弁護士法人ITJ法律事務所

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平成19年2月16日宣告
平成18年(わ)第283号暴行,傷害被告事件
判決要旨
被告人A
主文
被告人を懲役5年に処する。
未決勾留日数中90日をその刑に算入する。
訴訟費用は,その2分の1を被告人の負担とする。
理由
(犯罪事実)
被告人は,平成17年7月20日ころ,a市b町c丁目d番地「甲」ビル屋上に
おいて,
第1Bに対し,所携の金属バットでその額を突いたうえ,左腕部等を多数回殴打
する暴行を加え
第2Cに対し,同金属バットでその左半身等を多数回殴打する暴行を加え,よっ
て,同人に加療約4週間を要する全身打撲,左肩捻挫,頭部打撲傷及び右肘挫
滅創等の傷害を負わせ
第3Dに対し,同金属バットでその左腕部等を多数回殴打する暴行を加え,よっ
て,同人に全治約1週間を要する左肘,前腕打撲等の傷害を負わせ
,,,第4Eに対し同金属バットでその左腕部背部等を多数回殴打する暴行を加え
よって,同人に全治約1週間を要する左背部,側胸部打撲等の傷害を負わせ
たものである。
(証拠)省略
(事実認定の補足説明)
1検察官は,被告人と分離前相被告人F(以下,単に「F」という)との共謀。
共同正犯を主張し,弁護人は,本件各犯行は被告人の単独犯行であり,Fは無関
係である旨主張して争うので,以下検討する。
2証拠によって容易に認められる前提事実
,(「」。),,,被告人は乙組内の兄弟分であるG以下Gというを通じてBC
D,E(以下,4名をまとめて「被害者ら」といい,また,各人につき「B,」
「C「D「E」という)と知り合った。なお,被害者らは乙組の組員では」,」,。
ない。
Gは,平成17年7月17日に急死したため,被告人,被害者らはその通夜と
葬儀に参加した。そして,被害者らは葬儀の夜に弔い酒と称してスナックで飲食
した。
被告人は,このことを知り,被害者らに対して喪に服するようにと指示したに
もかかわらずこれに従わなかったと腹を立て,同月20日,被害者らに電話する
などして「甲」ビルの乙組事務所まで呼び出した。被害者らは,これに応じな,
ければ,被告人の方から押しかけて来て自分や家族に乱暴されるのではないかと
恐れて,乙組事務所へ行くことにした。なお,同ビルは3階建てで,2階は変則
14畳半間の乙組事務所,3階は同組組員が寝泊まりする部屋であり,2,3階
及び屋上へ行くには,1階のドアから続く階段しかない。また,1階のドアには
インターホンとモニターカメラが設置されており,中に入るには2階組事務所の
当番が当番席にあるモニターテレビで確認して解錠するか,誰かが1階ドアまで
降りて内側から解錠するしかない。
被告人は「甲」ビル屋上において判示第1ないし第4の犯行に及んだ。,
警察官は,午後5時20分ころ「甲」ビルに到着したが,1階入り口ドアに,
は鍵がかかっていた。警察官が1階入り口にあるインターホンを押すと「令状あ
るんですか」と立ち入りを拒否されたが,その後,乙組若頭代行(現在は若頭。
)「。。」補佐のFが降りてきて事務所には入れません事件ごとではないですけん
などと対応した。
3被害者らの供述の信用性
(1)証人Cの供述の要旨
組事務所ビルに着いたとき出入口は開いていなかったと思う。B,Dの3人
で組事務所に入るとFが一人でおり,後からEが入ってきた。Fから「Aさ,
ん,怒っているから気をつけろ。上がって待ってろ」と言われたので待って。
いた。そして,被告人は,金属バットを持って組事務所に入ってきて「おまえ
ら,ただで帰れると思うなよ」と言い,私とBに「おまえらが先じゃ。屋上。
に上がれ」と大きい声で言った。その際,Fは,被告人を止めなかった。。
私とBが屋上で被告人に殴られているとき,Fが屋上の出入口付近に来たこ
とがあったが,何も言わなかった。そして,被告人に降りるよう指示されて組
事務所に戻ると,Fから「大丈夫か」と言われた。その後,被告人は,Dと。
Eを連れて上に上がったが,Fは被告人を止めなかった。私とBは,被告人に
「正座してろ」と言われ,逃げると被告人に殴られるし,Fが逃がしてくれ。
るとは思わず正座していた。Fは「腕が折れているかもしれないな」と言,。
い「Aさんも僕たちのことを思って」というようなことを言っていた。その,
後,EとDが被告人と組事務所に戻ってきて正座した。Aは「自分についてく
るか」と言ってきたので,弟分になるつもりはなかったが怖くて「はい」。。
と答えた。
(2)証人Eの供述の要旨
組事務所のビルに着いたとき1階のドアは閉まっており,当番が開けてくれ
たと思う。乙組の組事務所に入っていくとFだけが組事務所内にいた。Fは,
(被告人が「怒っとるぞ。来るまでまっとけや」みたいな感じのことを言)。
った。逃げたら被告人に殴られるし,残った3人も殴られるかもしれないと思
い逃げられなかった。そして,被告人が金属バットを持って組事務所に入って
きて「おまえら,ただでは帰れんぞ」などと怒鳴ってきた。被告人は,Bと。
Cの二人に先に上がるように言い,金属バットを持って二人を上に連れて行っ
た。その際,Fが被告人を止めることはなかった。ドスッという音が聞こえて
きて,Fは「まあ,見にいってくるけん,ちょっと待っとけ」みたいな感じで
様子を見に行った後,組事務所に戻ってきた。逃げるなという意味と受け取っ
た。もし,逃げてもやはり(被告人が)eまで来るだろうし,ほかの3人が一
。,,層乱暴されるんじゃないかと心配で逃げることができなかったそしてFは
「。」。,おまえらも覚悟しとったらいいぞみたいな感じのことを言ったその後
,「。」金属バットを持った被告人がやって来て私とDに次はおまえら上に来い
と屋上に連れて行かれたが,Fは止めなかった。そして,被告人に金属バット
で殴られた。その後,2階の組事務所に降りて行くとFがいて,B,C,Dが
ドアのところで正座していた。被告人は「家族ぐるみのつきあいするんか」,。
と言ってきたので,舎弟の話だと思い「なります」と言った。Fは「悪気。,
があったんやない。かわいいけんするんや」という感じのことを言った。。
(3)証人Dの供述の要旨
組事務所に着いたとき,Fがいた。Fに被告人がどこにいるかと尋ねるとF
は「今出とるんで,すぐ帰ってくる」と答え,被告人が怒っているようなこ。
とを言った。そして,被告人が金属バットを持って組事務所の入り口付近に来
て「CとBが先じゃ。おまえら上に上がれ」などと怒鳴った。被告人は,,。
金属バットを持って,CとBを連れて屋上に上がったが,その際,Fは,被告
人を止めなかった。そうすると,屋上からドンドンと低く鈍い音が組事務所内
に聞こえてきた。Fは,上の方を見ていたが「様子を見に行ってくる」と,。
言って上に上がり,その後,組事務所に戻ってきた。そして,被告人が戻って
きて,私とEに「次はおまえらじゃ。上に来い」と言ってきたが,Fは,被。
告人を止めなかった。
被告人に金属バットで殴られた後,組事務所に戻ってくるとCとBは出入
口付近で正座しており,Fは机かソファーにいた。そして,出入口付近にい
たところ,被告人に腹を蹴られて正座させられたが,Fは止めなかった。被
告人は正座している私達に対して家族ぐるみの付き合いを求めてきた。舎弟
になりたくなかったが,断ったらまた殴られると思い了承した。そのやり取
りの際,Fは,自分らのことを思ってやってくれとるというようなことを言
った。
(4)Bの捜査段階の供述の要旨
Eを除く3人で上がったのか,Eが帰ってくるのを待って上がったのかはっ
きりしないが,組事務所に入るとF一人がいた。入り口付近のソファーの横に
立っていると,Fから「Aはもうすぐ帰ってくるけん,待ちよれ。Aは相当怒
っとるぞ」と言われた。被告人は,金属バットを持って組事務所に入ってく。
,,ると一言二言Gの葬式の後に酒を飲んだことについて文句を言ったと思うが
私とCに対して「おまえらが先じゃ。屋上に上がれ」と言ってきたので,,。
被告人と一緒に屋上に上がった。そして,被告人に金属バットで殴られ,その
,。,,後組事務所に降りるよう指示された組事務所内では被告人に命令されて
。,,「,。。」Cとともに正座していたその際Fはおまえらよう来た根性がある
と言っていた。正座していると,入れ替わるようにEとDが被告人に屋上に上
がらされた。そして「ドーン「ドーン」というような鈍い音が聞こえてき,」
た。その後,二人が被告人と一緒に組事務所に降りてきて正座させられた。被
告人は「わしについてくるんか」などと言ってきたが,歯向かえばまた乱,。
暴されかねないと思い「ついていきます」と答えた。そして,Fは「Aも,。,
おまえらがかわいいけん,こんなことするんぞ」などと言い,被告人の配下。
としていうことを聞くようにというようなことを言ってきた。
(5)検討
上記被害者らの各供述は,いずれも具体的で体験した者にしか供述できない
迫真性があるうえ,概ねそれぞれ符合し,相互に信用性を補強し合っているの
であって,信用性が高いというべきである。
なお,弁護人は,被害者らの供述には不自然な点があり,被害者らは口裏を
合わせて虚偽の供述をしているかのような主張をする。しかしながら,暴力団
員である被告人から暴力を受けることを恐れていた被害者らが,全員そろって
敢えて虚偽の供述をするとはことさらに考えがたいし,そのような被告人の上
役である暴力団幹部のFを虚偽の供述をしてまで犯罪に引き込まなければなら
ない理由は考えられないのであるから(もし,Fを犯罪に引き込もうとして口
裏を合わせたのであれば,もっと端的にFが積極的に犯行に加担した旨供述す
るはずである,弁護人の主張は採用できない。。)
4F供述の信用性
(1)捜査段階の供述の要旨
平成17年7月20日に乙組事務所で事務所当番をしていたこと,その日,
初めて見る若い男が何人か組事務所にやって来て,事務所当番をしていた私が
ビル1階のドアの鍵を開けて,この男達をビルに入れ,その後,被告人が組事
務所にやってきたことはいずれも間違いないが,Aがビル屋上で暴行をしたこ
とは全く知らない。
(2)公判供述の要旨
誰が被害者らを組事務所に入れたかは分からないし,被告人がいつ来たかも
覚えていない。
(3)信用性
Fの捜査段階の供述のうち,Fが間違いないと認める部分は,上記被害者ら
の供述と合致するものであり信用性があるというべきである。これに対して,
Fは,上記供述部分につき公判で供述を変遷させた理由につき,捜査段階での
供述は検察官に言われて想像で言ったと思う旨供述するが,一貫して共謀を否
認しているFが,自己が本件各犯行に関わり合いがあると評価され得る事実を
捜査官に対して想像で述べたなどというのは不合理,不自然であって到底信用
できるものでない。よって,Fの公判供述は信用できない。
5被告人の供述の信用性
,,被告人は捜査・公判を通じて一貫してFは全く関与していない旨供述するが
上記信用できる被害者らの供述やFの上記の捜査段階での供述部分に反するう
え,Fは,現在乙組若頭補佐の地位にあり,被告人より同組内における序列が上
であることに鑑みれば,被告人がFをかばっている可能性は十分考えられるとい
うべきである。以上に照らせば,被告人の供述は,信用できない。
6Fの関与の有無
(1)上記信用できる被害者らの供述等によれば,次の事実が認定できる。
Fは,本件各犯行日当時,乙組の事務所当番で,一人で2階の組事務所にい
たところ,被害者らが来たため,1階ドアの鍵を解錠して中へ入れた。
被害者らは,組事務所に入った際,Fから「Aさん,怒っているから気を,
。。」,。つけろ上がって待ってろなどと言われたため組事務所内で待っていた
そして,被告人は,金属バットを持って組事務所に入ってきて「おまえら,た
だで帰れると思うなよ」と怒鳴り,CとBを連れて屋上に上がったが,その。
際,Fは,被告人を止めなかった。そして,被告人は,判示第1及び第2の犯
行に及んだ。
被告人が,CとBを金属バットで殴打したことにより,鈍い音が組事務所内
に響いたため,Fは「まあ,見にいってくるけん,ちょっと待っとけ」みたい
な感じで屋上に様子を見に行った後,組事務所に戻ってきた。
その後,被告人は,CとBを組事務所で正座させ,DとEを連れて屋上に上
がったが,その際,Fは被告人を止めなかった。そして,被告人は,判示第3
及び第4の犯行に及んだ。
,,,被告人は本件各犯行後組事務所内に戻って正座している被害者らに対し
舎弟になるように求めたが,その際,Fは「悪気があったんやない。かわい,
いけんするんや」という感じのことを言った。。
(2)上記各事実,特に,Fは,事務所当番でありながら,組員でない被害者
らを組事務所に入れていること,被害者らに対して,被告人が怒っている旨伝
えるなど,被告人が被害者らを組事務所に呼びつけた目的を知っていると推測
される発言をしていること,被告人が金属バットを持って組事務所に入ってき
て「おまえらただで帰れると思うなよ」などと言って,制裁を加えることを。
ほのめかす言動をとっているにもかかわらず,事務所当番として何らこれを制
止していないし,判示第1及び第2の犯行を屋上で目の当たりにしながら制止
することもなく,さらに被告人が判示第3及び第4の犯行に及ぶに当たっても
制止していないことに照らせば,Fは,被告人が被害者らに対して制裁を加え
る意図を知りながら,被害者らを組事務所内に入れ,自己が事務所当番として
管理する屋上において被告人が本件各犯行に及ぶことを容認していたと認める
のが相当である。そして,前記認定のとおり「甲」ビルの2階以上に入るに,
は事務所当番において1階のドアの施錠を解かなければ入れない構造で,事務
所当番が任意に応じない限り令状がなければ捜査機関が立ち入れないこと,組
事務所内で不祥事が起きた際に事務所当番が捜査機関の任意の立ち入り要請に
応じるとは普通考えがたいことに鑑みれば,事務所当番であるFは,被告人に
対し,このような犯行場所を提供することにより,被告人の本件各犯行を容易
にしてこれに加担したというべきである。
また,Fは,組事務所に訪れた被害者らに対し,被告人が来るまで待つよう
に指示するとともに,被害者らとともに組事務所内におり,被害者らが2名ず
つ交互に屋上に上がった際には残りの2名とともに組事務所内にいたこと,被
告人がCとBに暴行を加えているのを見に行く際には,組事務所内にいたEと
Dに対し,待つように指示していることに照らせば,Fは,被告人が被害者ら
に制裁を加えることを知ったうえで,被害者らが逃げないように見張り,被告
人の本件各犯行を容易にしてこれに加担したと認めるのが相当である。
7Fと被告人の共謀共同正犯の成否
検察官は(ア)Fは,本件各犯行場所の提供,被害者らに対する見張り,警,
察官に対する見張りの各役割を果たしており,これらの役割は,被告人が本件各
犯行を実行するために不可欠な重要性を有するものである(イ)被告人は,本,
件各犯行に際し,被害者らの行いを正すとともに被害者らを自己の舎弟にしよう
と意図していたものであり,被告人が被害者らを舎弟にすることができれば,自
己が若頭代行という最高幹部を務める乙組の「枝の組員」を増やし,乙組の勢力
拡大に繋がるのであるから,本件各犯行は,Fにとって他人事ではなく,乙組若
,,頭代行としての自己の犯行として行ったものであることは明らかであるとして
被告人とFとの間には共謀共同正犯が認められると主張する。
しかしながら,被告人が,乙組事務所において事務所当番であるFの関与のも
とで制裁を加えることが,本件各犯行を遂行するに当たり客観的に不可欠なもの
であるとまでは断言できないし,被告人が不可欠のものであると考えていたこと
をうかがわせる証拠はないこと,実際にも,被害者らとしても組事務所に赴いた
のは,被告人の呼び出しに従わなければ被告人に押しかけられて暴力をふるわれ
ると被告人を恐れたためであり,被害者らは,被告人の指示であれば組事務所で
ない他の場所であったとしても呼び出しに応じていたと思われること,同様に被
害者らが組事務所を逃げ出さなかったのは,組事務所内にFがいたことよりも,
逃げ出した場合の被告人からの報復を恐れたためであることに鑑みれば,Fの役
割に本件各犯行を実行するために不可欠な重要性があるとは認めがたい。
次に,検察官は,被告人が被害者らを自己の舎弟にしようとして本件各犯行に
及んだことを前提として,Fはこの意図を了解して本件各犯行に加担したと主張
するが,乙組組長代行の舎弟にすぎない被告人が4人程度の自己の舎弟をつくろ
うとした犯行に当時同組若頭代行であったFが加担することが,ただちに組の勢
力拡大のための自己の犯行と評価できるかは疑問であるし,また,Fが被告人の
かかる意図を了解していたことをうかがわせる証拠は,Fの「悪気があったんや
ない。かわいいけんするんや」などと被告人をフォローする旨の発言だけであ。
り,これは本件各犯行終了後に正座している被害者らに対して,被告人が舎弟に
なるよう要求していた際の発言であることに鑑みれば,上記Fの発言は,被告人
の上記発言内容からその意図を察してなされたものとも十分に考え得るのである
から,この発言からFが本件各犯行当初から被告人の上記意図を了解していたと
まで認めることはできないというべきである。また,FとGとの間に被告人とG
との間のような親密な関係をうかがわせる証拠はないのであって,被害者らが被
告人のGの喪に服するようにとの言いつけに従わなかったことに対する制裁とし
ての本件各犯行を,Fが自己の犯行として利用したと認めることもできない。
以上によれば,被告人とFとの間に共謀共同正犯を認めることはできず,Fの
本件各犯行への関与は幇助犯にとどまると認めるのが相当である。
(累犯前科)省略
(法令の適用)省略
(量刑事情)
本件各犯行の態様は,暴力団員である被告人が金属バットで無抵抗の被害者らを
多数回殴打したというものであり,暴力団の粗暴性が顕著に現れた極めて危険かつ
凶暴で悪質極まりない犯行である。また,被告人は,本件各犯行により,被害者ら
のうち1人に加療約4週間の傷害を,うち2人に全治約1週間の傷害をそれぞれ負
わせたのであってその結果は重大であり,本件各犯行によって被害者らの被った肉
体的苦痛はもとより,暴力団事務所において暴力団員から金属バットで多数回殴打
された恐怖感等の精神的苦痛も甚大である。また,被害者らが被告人からかかる暴
行を受けなければならないいわれはないのであって,被告人の一方的で身勝手な犯
行に酌量の余地はない。加えて,被告人は,平成7年10月に脅迫罪により,平成
13年8月に傷害罪により,いずれも罰金刑に処せられたのみならず,前記累犯前
科を含む覚せい剤取締法違反の罪による懲役前科が4犯あり,いずれも服役し,平
成16年10月12日に最終前科の刑の執行を受け終わったにもかかわらず,わず
か9か月余りで本件各犯行に及んでいることや,不法集団である暴力団を脱退する
意向を何ら示していないことに照らせば,被告人の規範意識は著しく鈍麻している
というべきである。そして,被告人は,自己の所属する暴力団幹部であるFの関与
を一貫して否認して同人をかばっており,真摯な反省は認めがたい。
以上に照らせば,被告人の刑事責任は重く,被告人は自らの犯行については認め
て被害者らに対して謝意を表すとともに,2度と被害者らに関わらない旨約束した
こと,事件直後に被害者らを見舞い,治療費等として2,3万円を払ったこと,養
育すべき妻子がいること等の酌むべき事情を最大限考慮しても主文の刑が相当であ
る。
(求刑懲役7年)
平成19年2月16日
松山地方裁判所刑事部
裁判官武田義徳

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激動の時代に
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