弁護士法人ITJ法律事務所

裁判例


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         主    文
     本件控訴を棄却する。
         理    由
 本件控訴の趣意は、被告人及び弁護人横田俊雄作成名義の各控訴趣意書に、これ
に対する答弁は検察官田代春作成名義の答弁書に記載されているとおりであるか
ら、これらを引用する。
 控訴趣意第一点憲法違反の論旨について
 所論は、銃砲刀剣類所持等取締法施行規則一七条の二第一項二号は同法二二条の
二の受任の限度を越えるものであつて、罪刑法定主義に反するから無効であり、被
告人は本件については無罪である、というのである。
 <要旨>そこで検討すると、同法二二条の二第一項本文は模造けん銃の定義とし
て、「金属で作られ、かつ、けん銃に著しく類似する形態を有する物で総理
府令で定めるもの」をいうとし、これを所持してはならないと規定し、同法三五条
は次の各号のいずれかに該当する者は、十万円以下の罰金に処するとして第一号で
同法二二条の二第一項の規定に違反した者をあげている。そして同法二二条の二第
一項の「総理府令で定めるもの」をうけ、同法施行規則一七条の二は、(1)銃腔
に相当する部分を金属で完全に閉そくすること、(2)表面(銃把に相当する部分
の表面を除く)の全体を白色又は黄色とすることの各措置を施していないものと規
定し、これら両措置を施してある模造けん銃を所持の禁止から除外しているにとど
まるものであり、同法三五条の罪となるべき事実の前提要件たる模造けん銃につ
き、同法二二条の二がその素材を特定し、形態について「けん銃に著しく類似する
もの」と定めた範囲を超えた定めをしているとは認められないから、右規則一七条
の二が同法二二条の二第一項による受任の範囲を逸脱したものとは言えず、日本国
憲法の定める罪刑法定主義に違反するものでないことは明らかである。論旨は理由
がない。
 控訴趣意第二点 可罰的違法性がないとの論旨について
 所論は、要するに本件模造けん銃は、機関部、弾倉、銃身部の表面にマジックイ
ンキで黒く塗つたにすぎないものであり、その部分がはがれているものであるか
ら、かかるものを所持したとしても、可罰的違法性はない、というのである。
 しかしながら、関係証拠によれば、被告人が所持した本件物(東京高裁昭和五七
年押第三五三号の1)は素材が金属製で、弾倉部分は回転式となつており、銃身部
分は銃腔が金属で閉そくしてはあるものの、被告人が昭和五七年初めころこれを入
手した当時から、銃把を除く部分の表面の全体が白色又は黄色となつていなかつた
本件の物をマジックインクで黒色に塗布したことにより、その素材、重量形状など
からしてこれが同法二二条の二第一項所定の典型的な模造けん銃に当ることは明ら
かであり、本件所持がいわゆる可罰的違法性がないと認める程軽微なものとは到底
認めることができない。論旨は理由がない。
 なお、被告人は、同人に対する逮捕、勾留が違法である旨主張する。しかしなが
ら、関係証拠によれば、被告人の本件模造けん銃所持が罪となるべきものであるこ
とは前項説示のとおりであり、加えて、被告人の逮捕勾留については刑訴法二一七
条、六〇条三項の各要件が具備されていたことは記録上明らかであり、他に記録を
検討しても、被告人を本件容疑で現行犯逮捕し、勾留したことが違法であると疑わ
しめる事情も存在しないから、所論は採用の限りでない。論旨は理由がない。
 よつて、刑訴法三九六条により本件控訴を棄却し、当審における訴訟費用を被告
人に負担させないことにつき刑訴法一八一条一項但書を適用して、主文のとおり判
決する。
 (裁判長裁判官 時國康夫 裁判官 下村幸雄 裁判官 中野久利)

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