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平成29年8月10日判決言渡
平成27年(行ウ)第236号α区議会幹事長会出席権及び発言権確認等請
求事件(以下「甲事件」という。),平成27年(行ウ)第279号α区議会
各派代表者会出席権及び発言権確認等請求事件(以下「乙事件」という。)
主文
1本件訴えのうち,原告がα区議会幹事長会及びα区議会各派代表者会に
出席し,発言する権利を有することの確認を求める部分並びにα区議会幹
事長会運営規程及びα区議会各派代表者会運営規程に違法があることの
確認を求める部分をいずれも却下する。
2原告のその余の請求をいずれも棄却する。
3訴訟費用は原告の負担とする。
事実及び理由
第1当事者の求めた裁判
1請求の趣旨
(1)甲事件
ア原告がα区議会幹事長会に出席する権利及び同会において発言する
権利を有することを確認する。
イα区議会幹事長会運営規程が原告にα区議会幹事長会に出席する
権利及び同会において発言する権利を認めていない点において違法で
あることを確認する。
ウ被告は,原告に対し,220万円及びこれに対する平成27年4月
14日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。
(2)乙事件
ア原告がα区議会各派代表者会に出席する権利及び同会において発言
する権利を有することを確認する。
イα区議会各派代表者会運営規程が原告にα区議会各派代表者会に
出席する権利及び同会において発言する権利を認めていない点におい
て違法であることを確認する。
ウ被告は,原告に対し,220万円及びこれに対する平成27年4月
14日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。
2請求の趣旨に対する答弁
(1)本案前の答弁
本件訴えをいずれも却下する。
(2)本案の答弁
原告の請求をいずれも棄却する。
第2事案の概要
本件は,α区議会の会派に属さない議員(以下「無所属議員」という。)
である原告が,同議会の幹事長会及び各派代表者会(以下「本件各会議」
という。)への出席権及び本件各会議における発言権(以下,これらを併せ
て「出席権等」という。)が認められていないなどと主張して,①当事者
訴訟として,原告が本件各会議について出席権等を有することの確認並び
に幹事長会について規定するα区議会幹事長会運営規程(平成27年α区
議会訓令甲第2号。以下「本件幹事長会運営規程」という。)及び各派代表
者会について規定するα区議会各派代表者会運営規程(同第4号。以下「本
件各派代表者会運営規程」といい,本件幹事長会運営規程と併せて「本件
各規程」という。)において原告に出席権等が認められていないことの違法
確認(以下「本件各違法確認の訴え」という。)を求めるとともに,②上
記のとおり原告に出席権等が認められていないこと及び幹事長会において
議長から原告の発言権を制限する発言を受けたことにより精神的苦痛を被
ったとして,被告に対し,国家賠償法(以下「国賠法」という。)1条1項
に基づき,慰謝料及び弁護士費用相当損害金並びにこれらに対する幹事長
会においてα区議会訓令甲第5号による改正前のα区議会幹事長会運営規
程(以下「旧幹事長会運営規程」という。)及び同第6号による改正前のα
区議会各派代表者会運営規程(以下「旧各派代表者会運営規程」といい,
旧幹事長会運営規程と併せて「旧各規程」といい,上記各改正を併せて「本
件改正」という。)が了承された日から支払済みまで民法所定の年5分の割
合による遅延損害金の支払を求める(以下「本件国賠請求」という。)事案
である。
1関係法令等の定め
関係法令等の定めは,別紙2「関係法令等の定め」に記載のとおりであ
る(なお,同別紙中で定義した略称等は,以下の本文においても同様に用
いるものとする。)。
2前提事実(証拠等を掲げていない事実は当事者間に争いがない。)
(1)原告は,α区議会の無所属議員である。
(2)α区議会においては,かねて,α区議会幹事長会規約(以下「旧幹事
長会規約」という。)により,各会派間の連絡調整及び議員全体に関する
事項並びに議長が必要とする事項等について協議するため,幹事長会が
置かれ,また,α区議会の先例により,一般選挙後初の議会運営を協議
し,又はその他会派間の連絡交渉のため,各会派から代表者を選出して
各派代表者会が開かれていたところ(甲1,乙15),平成27年1月頃,
幹事長会の在り方について問題提起がされ(甲154),同年2月24日,
幹事長会において,これらの会議体が議会活動の範囲に含まれ得ること
を明確にし,協議又は調整の目的等その内容が明らかとなるように,地
自法100条12項に基づく正式な会議体とすること及びこれらの会議
体に出席した場合の費用弁償の扱いについて提案がされた(甲161,
乙12)。
同月25日,幹事長会において,これらの会議体を地自法に基づく正
式な会議体とすること及び費用弁償を行わないことが了承され(甲16
2,乙13),同年3月13日,幹事長会において,α区議会に,議員提
出議案として上記に沿ったα区本件会議規則の一部を改正する規則案を
提出することが了承された(甲165,乙14)。
同月31日,α区議会において,本件会議規則152条を改正し,地
自法100条12項の規定による協議等の場として,本件各会議及び全
員協議会を設けることなどを内容とするα区議会会議規則の一部を改
正する規則(平成27年α区議会規則第1号)が制定された上,同規則
は,同年4月27日に公布され,同年5月1日に施行された(甲3,乙
3,4,9)。
(3)上記(2)のとおりα区議会会議規則の一部を改正する規則が制定さ
れたことを受け,平成27年4月9日,幹事長会において,幹事長会運
営規程案及び各派代表者会運営規程案が提示され,同月14日,幹事長
会において,上記各案が了承された上,α区議会議長は,同月30日,
旧各規程を制定し,旧各規程は,同年5月1日,施行され,旧幹事長会
規約は,廃止された。なお,旧幹事長会運営規程3条1項本文は,「幹事
長会は,議長,副議長及び交渉会派の幹事長で組織する。」と規定され,
旧各派代表者会運営規程3条1項本文は,「各派代表者会は,交渉会派の
代表で組織する。」と規定されていた。(甲8,乙1,5,7,10,1
1,16,17)
(4)平成27年4月にα区議会議員が改選され,その後,各派代表者会が
開催されたところ,同月13日に開催された各派代表者会において,本
件会議規則において無所属議員を本件各会議の構成員とすることが規定
されているにもかかわらず,旧各規程において,無所属議員が構成員と
して列挙されていないことから,重要でない案件については,本件各会
議について無所属議員に出席権等が認められていないとの誤解を招くと
の指摘がされた(乙18)。
そこで,同月14日に開催された各派代表者会において,無所属議員
に本件各会議等への出席権等が認められていることについて疑義を生じ
させないものとするため,旧各規程各3条1項を改正することが提案さ
れ,同月20日,同規定を改正する本件改正がされ,本件各規程各3条
1項のとおり,無所属議員が本件各会議の構成員であることを明示する
規定が置かれた(乙6,8,10,11,19)。
(5)原告は,平成26年5月13日,幹事長会に出席したところ,A議長
は,原告に対し,「議場において,私はあなたを指名しないぞ。」「黙って
ろ。」などと発言した。
3争点
(1)司法審査の可否
(2)確認の利益(請求の趣旨(1),(2)の各アについて)
(3)出席権等の有無
(4)国賠法上の違法の有無
(5)原告に生じた損害額
4争点に対する当事者の主張
(1)争点(1)(司法審査の可否)について
(被告の主張)
地方議会は,憲法上定められた直接公選による議員で構成される地方
公共団体の議事機関であり(憲法93条2項),その役割,機能を適正,
円滑に果たすため,その内部組織や運営に関する事項については,他の
機関等から関与を受けることなく,自主的,自律的に決定し,処理する
ことができることとされており(地自法103条,120条等参照),地
方議会の運営に関する事項は,内部規律の問題として,地方議会内にお
いて自主的に処理すべきであって,裁判による解決は相当ではなく,司
法審査の対象とはならないと解すべきである。
幹事長会は,各会派間の連絡の調整並びに議員全体に関する事項及び
議長が必要とする事項を協議するために設置された地自法100条12
項の規定による会議体であり,その構成員は,議長,副議長及び会派の
幹事長並びに無所属議員であって,会派間の連絡調整や人事案件,議会
人事,全員協議会等議員全体に関わる事項といった区議会全体の運営に
関わる事項を協議する場である。また,各派代表者会は,一般選挙後,
幹事長会の構成員が決定されるまでの間に,議会の構成等について協議
する同項の規定による会議体であり,その構成員は,会派の代表者及び
無所属議員であって,代表者会の構成,会派控え室の割り振り,議席の
内定,議長,副議長,監査委員(議選委員)及び常任委員会委員等の議
会人事,各議員が所属する委員会の調整,臨時会(初議会)の日程等改
選後の新しい議会を運営するに当たり決定すべき事項を協議する場であ
る。このような事項を協議する本件各会議をどのように運営,進行する
かは,区議会自らが自主的,自律的に決定すべきである。加えて,本件
各会議について無所属議員にも出席権等は認められているのであるから,
裁判における解決を相当とする一般市民法秩序に関わっていないという
べきであり,この観点においても,司法審査の対象にはならない。
(原告の主張)
本件各会議は,本件会議規則により,地自法100条12項の協議等
の場として規定されているものであり,同項及び本件会議規則により本
件各会議への無所属議員の出席権等が認められており,本件各会議が地
自法100条12項の会議体に該当することをもって,会議の運営につ
いて司法審査が及ばないということはできない。本件各規程によれば,
無所属議員には本件各会議について,出席権等は認められていないので
あり,これは,原告の区議会議員としての本質的な権利を侵害するもの
であり,法の下の平等に反する。このように,本件各会議への無所属議
員の出席権等は,市民法秩序を構成し,また,地方議会の自律権が適切
に行使されるための前提となるものであり,このような議会の運営に関
する事項であっても,原告の権利が侵害されている場合には,地方議会
に自律権があることをもって司法審査の対象外とすることを正当化する
ことはできず,また,一般市民社会秩序とも関わるものであるから,本
件は司法審査の対象となるというべきである。
(2)争点(2)(確認の利益)について
(原告の主張)
ア本件各規程各5条により無所属議員について準用される本件各規程
各4条1項の「2人の所属議員を有する会派については,オブザーバ
ーとしての出席を認め,必要があるときは意見を求め,又は発言する
ことができる。」との規定によれば,2人の所属議員を有する会派の幹
事長ないし代表者の出席は,オブザーバーとして出席を認められた場
合に限り可能であり,権利として認められたものではない。また,一
般に,オブザーバーとは,発言権がない者のことをいうのであり,そ
の者が発言権を有するというのは整合しない。そして,これらによれ
ば,上記「意見を求め」る主体は,幹事長会又はその本来的な構成員
であり,2人の所属議員を有する会派ではないものと解される。仮に,
上記「発言することができる」主体は2人の所属議員を有する会派で
あるとしても,「発言することができる」のは「必要があるとき」に限
られているところ,この必要性を判断する主体は,幹事長会又はその
本来的な構成員であり,発言権が2人の所属議員を有する会派に保障
されているものではない上,本件各規程各5条においては,「無所属議
員に出席を求める必要があるときは,前条を準用する。」と規定されて
おり,無所属議員には出席権は認められていない。
このように,本件各規程は,その意味が極めて不明確であり,また,
無所属議員に出席権等を認めたものではなく,このことは,本件改正
の前後で変わらない。
イ旧幹事長会においては,無所属議員に関する規定はなく,無所属議
員に対する出席の要請は,場合により行われていたとのことであって,
本件各会議の運営が恣意的に行われていたといえ,また,旧幹事長会
規約が廃止された前後を通じ,本件各会議の実質的な運営主体となる
構成員,審議の項目等に変更はなく,現在においても本件各会議が恣
意的に運営されるおそれがある。加えて,本件各派代表者会運営規程
には,「所属議員を最も多く有する会派については,代表として2人の
出席を認めるものとする。」と規定されるところ(3条3項),その必
要性及び合理性には疑問があり,この点からも,各派代表者会におけ
る恣意的な運営のおそれがあるといえる。
ウ原告は,本件各会議に出席し,発言をしたことがあるが,本件各会
議について出席権等が認められていなくても,本件各会議において出
席や発言が認められれば,出席や発言をすることができるのであって,
原告が出席や発言をしたことをもって出席権等が認められていること
を示すものとはいえない。
エ以上によれば,本件において,確認の利益があるというべきである。
(被告の主張)
本件各規程によれば,無所属議員は,本件各会議について出席権等が
認められており,実際の運用においても,本件各会議の構成員である無
所属議員に対しても本件各会議について招集通知が発せられ,無所属議
員も本件各会議において発言をしており,原告も本件各会議に出席し,
発言しているものであるところ,これらの事実は,本件各会議について,
原告に出席権等が認められていることを示すものにほかならない。また,
本件各規程については,本件各会議において無所属議員が出席権等を有
することを明確にするために本件改正がされており,この観点からも,
無所属議員が本件各会議について出席権等を有することは明らかである。
したがって,本件各会議について,出席権等の原告の権利の存在に危
険又は不安は一切なく,原告の出席権等について確認の利益を欠く。
なお,原告は,本件各会議に出席や発言をしたことをもって出席権等
が認められていることを示すものとはいえない旨を主張するが,原告の
主張によれば,そもそも本件各会議において出席,発言した根拠を欠く
こととなり,原告の主張は失当である。
また,幹事長会については,旧幹事長会規約が施行されていた当時も,
議題が簡易な報告事項である場合を除き,無所属議員も招集されており,
恣意的な運営は行われていない。各派代表者会については,旧各派代表
者会運営規程施行前は,規約などの定めはなく,区議会の先例に基づい
て運営されていたところ,平成23年4月の改選後の各派代表者会開催
当時は,そもそも無所属議員はおらず,平成27年4月の改選後の各派
代表者会開催時には,原告を含む無所属議員も招集されたものであって,
無所属議員に対する出席の要請が場合によって行われていたものではな
い。加えて,所属議員を最も多く有する会派については,代表として2
人の出席を認めるものと規定されているのは,そのうちの1名が座長に
就任して座長として中立に各派間の調整役を担って各派代表者会の公平
な運営を図り,他の1名がその所属する会派の代表者として当該会派の
意向を述べるのであり,上記規定をもって各派代表者会の恣意的な運営
のおそれがあるとはいえない。
(3)争点(3)(出席権等の有無)について
(原告の主張)
地方議会の議員は,憲法で定められた地方公共団体の議事機関である
地方議会の構成員として,当該地方公共団体の住民による直接選挙によ
り選出され,議会本会議等における自由な討論等を通じて,当該地方公
共団体の住民の間に存する多元的な意見や諸々の利益を当該地方公共団
体の意思形成,事務執行等に反映させる役割を担っているものであるか
ら,地方議会の議員には,表現の自由及び参政権の一態様として,地方
議会等において発言する自由が保障されており,議会等において発言す
ることは,議員として最も基本的,中核的な権利というべきである。し
たがって,原告に本件各会議について出席権等が保障されるべきである。
しかるに,本件各規程は,本件会議規則において原告が本件各会議の
構成員とされているにもかかわらず,上記(2)(原告の主張)のとおり,
原告の出席権等という議員としての基本的,中核的な権利を認めておら
ず,表現の自由及び参政権を侵害し,憲法及び地自法の基本的な構造及
び趣旨に反し,違憲違法なものであり,市民的及び政治的権利に関する
国際規約19条,25条,26条に違反する。また,本件各規程は,議
長,副議長及び会派の幹事長ないし代表には,幹事長会ないし各派代表
者会の出席権を認める一方,原告を含む無所属議員にはそれらの出席権
等を認めないものであるところ,出席権等は構成員に等しく保障される
べきものであり,無所属議員のみ殊更に出席権等を否定すべき合理的理
由はないから,無所属議員に本件各会議の出席権等を認めていない本件
各規程は法の下の平等に反する。
なお,上記(2)(原告の主張)のとおり,原告が本件各会議に出席し,
発言したことをもって出席権等が認められているとはいえない。
(被告の主張)
前提事実(4)のとおり,本件各規程において無所属議員が本件各会議の
構成員であることを明確にするために,本件改正がされて無所属議員が
本件各会議の構成員であることを明らかにしている。さらに,原告は,
現に本件各会議に出席し,発言しているところ,原告に本件各会議につ
いて出席権等が認められているからこそ,出席を求められた上,出席し,
発言しているのである。これらによれば,原告に本件各会議について出
席権等が認められていることは明らかである。
(4)争点(4)(国賠法上の違法の有無)について
(原告の主張)
ア原告は,合理的な理由なく本件各会議について出席権等を否定され,
また,それにより,これらの権利なしに一方的に本件各会議への出席
を求められ,議員の権利を侵害する内容の事項を認めさせられようと
している。さらに,原告は,自己の本件各会議について出席権等の存
在について不安を抱き,本件各会議に出席することができなかった。
原告は,これらにより精神的苦痛を被った。
イ幹事長会の議長は,幹事長会において出席者の発言が円滑にされる
よう配慮する義務を負うところ,前提事実(5)のとおり,幹事長会のA
議長は,平成26年5月13日の幹事長会において,上記義務に違反
し,原告に対し,「議場において,私はあなたを指名しないぞ。」「黙っ
てろ。」などと発言し,α区議会内における原告の発言を不合理に阻害
したため,原告は,精神的苦痛を被った。
(被告の主張)
ア原告には,本件各会議について出席権等が認められており,実際に,
本件幹事長会運営規程ないし旧各派代表者会運営規程施行後に開催さ
れた本件各会議において,無所属議員に対し,招集通知が発せられ,
無所属議員が発言している。
イA議長が平成26年5月13日の幹事長会において,原告に対し,
「議場において,私はあなたを指名しないぞ。」との発言をしたが,こ
れは,かねて幹事長会で決定されていたとおり,本会議における原告
の発言に対する理事者からの質問に対し,議会を通して対応するよう
原告に確認を行っていたところ,原告が直接総務部長に対して回答す
る意向を堅持した上,「これ以上続けるのでしたら,私は離席させてい
ただきます。」と述べて離席しようとしたために述べたものである。同
日の議長の各発言は,議長が議事において議事を整理する権限を有す
ることから,本会議における原告の発言についても,議会,議事整理
権を有する議長を通じて対応しなければならず,議長を無視した行動
を取ることはできないことを述べたものであり,議会において今後原
告を指名しないことを警告したものではないことは明らかであって,
α区議会内における原告の発言を不合理に阻害するものではない。
(5)争点(5)(原告に生じた損害額)について
(原告の主張)
ア原告は,上記(4)(原告の主張)の不法行為により,精神的苦痛を被
ったところ,これを慰謝するに足りる金員は,本件各会議に係るもの
(幹事長会については,上記(4)(原告の主張)イを含む。)それぞれ
につき各200万円が相当である。
イ原告は,本訴提起のために弁護士を依頼することを余儀なくされた
ところ,本訴と相当因果関係のある弁護士費用としては,甲事件及び
乙事件それぞれにつき各20万円が相当である。
(被告の主張)
争う。
第3当裁判所の判断
1争点(1)(司法審査の可否)について
(1)ア裁判所は,憲法に特別の定めがある場合を除いて,一切の法律上の
争訟を裁判する権限を有するのであるが(裁判所法3条1項),ここに
一切の法律上の争訟とはあらゆる法律上の係争を意味するものではな
い。すなわち,法律上の係争といっても,その範囲は広汎であり,そ
の中には事柄の特質上裁判所の司法審査の対象外におくのを適当とす
るものもあるのであって,自律的な法規範を有する社会ないし団体に
おける法律上の係争のごときは,それが一般市民法秩序と直接の関係
を有しない内部的な問題にとどまる限り,その自主的,自律的な解決
に委ねるのを適当とし,裁判所の司法審査の対象にはならないものと
解するのが相当である(最高裁昭和34年(オ)第10号同35年1
0月19日大法廷判決・民集14巻12号2633頁,最高裁昭和4
6年(行ツ)第52号同52年3月15日第三小法廷判決・民集31
巻2号234頁,最高裁昭和60年(オ)第4号同63年12月20
日第三小法廷判決・裁判集民事155号405頁参照)。
イ地方公共団体の議会に関する関係法令等の定めについてみるに,憲
法は,第8章に「地方自治」の章を設けて地方自治を制度として保障
し,地方公共団体の組織及び運営に関する事項は,地方自治の本旨に
基づいて,法律でこれを定め(92条),地方公共団体の議事機関とし
て議会を設置し(93条1項),議会の議員等は住民が直接これを選挙
し(同条2項),地方公共団体は法律の範囲内で条例を制定することが
できる旨定めている(94条)。地自法も,憲法の規定を受けて,議会
は,地方公共団体の重要事項について議決権を有するとともに(96
条等),執行機関の事務に対する検査権,調査権等を有するものとし(9
8条,100条等),議会が,地方公共団体の重要事項について自律的
な意思形成をするとともに,執行機関の事務の監視,調査等をすべき
役割を担わせているところ,このような議会の役割及び機能を適正か
つ円滑に果たすため,地自法が,議会について,議長及び副議長の選
任権(103条1項),会議規則の制定権(120条)及び議員懲罰権
(134条,135条,137条)等を定めているのも,議会の組織
や運営に関する事項については,他の機関等から関与を受けることな
く,自主的,自律的に決定し処理する権限を有するものとして,議会
の自律権を認める趣旨に出たものであり,このような議会の運営に関
する事項は,基本的には,議会の内部規律の問題として,議会の自律
的な解決に委ねられているものと解される。
本件各会議は,いずれも地自法100条12項の議会の運営に関し
協議及び調整を行う場として設置される会議体であり,幹事長会は,
各会派間の連絡調整及び議員全体に関する事項並びに議長が必要とす
る事項等について(本件幹事長会運営規程2条),各派代表者会は,幹
事長会の構成員が決定するまでの間,議会の構成等について(本件各
派代表者会運営規程2条),それぞれ協議するものとされている。
このように,本件各会議は,α区議会の運営に関する事項について
協議する場であると認められるところ,上記のとおり,議会の運営に
関する事項は,基本的には,議会の内部規律の問題として,議会の自
律的な解決に委ねられているものと解されるから,本件各会議につい
て,誰を出席させ,誰がどのように議事を運営し,誰にどの程度の発
言を許容するかについては,議会の内部規律の問題として,議会の自
律的な解決に委ねられているものと解される。したがって,原告に本
件各会議について出席権等が認められているかどうか,これが認めら
れるべきであるかどうかについては,それが一般市民法秩序と直接の
関係を有しない議会の内部規律の問題にとどまる限り,裁判所が法規
の解釈適用を通じて判断すべき「法律上の争訟」(裁判所法3条1項)
には当たらないものと解するのが相当である。
ウそこで,本件において一般市民法秩序との直接の関係の有無を検討
すると,議会の議員は,憲法で定められた地方公共団体の議事機関で
ある議会(憲法93条1項)の構成員として,当該地方公共団体の住
民による直接選挙で選出され(同条2項),本会議や委員会等における
質問,質疑や討論等を通じて,当該地方公共団体の住民の間に存する
多元的な意見や諸々の利益を,当該地方公共団体の意思形成や事務執
行等に反映させる役割を担っているのであるから,上記のような本会
議や委員会等における議員活動の中核となる重要な活動は,憲法15
条1項及び93条2項の趣旨に照らして憲法上の保障が及ぶというべ
きであり,本件各会議について議員の出席や発言に係る制約が議会の
自律権に委ねられているとしても,仮に,無所属議員が本件各会議に
おける協議に関与する機会が与えられず,それにより上記のような本
会議又は委員会における議員活動の中核となる重要な活動を行う機会
が剥奪されているものと認められる場合には,一般市民法秩序と直接
の関係を有することとなり,本件各会議について無所属議員である原
告に出席権等が認められているかどうか,これが認められるべきであ
るかどうかについて,司法審査が及ぶ余地があると解すべきである。
(2)まず,上記(1)の観点から,本件各違法確認の訴えが司法審査の対象
となるかどうかについて,検討する。
ア本件会議規則において,幹事長会は,各会派間の連絡調整並びに議
員全体に関する事項及び議長が必要とする事項について協議するため
の協議等の場として設けられ,各派代表者会は,一般選挙後,幹事長
会の構成員が決定するまでの間,議会の構成等について協議するため
の協議等の場として設けられるものとされており(152条1項,別
表),具体的には,幹事長会においては,人事案件や社会問題等につい
てα区議会として発出する意見書案についての意見聴取,議会の運営
方法・在り方に関する検討,予算案や区議会事務局からの各種報告・
事務連絡等が行われ,各派代表者会においては,議会人事等の協議,
幹事長会の議長の選任,本会議場の議席割や控室割等の調整等が行わ
れている(甲27ないし40,42ないし65,85ないし172,
178ないし199,乙13,19ないし22,31ないし33,4
4,46,53)。
上記のような本件各会議の協議事項やその性質に鑑みると,本件各
会議は飽くまで議会の運営に関し調整を行うにとどまるものであり,
特段の事情がない限り,本件各会議への出席又は本件各会議における
発言が制限されることによって,本会議又は委員会における議員活動
の中核となる重要な活動を行う機会が直ちに剥奪されるものではない。
イさらに,上記特段の事情の有無について検討すると,本件会議規則
において,本件各会議の構成員は,幹事長会については,議長,副議
長及び会派の幹事長並びに無所属議員とされ,各派代表者会について
は,会派の代表者及び無所属議員とされており(152条1項,別表),
これを受けて,本件幹事長会運営規程において,「幹事長会は,議長,
副議長及び会派の幹事長並びに無所属議員で組織する。」と規定され
(3条1項),本件各派代表者会運営規程において,「各派代表者会は,
会派の代表者及び無所属議員で組織する。」と規定されているから(3
条1項),無所属議員が本件各会議の構成員であることは明らかであっ
て,無所属議員が本件各会議の構成員である以上,会議に出席するこ
とができるとされていることも明らかであるというべきである。
この点,本件各規程においては,「2人の所属議員を有する会派につ
いては,オブザーバーとして出席を認め,必要があるときは意見を求
め,又は発言することができる。」と規定された上(各4条1項),無
所属議員についても同規定を準用することが規定されているところ
(各5条),これらの規定のみによると,本件各会議に誰の出席を認め
るかについて,無所属議員と交渉会派(3人以上の所属議員を有する
会派(各3条2項))や2人の所属議員を有する会派(オブザーバー会
派(各4条1項))とを区別しているものと読めるものの,本件各規程
各3条1項を併せ読めば,本件各規程各4条1項,5条は,無所属議
員が本件各会議に出席し,意見を求める必要があると考えられる場合
に,無所属議員に対し,特に出席することが求められていることを注
意的に規定したものと解される。そして,このことは,各派代表者会
において,旧各規程が,無所属議員は,特に重要な案件がない限り,
本件各会議に出席ないし発言できないものと読まれかねない旨が指摘
されたことを受けて,幹事長会を組織する者を「議長,副議長及び交
渉会派の幹事長」(旧幹事長会運営規程3条1項)から「議長,副議長
及び会派の幹事長並びに無所属議員」(本件幹事長会運営規程3条1
項)に,各派代表者会を組織する者を「交渉会派の代表者」(旧各派代
表者会運営規程3条1項)から「会派の代表者及び無所属議員」(本件
各派代表者会運営規程3条1項)にそれぞれ改める本件改正がされた
こと(乙6,8,18)からも明らかである。したがって,本件各規
程各4条1項,5条の規定をもって,無所属議員が本件各会議に出席
することができないというべきであるとはいえない。
また,本件各会議に出席した者がどの程度発言できるかについて見
るに,本件各会議が協議等の場である以上(本件会議規則152条1
項),出席者が全く自由に発言できるなどということはおよそ考えられ
ず,本件各会議の議事の運営方法については,幹事長会を主宰する議
長(本件幹事長会運営規程6条)ないし各派代表者会を主宰する座長
(座長が決定するまでの間は,区議会事務局長(本件各派代表者会運
営規程6条2項,3項。以下,これらを併せて「議長等」という。)の
合理的な裁量に委ねられているというべきである。
上記の事情や原告自身も本件各会議に出席し発言したことがあるこ
とを自認していること等に鑑みると,本件において前記特段の事情が
あるとも認められない。
ウ以上によれば,無所属議員に本件各会議における協議に関与する機
会が与えられず,本会議又は委員会における議員活動の中核となる重
要な活動を行う機会が剥奪されているものとは到底認められず,原告
に本件各会議に関する出席権等が認められているかどうか,これが認
められるべきであるかどうかは,司法審査の対象とはならないという
べきである。したがって,本件各違法確認の訴えは,不適法である。
(3)次に,本件訴えのうち,本件国賠請求に係る訴えが司法審査の対象に
なるか否かについて検討する。
ア本件国賠請求は,α区議会の無所属議員である原告が,原告に出席
権等が認められていないこと及び幹事長会において議長から発言権を
制限する発言を受けたことにより精神的苦痛を被ったと主張して,国
賠法1条1項に基づき,損害賠償及び遅延損害金の支払を求めるもの
である。
イ本件国賠請求に係る審判の対象は,上記損害賠償請求権の存否とい
う原告と被告との間の具体的な権利義務ないし法律関係の存否に関す
る紛争であるところ,地方公共団体が国賠法に基づき損害賠償責任を
負う関係は,実質上,民法上の不法行為により損害を賠償すべき関係
と性質を同じくするものであって,国賠法に基づく普通地方公共団体
に対する損害賠償請求権も,民法上の不法行為に基づく損害賠償請求
権と同様に,私法上の金銭債権であるといえる(最高裁昭和42年(オ)
第668号同46年11月30日第三小法廷判決・民集25巻8号1
389頁参照)。
そして,本件国賠請求に係る損害賠償請求権の存否を決するために
は,原告に本件各会議について出席権等が認められるかどうかがその
前提問題となるところ,後記2のとおり,裁判所としては,α区議会
内において自律的にその取扱いが定められるべきものとして,α区議
会ないし議長等の自律的判断を尊重し,それを前提として請求の当否
を判断すれば足りるのであるから,原告が主張する出席権等が議会の
運営に関する事項に含まれるとしても,裁判所が上記損害賠償請求権
の存否を判断すること自体が妨げられるものとまではいえないと解す
るのが相当である。
したがって,本件国賠請求に係る訴え自体が司法審査の対象になら
ないとまでいうことはできない。
2争点(4)(国賠法上の違法の有無)について
(1)前記1(1)イにおいて説示したとおり,議会は,議会の運営に関する
事項について,他の機関等から関与を受けることなく,自主的,自律的
に決定し処理する権限,すなわち自律権を有しており,本件各会議をど
のように運営するかは,議会が自律的に定め得る措置というべきであり,
本件各規程にのっとって,議長等が,本件各会議をどのように運営する
かもまた,議会の運営に関する事項として,議会の自律権の内容を成す
ものということができる。
そうすると,本件各会議についての出席権等をめぐる紛争については,
それが国賠法に基づく普通地方公共団体に対する損害賠償請求権の存否
という形で争われているとしても,このような出席権等が議会の内部規
律の問題として議会内において自律的にその取扱いが定められるべきも
のとされる限り,裁判所としては,α区議会ないし議長等の自律的判断
を尊重し(出席権等の有無が国賠法上違法と評価されるか否かについて
は裁判所の判断が及ばない結果,同議会ないし議長等の自律的判断を尊
重すべきこととなる。),それを前提として請求の当否を判断すべきもの
と解するのが相当である。
(2)これを本件についてみるに,前記1(3)において説示したとおり,原
告の本件各会議についての出席権等の有無は,α区議会の内部規律の問
題にとどまるものであり,α区議会内の協議等によって自律的にその取
扱いが定められるべきものであるから,当裁判所としては,α区議会な
いし議長等の自律的判断を尊重し(本件各会議の出席権等に関する定め
や原告が違法と主張する幹事長会におけるA議長の原告に対する発言の
制限が国賠法上違法と評価されるか否かについては裁判所の判断が及ば
ない結果,同議会ないし議長等の自律的判断を尊重すべきこととなる。),
それを前提として本件国賠請求の成否を判断すれば足りるものというべ
きである。
(3)この点,A議長の発言について更に敷衍するに,前提事実(5),証拠
(甲62)及び弁論の全趣旨によれば,原告は,平成26年5月7日付
けで,α区総務部長に対し,同部長が原告に対する質問を含む文書を発
出したことに関する質問書を発出したこと,同部長は,同月9日付けで,
原告に対し,本会議における議員の発言であるため,議会を通じて事実
の確認をした旨等を記載した回答書を発出したこと,同月13日に各派
代表者会が開催され,原告,A議長,B副議長ほか7名が出席したとこ
ろ,A議長は,上記原告作成の質問書に関し,議会におけるα区に対す
る質問は,議員とα区職員との間で直接やり取りをするのではなく,議
長を通じて行うべきことを説明したのに対し,原告は,職員から直接訪
ねられれば答える旨などを述べたこと,これに対し,A議長は,議員と
職員とのやり取りは議長を通すべきであることを再度述べた上,「あなた
が私を飛び越してお仕事されるのであれば,議場において,私はあなた
を指名しないぞ。そういうことになるぞ。私が指名して,私が理事者に,
あなたの発言に対して,きちんと責任をもって答えなさいというのが,
わたしの仕事なの。」などと述べたこと,A議長及びB副議長が,議長が
議会や委員会におけるやり取りを整理する権限を有していることを重ね
て説明したところ,原告が「納得できません。」と述べたのに対し,A議
長が「何が納得できませんだ。黙ってろ。」と述べたことが認められる。
原告は,A議長の発言により発言権が侵害された旨を主張するものと
理解されるところ,以上によれば,原告が指摘するA議長の発言は,も
とより本会議における原告の発言を一切禁止する趣旨に出たものとは解
されず,議会の自律権の範囲内で,議員とα区職員とのやり取りは議長
を通すべきであるという議会の運営方法ないし議員の在り方について説
明し,原告に理解を促すものと認められ,その国賠法上の違法の有無を
判断するに際しては,上記のような議会の運営方法に関する議長の判断
を尊重し,それを前提として請求の当否を判断すべきものと解するのが
相当である。また,上記議長の発言が幹事長会における原告の発言を不
合理に制限するものとも認められない。
(4)そうすると,本件国賠請求については,被告の公務員による違法な公
権力の行使を認めることができないから,その余の点について判断する
までもなく,原告の被告に対する損害賠償請求権の存在を認めることは
できず,本件国賠請求は理由がないものというべきである。
第4結論
よって,その余の点について判断するまでもなく,本件訴えのうち,本
件各違法確認の訴えはいずれも不適法であるから却下し,原告のその余の
請求はいずれも理由がないから棄却することとして,主文のとおり判決す
る。
東京地方裁判所民事第2部
裁判長裁判官林俊之
裁判官梶浦義嗣
裁判官高橋心平
(別紙1省略)
(別紙2)
関係法令等の定め
第1地方自治法(以下「地自法」という。)
100条12項
議会は,会議規則の定めるところにより,議案の審査又は議会の運営に
関し協議又は調整を行うための場を設けることができる。
第2α区議会会議規則(平成元年α区議会規則第1号。以下「本件会議規則」
という。)(乙9)
1152条1項
法第100条第12項の規定による議案の審査又は議会の運営に関し協
議又は調整を行うための場(以下「協議等の場」という。)を別表のとおり
設ける。
2別表(第152条関係)
名称目的構成員招集権者
幹事長会各会派間の連絡調整並
びに議員全体に関する
事項及び議長が必要と
する事項について協議
する。
議長,副議
長及び会派
の幹事長並
びに無所属
議員
議長
全員協議会区政に関して議員全員
に周知又は報告すべき
事項について開催する。
議員全員議長
各派代表者会一般選挙後,幹事長会の
構成員が決定するまで
の間,議会の構成等につ
会派の代表
者及び無所
属議員
各派代表者会にお
いて互選した座長
(座長がないとき
いて協議する。は区議会事務局長)
第3本件幹事長会運営規程(乙10)
11条(目的)
この規程は,本件会議規則第152条第1項に基づき設置する幹事長会
の運営について,基本的な事項を定めることを目的とする。
22条(所掌事項)
幹事長会は,各会派間の連絡調整及び議員全体に関する事項並びに議長
が必要とする事項等について協議する。
33条(組織)
(1)1項
幹事長会は,議長,副議長及び会派の幹事長並びに無所属議員で組織
する。ただし,幹事長に事故あるときは,副幹事長が代行することがで
きる。
(2)2項
交渉会派は,3人以上の所属議員を有する会派とする。
44条(オブザーバー会派)
(1)1項
2人の所属議員を有する会派については,オブザーバーとして出席を
認め,必要があるときは意見を求め,又は発言することができる。
(2)2項
オブザーバー会派の幹事長の席は,別に設ける。
55条(無所属議員)
無所属議員に出席を求める必要があるときは,前条を準用する。
66条(招集)
幹事長会は議長が招集し,会議を主宰する。〔以下略〕
第4本件各派代表者会運営規程(乙11)
11条(目的)
この規程は,本件会議規則第152条第1項に基づき設置する各派代表
者会の運営について,基本的な事項を定めることを目的とする。
22条(所掌事項)
各派代表者会は,幹事長会の構成員が決定するまでの間,議会の構成等
について協議する。
33条(組織)
(1)1項
各派代表者会は,会派の代表者及び無所属議員で組織する。ただし,
代表に事故あるときは,同一会派の他の議員が代行することができる。
(2)2項
交渉会派は,3人以上の所属議員を有する会派とする。
(3)3項
所属議員を最も多く有する会派については,代表として2人の出席を
認めるものとする。
44条(オブザーバー会派)
(1)1項
2人の所属議員を有する会派については,オブザーバーとして出席を
認め,必要があるときは意見を求め,又は発言することができる。
(2)2項
オブザーバー会派の代表の席は,別に設ける。
55条(無所属議員)
無所属議員に出席を求める必要があるときは,前条を準用する。
66条(座長)
(1)1項
各派代表者会に座長を置き,所属議員を最も多く有する会派の代表を
もって充てる。
(2)2項
座長は,各派代表者会を招集し,会議を主宰する。〔以下略〕
(3)3項
座長が決定するまでの間は,区議会事務局長が各派代表者会を招集し,
会議を主宰する。
以上

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