弁護士法人ITJ法律事務所

裁判例


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         主    文
     原判決を破棄する。
     本件を東京高等裁判所に差し戻す。
         理    由
 弁護人佐藤英二の上告趣意は、憲法一四条一項、二五条一項違反を主張するが、
実質はすべて量刑不当の主張であつて、刑訴法四〇五条の上告理由にあたらない。
 しかし、職権をもつて調査するに、原審の是認する第一審判決は、被告人が、第
一、昭和四三年三月一三日午前〇時一五分ころ田無市a町b丁目b番c号先の道路
において普通自動車を運転中、業務上の過失により、A運転のタクシーに自車前部
を衝突させ、同人に鞭打傷の傷害を負わせたこと、第二、右日時場所において、呼
気一リツトルにつき〇・二五ミリグラム以上のアルコールを身体に保有し、その影
響により正常な運転ができないおそれのある状態で前記自動車を運転したこと、第
三、右日時場所において、公安委員会の運転免許を受けないで前記自動車を運転し
たこと、を認定し、第一の所為につき刑法二一一条前段、罰金等臨時措置法三条一
項一号、第二の所為につき道路交通法六五条、一一七条の二の一号、同法施行令二
六条の二、第三の所為につき同法六四条、一一八条一項一号を適用し、そのいずれ
についても懲役刑を選択したうえ、右各罪が刑法四五条前段の併合罪であるとして、
同法四七条本文、但書、一〇条により法定の加重をした刑期の範囲内において、被
告人を懲役一〇月に処している。
 しかしながら、刑法二一一条は、昭和四三年法律第六一号による刑法の一部改正
により、従前の「三年以下ノ禁錮又ハ千円以下ノ罰金」が「五年以下ノ懲役若クハ
禁錮又ハ千円以下ノ罰金」と改められ、右法律は同年六月一〇日施行されたもので
あるところ、被告人の前記業務上過失傷害の所為は、右改正前の行為であり、犯罪
後の法律により刑の変更があつた場合にあたるから、刑法六条、一〇条により軽い
行為時の規定を適用すべき筋合である。そして、行為時の同法二一一条には法定刑
として懲役刑の定めはないのであるから、被告人に対し懲役刑を言い渡した第一審
判決を是認した原判決には、判決に影響を及ぼすべき法令の違反があり、しかもこ
れを破棄しなければ著しく正義に反するものといわなければならない。
 そこで、刑訴法四一一条一号により、原判決を破棄し、前示のとおり法定刑に著
しい差異があるので、量刑の事情につきさらに審理を尽くさせるため、同法四一三
条本文により、本件を原裁判所である東京高等裁判所に差し戻すこととし、裁判官
全員一致の意見で、主文のとおり判決する。
 検察官  野宜慶 出席
  昭和四六年四月八日
     最高裁判所第一小法廷
         裁判長裁判官    大   隅   健 一 郎
            裁判官    岩   田       誠
            裁判官    藤   林   益   三
            裁判官    下   田   武   三
            裁判官    長部謹吾は退官につき署名押印すること
ができない
         裁判長裁判官    大   隅   健 一 郎

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