弁護士法人ITJ法律事務所

裁判例


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         主    文
     本件上告を棄却する。
         理    由
 上告の申立は、高等裁判所がした第一審または第二審の判決に対してのみこれを
することができるのであつて、控訴裁判所が、刑訴法三八六条一項により控訴を棄
却した決定に対しては、同条二項、三八五条二項により異議の申立をすることがで
きるにすぎない。しかるに、本件上告の申立は、大阪高等裁判所が控訴審として前
記の日に同法三八六条一項一号により控訴を棄却した決定に対してなされたもので
あることは、記録に徴し明らかであるから、上告申立として不適法なものであるこ
とはいうまでもない。(なお、本件上告申立書が前記異議申立期間経過後、原審に
提出されたものであることも記録上明らかである)。
 よつて、同法四一四条、三八五条一項に則り、裁判官全員一致の意見で、主文の
とおり決定する。
  昭和二九年五月一四日
     最高裁判所第二小法廷
         裁判長裁判官    霜   山   精   一
            裁判官    栗   山       茂
            裁判官    小   谷   勝   重
            裁判官    谷   村   唯 一 郎
 裁判官藤田八郎は出張につき記名押印することができない。
         裁判長裁判官    霜   山   精   一

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