弁護士法人ITJ法律事務所

裁判例


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○ 主文
一 本件控訴を棄却する。
二 控訴費用は控訴人の負担とする。
○ 事実
第一 当事者の求めた裁判
一 控訴の主旨
1 原判決を取り消す。
2 被控訴人が控訴人に対して昭和六三年一月二一日付でした「実地検査の結果に
ついて(六二四普第一五〇号、六二三普第二二七号、六二三普第二〇八号)」と題
する公文書の非公開決定を取り消す。
3 訴訟費用は第一、二審とも被控訴人の負担とする。
二 控訴の主旨に対する答弁
主文同旨
第二 当事者の主張及び証拠
当事者の主張及び証拠は、原判決事実適示のとおり(ただし、原判決一五枚目表六
行目の「補助」を削る。)であるから、これを引用する。
○ 理由
一 当裁判所も控訴人の本訴請求はこれを棄却すべきであると判断するものである
が、その理由は、次のとおり付加、訂正、削除するほか、原判決理由説示のとおり
であるから、これを引用する。
1 原判決二五枚目裏一行目の「公開する」から同二行目から三行目にかけての
「上で、」までを「公文書の公開を請求する権利を十分に尊重しつつ、他方におい
て個人のプライバシーの保護に最大限の配慮をし、併せて第三者の権利、利益及び
公益をも考慮した上で、」と改め、同四行目の「公文書を」の次に「原則的に」を
それぞれ加え、同一一行目の「(なお、」から同二六枚目表七行目の「であ
る。)」までを削る。
2 同二七枚目裏六行目の「日本工業規格A列四番」を「B四」と改める。
3 同三四枚目表六行目全部を削る。
4 同四〇枚目表一一行目冒頭から同裏一〇行目末尾までを次のとおり改める。
「本件公文書の授受の背景となった院と県との関係は、検査する者と検査を受ける
者という一方的関係にとどまるものではなく、県が院に積極的に協力するというこ
とにより、適切な事実の確認及び評価を可能にするというものであり、かつ、それ
によって、院と県が、問題点に関する事実、評価、及び処理方針等につき共通の認
識に立った上、必要な是正を効果的に行い、対象事務事業の適正かつ有効な執行を
図るというものであるから、究極的には一種の協力関係に立つものであり、右目的
実現への過程に至る一環として発せられた本件公文書は、県と国等との間における
「協議、依頼、協力等により」実施機関が取得した情報が記録されているものとい
うことができる。

5 同四三枚目裏一一行目の「結果」を「過程において」と改め、同四四枚目表三
行目の「経ていない」の次に「精度不十分で未確定な」を加え、同四行目の「結
果」を「過程において得られた事項」と改める。
二 よって、原判決は相当であり、本件控訴は理由がないから、これを棄却するこ
ととし、訴訟費用の負担につき行政事件訴訟法七条、民事訴訟法九五条、八九条を
適用して、主文のとおり判決する。
(裁判官 野田 宏 園田秀樹 園部秀穂)

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