弁護士法人ITJ法律事務所

裁判例


戻る

         主    文
     原判決を破毀する。
     被告人を懲役弐年六月に処する。
     但し原審における未決勾留日数中百弐拾日を右本刑に算入する。
     押収品中証第三号の腕時計弐個同第四号の懐中時計一個、同第五号の短
靴一足はこれを被害者に還付する。
         理    由
 弁護人有吉実上告趣意第一点について。
 しかし、原判決は、その事実理由において、犯意継続に係る旨判示し、証拠によ
りこれを認めた理由をも説明しているのであるから、擬律において所論刑法第五十
五号とあるのは同第五十五条の誤記であること明白である。それ故原判決には所論
の違法はない。
 同第二点について。
 原判決は所論証第一号の匕首を没収する理由として、同匕首は本件犯罪行為に供
した物で犯人以外の者には属しないから刑法第一九条によりこれを没収する旨説示
したものである。しかし同匕首についてはその領置目録に、差出人及び所有者とし
て第一審の相被告人Aと記載されてあるのみで同人に対する司法警察官の聴取書及
び判事の訊問調書並びに第一審の公判調書における同人の供述記載によれば、右匕
首の所有者は同人ではなく、被告人及びその共犯者以外の第三者たるB某であるこ
と明白である。従つて原判決が経験法則上首肯するに足るべき証拠によることなく
漫然前記の如くこれを犯人以外の者に属しないと認めたのは失当である。しかのみ
ならず元来右匕首については第一審判決はAに対してのみこれを没収したものであ
り、そしてその判決に対しては被告人並びにその弁護人からのみ控訴したものであ
るから原審においては刑訴第四〇三条の規定により右第一審判決の主刑を被告人の
ために軽く変更せざる限り、更らに附加刑として被告人に対し右匕首を没収する言
渡を為すことができないものである。然るに原審は第一審と同一の主刑を言渡し、
しかも没収すべからざる匕首の言渡をしたのは右刑訴第四〇三条の規定にも反する
ものである。本論旨は結局その理由があつて原判決は破毀を免れない。
 同第三点について。
 被告人の所為が従犯として所断せらるべしとの所論は結局原判決の事実認定を非
難するに過ぎない。また、自首の有無並びにその減軽を為すか否かの判定は原審の
自由裁量に属する。それ故所論はいずれも上告適法の理由とならない。
 同第四点について。
 しかし所論は結局原判決の共同強取したと認定した短靴一足について原判決と異
つた事実見解の下にこれが法律上の罪責を負荷させた違法ありと主張するものであ
るから、これまた、適法な上告の理由とすることはできない。
 以上の理由により刑訴第四四七条により原判決を破毀し、同法第四四八条により
本件につき更らに判決を為すに原判決の確定した被告人の所為は刑法第六〇条第二
三六条第一項に該当するところ犯意継続に係り、且つ所犯昭和二二年一一月一五日
前の行為に属するから同年法律第一二四号附則第四項により刑法第五五条をも適用
し所断すべきところ犯罪の情状憫諒すべきものあるから同法第六六条第七一条第六
八条第三号に依り酌量減刑を為し、その刑期範囲内において、被告人を主文の刑に
処し、同法第二一条に則り、原審の未決勾留日数中百二十日を本刑に算入し押収品
中主文掲記の物件は本件犯行に因つて得た贓物で被害者に還付すべき理由明白であ
るから刑訴第三七三条第一項に則り被害者に還付すべきものとし、主文のとおり判
決する。
 この判決は裁判官全員一致の意見である。
 検察官 橋本乾三関与
  昭和二三年一〇月一四日
     最高裁判所第一小法廷
         裁判長裁判官    齋   藤   悠   輔
            裁判官    沢   田   竹 治 郎
            裁判官    真   野       毅
            裁判官    岩   松   三   郎

戻る



採用情報


弁護士 求人 採用
弁護士募集(経験者 司法修習生)
激動の時代に
今後の弁護士業界はどうなっていくのでしょうか。 もはや、東京では弁護士が過剰であり、すでに仕事がない弁護士が多数います。
ベテランで優秀な弁護士も、営業が苦手な先生は食べていけない、そういう時代が既に到来しています。
「コツコツ真面目に仕事をすれば、お客が来る。」といった考え方は残念ながら通用しません。
仕事がない弁護士は無力です。
弁護士は仕事がなければ経験もできず、能力も発揮できないからです。
ではどうしたらよいのでしょうか。
答えは、弁護士業もサービス業であるという原点に立ち返ることです。
我々は、クライアントの信頼に応えることが最重要と考え、そのために努力していきたいと思います。 弁護士数の増加、市民のニーズの多様化に応えるべく、従来の法律事務所と違ったアプローチを模索しております。
今まで培ったノウハウを共有し、さらなる発展をともに目指したいと思います。
興味がおありの弁護士の方、司法修習生の方、お気軽にご連絡下さい。 事務所を見学頂き、ゆっくりお話ししましょう。

応募資格
司法修習生
すでに経験を有する弁護士
なお、地方での勤務を希望する先生も歓迎します。
また、勤務弁護士ではなく、経費共同も可能です。

学歴、年齢、性別、成績等で評価はしません。
従いまして、司法試験での成績、司法研修所での成績等の書類は不要です。

詳細は、面談の上、決定させてください。

独立支援
独立を考えている弁護士を支援します。
条件は以下のとおりです。
お気軽にお問い合わせ下さい。
◎1年目の経費無料(場所代、コピー代、ファックス代等)
◎秘書等の支援可能
◎事務所の名称は自由に選択可能
◎業務に関する質問等可能
◎事務所事件の共同受任可

応募方法
メールまたはお電話でご連絡ください。
残り応募人数(2019年5月1日現在)
採用は2名
独立支援は3名

連絡先
〒108-0023 東京都港区芝浦4-16-23アクアシティ芝浦9階
ITJ法律事務所 採用担当宛
email:[email protected]

71期修習生 72期修習生 求人
修習生の事務所訪問歓迎しております。

ITJではアルバイトを募集しております。
職種 事務職
時給 当社規定による
勤務地 〒108-0023 東京都港区芝浦4-16-23アクアシティ芝浦9階
その他 明るく楽しい職場です。
シフトは週40時間以上
ロースクール生歓迎
経験不問です。

応募方法
写真付きの履歴書を以下の住所までお送り下さい。
履歴書の返送はいたしませんのであしからずご了承下さい。
〒108-0023 東京都港区芝浦4-16-23アクアシティ芝浦9階
ITJ法律事務所
[email protected]
採用担当宛