無料(場所代、コピー代、ファックス代等)
◎秘書等の支援可能
◎事務所の名称は自由に選択可能
◎業務に関する質問等可能
◎事務所事件の共同受任可

応募方法
メールまたはお電話でご連絡ください。
残り応募人数(2019年5月1日現在)
採用は2名
独立支援は3名

連絡先
〒108-0023 東京都港区芝浦4-16-23アクアシティ芝浦9階
ITJ法律事務所 採用担当宛
email:[email protected]

71期修習生 72期修習生 求人
修習生の事務所訪問歓迎しております。

ITJではアルバイトを募集しております。
職種 事務職
時給 当社規定による
勤務地 〒108-0023 東京都港区芝浦4-16-23アクアシティ芝浦9階
その他 明るく楽しい職場です。
シフトは週40時間以上
ロースクール生歓迎
経験不問です。

応募方法
写真付きの履歴書を以下の住所までお送り下さい。
履歴書の返送はいたしませんのであしからずご了承下さい。
〒108-0023 東京都港区芝浦4-16-23アクアシティ芝浦9階
ITJ法律事務所
[email protected]
採用担当宛