弁護士法人ITJ法律事務所

裁判例


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         主    文
     本件上告を棄却する。
     上告費用は上告人の負担とする。
         理    由
 上告代理人伊藤順蔵の上告理由第一点について。
 原判決の理由の冒頭および一(その引用する第一審判決を含む。)において原審
がした事実の認定は、これに照応する原判決挙示の証拠により首肯することができ、
原審が右諸事実を綜合して、上告人は被上告人B1、同B2、同B3および同B4
に対し同人らの登記欠缺を主張しうる正当な利益を有しないものとした判断も正当
として肯認することができる。被上告人B4が本件建物およびその敷地を買い受け
たのは、所論のように上告人が所有権取得登記を経由した後である昭和三一年一〇
月であるけれども、右事実は、本件において原審がした右判断に影響を及ぼすもの
ではない。その余の所論は、原審が適法にした証拠の取捨判断、事実の認定を非難
するに帰する。原判決に所論の違法はなく、論旨は採用することができない。
 同第二点について。
 原審が適法に確定したところによれば、本件土地は昭和二八年二月一〇日までは
訴外Dの所有であつたというのであり、それまでの間に、Dは、本件土地上に建物
を建築してこれを他に譲渡するいわゆる建売りをし、被上告人B1、同B2、同B
3ならびに被上告人B4の前主Eは、Dから本件各建物および本件各土地を買い受
けたというのである。そうとすれば、かりに所論仮登記があり、Dが上告人に対し
借受金債務を弁済すべき義務を有することを右被上告人らにおいて知つていたとし
ても、右建物および土地を買い受けたことについて、何ら信義に反する点は認めら
れず、原判決に所論の違法はない。論旨は採ることができない。
 同第三点について。
 所論の点に関する原判示によれば、被上告人B5および訴外FはDから本件各建
物の敷地の使用権を許容されており、Fから建物とともに右使用権を譲り受けた被
上告人B6も、これをもつて上告人に対抗しうるものであり、原判示のように、被
上告人らは右使用権を有することにより、上告人から一方的に退去を要求されない
地位を有するものであるというのであるが、記録によれば、被上告人らが右のよう
に本件土地の占有を上告人に対抗しうる地位を有する旨主張していることは明らか
であり、原判決挙示の証拠によれば、右の点に関する原審の認定判断は、すべて肯
認することができる。原判決に所論の違法はなく、論旨は採ることができない。
 よつて、民訴法四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文の
とおり判決する。
     最高裁判所第三小法廷
         裁判長裁判官    横   田   正   俊
            裁判官    田   中   二   郎
            裁判官    下   村   三   郎
            裁判官    松   本   正   雄
            裁判官    飯   村   義   美

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