弁護士法人ITJ法律事務所

裁判例


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         主    文
     本件上告を棄却する。
         理    由
 弁護人浜田三平、同小林澄男の上告趣意第一点は、判例違反をいうが、所論引用
の判例は、旧刑訴三六〇条一項の解釈に関するもので、判決における併合罪にかか
る罪となるべき事実の判示方法についてなされたものであり、所論の原判示は、新
刑訴二五六条に関するもので、起訴状における訴因の明示方法についてなされたも
のである。それ故、引用の判例は本件に適切でないから、判例違反の主張は前提を
欠き採ることをえない。その余の論旨は、単なる訴訟法違反の主張であつて、適法
な上告理由に当らない。
 同第二点は、原判決は昭和二五年三月四日の東京高等裁判所の判例に違反すると
主張する。なるほど原判決は、所論引用の判例には違反するかどがある。しかし、
右判例は、その後同一の一二部において改められ、訴因の記載が明確でない場合に
は、検察官の釈明を求め、もしこれを明確にしないときにこそ、訴因が特定しない
ものとして公訴を棄却すべきものであると判示するに至つた(高裁判例集五巻二号
一三二頁)。そして、刑訴二五六条の解釈としては、この後の判決の説明を当裁判
所においても是認するのである。それ故、判例違反の論旨は理由がない。
 同第三点は、原判決は憲法三九条に違反すると主張する。しかし、憲法三九条後
段において同一の犯罪について、重ねて刑事上の責任を問われないというのは、同
じ犯行について二度以上罪の有無に関する裁判を受ける危険にさらさるべきもので
はないという根本思想に基くものであり、その危険とは、同一の事件においては、
訴訟手続の開始から終末に至るまでの一つの継続状態と見るを相当とすることは、
大法廷判決(判例集四巻九号一八〇六頁)の趣旨とするところである。だから、一
審の手続も、控訴審の手続も、また上告審のそれも、同一の事件においては継続せ
る一つの危険の各部分たるに過ぎないのである。したがつて同じ事件においては、
いかなる段階においても唯一の危険があるのみであつて、そこには二重危険または
二度危険というものは存在しないわけである。それ故、所論の事由をもつて、原判
決は、憲法三九条後段に違反するという論旨は採ることをえない。
 同第四点は、原判決は昭和二五年七月二九日の東京高等裁判所の判例に違反する
と主張する。なるほど所論家賃統制額は、事実認定事項ではなく、法規判断事項で
ある。しかし、原判示は所論福岡市長作成の回答書を証拠として家賃統制額を認定
する趣旨を有するものではなく、右回答書記載の家賃統制額は、第一審判示第二の
事実認定資料に供されているその余の証拠に参照しても、正当なる本件統制額であ
ると法規判断上認めて差し支えないという趣旨を有することは明らかである。それ
故、原判決には何ら所論の違法もなく、判例違反もない(引用の判例は全く本件に
適切でない)。論旨は採ることをえない。
 同第五点は、判例違反をいうが、その実質は単なる訴訟法違反の主張であつて、
適法な上告理由に当らない。所論引用の判例は本件に適切でなく、判例違反の主張
は前提を欠き採ることをえない。(なお、所論の経験則違反は認められない。)
 同第六点は、判例違反をいうが、所論引用の判例は本件とは事案を異にし本件に
適切でなく、判例違反の主張は前提を欠き採ることをえない。(なお、刑法の解釈
としても、論旨を正当と認めることはできない)。
 同第七点は、単なる法令違反の主張であつて、適法な上告理由と認め難い。(な
お、刑法三五条の解釈としても、判示事実は店主の監督行為の限界を越えているも
のであり、とうてい正当行為とは認められない)。
 よつて刑訴同四〇八条により裁判官全員一致の意見で主文のとおり判決する。
  昭和三三年一月二三日
     最高裁判所第一小法廷
         裁判長裁判官    真   野       毅
            裁判官    斎   藤   悠   輔
            裁判官    入   江   俊   郎

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