弁護士法人ITJ法律事務所

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主文
1原告の請求をいずれも棄却する。
2訴訟費用は原告の負担とする。
事実及び理由
第1請求
1原告が被告との間で労働契約上の権利を有する地位にあることを確認する。
2被告は,原告に対し,平成15年9月以降本訴判決確定まで,毎月末日限り28万
3830円及びこれに対する各支払期日の翌日から支払済みまで年5分の割合による
金員を支払え。
第2事案の概要
原告は,被告との間で期間を1年とする出演基本契約を締結・更新し,新国立劇場
合唱団のメンバーとして被告の主宰するオペラ公演等に出演していたが,平成15年
2月,被告から次シーズンの出演基本契約を締結しないとの通知を受けた。
本件は,原告が被告に対し,出演基本契約は労働契約であり,その更新拒絶は労働
(「」。),(「」。)基準法以下労基法という18条の2労働組合法以下労組法という
7条1号に違反し無効であると主張して,労働契約上の権利を有する地位にあること
の確認と,契約期間満了後の賃金の支払を求める事案である。
(,。)1前提事実証拠を掲げない事実は争いがないか弁論の全趣旨により認められる
(1)当事者等
ア被告
被告は,主として独立行政法人日本芸術文化振興会の委託を受けて新国立劇
場の施設において現代舞台芸術の公演等を行うとともに,併せて同施設の管理
運営を行い,もって我が国現代舞台芸術の創造,進行及び普及に寄与すること
を目的とする法人であり,この目的を達成するため,現代舞台芸術の企画,制
作及び公演その他の事業を行っている。
新国立劇場は,平成9年2月,オペラ,バレエ,現代舞踊,演劇等の現代舞
台芸術を公演するための劇場として建設され,オペラ劇場,中劇場,小劇場の
3つを擁している。
イ原告
原告(昭和▲年▲月▲日生)は,二期会オペラ合唱団のソプラノ担当として
演奏活動を続けた後,平成10年以降は被告との間で後述する出演契約を締結
,()。して新国立劇場合唱団のメンバーソプラノとして演奏活動を続けていた
原告は,二期会合唱団当時から音楽家の個人加盟による労働組合「日本音楽
家ユニオン(以下「ユニオン」という)に所属している。」。
(甲25,26,32)
ウ新国立劇場合唱団メンバーの契約形態
新国立劇場合唱団のメンバーには,契約メンバーと呼ばれる者と登録メンバ
ーと呼ばれる者とがあり,前者は被告との間で契約メンバー出演基本契約を,
後者は被告との間で登録メンバー出演基本契約をそれぞれ締結している。
(2)原告と被告との出演基本契約締結の経過
,,ア原告は平成9年7月ころ被告が実施したオーディションに応募して合格し
平成10年3月から平成11年7月まで,個別公演ごとに被告との間で出演契
約を締結して,被告の主宰する公演に合唱団員として参加した(甲41,4。
2,46)
イ原告は,平成11年7月ころ,被告との間で,新国立劇場合唱団1999/
2000シーズン契約メンバー出演基本契約(業務遂行期間平成11年8月1
。「」。)日∼平成12年7月31日以下の契約では新国立劇場合唱団を省略する
を締結した(甲41,43)。
ウ原告は,平成12年8月1日,被告との間で,2000/2001シーズン
契約メンバー出演基本契約(業務遂行期間平成12年8月1日∼平成13年7
月31日)を締結した(甲4)。
エ被告は,平成13年5月28日,原告に対し,試聴会の結果原告を2001
/2002シーズン登録メンバーとして登録したい旨通知した。しかし,その
後ユニオンとの交渉を経て,被告は上記通知を撤回し,同年8月ころ,原告と
の間で,2001/2002シーズン契約メンバー出演基本契約(業務遂行期
)。()間平成13年8月1日∼平成14年7月31日を締結した甲6ないし9
オ原告は,平成14年4月,被告との間で,2002/2003シーズン契約
メンバー出演基本契約(業務遂行期間平成14年8月1日∼平成15年7月の
公演最終日。以下「本件出演基本契約」という)を締結した(甲18)。。
同契約書25条には,①被告は次のシーズンにおいても原告と出演基本契約
を再締結する意思がある場合には,出演業務遂行期間満了日の3か月前までに
原告にその旨を通知し,原告の意思を確認する,②被告は再契約に先立ち試聴
会を行い,原告の技能について審査のうえ原告に対する再契約の申出をするか
否かを決定する旨の規定がある。
(3)試聴会審査結果通知及び登録合唱団メンバー委嘱申入れ
ア被告は,平成14年11月11日,2002/2003シーズン契約メンバ
ー(原告を含む)及び同登録メンバーに対し,2003/2004シーズン。
における合唱団編成にあたって,2002/2003シーズン契約メンバー及
び同登録メンバーを対象に試聴会を実施することを通知した(甲19)。
イ被告は,平成15年2月5日(ソプラノ・アルト)及び6日(テノール・バ
ス)に試聴会を実施し(以下「本件試聴会」という,同月20日,原告に。)
対し「試聴会の結果,原告が次シーズンの契約合唱メンバーとしての合格水,
準に達していないと判定したが,原告に対し登録合唱メンバーの手続を申し込
む用意がある」旨を文書で通知した(甲20)。
原告は,2003/2004シーズンの登録合唱メンバーとなる申込みをし
なかった(原告本人)。
(4)原告の報酬
2002/2003シーズンの原告の年間報酬額は340万5960円であ
り,1か月平均では28万3830円となる(乙2)。
2争点
(1)本件出演基本契約は労基法の適用がある労働契約か。
(2)本件の更新拒絶について労基法18条の2が類推適用されるか。
(3)本件の更新拒絶は客観的合理的理由を欠き社会通念上相当といえないものとし
て無効か。
(4)本件の更新拒絶は原告の労働組合活動を理由とするもので労組法7条1号に違
反するものとして無効か。
3争点に関する当事者の主張
(1)争点(1(本件契約は労働契約か)について)
(原告の主張)
労基法上の労働者とは,契約の形式を問わず,実質的に使用従属関係の下におか
れている者をいい,実質的使用従属関係の有無は,①仕事の依頼,業務従事に対す
,(),る諾否の自由の有無②時間的場所的拘束性の有無―勤務時間始業終業の定め
勤務場所の指定,③業務内容が使用者において定められ,業務遂行過程における使
用者の一般的な指揮監督関係の有無,服務規律の適用,④労務提供の代替性,⑤業
務用器具の負担関係,⑥報酬が労働自体の対償的性格を有するか否か―生活保障給
的要素,労働の質に対する較差,欠勤控除,超勤手当等の有無,付随的に給与所得
税等の源泉徴収の有無,さらに退職金制度の存否等の諸事情を総合的に判断して決
せられるべきである。
上記観点からすれば,以下のとおり,原告が労基法上の労働者であることは明白
である。
ア仕事の諾否の自由がないこと
契約メンバーについては,契約期間の年間公演に参加できることが条件である
旨明記され,年間公演一覧によって指定された公演には原則として出演すること
が義務づけられており,また,契約締結の際虚偽の事実を告げると解除だけでな
く損害賠償義務もあるとする契約条項により,個別公演への出演義務が強化され
ている。これは,オペラ公演遂行上不可欠な合唱労働力を恒常的に確保するとい
う被告の必要性によるものであり,原告ら契約メンバーが個別公演について諾否
の自由がなかったことを示すものである。
イ業務上の指揮監督及び場所的・時間的拘束を受けること
(ア)合唱団員は,公演のみならず,指定された稽古及び練習に参加することが
義務付けられ,欠席,遅刻,早退をすれば報酬から減額がされた。稽古や練
習のスケジュールは被告のオペラ制作部が決定し,合唱団員が時間や場所を
変更することは全く不可能であり,合唱団員が勝手に代わりの者を立てるこ
とも当然許されない。
(イ)合唱団員は,本番ではオペラの指揮者の指揮に従って合唱を行い,練習に
おいても合唱団指揮者の指示に従って行う。合唱団員は,一人の歌手として
の自己の歌唱や演技を提供するとはいえ,基本的にはこれらの指揮者や音楽
監督の演出に従う関係にある。
(ウ)合唱団員は,公演と稽古を合わせると年間230日前後も新国立劇場に拘
束されている。これに対する報酬は年間300万円程度であり,著名なソリ
ストと比較すれば極めて低額である。
(エ)合唱団員は,他の公演に参加することや自らの生徒に教えることは許され
ているが,被告の練習と公演に参加することが義務づけられている。
(オ)合唱団員は,歌唱という特殊な労務を提供する者であるから,公演と公演
のための稽古等の時間以外は事実上その自由に委ねられているとはいえ,公
演や稽古等は被告が一方的に指定するところに従うという関係にある以上,
被告の指揮命令下にあるといえる。
ウ報酬に労務対償性があること
著名なソリストの場合と異なり,原告ら契約メンバーの報酬は,稽古,オケ合
わせ,BO・HP,GP及び本番の内容ごとに時間単位で単価が決められ,3時
間を超えて稽古した場合には超過出演料が支払われ,欠席をした場合には報酬が
支払われず,遅刻した場合にも時間基準で半額を減額される等,参加実績(参加
時間)に基づいて支払われていた。したがって,新国立劇場の場合,合唱団員の
報酬の労務対償性は明白である。
エその他
合唱団員の衣装,かつら,交通費はすべて被告が負担することとされていた。
また合唱団員が自己の代わりに第三者に労務を提供させることは許されない代,(
替性の不存在。)
(被告の主張)
本件出演基本契約が労働契約であることは争う。
ア諾否の自由について
契約メンバーには個別公演の出演依頼に対する諾否の自由がある。
個別公演への出演義務は個別公演出演契約が締結されて初めて生じるのであ
り,出演基本契約の締結によって,契約メンバーが当然に個別公演への出演義務
を負うものではないし,被告が個別公演への出演を業務上命令することができる
わけでもない。
被告が出演基本契約締結に際し「出演公演一覧」により1年の公演スケジュー
ルを示すのは,被告としても新国立劇場の予定する演目に出演できる可能性のな
い候補者と契約しても意味がないことから,契約メンバー候補者の側には自己の
都合や予定と照らして出演基本契約を締結できるか判断できるようにし,予め日
程の調整が可能かどうか判断してもらうためである。
現実にも,複数の契約メンバーが,被告以外の団体の公演に参加したり,原告
のように在外研修に参加したりするなど,自己の都合により予定された演目に出
演しない例があり,予定演目を降りることにより契約解除その他の不利益な取扱
いをされることもない。
イ業務内容遂行上の指揮監督,時間的・場所的拘束性等について
(ア)指揮監督について
オペラは集団的舞台芸術であり,その芸術性を発揮するためには一定の演
出方針が存在する。この演出方針を実演家に表現してもらうため,稽古や本
番公演において演出家や合唱団指揮者,オーケストラ指揮者の指揮・指導が
メンバーに対して行われるのは当然であり,これが労働法上の指揮監督の根
拠となるものではない。新国立劇場合唱団メンバーに対する指揮者の指示は
大まかなもので,細部にわたるものではない。
(イ)時間的・場所的拘束性について
複数の歌手が歌唱し演舞するというオペラの性質からすれば,多数の実演
家が同時に同じ場所に集合して稽古・リハーサルを行う必要が多いことは当
然であり,不可避である。これは集団性の結果であって,契約の性質論に由
来するものではない。
(ウ)代替性がないことについて
合唱団員は,それぞれその芸術的能力を評価されて出演契約を締結してい
るからこそ代替性が容認されないのであり,これはむしろ使用従属関係否定
する要素である。
(エ)専属性について
登録メンバーのみならず契約メンバーにおいても,被告以外の団体への出
演について契約上何ら制約はなく,公演出演以外の活動も自由に行うことが
できるから,被告に対する専属性はない。原告は,公演・稽古を合わせ年間
220ないし230日程度被告に拘束されていると主張するが,1日の実際
の活動時間が短い日も相当あり,他の活動を行い得る自由な時間が相当程度
確保されている。
ウ労務との対償性がないこと
被告から原告に支払われる出演料報酬は,2001/2002シーズン及び2
002/2003シーズンにおいては,基本的に1回の単価×出演回数の完全比
例となっており,固定給に該当するものはなく,またその単価は,当該メンバー
の芸術的能力等を考慮して決定されている。これら事実は,出演料報酬が,各メ
ンバーが実際に出演した演目で芸術的能力を発揮し,その結果として公演の芸術
的価値を創造・向上させたことに対する対価であることを意味する。もっとも,
オペラ公演のためには,前述したとおり多数の出演者が一堂に会した稽古が必要
不可欠である以上,出演料報酬に稽古等の参加報酬的な要素が含まれるのは合理
的であり,それは公演に対する対価性と何ら矛盾するものではない。そしてその
稽古が予定時間を超える場合に一定の手当を支払い,逆に一定以上稽古に参加し
ない場合に予定報酬をやむなく減額することも合理的であり,また,予め出演料
報酬から稽古参加報酬を概念的に分離し,稽古の参加程度に応じた報酬を別個に
「時間」概念で評価して支払うことは何ら不合理ではなく,そのことが直ちに報
酬と「労務」提供との対償性を根拠付けることにはならない。
,,,また出演料報酬には消費税が付加され労基法24条1項の規定とは異なり
個別公演終了ごとに算出されて支払われるていたが,これについて原告ら契約メ
ンバーから異議が出たことは一切なく,被告はもとより,契約メンバーにも,本
件出演料報酬が「賃金,給料その他これに準ずる収入」であることの認識はなか
った。
(2)争点(2(労基法18条の2の類推適用の有無)について)
(原告の主張)
(),,1で述べたとおり本件出演基本契約は労基法上の労働契約といえるところ
①原告は,平成10年3月被告と出演契約を締結し,平成11年に契約メンバー
として1999/2000シーズン出演基本契約を締結して,以後平成12年か
ら平成14年まで毎年更新を重ねてきたこと,②被告は,合唱メンバー宛の試聴
会に関する文書に,メンバーは継続することを基本とするという趣旨の記載をし
ていたことからすると,労働者には契約更新への合理的期待が存するから,本件
については労基法18条の2が類推適用される。
(被告の主張)
争う。本件出演基本契約は更新が予定されたものではなく,試聴会による技能
審査を経て,被告合唱団の契約メンバーとしての水準を満たすという大前提をク
リアして初めて再契約を締結する資格を有するのである。
(3)争点(3(更新拒絶は権利の濫用か)について)
(原告の主張)
被告は,本件試聴会の結果を更新拒絶の理由とするところ,本件試聴会には次
のような問題点があるから,その審査結果を理由とする更新拒絶は,合理的理由
を欠き社会通念上相当と認めることができず,権利を濫用するものである。
ア試聴会の結果を更新拒絶の理由とするのであれば,試聴会は公平・公正な審
査が担保される条件で実施されるべきである。しかるに,本件試聴会は,①審
査員がa氏(新国立劇場合唱団の現合唱指揮者)とb氏(同前合唱指揮者)の
わずか2名で,しかも外部審査員ではなかった。②審査方法は何らの統一した
基準もなく,審査が恣意的に行われる可能性が高いものであった。すなわち,
審査用紙には評価項目,評価方法が定められておらず,審査員に対する評価の
方法・方針も何ら示されず,演奏に対する評価の方法・採点方法も審査員によ
って異なっていた上,評議も行われなかった。そして,③実際の審査結果の合
否の基準も不明確・曖昧なものであった。
イまた,原告は,①二期会合唱団で通算約20年の演奏活動を行い50作品以
上のオペラに出演し,②新国立劇場合唱団では平成10年(1998年)から
の3シーズン,ソプラノのパートリーダーを務め,③新国立劇場からの推薦を
受けて平成13年1月から3月までウィーン国立歌劇場へ留学し,④二期会会
員として独唱者としても活動し,リサイタルを開いたり,柏市音楽家協会主催
のオペラ「蝶々夫人」の蝶々夫人役で出演した実績もあり,⑤新国立劇場合唱
団の練習において指揮者のa氏から一度も問題点を指摘されたことがなく,本
件試聴会実施後も歌唱の改善点を指摘されたことはない。以上の事実は,原告
の歌唱能力は不合格とすべき水準ではなかったことを示すものであり,本件試
聴会の審査が恣意的に行われたことを示している。
(被告の主張)
争う。本件の再契約拒絶は,本件試聴会の結果原告が不合格となったことを理
由とするものであるから,客観的に合理的な理由が十分に存在し,社会通念上相
当なものである。
すなわち,被告におけるオペラ合唱団の編成をどのようにするかは,専ら被告
の設置目的を基準とし運営政策を具体化する上での裁量問題であり,その裁量判
断が著しく不合理であれば格別,原告その他の第三者が介入決定し得る事項では
ない。被告は,現在の日本オペラ芸術の水準においては,競争原理による門戸解
放を採用することこそが必要不可欠と考えて,試聴会システムを採用しているの
である。
そして,本件試聴会での審査は,いずれも被告のオペラ合唱指揮を含む多数の
合唱指揮を経験したa,b両氏が,芸術家としての感性ないし良心に従って真摯
に審査し,被告のオペラ合唱団のメンバーとして相応しい人材かどうかを見極め
ようとしたに尽き,このような審査方法が不公正といわれる理由は全くない。そ
して,審査結果も妥当なものであった。
(4)争点(4(更新拒絶は労組法7条1号に違反し無効か)について)
(原告の主張)
被告が原告との契約の更新を拒絶したのは,原告が熱心なユニオンのメンバ
ーであったことが理由であり,被告が労働組合の排除を意図したからにほか
ならず,労組法7条1号に違反し無効である。事情は次のとおりである。
ア原告は,二期会合唱団時代,ユニオン二期会合唱団支部の書記長として団
体交渉に参加するなど積極的に組合活動を行っていた。新国立劇場の合唱団
,「」員となった後もユニオンオーケストラ協議会の機関紙季刊オーケストラ
へしばしば投稿し,新国立劇場合唱団の批判,とりわけ試聴会の問題点を指
摘していた。被告の営業部長cやオペラ制作担当者dは,原告のこのような
活動を知っていた。
イ原告は,平成13年4月10日ころ,新国立劇場合唱団での試聴会や労働
条件を批判する内容を含む報告書のメールをdに送信したところ,被告は,
同月10日に実施した試聴会の結果を1か月半以上も経った同年5月28日
にようやく発表し,ユニオンの会員であることが知られていた原告ら9名を
契約メンバーとして不合格とした。これは,ユニオンからの抗議・交渉申入
れ等の結果撤回されたが,ユニオンが引き続き被告に対し,試聴会のあり方
及び出演料の男女差別問題を批判し改善を求めていたところ,被告は,平成
14年1月の試聴会の後,原告を除くユニオン会員全員(被告が把握してい
る者)に対し契約メンバーとしての更新を拒絶した。ユニオンは,原告の契
約更新が拒絶されることを危倶し前記問題点について団体交渉を申し入れた
が,実質的な話合いはできずにいた。そして,原告は,季刊オーケストラの
同年秋号に試聴会批判及び出演料問題を投稿していたところ,平成15年2
月に実施された本件試聴会の後,被告が把握していたユニオン会員の最後の
1人である原告が不合格とされ,契約更新が拒絶されたのである。
ウ本件試聴会で最終的に合否を決定したa氏は,平成15年3月10日の練
習日に,被告がユニオンの団結権や正当な組合活動を嫌悪しユニオン会員を
新国立劇場合唱団から排除する意図があったことを示す発言をした。
(被告の主張)
否認し争う。本件の再契約拒絶は,本件試聴会の結果原告が不合格となった
ためであるところ,不合格となったのは,原告の実力が契約メンバーとしての
水準を下回ったためであって,原告がユニオンの組合員であることや,組合員
として活動したことを理由とするものではない。
第3争点に対する判断
1本件出演基本契約は労基法上の労働契約か(争点(1))
(1)労基法上,労働者とは,職業の種類を問わず,事業又は事務所に使用される者
で,賃金を支払われる者をいい(同法9条,賃金とは,名称の如何を問わず,)
労働の対償として使用者が労働者に支払うものをいう(同法11条)とされてい
るところ,同法の立法趣旨等からすると,この「労働者」とは「使用者」との,
間の契約の形式を問わず,実質的に事業主の支配を受けてその規律の下に労務を
提供し(指揮監督下の労働,その対償として事業主から報酬を受ける者をいう)
と解すべきである。そして,指揮監督下の労働であるか否かの判断は,仕事の依
頼や業務に従事すべき旨の指示等に対する諾否の自由の有無,業務遂行上の指揮
監督の有無,場所的時間的拘束性の有無,代替性の有無等を,また労務対償性に
ついては報酬の性格を検討し,さらに,当該労務提供者の事業者性の有無,専属
性の程度,その他の事情をも総合考慮して判断するのが相当である。
そこで,以下,上記観点から本件出演基本契約が労基法上の労働契約か否か,
いいかえれば,被告との間で本件出演基本契約を締結していた原告が労基法上の
労働者であるか否かについて検討する。
(2)認定事実
後掲証拠及び弁論の全趣旨によれば,次の事実が認められる。
ア原被告間で締結された契約の概要等
(ア)被告は,新国立劇場建設後の平成9年4月,平成10年4月∼平成11
年6月のオペラ公演及びその稽古に参加できることを応募資格に明記し
て,1998/1999シーズン公演出演合唱団員を募集し,同年7月に
応募者のオーディションを行い,合否を決定した上,平成10年4月から
平成11年6月までの間,原告を含むオーディション合格者との間で,被
告が主宰する個別公演ごとに出演契約を締結した。この契約では,①各人
の業務内容につき,合唱団契約メンバーとして,公演及びその稽古,リハ
ーサル等に参加すること,②報酬は,稽古は1コマ(3時間以内)ごと,
オケ合わせ,BO・HP(舞台稽古,GP(総稽古,本番は回数ごと))
に定められた単価に基づき算出した額を当該公演終了後1か月以内に支払
うこと,ただし,稽古については時間超過分について超過報酬を支払い,
欠席は無報酬,遅刻・早退の場合は原則として上記の半額とすること,ま
たリハーサル等が被告の一方的理由により取り消された場合は,被告が予
定報酬の一定割合を取消し料として支払うこと,③契約当事者は,契約か
ら生じる自己の権利義務を第三者に譲渡したり承継させることはできない
こと,④契約に基づく出演業務の遂行に支障がない限り,契約メンバーが
他の音楽活動をすることができること等が定められていた(甲41,4。
2,46)
(イ)被告は,1999/2000シーズン以降は毎年,8月1日のシーズン
開始前に,契約メンバーとの間で期間を1年間とする出演基本契約を締結
,,,するようになり原告との間でも平成11年から平成14年まで計4回
同契約を締結した(甲4,9,18,43。ただし2001/2002シ
ーズンについては,前提事実のとおりシーズン開始後の契約となった)。
1999/2000シーズンの出演基本契約では,概略次のとおり定め
られていた。
ⅰ)各契約メンバーがシーズン中に出演する公演は「出演公演一覧」に掲
げる公演(以下「出演公演」という)とすること。
ⅱ)被告は,各メンバーに対し,シーズンを通じた稽古,本番等の予定
スケジュール及びこれに基づいて「報酬等一覧」により算定される予定
報酬額を提示すること
ⅲ)契約メンバーは合唱メンバーとして出演公演に出演し,実施に必要な
稽古等に参加し,その他公演に伴う業務で当事者が合意する業務を行う
こと
ⅳ)出演公演のうちの一(以下「個別公演」という)について被告の一。
方的理由により降り番とするときは,被告が降り番手当を支払うこと
ⅴ)各メンバーが個別公演に出演するに当たり,両当事者は個別公演の出
演を確定し,出演業務の内容及び出演条件を定めるため,原則として稽
古開始月の前々月末日までに「個別公演出演契約(以下「個別契約」」
という)を締結すること(個別契約締結後は降り番手当の適用なし)。
ⅵ)被告は稽古等の確定スケジュールを1か月単位で前々月の月末までに
提示し,各メンバーはこれに従って業務を遂行すること
ⅶ)報酬は,個別契約締結の上個別公演ごとに「報酬等一覧」の単価等に
基づいて算定し(ただし個別契約で特別に出演条件を定めた場合はそれ
による,その公演終了後1か月以内に支払うこと)
ⅷ)契約当事者は,契約から生じる自己の権利義務を第三者に譲渡したり
承継させることはできないこと
ⅸ)個別契約締結後,契約メンバーが病気等メンバーの事情によりその公
演に出演できなくなった場合において,そのメンバーの降板にやむを得
ない事情があると被告が判断したときは,被告は降板時までの履行相当
分の報酬を支払うこと
ⅹ)被告は,報酬のほか稽古参加等業務遂行に必要な交通費を支払うこと
ⅹⅰ)被告が次のシーズンにおいても原告と出演基本契約を再締結する意
思があるときは,期間満了の3か月前までに契約メンバーにその旨を通
知し,その意思を確認すること,そのための手続の詳細は被告が別途定
めること
また,上記ⅱの「報酬等一覧」には,本番出演は1回につき所定の額,
,(),総稽古は1回1万2000円オケ合わせは1単位7時間以内1万円
音楽稽古・立ち稽古は各個別公演に実施される同稽古総数が10コマ(1
コマは3時間以内)以内のときは5万円(10コマ相当分,11∼20)
コマのときは10万円20コマ相当分21∼30コマは15万円3(),(
0コマ相当分,というように定められ,このうち,本番出演料は各メン)
バーにより額が多少異なるが,他の稽古手当の単価等計算方法は各メンバ
ーに共通であった。そしてメンバーが稽古(総稽古を除く)において規定
時間を超えて参加した場合は超過時間により超過稽古手当を支給し,舞台
稽古,総稽古で入り時間が予定より1時間以上早く指定された場合は20
00円を加算するとする一方,稽古等に欠席したときは無報酬,遅刻・早
退の場合は原則として単位(コマ)の半額に減額することも明記されてい
た(以上,甲43,弁論の全趣旨)。
(ウ)2000/2001シーズン以降の契約メンバー出演基本契約も基本的
,。(,,には前シーズンと同旨であるが一部次のような変更がある甲49
18)
ⅰ)2000/2001シーズン出演基本契約から,被告の出演基本契約
,「(),及び個別契約の解除権を定めた条項において乙契約メンバーが
,,()この契約若しくは個別公演出演契約の締結又は履行に関し甲被告
に対して虚偽の申告若しくは届出を行った場合,又は真実の申告若しく
は届出を行わなかった場合」が解除事由として追加されたこと
ⅱ)2001/2002シーズン以降の出演基本契約から,①降り番手当
支払の条項が削除されたこと,①「報酬等一覧」において,それまでは
(),,前記ア①と同様本番と各稽古ごとに単価が定められていたものが
すべて本番出演料に一本化されたこと(超過稽古手当,入り時間加算,
欠席・遅刻・早退の扱いについては従前と同様で,減額される額も同様
であった,②前記(イ)ⅹⅰについて「被告は再契約に先立ち試聴),
会を行い,契約メンバーの技能について審査の上再契約の申出をするか
否かを決定する」という趣旨の条項が付加されたこと
イ出演基本契約と個別契約
(ア)被告は,契約メンバー出演基本契約締結に先立ち,各メンバーと面談を
行って,予定する出演公演に出演可能か否かを確認し,スケジュール調整
ができないメンバーに対しては,契約メンバー出演基本契約の申込みをせ
ず,登録メンバーとしての出演基本契約を申し込んでいた(乙103)。
(イ)被告との間において出演基本契約を締結した契約メンバーは,2000
/2001シーズン以降,出演する個別公演ごとに被告との間において個
別公演出演契約書を取り交わしていた(乙1,弁論の全趣旨)。
(ウ)契約メンバーであっても,出産・育児等や被告主宰の公演以外の仕事を
優先させる等,メンバーの側の都合により,当該シーズンの出演公演とさ
,,れた公演の一部について個別契約を締結せずその公演に出演しない例も
年に1,2件程度ではあるが存した(乙20,101,107)。
(エ)原告は,前記のとおり,被告との間で2000/2001シーズン契約
メンバー出演基本契約を締結しており同シーズンの出演公演は8演目公,(
演回数43)とされていたが,平成12年度文化庁在外研修特別派遣研修
員として平成13年1月11日から同年3月29日までウィーン国立歌劇
場で研修を行ったため,同年1月に予定された出演公演(6回)について
は個別公演出演契約を締結しなかった(甲4,106,乙20)。
(3)判断
ア仕事依頼等の諾否の自由について
前記(2)の認定事実によれば,被告は,契約メンバー出演基本契約を締結
するに当たり,メンバーに対し「出演公演一覧」により当該シーズン中に出,
演を予定する公演を示した上,出演可能であることを確認して契約締結に至っ
ており,契約メンバーには,出演公演に出演することが期待されていることは
。,,,事実であるまた2000/2001シーズン出演基本契約以降契約書に
出演基本契約締結の際メンバーが出演業務の履行に関し虚偽の申告等をした場
合に出演基本契約を解除できる旨の規定が置かれたことにより,契約メンバー
は,出演基本契約締結の際,出演公演に出演が可能か否かを誠実に申告しなけ
れば,シーズン途中でも出演基本契約を解除され,以後の公演に出演できない
ことがあり得ることになった。
しかし,そうは言っても,各契約メンバーの個別公演への出演は,個別契約
を締結して,出演を確定するとともに業務内容や出演条件を確定しているので
あり,出演基本契約の契約書(甲4,9,18,43)上,契約メンバーに個
別契約の締結を義務づけるような条項は存せず,契約メンバーは,出演基本契
約を締結することにより,当然に「出演公演一覧」に示された公演への出演義
。,務を負うものではない契約メンバーが個々の公演に出演を希望しない場合は
その自由意思により個別契約を締結しないことができ,現に,原告を含め,契
約メンバーが一部の公演について個別契約を締結しない例もあった(なお,2
000/2001シーズンまでは,出演基本契約に「降り番手当」の条項があ
ったことから,被告の側には契約メンバーを「出演公演一覧」で示された公演
,,に出演させない場合にその補償をすべき義務があったといえるがこのことは
契約メンバーが出演公演について個別契約を締結するか否かとは別の問題と解
される。。)
これらの事情からすると,契約メンバーには,基本的には個別公演について
出演契約を締結して出演するか否かの諾否の自由はあったというべきであり,
個別公演の一部に出演しなかった契約メンバーに対して,被告が次シーズンの
契約メンバー出演基本契約締結の申入れを行わないという扱いをしていたとし
ても(したがって,次シーズンも契約メンバーとして再契約を望むメンバーが
),,事実上個別契約の締結に応ぜざるを得なかったとしてもそのことをもって
諾否の自由がなかったとはいえない。
イ業務遂行上の指揮監督,時間的・場所的拘束性について
契約メンバーは,個別契約を締結した公演については,被告から提示された
確定スケジュールに従って,公演本番のみならず,種々の稽古に参加すること
が義務づけられ,その場所も新国立劇場内の舞台やリハーサル室という所定の
場所であり,また,公演や稽古では,指揮者や音楽監督の指示に従って業務を
遂行することになる(弁論の全趣旨。)
しかし,これは被告が主張するように,そもそもオペラ公演というものが多
人数の演奏・歌唱・演舞等により構築される集団的舞台芸術であり,オペラの
合唱団パートとしてその一翼を担うという,契約メンバーの業務の特性から必
然的に生じるものであって,そのような集団性から生じる指揮監督関係をもっ
て直ちに,労働者性の判断指標となる労務提供における指揮監督と同視するこ
とはできない。公演,稽古における場所的・時間的拘束性も,同様に,オペラ
という舞台芸術の集団性から必然的に生じることがらであって,このことから
直ちに指揮監督下の労務提供であることの根拠とすることはできない。
なお,原告は,合唱団契約メンバーが公演と稽古を合わせると年間230日
前後の拘束を受けると主張する。しかし,稽古のうち音楽稽古や立ち稽古はほ
とんどが3時間単位で行われるため,1日のうちでも3時間しか業務(稽古)
に従事していない日も少なからずあり,例えば平成15年5月の1か月間をみ
ると,稽古等が行われた日数17日のうち14日は3時間のみの拘束にすぎな
い(甲24の1∼11。)
ウ代替性について
契約メンバーの業務提供に代替性がないことは出演基本契約にも明記されて
(()())。,()いる前記2アイのⅶしかしこれはメンバーが一芸術家歌手
として演奏(芸術表現)をするという業務内容の特性から当然に生じるもので
,。ありこれをもって契約メンバーの労働者性を示す指標とみることはできない
エ専属性について
契約メンバーが被告以外が主宰する公演に出演したり,教室を運営して生徒
に教えたりすることは自由であって,音楽家としてのそのような活動が禁止さ
れていないことは原告も認めるところである(むろん,個別出演契約を締結し
た以上,その稽古や公演の参加が義務づけられるから,出演公演の本番及び稽
古に指定された時間に支障のない限度においてではあるが,前記イのとおり1
日の拘束時間が3時間に止まる日も少なからずあることに照らすと,事実上の
専属性も認められない。。)
オ労務対償性について
前記認定のとおり,契約メンバーの報酬は,2000/2001シーズンま
では,本番と各稽古ごとに定められた単価により報酬が算出され,本番出演料
は各メンバーにより額が異なるが(甲4によると原告の場合は1回3万円,)
他の稽古手当の単価等計算方法は共通であった。この報酬について,稽古手当
に着目すれば,超過稽古手当や入り時間加算が定められていることなどから,
拘束時間がその手当額決定の主要な要素であったといえる。また,2001/
2002シーズン以降は,稽古手当と本番出演料とが区分されず,本番出演料
のみに一本化されたものの(甲9,18によると原告の場合は1回7万600
0円,超過稽古手当,入り時間加算,欠席・遅刻・早退の扱いは従前と変わ)
っていないことに照らすと,本番出演料の額の決定には,従前の本番出演料及
び平均的な稽古の回数を基に算出した稽古手当が基礎となっているものと推認
される。
しかし他方,2000/2001シーズン以前も,契約メンバーの業務遂行
の中核となる本番出演に関しては,出演料が時間とは関係なく1回当たりの額
で定められ,その額は,時間当たり単価を想定しても稽古手当よりはるかに高
額である。また,本番に向けた最終全体リハーサルといえる総稽古の場合も所
要時間に拘わらず定額で定められている。
これら事実からすると,合唱団メンバーの報酬には,主として拘束時間によ
り定まる部分が含まれており,その意味では,報酬における労務対価性を完全
には否定できない。しかし,メンバーの業務内容の中核は,公演本番に出演し
て歌唱を行うところにあり,稽古への参加はその業務遂行のための従たるもの
にすぎないと考えられ,本番出演料自体は,拘束時間とは関係なく出演回数1
回当たりの定額で定められていることを考慮すると,合唱団メンバーの報酬全
体としては,その労務対価性を肯定することはできない。
カ以上のとおり,出演基本契約を締結した被告と合唱団契約メンバーとの関係
をみると,メンバーは個別契約締結について基本的には諾否の自由があり,音
楽監督や指揮者との間に存する指揮監督関係や場所的・時間的拘束性は業務の
性質そのものに由来するものであって,これを労働者性肯定の要素とみること
はできず,業務の代替性がないことも労働者性肯定の要素とはいえず,専属性
も認められず,また,報酬は労務対償的部分も一部存するが,全体としてはこ
れを肯定するには至らないのであって,これらを総合すると,原告が労働者で
あること,いいかえれば,原告と被告との関係が労基法の適用される労働契約
関係であることを認めることはできず,他にこれを認めるべき証拠はない。
2結論
本件において,原告は被告に対し労働契約上の権利を有することの確認を求め,
かつ労働契約関係が存することを前提に,賃金たる金銭の給付を求めるところ,1
において説示したとおり,原告と被告との間に労働契約関係を認めることができな
い以上,原告の上記請求は,その余について判断するまでもなく理由がないことと
なる
よって,原告の請求をいずれも棄却することとし,主文のとおり判決する。
東京地方裁判所民事第11部
裁判官三代川三千代

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