弁護士法人ITJ法律事務所

裁判例


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         主    文
     本件抗告を却下する。
     抗告費用は抗告人の負担とする。
         理    由
 本件抗告の理由は末尾に添えた書面記載の通りであるが、要するに、人身保護規
則(似下規則と稱する)第六条は人身保護法(以下法と稱する)第三条但書の特別
事情の疎明を、又法第五条、規則第七条は疎明資料、疎明方法の提供を人身保護の
請求者に要求し、これを欠くときは法第七条、規則第八条において人身保護の請求
を却下することと定めているが、これらの規定は結局人身保護請求の途をみずから
閉し、人身保護法は実益のないものとなるから、裁判所は法第一条の目的に照し、
右の諸規定に拘束されることなく、すべて職權を以て資料を獲得すべきであるとい
うに在つて、憲法違反の主張とはならないから、本件抗告には民訴第四一九条の二
の要件を缺き、不適法である。
 従つて、本件抗告を却下し、抗告費用は抗告人の負担とすべきものとし、主文の
とをり決定する。
  昭和二四年一二月一七日
     最高裁判所第二小法廷
         裁判長裁判官    霜   山   精   一
            裁判官    小   谷   勝   重
            裁判官    藤   田   八   郎

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