弁護士法人ITJ法律事務所

裁判例


戻る

         主    文
     本件各上告を棄却する。
     被告人Aに対し、当審における未決勾留日数中九五〇日を本刑に算入す
る。
         理    由
 弁護人藤井英男外一〇六名の上告趣意のうち、死刑制度について憲法一一条、一
三条、三一条、三六条違反をいう点は、死刑を定めた刑法一九九条の規定が憲法一
一条、一三条、三一条に違反するものでなく、右制度が残虐な刑罰を禁止した憲法
三六条に違反するものでないことは、当裁判所の判例(昭和二二年(れ)第一一九
号同二三年三月一二日大法廷判決・刑集二巻三号一九一頁、同二六年(あ)第三一
〇四号同二七年一月二三日大法廷判決・刑集六巻一号一〇四頁)の趣旨とするとこ
ろであるから、所論は理由がなく、判例違反をいう点は、所論引用の最高裁判所及
び高等裁判所の各判例はいずれも本件と事案を異にし適切でなく(なお、所論引用
の地方裁判所の判決は、刑訴法四〇五条三号にいう判例に当たらない。)、「疑し
いときは被告人の利益に」という原則の適用について憲法三一条違反をいう点は、
その実質は単なる法令違反の主張であり、その余の点は、すべて事実誤認、量刑不
当の主張であり、また、被告人B及び同Aの各上告趣意は、ともに事実誤認、量刑
不当の主張であって、いずれも適法な上告理由に当たらない。
 なお、所論にかんがみ記録を精査しても、刑訴法四一一条を適用すべきものとは
認められない(記録によれば、被告人両名が共謀の上、被告人Bの夫であるCを殺
害したと認めた原判決の認定に誤りがあるとは認められない。また、被告人Bの量
刑についてみるに、同被告人は、被告人Aと共謀の上、Cをドライブ旅行に連れ出
して疲れさせ、同人が熟睡していた部屋に都市ガスを放って一酸化炭素中毒に陥ら
せて殺害しただけでなく、その三年八か月後にも再び、同被告人らと共謀の上、使
用人の内縁の夫であるDを東京湾の埋立地に誘い出し、睡眠薬を飲ませて眠らせた
上で絞頸して殺害し、その死体を遺棄したものであって、本件各犯行の罪質、動機、
態様、結果、ことに各犯行においていずれも主導的な役割を果たしていることなど
に照らすと、被告人Bの罪責は誠に重大であり、原判決が維持した第一審判決の同
被告人に対する死刑の科刑は、やむを得ないものとして当裁判所もこれを是認せざ
るを得ない。)。
 よって、刑訴法四一四条、三九六条、刑法二一条により、裁判官全員一致の意見
で、主文のとおり判決する。
 検察官山本達雄 公判出席
  平成三年一月三一日
     最高裁判所第一小法廷
         裁判長裁判官    四 ツ 谷       巖
            裁判官    大   内   恒   夫
            裁判官    橋   元   四 郎 平
 裁判官 角田禮次郎は退官につき署名押印することができない。
         裁判長裁判官    四 ツ 谷       巖

戻る



採用情報


弁護士 求人 採用
弁護士募集(経験者 司法修習生)
激動の時代に
今後の弁護士業界はどうなっていくのでしょうか。 もはや、東京では弁護士が過剰であり、すでに仕事がない弁護士が多数います。
ベテランで優秀な弁護士も、営業が苦手な先生は食べていけない、そういう時代が既に到来しています。
「コツコツ真面目に仕事をすれば、お客が来る。」といった考え方は残念ながら通用しません。
仕事がない弁護士は無力です。
弁護士は仕事がなければ経験もできず、能力も発揮できないからです。
ではどうしたらよいのでしょうか。
答えは、弁護士業もサービス業であるという原点に立ち返ることです。
我々は、クライアントの信頼に応えることが最重要と考え、そのために努力していきたいと思います。 弁護士数の増加、市民のニーズの多様化に応えるべく、従来の法律事務所と違ったアプローチを模索しております。
今まで培ったノウハウを共有し、さらなる発展をともに目指したいと思います。
興味がおありの弁護士の方、司法修習生の方、お気軽にご連絡下さい。 事務所を見学頂き、ゆっくりお話ししましょう。

応募資格
司法修習生
すでに経験を有する弁護士
なお、地方での勤務を希望する先生も歓迎します。
また、勤務弁護士ではなく、経費共同も可能です。

学歴、年齢、性別、成績等で評価はしません。
従いまして、司法試験での成績、司法研修所での成績等の書類は不要です。

詳細は、面談の上、決定させてください。

独立支援
独立を考えている弁護士を支援します。
条件は以下のとおりです。
お気軽にお問い合わせ下さい。
◎1年目の経費無料(場所代、コピー代、ファックス代等)
◎秘書等の支援可能
◎事務所の名称は自由に選択可能
◎業務に関する質問等可能
◎事務所事件の共同受任可

応募方法
メールまたはお電話でご連絡ください。
残り応募人数(2019年5月1日現在)
採用は2名
独立支援は3名

連絡先
〒108-0023 東京都港区芝浦4-16-23アクアシティ芝浦9階
ITJ法律事務所 採用担当宛
email:[email protected]

71期修習生 72期修習生 求人
修習生の事務所訪問歓迎しております。

ITJではアルバイトを募集しております。
職種 事務職
時給 当社規定による
勤務地 〒108-0023 東京都港区芝浦4-16-23アクアシティ芝浦9階
その他 明るく楽しい職場です。
シフトは週40時間以上
ロースクール生歓迎
経験不問です。

応募方法
写真付きの履歴書を以下の住所までお送り下さい。
履歴書の返送はいたしませんのであしからずご了承下さい。
〒108-0023 東京都港区芝浦4-16-23アクアシティ芝浦9階
ITJ法律事務所
[email protected]
採用担当宛