弁護士法人ITJ法律事務所

裁判例


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         主    文
     本件各控訴を棄却する。
         理    由
 弁護人稲木延雄の控訴趣意一について。
 本件記録及び原審において取り調べた証拠によれば、原判決第二の事実は原判決
挙示の照応証拠により優に<要旨>これを認めることができる。すなわちA巡査が最
初に職務質問をなしたところと同行を求めた行先の原判示料理店「B」前の
道路とは一軒の菓子屋を間に置いて僅かに離れたところで、しかも被告人はC、D
が暴れ廻つた時刻より三十分余を経過した午前零時過頃で、急報により取締のため
かけつけたA巡査が被告人らに対し「Bの前まで行つてほしい」と同行を求めたこ
とは、深夜犯行のあつた直後でその現場に極めて近いこと、その他被告人らの挙動
など当時の情況よりして当然職務執行の範囲に属し、これを逸脱したものではな
く、このA巡査の職務執行に対し、被告人及びCらが原判示の如く同巡査に暴行傷
害を加えたことはこれを公務執行妨害と傷害とのいわゆる想像的競合犯と認定する
に妨げなく、所論の警察官職務執行法第二条は警察官の職務質問に関する一般的規
定で同条第二項は質問に相当の時間を要することを前提とし、A巡査が被告人らに
対し「Bで暴れたのはお前達か」と質問をはじめ、続いて判示のように同行を求
め、さらに質問を継続しようとするとき、本人に対し不利であり、又は交通の妨害
となることが認められる場合は、よろしく附近の警察署、派出所又は駐在所に同行
を求めるべきであろう。しかるに原判示の如く同巡査より同行を求められるやCが
「何を言つてやがるんだ」と叫んで同巡査に飛び掛つて行つたのに端を発して被告
人がC及びDと互に意思を連絡して暴行に出でたのは、いまだ同巡査が職務質問続
行のため附近の警察署等へ同行を求めることを必要と認めないうちに同巡査に暴行
を加えその職務執行を妨害し、かつ傷害を負わせたものであつて、右の規定を挙げ
て原判決の認定を論難するは適切でない。また所論の原審証人のうちEが「Aさん
がCと言う人に押されてから花月の方へ後退してゆきました。
 その時はFがCをとめているのを店のノレンの所からみました」と供述している
のみで他のG、Hは被告人Fの制止したことを明確に供述してはいない。のみなら
ずこれの供述といえども所論のように被告人FにおいてCとA巡査とが渡り合てい
るのを仲裁に入つて制止したとの事実を認むべき証拠となしがたいことは記録及び
証拠を仔細に検討すれば極めて明白であつて、原審が所論Gらの証言を判示第二事
実判断の証拠として採用しなかつたことは当然である。すなわち原判決には所論の
ように事実誤認及び法令の解釈を誤つた違法の廉は毫もないので論旨は理由がな
い。
 (その他の判決理由は省略す。)
 (裁判長判事 工藤慎吉 判事 草間英一 判事 渡辺好人)

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