弁護士法人ITJ法律事務所

裁判例


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         主    文
     原判決中「被告人Aに対し当審における未決勾留日数中九拾日を原審の
言い渡した本刑に算入する。」との部分を破棄する。
     検察官のその余の部分に対する上告および被告人の本件上告を棄却する。
         理    由
 検察官の上告趣意について。
 記録によれば、被告人は、本件窃盗(第一審判決判示別紙犯罪一覧表3)の事実
につき起訴前の昭和四四年二月二二日勾留状の執行を受け、その後一、二審を通じ
て引き続き勾留されていたものであるが、これよりさき同三九年六月三〇日、被告
人は、横浜地方裁判所において強盗罪により懲役三年以上五年以下に処せられ、同
年七月一五日右裁判の確定により同日からその刑を執行され、同四三年五月三〇日
仮出獄したが、その後仮出獄を取り消され、翌四四年五月三〇日残刑の執行を開始
され、その後引き続き原判決にいたるまで右刑の執行中であつたところ、被告人は、
本件第一審判決に対し同四四年七月一二日控訴を申し立て、原裁判所は、同年一二
月一一日右控訴を棄却するとともに、原審における未決勾留日数中九〇日を一審の
言い渡した本刑に算入する旨の判決を言い渡したものであることが認められる。
 そうすると、被告人に対する原審の未決勾留の全期間が、右確定判決による残刑
の執行と重複することになる。とすれば、原判決中原審の未決勾留日数を本刑に算
入した部分は、論旨引用の当裁判所の判例に反して刑法二一条を適用した違法があ
り、この点に関する論旨は理由がある。
 弁護人高橋一郎の上告趣意について。
 所論中判例違反をいう点は、被告人に不利益の主張であり、その余は、量刑不当、
単なる法令違反の主張であつて、すべて、適法な上告理由にあたらない。
 被告人本人の上告趣意について。
 所論は、単なる法令違反の主張であつて、適法な上告理由にあたらない。
 よつて、刑訴法四〇五条二号、四一〇条一項本文、四一三条但書により、原判決
中「被告人Aに対し当審における未決勾留日数中九拾日を原審の言い渡した本刑に
算入する。」との部分を破棄し、その未決勾留日数を算入しないこととし、原判決
中その余の部分に対する検察官の上告は、上告趣意としてなんらの主張がなく、し
たがつてその理由がないことに帰し、被告人の本件上告は全部理由がないから、同
法四一四条、三九六条により右各上告を棄却し、訴訟費用は、同法一八一条一項但
書により被告人に負担させないこととし、裁判官全員一致の意見により、主文のと
おり判決する。
 検察官 梶川俊吉公判出席
  昭和四五年七月九目
     最高裁判所第一小法廷
         裁判長裁判官    長   部   謹   吾
            裁判官    入   江   俊   郎
            裁判官    松   田   二   郎
            裁判官    岩   田       誠
            裁判官    大   隅   健 一 郎

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