弁護士法人ITJ法律事務所

裁判例


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       主   文
1 本件控訴を棄却する。
2 控訴費用は控訴人の負担とする。
       事実及び理由
第1 控訴の趣旨
1 原判決を取り消す。
2 被控訴人が控訴人の平成7年分の所得税について平成9年7月1日付けでした
更正処分のうち,納付すべき税額383万3900円を超える部分及び過少申告加
算税賦課決定処分をいずれも取り消す。
3 訴訟費用は第一,二審とも被控訴人の負担とする。
第2 事案の概要
 次に補正するほかは,原判決の「事実及び理由」中の「第二 事案の概要」欄記
載のとおりであるから,これを引用する。
1 原判決3頁12行目末尾に「(証拠により認定した部分については、その末尾
に括弧書きで証拠を掲記)」を加える。
2 同5頁3行目の「(甲五一、弁論の全趣旨)」,同7頁1行目の(甲一八)を
各削除する。
3 同6頁ないし9頁の各「当庁」を「佐賀地方裁判所」にそれぞれ改める。
4 同25頁3行目の「売買」の次に「に」を加える。
第3 当裁判所の判断
 当裁判所も,控訴人の請求をいずれも棄却すべきものと判断するが,その理由
は,次に補正するほかは,原判決の「事実及び理由」中の「第三 当裁判所の判
断」欄に記載のとおりであるから,これを引用する。
1 原判決33頁4行目の「考えても、」の次に「当該資産保有中の増加益の純益
に相当する部分を課税対象として算定するには、当該資産譲渡による収入金額から
控除するべき額は当該資産取得時における客観的価値ととらえるべきであるか
ら、」を,同6行目の「が、」の次に「租税負担の公平の観点から実質主義によっ
て課税されるべきことは租税実体法全体を通じる考え方であり,譲渡所得の課税根
拠も同考え方の顕現であるから、」を各加える。
2 同33頁7行目の「性」を削除する。
3 同34頁7行目の「相当でない。」の次に「この点、控訴人は、本件土地の売
却損を他の所得から控除することができるのを知ったのは、所得税の確定申告時で
あるから、それ以前から控訴人が譲渡損を所得から控除できることを知りそれを目
的として本件土地の競売申し立て等をしたものではない旨主張するが、前記法条の
解釈論を補強する事由として結果的に租税回避となる行為を容認することの不当性
をいうものであり、租税回避の目的の有無が結論に影響を及ぼすものではないか
ら、右主張は失当である。」を加える。
4 同12行目の「先の解釈が」を「本件
各処分は、まさに法三八条一項の解釈により同条項に基づいて行われたものであ
り、」に改める。
第4 結論
 よって,原判決は相当であるから本件控訴を棄却することとし、主文のとおり判
決する。
福岡高等裁判所第2民事部
裁判長裁判官 将積良子
裁判官 山田和則
裁判官 山本善彦

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