弁護士法人ITJ法律事務所

裁判例


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         主    文
     本件各上告を棄却する。
         理    由
 弁護人高橋万五郎の上告趣意第一点は、憲法違反を主張するけれども、同三七条
二項の規定は被告人が判決において有罪の言渡を受けた場合に、その被告人に証人
の喚問に要した費用の負担を命ずることを禁ずる趣旨ではないことは、夙に、当裁
判所大法廷の判例とするところであつて(昭和二三年(れ)第三一六号同一二月二
七日大法廷判決、判例集二巻一四号一九三四頁)、今なおこれを改めるの必要を認
めないので、論旨は採用し難い。同第二点は事実誤認の主張であつて、刑訴四〇五
条の上告理由に当らない。また記録を調べても同四一一条を適用すべきものとは認
められない。
 よつて同四〇八条により裁判官全員一致の意見で主文のとおり判決する。
  昭和二八年六月二六日
     最高裁判所第二小法廷
         裁判長裁判官    霜   山   精   一
            裁判官    栗   山       茂
            裁判官    小   谷   勝   重
            裁判官    藤   田   八   郎
            裁判官    谷   村   唯 一 郎

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