弁護士法人ITJ法律事務所

裁判例


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         主    文
     本件各上告を棄却する。
         理    由
 弁護人森信一の上告趣意一について。
 所論は、憲法三一条違反を主張するけれども、その実質は刑訴法違反の主張であ
つて、刑訴四〇五条の上告理由に当らない。(なお、一審判決挙示の各証拠によれ
ば、被告人両名はAの顔面をめがけ殴打したのであり、従つて顔面等すなわち顔、
頬、頬に接続する頸部を殴打した事実を認め得ることができる。一審判決の判示は、
事実の摘示としては、正確を欠くけれども、いまだもつて判決に影響を及ぼすべき
違法があると認めることはできない。原判決は理由を異にするが、一審判決を維持
した結論においては正当であるに帰する。)
 同二について。
 所論は、原判決が大審院判例に違反すると主張するが、引用判例は事案を異にす
るから本件に適切でなく、適法な上告理由とならない。(なお、一審判決判示の「
B方」とは、一審相被告人Bの肩書居宅を指示するものと認むべきことは、原判決
説示のとおりであつて、本件は、引用証拠と認定事実との間には何らくいちがいは
なく、また、引用の判例の事案のように、屋内と屋外とで犯情に影響ある事案でも
ない)。
 同三について。
 所論は、憲法三一条違反をいうが、その実質は理由不備、事実誤認、法令違反の
主張に帰し、刑訴四〇五条に当らない。(一審判決の判示する事実によれば、判示
猟犬が一審相被告人B方(その肩書居宅)に入つて来た趣旨であること明らかであ
り、そしてまた被告人等が、判示猟犬のB方に入つて来る前に所論の共謀をしたと
認定した趣旨でないこともまた明らかである。また判示猟犬は所有者Cによつて八
年間も飼育訓練され、毎日運動のため放してやると夕方には同家の庭に帰つて来て
いたことが認められ(記録四五丁以下、四九丁以下)、このように、養い訓らされ
た犬が、時に所有者の事実上の支配を及ぼし得べき地域外に出遊することがあつて
も、その習性として飼育者の許に帰来するのを常としているものは、特段の事情の
生じないかぎり、直ちに飼育者の所持を離れたものであると認めることはできない)。
 同四について。
 所論は、判例違反及び憲法三一条違反を主張するが、その実質は法令違反の主張
にすぎず、かつ判例違反をいう点は原審で主張も判断もなかつた事項に関するもの
であつて、刑訴四〇五条の上告理由に当らない(なお、本件のような場合、所論三
個の罪のうちいずれを犯情もつとも重しと認め、これに併合罪の加重をしたかを判
決に明示することは望ましいが、判示しないからといつて直ちに違法ということは
できない。原判示はこの点の理由において妥当を欠くきらいがあるが、なお原判決
を破棄する理由となすに足りない)。
 同五について。
 所論は、量刑不当の主張であつて、刑訴四〇五条の上告理由に当らない。
 その他記録を調べても同四一一条を適用すべき事由は認められない。
 よつて同四〇八条により裁判官全員一致の意見で主文のとおり判決する。
  昭和三二年七月一六日
     最高裁判所第三小法廷
         裁判長裁判官    小   林   俊   三
            裁判官    島           保
            裁判官    河   村   又   介
            裁判官    垂   水   克   己
            裁判官    高   橋       潔

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