弁護士法人ITJ法律事務所

裁判例


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         主    文
     原判決を破棄する。
     被告人を罰金五千円に処する。
     右罰金を完納することができないときは金二百円を一日に換算した期間
被告人を労役場に留置する。
     訴訟費用は全部被告人の負担とする。
         理    由
 弁護人坂谷由太郎の控訴趣意は後記のとおりである。
 同控訴趣意について。
 よつて記録を調査するに、所論の上申書及び遅配証明書を証拠として提出し、こ
れが証拠調を了したことは明らかで、また裁判所は被告人の利益な事実についても
十分これを斟酌すべきことは洵に所論のとおりであるが、有罪の言渡をするには証
拠については罪となるべき事実を認めた証拠の標目を掲ぐるだけで足りるのである
から、右証拠の標目中に右上申書及び遅配証明書の記載がないからといつて、原審
が右書類につき、審案を遂げなかつたということにはならない。否むしろ、原審が
本件事件差戻前の判決の罰金額を減額したことに徴すると、原審は右書類につき十
分な審理をなしたものと認むるを相当とし、この点につき判断を示すことは訴訟法
上要求せられていないから判断を示さなかつたからといつても、訴訟手続に違背し
たといえないからこの点に関する論旨は理由がない。
 <要旨>なお、弁護人は根室簡易裁判所が被告人に係る食糧管理法違反被告事件に
ついて、昭和二十四年二月十七日言渡した有罪判決に対する控訴事件(当庁
昭和二十四年新(を)第五号事件)につき弁護人小寺叔輔の提出した控訴趣意書を
援用するけれども、右控訴事件は当裁判所が原判決を破棄し、事件を根室簡易裁判
所に差戻す旨の判決をすると同時に終了し、その後差戻された同簡易裁判所の為し
た被告人に対する有罪制決に対する控訴事件即ち本件について右控訴趣意書を援用
してもその効力がないと解するのを相当とするのでこれに対する判断を与えない。
 しかしながら職権を以て記録を調査するに、原判決には本件犯行の動機、その他
の情状からみて、その刑の量定が不当であると認められるので刑事訴訟法第二百九
十二条第二項、第三百八十一条、第三百九十七条によりこれを破棄し、訴訟記録並
びに原裁判所において取調べた証拠によつて、直ちに判決ができるものと認められ
るので、当裁判所は刑事訴訟法第四百条により被告事件について更に裁判をする。
 よつて原判決が証拠により確定した事実につきその適示した各法条を適用し、そ
の罰金額の範囲内において被告人を罰金五千円に処し、刑法第十八条により右の罰
金を完納することができないときは一日二百円の割合で被告人を労役場に留置すべ
く、訴訟費用は刑事訴訟法第百八十一条第一項により全部被告人に負担せしむべき
ものとする。
 そこで主文のとおり判決する。
 (裁判長判事 黒田俊一 判事 村上喜夫 判事 三橋弘)

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