弁護士法人ITJ法律事務所

裁判例


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         主    文
     本件抗告を棄却する。
         理    由
 本件抗告趣意のうち、申立人本人および保証書を差し入れた者の意見を聞かない
まゝ没取決定をした点についての違憲(二九条、三一条)をいう点は、事後に不服
申立の途が認められれば、予め告知、弁解、防禦の機会が与えられないからといつ
て、違憲とは認められないことは、当裁判所の判例(昭和四二年(し)第七号同四
三年六月一二日大法廷決定)の趣旨にてらして明らかであり、保証書を差し入れた
者も保釈保証金没取決定に対し不服申立(抗告)をすることができることは、当裁
判所の右決定の判示するところであるから、所論違憲の主張は理由がなく、その余
の点は、単なる法令違反、事実誤認の主張であつて、刑訴法四三三条の抗告理由に
あたらない。
 よつて、同法四三四条、四二六条一項により、裁判官全員一致の意見で、主文の
とおり決定する。
  昭和四三年七月一八日
     最高裁判所第一小法廷
         裁判長裁判官    長   部   謹   吾
            裁判官    松   田   二   郎
            裁判官    岩   田       誠
            裁判官    大   隅   健 一 郎

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