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平成12年(ネ)第2888号 製造販売差止等請求控訴事件(原審大阪地方裁判所
平成11年(ワ)第10585号)
           判        決
控訴人(一審原告)    ヨシダエルシス株式会社
同代表者代表取締役    【A】
同訴訟代理人弁護士    梅本 弘
同            川村和久
同            片井輝夫
同            池田佳史
同            池 野 由香里
同            嶋津裕介
同補佐人弁理士      杉本勝徳
被控訴人(一審被告)   東洋システム株式会社
同代表者代表取締役    【B】
同訴訟代理人弁護士    小林貞五
同補佐人弁理士      平井輝一
主        文
1 本件控訴を棄却する。
2 控訴費用は,控訴人の負担とする。
事実及び理由
第1 当事者の求めた裁判
1 控訴人
(1) 原判決を取り消す。
(2) 被控訴人は,原判決別紙被告製品目録「原告の主張」欄記載の物件を製造
し,使用し,販売し,貸し渡し,又はその販売もしくは貸渡しの申出をしてはなら
ない。
(3) 被控訴人は,その本店及び営業所に存在する被控訴人製品,その半製品,
製造用金型及び宣伝用のカタログ,パンフレットを廃棄せよ。
(4) 被控訴人は,控訴人に対し,金3500万円及びこれに対する平成11年
10月15日(本件訴状送達の日の翌日)から支払済みまで年5分の割合による金
員を支払え。
(5) 訴訟費用は,第1,2審とも被控訴人の負担とする。
2 被控訴人
 主文と同旨
(以下,控訴人を「原告」,被控訴人を「被告」という。また,略称について
は原判決のそれによる。)
第2 事案の概要
1 本件は,原告が,被告に対し,被告製品は本件発明(特許番号2585115号)
の技術的範囲に属するから,被告が被告製品を製造,販売する行為は本件特許権を
侵害するとして,①特許法100条1項に基づく被告製品の製造,販売等の差止
め,②同条2項に基づく被告製品等の廃棄,③本件特許権侵害に基づく損害賠償を
請求した事案である。
 原判決は,被告製品は本件発明の技術的範囲に属しないとして,原告の請求
を棄却したが,原告が控訴を提起し,前記第1のとおりの判決を求めた。
2 基礎となる事実,争点,争点に関する当事者の主張は,3,4を付加するほ
か,原判決第二の一(3頁7行目から7頁1行目まで),第二の三(7頁8行目か
ら8頁2行目まで),第三(8頁3行目から20頁末行まで)に記載されたとおり
であるから,これを引用する。
 ただし,原判決18頁5行目の「他方,被告製品では」から同頁7行目の「流
れ出るようになっている」までを「他方,被告製品では,前記送風機8による空気流
を,前記エアダクト7に設けられた複数個のノズル11を経て,該ノズルの吹出し
口の周辺部から吸い込んだ空気と共に,前記鶏糞落下路3を通って下向きの空気流と
なして,背中合わせに並設された左右の各養鶏ケージにその背面より,また図面の
ように傾斜した糞受体6の鶏糞落下路側の下縁部と上段養鶏ケージの卵受体5の支え
となっているケージ床金網の鶏糞落下路側の縁との間へ,空気を分流させながら下
降させ,各養鶏ケージの糞受体の鶏糞落下路と反対側の上縁部と上段養鶏ケージの
鶏糞落下路と反対側の上縁部との広い隙間から,外へ流れ出る空気流通路を形成し
ている」と改める。
3 原告の当審における主張
(1) 原判決は,「送風機から風道体を通って通風路に下向きに送り込まれた空
気流は,左右方向(水平方向)に拡散しようとするから,空気流が養鶏ケージの糞
受体に直接当たり,なおかつ,養鶏ケージ内の鶏に直接当たることがないために
は,各養鶏ケージの上面(屋根)部分と裏面部分(鶏糞落下路側)が空気流の入ら
ない構造となっている必要があるというべきである」と述べ,本件発明の構成要件
ニの『通風路』を備えているといえるためには,各養鶏ケージの上面(屋根)及び
裏面が遮蔽されている必要がある」として,遮蔽体の存在を必要であるとしたの
は,誤りである。
 たしかに,下向きの空気流は左右方向(水平方向)に若干ながら拡散しよ
うとするので(厳密には,左下方向,右下方向),この推論自体「全くの誤り」と
まではいえないが,この若干の左右方向(水平方向)に拡散しようとする空気流を
ケージ内の鶏に直接当たることがないために,空気の入らない構造や遮蔽体を要求
する必要はない。
 そもそも,このような遮蔽体がなくとも,養鶏ケージの裏面(背面)は,
網状の鉄索面(ケージの一部)があり,空気の流通に対して一定の抵抗作用をもた
らしており,これによって遮蔽効果も存在し,実質的に密閉されているといえる。
(2) なお,被告は,最上段の養鶏ケージから最下段の養鶏ケージに沿って下降
するに従い,各養鶏ケージの背面から流入する空気流が増加すると主張するが,養
鶏ケージの裏面(背面)から流入する空気流は微弱なものであり,ケージ内の鶏の
健康を害することは全くない。
 逆に,本件発明の作用効果である効率的な糞の乾燥という目的を達するた
めには,ある程度以上の風速(最上段で風速5~6m/秒)でなければならない。こ
の場合,ケージの裏面から流入する空気流は微弱なものとなり,完全に無視するこ
とができる。
4 被告の当審における主張(原告の上記主張に対する反論)
 本件発明の請求の範囲に,「若干の左右方向(水平方向)に拡散しようとす
る空気流」についての言及は全くなく,更に,原告の主張する「若干の空気流」
は,定量化されておらず,具体性のないものであるばかりか,空気流の勢いは下降
するに従って緩やかになるものであり,最上段の養鶏ケージから最下段の養鶏ケー
ジに沿って下降するに従い,各養鶏ケージの背面から流入する空気流が増加するこ
とは明白である。
第3 争点に対する判断
1 当裁判所も,被告製品は本件発明の構成要件ニの「通風路」を具備しておら
ず,同構成要件を充足しないと判断する。
 その理由は,次に付加,訂正するほか,原判決21頁2行目から29頁8行
目までに記載されたとおりであるから,これを引用する。
2 原判決の訂正
(1) 原判決21頁1行目と2行目の間に,次の文を加え,同頁2行目の「一」
を「二」に改める。
「一 争点1(被告製品の構成)について
1 被告製品の構成AないしDは当事者間に争いがない。
2 同Eは,『前記送風器8~ノズル11を』,『前記鶏糞落下路3~各
養鶏ケージに』,『空気流通路を形成したこと』の部分につき当事者間に争いがな
く,また,乙17,18によれば,下降する風速が遅いほどケージ背面よりケージ
内に入る風量の割合が増えること,田島農場サルメットにおけるクリーンパック風
速測定は,実際の農場での風速測定結果であるが,長手方向に,0m,15m,3
0m,45m,60mの場所,格段のa~eの箇所で,風速を測定したところ,実
際の風速は,おおむね1m/s以下であり,したがって下降する風はケージ背面から
流入することが認められ,これによると,鶏糞落下路3下方に流れる風の一部は,
各段の養鶏ケージ2の背面とその下の糞受体6の鶏糞落下路側の下縁部と上段養鶏
ケージの卵受体5の支えとなっているケージ床金網の鶏糞落下側の縁との間の空間
から横方向に流入し,各養鶏ケージの正面側上縁と糞受体の正面側上縁との間から
外へ流通するということができ,以上と乙6を総合すると,『前記送風機8による
空気流を,前記エアダクト7に設けられた複数個のノズル11を経て,前記鶏糞落
下路3を通って下向きの空気流となし,背中合わせに並設された左右の各養鶏ケー
ジにその背面より,また図面のように傾斜した糞受体6の鶏糞落下路側の下縁部と
上段養鶏ケージの卵受体5の支えとなっているケージ床金網の鶏糞落下路側の縁と
の間へ,空気を分流拡散させつつ下降させながら各糞受体6の表面に吹き付けて養
鶏ケージ外へ流通させる空気流通路を形成したこと。』とするのが相当である。
3 なお,乙6の被告製品のカタログ中の図面では,被告製品における空
気流は,上下の養鶏ケージ間にのみ流入するように描かれており,各養鶏ケージ内
に入り込むようには記載されていない。しかし,右図面に記載された空気流通路左
右のケージの存する面のうち,養鶏ケージ裏面の占める割合は,5割以上あると認
められる上,金網となっているから,送風ノズルから下向きに吹き出された空気流
が,上下の養鶏ケージ間にのみ入り込み,各養鶏ケージ裏面を通って養鶏ケージ内
に入り込まないとは考え難い。また、乙6は宣伝用のパンフレットであり,糞乾を
促進することを宣伝文句の一つとしていることからすれば,糞乾のための空気流の
みを強調して記載したものと考えられる。したがって,乙6の記載のみによって,
被告製品においても各養鶏ケージ内に空気流が入り込まないとはいえない。」
(2) 原判決24頁4行目から6行目までを次のとおり改める。
「2 また,本発明の出願過程をみるに,甲3,乙1ないし5,14ないし
16によれば,平成元年の特許出願後,平成6年12月26日の手続補正を経て,
平成8年3月7日の拒絶理由通知後,同年6月3日付原告の意見書提出及び同日の
手続補正により,本件発明が特許査定された。出願時の特許請求の範囲の補正の経
過は,別紙本件特許請求の範囲の補正経過表記載のとおりである。特許庁長官から
発せられた平成8年3月7日付拒絶理由通知書(乙1)には,『養鶏ケージに設け
られた板上の糞を空気乾燥させるという公知技術が存するが(引例1),養鶏ケー
ジが記載されているだけで,空調機構については記載がない。一方,本請求項に係
る発明と同様の鶏舎の空調機構が記載されて公知技術が存する(引例2)。本請求
項に係る発明は,引例1(乙2)及び引例2(乙3)を組み合わせることによって
当業者が容易に発明をすることができたものと認める。』という趣旨の記載がなさ
れていた(なお,引例1及び引例2の特許請求の範囲は,別紙公知技術例記載のと
おりである。)。これに対して,原告は,同年6月3日付意見書を提出したが,そ
こには次の記載がある。」
(3) 原判決25頁末行の「各養鶏ケージ」から28頁2行目までを「ファンか
ら糞受体までの空間は実質的に密閉して効率よく糞に空気流を当てるために空気流
通路を備えた構造になっている必要がある。」と改める。
(4) 原判決28頁6行目の「遮断されていないと認められる」から29頁7行
目までを「遮断されておらず,また,前記のとおり,前記送風機8による空気流
を,前記エアダクト7に設けられた複数個のノズル11を経て,前記鶏糞落下路3
を通って下向きの空気流となし,背中合わせに並設された左右の各養鶏ケージにそ
の背面より,また図面のように傾斜した糞受体6の鶏糞落下路側の下縁部と上段養
鶏ケージの卵受体5の支えとなっているケージ床金網の鶏糞落下路側の縁との間
へ,空気を分流拡散させつつ下降させながら各糞受体6の表面に吹き付けて養鶏ケ
ージ外外へ流通させる空気流通路を形成しているだけで,ファンから糞受体に至る
までの空間が実質的に密閉されているとは認められないから,被告製品は,本件発
明の構成要件ニの『通風路』を具備せず,同構成要件を充足しない。」と改める。
3 当審における主張について
(1) 原告は,当審において,被告製品は,各養鶏ケージの上面(屋根)及び裏
面が遮蔽されていなくても,遮蔽効果があり,実質的に密閉されているから通風路
を備えていると主張し,その実験結果を提出する(甲9,10)。
 たしかに,右実験結果によると,空気の流れを煙によって視覚的に確認で
きるところ,養鶏ケージの裏面からは送風機からの空気流が,直接養鶏ケージの裏
面から入るのではなく,糞受体に当たった空気が間接的に,養鶏ケージの下から入
る樣子が窺える。しかし,右の空気流の強さが,通常の空気流と同じものであるか
は不明であり,しかも,上下に数段あるケージ(明細書の実施例の図面では6段あ
る。)の一部しか撮影されておらず,特に下段のケージにおける空気流の状況は分
からない。
(2) また,原告は,弱い気流であれば,ケージ内の鶏の健康を害することはな
く,逆に,効率的に糞を乾燥させるためには,ある程度以上の風速でなければなら
ないと主張する。
 しかし,本件明細書には,送風機からの空気流の強さについての記載はな
く,むしろ,前記引用にかかる原判決に指摘されているとおり,実施例として「養
鶏ケージ2の裏面側,すなわち通風路3側は,この通風路3を通る風が各養鶏ケー
ジ内2に直接流れ込まないように遮蔽されている」(本件公報4欄15ないし18
行目)と記載されているだけでなく,「従来は,鶏舎全体を換気するために大容量
の送風機が必要であったが,本発明によれば,最小限の容量の送風機を用いて,効
率よく換気できるという効果が得られ,イニシャルコストもランニングコストも低
減できるという効果が得られる。」(本件公報6欄2ないし6行目)と記載されて
いることに照らすと,ファンから糞受体に至るまでの空間が,実質的に密閉するこ
とによって,空気流が糞受体に到達する前に,養鶏ケージ内に入ることのないよう
にし,より効率的な送風を図ることが本件発明の作用効果とされていることが認め
られる。
(3) 以上によると,被告製品が実質的に密閉されているから通風路を備えてい
るという原告の主張は理由がない。
4 結論
 以上によると,原告の本訴請求は理由がなく,これを棄却すべきところ,こ
れと同旨の原判決は相当である。よって,本件控訴を棄却し,控訴費用の負担につ
き民事訴訟法67条,61条を適用して,主文のとおり判決する。
 (当審口頭弁論終結日平成12年12月15日)
   大阪高等裁判所第8民事部
         裁判官     若林 諒
         裁判官     山田陽三
 裁判長裁判官鳥越健治は,転補のため,署名押印することができない。
         裁判官     若林 諒
本件特許請求の範囲の補正経過表
1 平成元年12月28日の出願時
 中央部に設けた通風路を介して左右に,所定間隔を以て多段直立に,且つ縦列
に多数の養鶏ケージを配設すると共に,少なくとも2段目以上の各養鶏ケージの下
方で該養鶏ケージの下の養鶏ケージの屋根部分に,前記中央部の通風路側に下がる
ように傾斜した糞受体を設けたことを特徴とする養鶏ケージユニットにおける養鶏
ケージと糞受体との構造
2 平成6年12月26日の手続補正時
 中央部に設けた通風路を介して左右に,所定間隔を以て多段直立に,且つ縦列
に多数の養鶏ケージを配設すると共に,少なくとも2段目以上の各養鶏ケージの下
方で該養鶏ケージの下の養鶏ケージの屋根部分に,前記中央部の通風路側に下がる
ように傾斜した糞受体を設け,且つ糞受体上に落下する鶏糞を掻き落とすクレーパ
ーを設けた養鶏ケージユニットを,仕切網で所定間隔毎に仕切った小室に複数並設
し,上記養鶏ケージユニットの最上段の縦列方向にのびる養鶏ケージの上に,風道
体を設けると共に該風道体に送風機を設け,該送風機による空気流が,前記通風路
を介して各糞受体の表面を通って養鶏ケージ外へ流通する空気流通路を形成したこ
とを特徴とする養鶏舎
3 平成8年6月3日手続補正時
 本件特許公報の特許請求の範囲のとおり
公知技術例
引用例1(特公昭50-4583)
(1) 複数個のA字型フレーム部材の脚に沿い散開関係に複数個のケージ列を配
し,上側のケージ列からのふんを受けるように下側のケージ列の屋根に設けた受板
体とおよび該受板体にのらないふんを受けるよう最下部のケージ列の下に付加受板
体とを設け,前記受板体上のふんを空気乾燥させ,前記受板体の面のふんをはぎ取
りかつ除去させることによりなる家禽ふんから湿気を除去させる方法。
(2) 早期発育促進用家禽小屋のふん乾燥装置に於いて,はり部材に支持された複
数個のA字型フレーム部材と,該フレーム部材に支持された複数個のケージ列と,
前記ケージ列の各々が前記フレーム部材の異なる高さ位置に支持されておりかつ一
対のケージよりなり,前記ケージ列の1つを前記フレーム部材の頂部に支着させ,
別のケージ列を下方へと前記フレーム部材の脚に該フレーム部材の中央から散開さ
せて取付け,さらに,最上部の前記ケージ列より下方のケージ列のケージの上に固
定されかつ上方のケージ列からのふんの一部を受けるふん受板体と,前記フレーム
部材の各脚の根部近くに装着され,かつ最上部の前記ケージ列およびその下方の前
記ケージ列からのふんであって前記受板体にたい積しなかったふんを受ける付加受
板体とを包含する家禽ふん乾燥装置
引用例2(特開平1-256744)
(1) 温血性の動物を飼育するための小屋にして,
 互いに離隔された関係をなして向かい合った2つの側壁と,天井と,床とによっ
て画定された少なくとも1つの細長い,実質上密閉された室と,
 前記室の長手方向に沿って互いに離隔された関係をなして前記天井に備えられた
複数個の換気開口と,
 前記2つの側壁のうちの少なくとも一方の側壁と前記換気開口を通る垂直線との
間に位置して垂直方向に互いに離隔された複数段の檻が配置され,前記室内に画定
された動物居住領域と,
 前記室の長手方向に沿って前記天井に備えられた空気入出口と,
 該空気入出口に配備されて,前記室から前記空気入出口を通して外部へ空気を排
出して該室内を負圧にし,その負圧によって外部から前記換気開口を通して外気を
該室内に導入する状態と,外部から空気を導入して該室内を陽圧にし,その陽圧に
よって室内空気を外部に排出する状態を有する換気手段と,
 を有していることを特徴とする温血動物用飼育小屋。
(2) 前記空気入出口及び前記換気開口は前記室の長手方向中心軸線に沿って前記
天井に備えられている特許請求の範囲第1項記載の温血用動物飼育小屋。
(3) 前記動物居住領域は前記2つの側壁の各々と前記換気開口を通る垂直線との
間にそれぞれ位置して前記室内に画定されている特許請求の範囲第1項又は第2項
に記載の温血動物用飼育小屋。
(4) 前記少なくとも一方の側壁と前記換気開口を通る垂直線との間に置かれた前
記動物居住領域は該少なくとも一方の側壁から所定の距離だけ離隔されている特許
請求の範囲第1項から第3項までのいずれか1つに記載の温血動物用飼育小屋。
(5) 前記側壁は3つ以上備えられており,隣り合った各対の側壁間にそれぞれ前
記室が形成されている特許請求の範囲第1項から第4項までのいずれか1つに記載
に温血動物用飼育小屋。
 中央部に垂直に形成された通風路を介して左右に,所定間隔を以て多段直立に,
且つ縦列に多数の養鶏ケージを背中合わせに配設すると共に,少なくとも2段目以
上の各養鶏ケージの下方で該養鶏ケージの下の養鶏ケージの屋根部分に,前記中央
部の通風路側に下がるように傾斜した糞受体を設け,且つ糞受体たことを特徴とす
る養鶏ケージユニットにおける養鶏ケージと糞受体との構造

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