弁護士法人ITJ法律事務所

裁判例


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         主    文
     本件上告を棄却する。
         理    由
 一、被告人A、同Bの弁護人田中実の上告趣意について。
 所論は、事実誤認、単なる法令違反の主張であつて、刑訴四〇五条の上告理由に
当らない。なお、原判決は、被告人Aが乱闘中にバンコ板を投げつけられたのに立
腹してこれを投げ返し、被告人Bが入構後に道路上のピケ隊に硬石等を投下した事
実を認定し、これらの事実に照らして、被告人等の行為はその就労権や身体に加え
られた急迫不正の侵害に対する防衛行為とも、やむをえざるにいでた行為とも認め
がたいとし、正当防衛としての要件を欠くものと判示した。この判示は、記録に徴
し是認することができるものであつて、論旨は採用できない。
 二、被告人C、同D、同Eの弁護人稲沢智多夫の上告趣意について。
 所論は、事実誤認、単なる訴訟法違反の主張であつて、刑訴四〇五条の上告理由
に当らない。のみならず、被告人C、同Dが原判示のように各投石し、被告人Eが
石炭殻を投じてピケ隊員に暴行を加えた事実は、原判決挙示の証拠によつて是認す
ることができ、記録を調べても、原判決の所論事実認定について採証法則の違反、
審理不尽のかどがあるとは認められない。
 三、被告人C、同D、同Eの弁護人真鍋秀海の上告趣意第一点について。
 論旨は、違憲をいうけれども、実質は単なる訴訟法違反の主張に帰し、刑訴四〇
五条の上告理由に当らない。なお、所論各参考人の検察官に対する供述調書は、同
人等の第一審公判期日における各供述と実質的に異るものであり、特信性のあるこ
とが認められるから、原審の支持する第一審判決が右各供述調書を刑訴三二一条一
項二号に該当する書面として証拠に採用したのは相当である。論旨は、同人等が記
憶喪失によつて公判期日に供述できなかつたことを理由として、原判決が右各供述
調書の採証を是認したように解しているが、原判決は上記の理由によつてその採証
を是認したものと解すべきである。所論は、原判決を正解せず、独特の前提に立つ
てこれを非難するものであり、採用できない。
 同第二ないし第四点について。
 所論中には、判例違反をいう点もあるが、引用の判例は、いずれも証人が証言を
拒む場合に関するものであつて、本件には適切でなく、その余の所論は、事実誤認、
単なる訴訟法違反の主張であつて、すべて刑訴四〇五条の上告理由に当らない。
 よつて、同四一四条、三八六条一項三号により裁判官全員一致の意見で主文のと
おり決定する。
  昭和三八年七月二五日
     最高裁判所第一小法廷
         裁判長裁判官    横   田   喜 三 郎
            裁判官    入   江   俊   郎
            裁判官    斎   藤   朔   郎

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