弁護士法人ITJ法律事務所

裁判例


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主文
原略式命令を破棄する。
被告人を罰金10万円に処する。
上記罰金を完納することができないときは金5000円
を1日に換算した期間被告人を労役場に留置する。
理由
名瀬簡易裁判所は,平成20年9月12日,「被告人は,平成20年7月10日
午前1時20分ころ,普通乗用自動車(軽四)を運転中,鹿児島県奄美市a大字bc
番地dから西南西方向約600m先路上において,居眠り運転等のため運転操作を
誤り,自車を走行車線上に横転させて大破させるなどの交通事故を起こしたのに,
同状態のまま自車を放置して逃走し,もって,同道路上における危険を防止する等
必要な措置を講じなかったとともに,その事故発生の日時及び場所等法律に定める
事項を,直ちに最寄りの警察署の警察官に報告しなかったものである。」との事実
を認定した上,(1)道路交通法117条の5第1号,72条1項前段,(2)同法
119条1項10号,72条1項後段,(3)刑法54条1項前段その他の関係法
令を適用し,被告人を罰金15万円に処する旨の略式命令を発し,この命令は同年
9月30日確定した。しかし,上記(1)の罪の法定刑は「1年以下の懲役又は10
万円以下の罰金」,上記(2)の罪のそれは「3月以下の懲役又は5万円以下の罰
金」であるところ,原略式命令が被告人の所為は1個の行為が2個以上の罪名に触
れる場合に当たるものとしたのは正当であり,本件については,重い上記(1)の罪
の刑で処断すべきものとして,罰金刑を選択した場合には,その処断刑の多額は1
0万円である。したがって,これを超過して被告人を罰金15万円に処した原略式
命令は,法令に違反し,かつ,被告人のため不利益である。
よって,刑訴法458条1号により,原略式命令を破棄し,被告事件について更
に判決することとする。
原略式命令の確定した事実に法令を適用すると,被告人の所為のうち,危険防止
措置義務違反の点は道路交通法117条の5第1号,72条1項前段に,報告義務
違反の点は同法119条1項10号,72条1項後段にそれぞれ該当するところ,
これは1個の行為が2個の罪名に触れる場合であるから,刑法54条1項,10条
により1罪として重い危険防止措置義務違反の罪の刑で処断することとし,所定刑
中罰金刑を選択し,その金額の範囲内で被告人を罰金10万円に処し,この罰金を
完納することができないときは,同法18条により金5000円を1日に換算した
期間被告人を労役場に留置することとし,裁判官全員一致の意見で,主文のとおり
判決する。なお,裁判官堀籠幸男の補足意見がある。
裁判官堀籠幸男の補足意見は,次のとおりである。
法廷意見は,観念的競合の適用条文として,「刑法54条1項前段」ではなく,
「刑法54条1項」を掲げているが,これは正確な法令の適用であると考える。
法令用語としての「前段」とは,法令の規定を一つの文章に書くことができない
場合で,かつ,それを項に分けることが適当でない場合に,その規定中に終止形で
終了する文章を二つ設けることがあるが,その場合の前方の文章をいうものとされ
ている。これによれば,刑法45条には前段及び後段が存することになるが,刑法
54条1項には前段又は後段はいずれも存しないことになる。法令の規定のある部
分をどのように呼称するかは,法制上の約束事であって,法令の解釈の問題ではな
いから,観念的競合の適用条文として「刑法54条1項前段」を掲げるのは,正確
性を欠くものと言わざるを得ない。当審判例や実務において観念的競合の適用条文
として,慣行的に,「刑法54条1項前段」を掲げることが行われているが,正確
性を欠くものと考える。
検察官三浦守公判出席
(裁判長裁判官堀籠幸男裁判官藤田宙靖裁判官那須弘平裁判官
田原睦夫裁判官近藤崇晴)

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