弁護士法人ITJ法律事務所

裁判例


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主文
被告人を罰金30万円に処する。
その罰金を完納することができないときは,金5000円を1日に換算した
期間被告人を労役場に留置する。
神戸地方検察庁で保管中の携帯電話機1台(平成18年領第876号符号
1)を没収する。
本件公訴事実中,起訴状公訴事実第2記載にかかる公衆に著しく迷惑をかけ
る暴力的不良行為等の防止に関する条例(昭和38年兵庫県条例第66号)
違反の点については無罪。
理由
(罪となるべき事実)
被告人は,平成18年4月19日午後3時40分ころ,神戸市a区b通c丁目d
番e号所在のA地下2階から地下1階に通じる上りエスカレーター上において,カ
メラレンズ部を上向きにして動画撮影状態にした動画撮影機能付携帯電話機(平成
18年領第876号符号1)を口の開いた手提げかばん内に入れた上,同エスカレ
ーターを利用して上昇中のB(当時23歳)に対して,その後方からスカート裾下
に同手提げかばんを差し入れてそのスカート内を撮影し,もって,公共の場所にお
いて,他人に対し不安を覚えさせるような卑わいな言動をした。
(証拠の標目)
省略
(法令の適用)
省略
(量刑の理由)
本件は,被告人が商業施設の上りエスカレーター上で携帯電話機の動画撮影機能
を使って女性のスカート内を盗撮し,もって,公共の場所において,他人に対し不
安を覚えさせるような卑わいな言動をしたという兵庫県条例違反1件の事案である
が,被告人は,それまでにもエスカレーター上において携帯電話機で女性のスカー
ト内を盗撮する行為を繰り返していたこと,本件も周到に準備をした上での計画的
な犯行であること,被害者も厳罰を求めていることからすると,その刑事責任を軽
視することはできないが,被告人が事実を認めていること,被告人にはこれまで前
科がないことなどの事情もあるので,今回は,主文の罰金刑に処するにとどめるこ
ととした。
(一部無罪の理由)
1本件公訴事実中,起訴状公訴事実第2記載にかかる事実の要旨は,被告人が,
平成18年4月27日午前零時15分ころ,神戸市f区内の西日本旅客鉄道株式
会社(以下「JR」という。)g駅構内の上りエスカレーター上において,デジ
タルカメラ機能付携帯電話機を,同エスカレーター利用中の女性の後方からその
スカート裾下に差し入れて同スカート内部を撮影したというもの(以下「本件第
2事実」という。)である。
これに対し,被告人は,上記日時・場所において,デジタルカメラ機能付携帯
電話機を操作していたことは認めるものの,当時,同電話機で撮影はしてはいな
いし,同電話機のデジタルカメラ機能も作動させていないと述べ,弁護人も,被
告人の無罪を主張する。
2そこで検討したところ,当裁判所は,本件第2事実については,被告人は無罪
であると判断した。その理由は,次のとおりである。
(1)本件第2事実の経過として,関係証拠上以下の事実が認められ,これらの
事実については訴訟関係人に争いがない。
ア被告人は,インターネットサイトで女性のスカート内の盗撮画像などを見
るうち,自分でも盗撮行為をしたくなり,平成18年1月ころ,神戸市h区
内(i)のエスカレーターにおいて,かばんに入れた動画撮影機能付携帯電
話機で,若い女性のスカート内を盗撮する行為に及び,以後,女性の太股を
見たいとの欲求に駆られ,同様の方法で盗撮行為を繰り返すようになったが,
判示のとおり,同年4月19日午後3時40分ころ,神戸市j区内の商業施
設にある上りエスカレーターにおいて若い女性のスカート内を盗撮したこと
で警察に検挙され,取調べを受けるに至った。
イ被告人は,同月27日午前零時ころ,JRk駅からl方面に向かう普通電
車に乗り,同日午前零時15分ころ,JRm駅上りホームに降り立った後,
ホームから改札口に上がるエスカレーターに乗ったが,同エスカレーター上
では,当初立ち止まらずに,先に同エスカレーターに乗ってステップ上右寄
りに順次立ち止まっていた他の乗降客の左側を通ってステップをしばらく歩
いて上がった後に立ち止まって右に寄り,右手に持っていた携帯電話機を操
作していた。
ウ当時,被告人が立ち止まったステップの1段上には,乗降客の1人で,本
件の被害者とされるCが白のジャケットとスリット入りのスカートからなる
ビジネススーツを着用し,ステップの右端に進行方向を向いて立っていた。
また,その3段下で,被告人からすると2段下のステップには同じく乗降客
の1人で,本件の目撃者とされるDがステップの右端に進行方向を向いて立
っていた。
エその後,被告人は,同駅構内でC及びDに呼び止められて盗撮の疑いをか
けられ,Cから腕を掴まれた上,手に持っていた携帯電話機を取り上げられ
そうになったため,それを振り切って逃走し,自動改札を切符も入れないま
ま通り過ぎた上で,同駅構内から出て帰宅したが,翌朝,同駅に来たところ,
Cらの通報により同駅構内で同人らとともに張り込み捜査中の警察官に上記
Cらの被害申告した盗撮行為について質問を受けた後,警察署で逮捕される
に至った。
(2)次に,上記経過を前提として,被告人が本件第2事実の盗撮行為を実行し
たことに関する証拠について見るに,その直接的な証拠は,目撃者とされるD
の供述のみである。
一般に,盗撮行為の客観的な証拠としては,盗撮に使用した撮影装置や記憶
媒体に残された画像等の記録が考えられるが,本件第2事実に関してはそのよ
うな画像等の記録は公判に証拠として提出されていない。加えて,本件第2事
実当時被告人が操作していたものとして被告人の逮捕時において差し押さえら
れたデジタルカメラ機能付携帯電話機(NTTドコモFOMA,D902i)
(以下「本件電話機」という。)から抽出された内部保持データの解析によっ
ても,本件第2事実と関連する画像データや動画データの記録は確認されず,
また,一旦本体に保存された画像データや動画データがその後削除された痕跡
も存在しなかったことが認められる。また,撮影後保存動作がされなかったり,
画像の保存先として電話機本体ではなく増設記憶媒体として装着されたminiS
Dメモリカードが設定されていた場合でも,直前の撮影画像データは,本体の
ワークエリアに保持されるが,それらは電源を切ると消えてしまうところ,上
記内部保持データの抽出前にはすでに電源が切られた状態であったため,上記
ワークエリアからは,それ以前の撮影画像の有無・内容を知ることはできない。
なお,本件当時,本件電話機に上記miniSDメモリカードが装着されていたと
認めるべき証拠はない。
(3)Dは,本件第2事実の目撃状況について,公判廷における証人尋問におい
て,要旨以下のとおり供述する(以下「D証言」という。)。
被告人は,私とCとの間に割り込んできた後,当初,胸の辺りに何かを持
っている様子で,うつむいて右腕を小刻みに動かしていたので,携帯電話機
でメールか何かをしているように見えた。初めは胸の辺りで携帯電話機を操
作しているようだったが,それを少しずつ腰の辺りに下げて,最終的にはC
のスカートの裾に近いところのスリットの開いている部分まで下げた。Cの
白いスカートにオレンジないし赤系統のランプの色が映り,スカートの中に
消えた。携帯電話機のランプの付いている先の部分が完全にスカートの中に
入ったことで,ランプの色が消えたように見えた。被告人の右側から被告人
の手元とCの腰の辺りを注意深く見ようとしたが,被告人が右に寄ってきて
見えなくなったため,被告人の左側から覗いたところ,画面を上向きにした
携帯電話機の角がCのスカートのスリットに少し掛かるぐらいの所にあるの
が見えた。その時,「ピピッ」とシャッターを押したときに鳴るような電子
音が聞こえた。このような光と音から,被告人がCのスカートの中を盗撮し
たと思った。
(4)しかしながら,D証言には,以下の問題点がある。
アまず,D証言によると,Cの白いスカートにオレンジないし赤系統のラン
プの色が映り,スカートの中に消えたとのことであるところ,そのランプの
位置は本件電話機の先端部分で,1秒以上は継続的に点灯していたと証言す
る。ところが,その証言内容からは,本件電話機の発光部を直接見たのか,
それともスカートに光が映っているのを見たのか必ずしも明確ではない。ま
た,本件電話機においては,静止画像の撮影動作をさせるキー(イージーセ
レクタープラスの決定キー)を押すと,先端の着信ランプ及び背面のコンパ
クトライトが1回点灯するが,先端の着信ランプの点灯は,極めて短時間の
点滅というべきものである。このように,Dが当時目撃したと証言する本件
電話機のランプないしそれが映ったとされる光の状況は,本件電話機の静止
画像撮影動作時に見られる発光状況と整合しない(なお,動画撮影時には着
信ランプの色は一定ではなく,刻々と色を変えることからすれば,動画撮影
時に見られるものとも整合しない。)。
イまた,D証言によると,被告人の右側から見ていたときにランプの光が見
え,その後,左側から覗いた時に電子音が聞こえたとのことであるが,本件
電話機においては,静止画像の撮影動作をさせるキー(イージーセレクター
プラスの決定キー)を押すと,まず電子音が鳴り,それとほぼ同時かやや遅
れて先端の着信ランプ及び背面のコンパクトライトが1回点灯するのである
から,ランプの光を見た後,間をおいて電子音を聞いたとする上記D証言は,
本件電話機の静止画像の1回の撮影動作とは明らかに矛盾する。
この点について,検察官は,Dが被告人による2回の盗撮行為を目撃した
と考えるのが合理的であると主張するが,本件電話機においては,静止画像
の撮影動作を1回させると,撮影画像の自動保存の設定を予めしておかない
限り,撮影画像の保存動作をさせるキー(上記決定キー)を押すか,クリア
キー(iチャンネル/クリアキー)を押したり,終了キー(電源/終了/応
答保留キー)を押すなど撮影画像の保存を回避する操作をしなければ,次の
撮影動作に移ることができない仕組みになっている。そして,盗撮意図で撮
影動作をさせながら,撮影画像の保存を回避する操作をすることはあまり考
えられないから,被告人が本件電話機に2回撮影動作をさせたとする検察官
の主張を前提とすると,自動保存の設定がなされている場合はもとより,そ
の設定がなされていなくても,1回目の撮影動作による盗撮画像が本件電話
機に保存されていなければならないことになる。ところが,前記のとおり,
本件電話機の内部保持データの抽出及び解析によっても,本件第2事実によ
るものと考えられる画像データや動画データの記録は確認されず,かつ,画
像データや動画データが削除された痕跡も存在しなかった上,本件当時,本
件電話機本体以外に撮影画像の保存先となり得るminiSDメモリカードが装
着されていた事実もないのであるから,盗撮画像が本件電話機に保存されて
いないことは明らかである。そうすると,Dが被告人による2回の盗撮行為
を目撃したとする検察官の上記主張は,本件電話機の客観的状態と整合しな
いといわざるを得ず,したがって,上記D証言における光と電子音を本件電
話機の静止画像撮影動作時における発光・発音と断定することはできない。
ウさらに,電子音について,Dは,本件当日である平成18年4月27日の
警察官に対する供述,同年4月29日に本件第2事実の現場で実施された実
況見分に立ち会った際の指示説明及びその状況を説明した同年5月2日の警
察官に対する供述では,いずれも本件当日エスカレーター上で聞いた電子音
は「カシャ」であったと述べていた。しかし,その後,同月11日の検察官
に対する供述及び同月14日の警察官に対する供述では,いずれも上記電子
音は「ピピッ」というものであったと供述し,それを公判廷における証人尋
問でも維持している。
このように,電子音に関するDの供述内容は明らかに変遷しているが,こ
の点についての説明も,上記検察官に対する供述では,「最初,カシャとい
う音であったと言っていましたが,カメラのシャッター音を聞いたのに間違
いなかったのでそのように言ったのであり,私が聞いた音はデジタルカメラ
のシャッター音のような電子音でした。」と必ずしも意味の明確でない内容
にとどまっている。また,公判廷では,「カシャっていう音か,ピピッてい
う音か,ピロリンていう音か,どういう感じかははっきり覚えてないんです
けどというふうに言ったら,刑事さんが,じゃあカシャでいいかと言って,
カシャになりました。」「後日,30種類ぐらいの効果音をすべて最初から
最後まで1個ずつ確認して・・・・最終的に5つの中の1つを,私はそれで
すというふうに,しっかりと記憶してて当てましたけど。」などと述べるが,
その前半は,本件当時電子音を聞いたという記憶のあいまいさを示すもので
あるし,後半も,一応記憶喚起の過程を言うものであるが,「カシャ」と
「ピピッ」との食い違いの大きさに照らすと,上記供述の変遷に関する説明
として納得できるものではない。
(5)以上のとおり,D証言のうち当時見たり聞いたりしたという光や音を根拠
として被告人がCのスカート内を盗撮していたとする部分をそのまま採用する
ことはできない。
もっとも,Dにおいて,当時見たり聞いたりした光や音の状況及びその原因
については,本件電話機の他の発光や発音と誤認することはあり得るとしても,
この点についてあえて虚偽を述べる理由がないのは無論のこと,当時,Dが被
告人の背後とはいえ,かなり近接した位置にいたことからすると,D証言も,
被告人が手に持っていた本件電話機の先端が,その間近にあるCのスカートの
裾下に到達していた状況を述べる限度では,その信用性をたやすく排斥できる
ものではない。そして,前記認定のとおり,被告人が本件以前にエスカレータ
ーにおいて携帯電話機で女性のスカート内を盗撮する行為を繰り返していた事
実や本件当時エスカレーター上で女性であるCの立っている1段下のステップ
に割り込んで来た事実,さらには,Cらから駅構内で盗撮の疑いをかけられた
際,同人らに本件電話機の状態を改めさせてきちんと弁明することなくその場
から逃走した事実は,いずれも被告人が本件第2事実の盗撮行為に及んだこと
を一応疑わせる事情といえる。
しかし他方,被告人は,本件以前にエスカレーター上において携帯電話機で
女性のスカート内を盗撮する行為を繰り返していたが,その手口については,
平成18年4月19日の犯行に関する同月22日の警察での取調べの際,周囲
から分からないようにするため,かばんに携帯電話機を仕込んだ上,シャッタ
ー音がする静止画像撮影は絶対に避け,音を立てずに確実に映像が撮れる動画
モードを使用する旨を供述しており,むしろ,その被告人が,それからまだ数
日しか経っていない同月27日に,かなり近接した位置に目撃者となり得る者
がいるのに,携帯電話機を手に持ったまま,電子音が鳴ってランプが発光する
のもかまわず,その静止画像撮影機能を使用して盗撮しようとしたというのは,
被告人によるこの時期の盗撮の手口としてはあまりに杜撰で不自然というほか
ない(なお,動作撮影機能を使用した可能性も,上記のとおりD証言を前提と
する限り低いし,検察官も主張していない。)。
そうすると,本件電話機の先端がCのスカートの裾下に到達することがあり,
かつ,上記のような被告人が本件第2事実の盗撮行為に及んだことを一応疑わ
せる事情があったとしても,被告人が本件電話機の画像撮影機能を動作させて
いたと認めるに足りる証拠がなく,また,目撃者であるDの証言する音や光の
状況を画像撮影機能を動作時のものとして合理的に説明できないことからすれ
ば,被告人において,当時本件電話機に対し他の操作をしていて図らずも本件
電話機の先端を1段上に立っていたCのスカートの裾下に到達させてしまった
可能性さえも払拭できず,盗撮の故意をもって本件電話機をCのスカートの裾
下に差し入れたものと認定するには証拠上なお合理的な疑いを入れる余地があ
るというべきである。
以上の次第で,本件公訴事実中,起訴状公訴事実第2記載にかかる事実につ
いては犯罪の証明がないことになる。
よって,上記事実については,刑事訴訟法336条により被告人に対し無罪
の言渡しをする。
(検察官求刑懲役6月)
(検察官佐藤正利,田中邦彦出席)
平成19年2月2日
神戸地方裁判所第4刑事部
裁判官佐茂剛

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