弁護士法人ITJ法律事務所

裁判例


戻る

         主    文
     本件各申立を棄却する。
         理    由
 弁護人樫田忠美、同小川益太郎の申立理由第一について。
 本件被告事件における上告趣意第一点において引用されている所論第二の判例の
趣旨とするところは、単に衆議院議員選挙法第一一二条一項五号の金銭の交付をな
したる罪とその交付を受けたる罪とは犯罪の構成上不可分の関係にあり学者のいわ
ゆる必要的共犯と認めるべきものであるから、該金員授受の事実の取調に要した訴
訟費用は旧刑訴二三八条にいわゆる「共犯の訴訟費用」として交付者と被交付者と
をして連帯して負担せしめることができると云うにすぎない。然るに、右上告論旨
は、この判例の趣旨の中には前記選挙法第一一二条一項一号の「金銭の供与を為し
たる者」と同条一項四号の「供与を受けたる者」とは右「供与罪」を共謀したもの
と認めらるべきであるとの趣旨が含まれていると云うに帰するのであるから独自の
見解たるを免れない。そして、所論第一の判例は第三者に対して同条一項一号の供
与をなさんことを共謀した事案に関するものであり、それは又それとして存在理由
を有するものであつて、本件判決は所論のようにこれを変更したものではない。即
ち上記二判例が本件被告事件に適切でないことは本件判決において当裁判所の説示
したとおりである。次に所論第三の判例が本件被告事件に適切でないことも、右判
決に説示したとおりであつて、何ら附加すべきものあるを認めない。なお、申立人
等は本件控審判決には被告人Aが供与した金八万円が全部被告人Bの所得に帰した
るものと見るべき記載は毫も存しないと主張するけれども、その誤りであることは、
同判決が弁護人小川益太郎の控訴趣意第四点に対して説示したところを一見すれば
極めて明かである。それゆえに、本件判決の内容には何ら所論の如き誤りはない。
 同第二について。
 本件判決には所論の点について何ら誤りあるを認めない。
 同第三について。
 上告事件について、刑訴四一一条を適用すべき場合とは認められないと上告裁判
所が判断した場合においても、その事由を判決に説明する必要はない。
 なお、本件上告の如く上告趣意書その他の書類によつてその申立の理由のないこ
とが明かであると認められるときは、上告裁判所は弁論を経ないで、判決で、上告
を棄却することができることは刑訴四〇八条の明定するところである。
 よつて、刑訴四一七条一項に従い全裁判官一致の意見で主文のとおり決定する。
  昭和二六年五月一一日
     最高裁判所第二小法廷
         裁判長裁判官    霜   山   精   一
            裁判官    栗   山       茂
            裁判官    小   谷   勝   重
            裁判官    藤   田   八   郎

戻る



採用情報


弁護士 求人 採用
弁護士募集(経験者 司法修習生)
激動の時代に
今後の弁護士業界はどうなっていくのでしょうか。 もはや、東京では弁護士が過剰であり、すでに仕事がない弁護士が多数います。
ベテランで優秀な弁護士も、営業が苦手な先生は食べていけない、そういう時代が既に到来しています。
「コツコツ真面目に仕事をすれば、お客が来る。」といった考え方は残念ながら通用しません。
仕事がない弁護士は無力です。
弁護士は仕事がなければ経験もできず、能力も発揮できないからです。
ではどうしたらよいのでしょうか。
答えは、弁護士業もサービス業であるという原点に立ち返ることです。
我々は、クライアントの信頼に応えることが最重要と考え、そのために努力していきたいと思います。 弁護士数の増加、市民のニーズの多様化に応えるべく、従来の法律事務所と違ったアプローチを模索しております。
今まで培ったノウハウを共有し、さらなる発展をともに目指したいと思います。
興味がおありの弁護士の方、司法修習生の方、お気軽にご連絡下さい。 事務所を見学頂き、ゆっくりお話ししましょう。

応募資格
司法修習生
すでに経験を有する弁護士
なお、地方での勤務を希望する先生も歓迎します。
また、勤務弁護士ではなく、経費共同も可能です。

学歴、年齢、性別、成績等で評価はしません。
従いまして、司法試験での成績、司法研修所での成績等の書類は不要です。

詳細は、面談の上、決定させてください。

独立支援
独立を考えている弁護士を支援します。
条件は以下のとおりです。
お気軽にお問い合わせ下さい。
◎1年目の経費無料(場所代、コピー代、ファックス代等)
◎秘書等の支援可能
◎事務所の名称は自由に選択可能
◎業務に関する質問等可能
◎事務所事件の共同受任可

応募方法
メールまたはお電話でご連絡ください。
残り応募人数(2019年5月1日現在)
採用は2名
独立支援は3名

連絡先
〒108-0023 東京都港区芝浦4-16-23アクアシティ芝浦9階
ITJ法律事務所 採用担当宛
email:[email protected]

71期修習生 72期修習生 求人
修習生の事務所訪問歓迎しております。

ITJではアルバイトを募集しております。
職種 事務職
時給 当社規定による
勤務地 〒108-0023 東京都港区芝浦4-16-23アクアシティ芝浦9階
その他 明るく楽しい職場です。
シフトは週40時間以上
ロースクール生歓迎
経験不問です。

応募方法
写真付きの履歴書を以下の住所までお送り下さい。
履歴書の返送はいたしませんのであしからずご了承下さい。
〒108-0023 東京都港区芝浦4-16-23アクアシティ芝浦9階
ITJ法律事務所
[email protected]
採用担当宛