弁護士法人ITJ法律事務所

裁判例


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         主    文
     本件上告を棄却する。
     上告費用は上告人の負担とする。
         理    由
 上告代理人大谷次市の本訴に関する上告理由第一点および第三点について。
 上告人は昭和二六年一二月一〇日に本件土地を、それに隣接する土地(原判決の
引用する第一審判決添付第三目録記載の土地)およびそれらの各土地上にあつた建
物とともに、訴外Dに売り渡したものであり、したがつて、上告人は右売渡により
本件土地の所有権を喪失した、とした原審の認定判断は、原判決挙示の証拠関係に
徴し、正当として首肯することができる。原判決に所論の違法はなく、論旨は、ひ
つきよう、原判決を正解しないでこれを非難し、または、原審の適法にした証拠の
取捨判断および事実の認定を非難するものにすぎず、採用することができない。
 同第二点について。
 所論の事実はいわゆる主要事実ではなく、単に被上告人らの抗弁事実を認定する
ためのいわゆる間接事実ないし来歴たる事実にすぎないところ、間接事実ないし来
歴たる事実については、裁判所は当事者の主張をまつまでもなく、自由にこれを認
定し、採用することができるものである。原判決に所論の違法はなく、論旨は、ひ
つきよう、独自の見解を主張し、または、原審の適法にした事実の認定を非難する
に帰し、採用することができない。
 上告代理人大谷次市の反訴に関する上告理由第一点について。
 上告人は本件土地を訴外Dに売り渡したことによりその所有権を喪失したもので
あるとして、上告人のその所有権にもとづく本訴請求を排斥するとともに、他方、
被上告人Bほか二名は時効により右土地の所有権を取得したものであるとして、右
被上告人らのその所有権にもとづく反訴第一次的請求を認容した原審の判断は、正
当として是認することができる。原判決に所論の違法はなく、論旨は、独自の見解
に立つて原判決を非難するものにすぎず、採用することができない。
 同第二点について。
 時効により特定の不動産の所有権を取得した者が、その不動産の時効完成前の所
有者に対してその所有権の取得を対抗するためには、登記を経由するを要しないも
のであることは明らかである。原判決に所論の違法はなく、論旨は採用することが
できない。
 同第三点について。
 訴外Dは昭和二六年一二月二八日から昭和二八年七月二日まで、また、被上告人
Bほか二名はその後昭和三六年一二月二八日の満了するまで、それぞれ所有の意思
をもつて本件土地を占有していたものであり、かつ、いずれも右各占有のはじめ善
意にして無過失であつた、とした原審の認定判断は、原判決挙示の証拠関係に照ら
し、正当として首肯することができる。原判決に所論の違法はなく、論旨は、ひつ
きよう、原審の適法にした証拠の取捨判断および事実の認定を非難するものにすぎ
ず、採用することができない。
 よつて、民訴法四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文の
とおり判決する。
     最高裁判所第一小法廷
         裁判長裁判官    岩   田       誠
            裁判官    入   江   俊   郎
            裁判官    長   部   謹   吾
            裁判官    松   田   二   郎
            裁判官    大   隅   健 一 郎

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