弁護士法人ITJ法律事務所

裁判例


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         主    文
     本件上告を棄却する。
     上告費用は上告人の負担とする。
     補助参加人の参加によつて生じた費用は補助参加人の負担とする。
         理    由
 上告人及び上告人補助参加人の上告理由は別紙のとおりである。
 上告理由第一点について。
 論旨は、本件第二号買収計画は後に変更されたにかかわらず、原判決が右計画を
是認したのは違法である旨を主張するのである。
 しかし原判決は右計画の適否について審理判断を加え、所論山林部分は右計画に
包含されていないものと認定し、道路部分については、所論のようにすでに上告人
の所有地でないとすれば、その部分について計画の取消を求める利益はない旨を判
示しているのであつて、原判決が上告人の請求を容れなかつたのは当然である。論
旨は原判決は憲法六五条に抵触する旨を主張するのであるが、原判決の趣旨の誤解
に基く主張であつて採用できない。
 同第二点について。
 論旨は、原判決は訴訟の対象になつていない既成の行政処分を取消変更したのと
同様の結果を生ずる旨を主張するのであるが、所論他の行政処分の効力は、本件判
決によつて何等の影響を受けるものでないことは明白であるから論旨は理由がない。
 (1)論旨は、本件買収計画樹立当時、計画区域中に山林が包含されていた旨を
主張するのであるが、原判決は、所論の山林は右計画に包含されていないものと認
定しているのであつて、論旨は要するに原判決の事実認定を非難するに過ぎず採用
できない。
 (2)論旨は、所論道路敷に関する原判示を非難するのであるが、所論のように
県道用地として買収済みであれば、右土地について上告人の所有権はなく、上告人
はその部分について取消を求める利益を有しないものといわなければならない。こ
の点に関する原判示は正当であつて論旨は理由がない。
 (3)論旨は原判決は、判例に反して裁判所が行政庁に代つて行政処分をしたの
と同様の効果を生ずる判決であつて違法である旨を主張するのであるが、原判決は
本件買収計画が違法でないとしたに止まり、所論のような違法のないことは明白で
ある。論旨は理由がない。
 同第三点について。
 論旨は、一、二審における被上告人の訴訟代理人は、法務大臣の権限等に関する
法律五条にいわゆる「所部の職員」ではないから、これを指定して訴訟を行わせた
のは違法である旨を主張するのである。しかし、記録に徴するに、右代理人は一時
的にもせよ被上告委員会の書記であるから、所論のような違法はなく論旨は理由が
ない。
 同第四点について。
 論旨は、当裁判所第一小法廷の判決を援用して農地買収計画に関する異議決定、
訴願裁決は取り消すことができない旨を主張するのであるが、原判決は異議決定、
訴願裁決が取り消された事実を認定しているのではなく、第一号買収計画が取り消
されたことに帰する旨を判示しているに過ぎない。援用の判決は、訴願裁決庁が原
処分を取り消す旨の裁決をし、後に自らその裁決を取り消すことができない旨を判
示しているのであつて、本件と場合を異にする。異議、訴願を棄却する決定、裁決
があつたからといつて、原処分庁が原処分を取り消し得ない理由はなく論旨は採用
できない。
 同第五点について。
 論旨は行政行為の効力は証拠によつて否定できない旨を主張するのであるが、原
判決は所論の行政行為があつた事実を否定するものではなく、また、その効力を否
定するものでもないから論旨は理由がない。
 同第六点について。
 論旨は、旧a街道道路敷を農地として買収したのは違法である旨を主張するので
ある。
 しかし、原判決の認定するところによれば、右の土地は従来私有道路として通行
の用に供されたこともあるが、現在では、附近に居住するD宅に至る通路として使
用されているに過ぎず、その面積は幅三尺数坪の僅少部分であるというのであるか
ら、それ自体独立して価値のあるものとは認め難く、買収農地にかかる土地が含ま
れているからといつて直ちに計画そのものを違法として取り消すべきものとはいえ
ない。論旨は理由がない。
 同第七点について。
 論旨は判例を援用して本件買収計画は区域が特定されていないから違法である旨
を主張するのである。
 しかし、原判決の認定するところによれば、買収区域は現地の地形状況から判然
他の部分と区別せられるというのであるから、その区域は特定されているものとい
うべく、本件買収計画を是認した原判決は先例に反することもなく、また違法の点
もない。論旨は採用できない。
 以上説明のとおり本件上告は理由がないからこれを棄却することとし、民訴四〇
一条、九五条、八九条、九四条後段に従い、裁判官全員一致の意見で主文のとおり
判決する。
     最高裁判所第二小法廷
         裁判長裁判官    小   谷   勝   重
            裁判官    藤   田   八   郎
            裁判官    河   村   大   助
            裁判官    奥   野   健   一

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