弁護士法人ITJ法律事務所

裁判例


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         主    文
     本件上告を棄却する。
         理    由
 弁護人関原勇の上告趣意(補充訂正書を含む)について。
 論旨第一点は要するに、被告人は本件写真機を拾つたもので盗んだものではない
から占有離脱物横領罪を構成することあるも窃盗罪は成立しないとし、原判決は引
用の判例に違反すると主張する。よつて本件写真機が果して被害者(占有者)の意
思に基かないでその占有を離脱したものかどうかを考えてみるのに、刑法上の占有
は人が物を実力的に支配する関係であつて、その支配の態様は物の形状その他の具
体的事情によつて一様ではないが、必ずしも物の現実の所持又は監視を必要とする
ものではなく、物が占有者の支配力の及ぶ場所に存在するを以て足りると解すべき
である。しかして、その物がなお占有者の支配内にあるというを得るか否かは通常
人ならば何人も首肯するであろうところの社会通念によつて決するの外はない。
 ところで原判決が本件第一審判決挙示の証拠によつて説示したような具体的状況
(本件写真機は当日昇仙峡行のバスに乗るため行列していた被害者がバスを待つ間
に身辺の左約三〇糎の判示個所に置いたものであつて、同人は行列の移動に連れて
改札口の方に進んだが、改札口の手前約二間(三・六六米)の所に来たとき、写真
機を置き忘れたことに気がつき直ちに引き返したところ、既にその場から持ち去ら
れていたものであり、行列が動き始めてからその場所に引き返すまでの時間は約五
分に過ぎないもので、且つ写真機を置いた場所と被害者が引き返した点との距離は
約一九・五八米に過ぎないと認められる)を客観的に考察すれば、原判決が右写真
機はなお被害者の実力的支配のうちにあつたもので、未だ同人の占有を離脱したも
のとは認められないと判断したことは正当である。引用の仙台高等裁判所判例は事
案を異にし本件に適切でない(なお、引用の昭和二三年(れ)第七九七号事件は同
年八月一六日上告取下により終了したものである)。また、原判決が、当時右写真
機はバス乗客中の何人かが一時その場所においた所持品であることは何人にも明ら
かに認識しうる状況にあつたものと認め、被告人がこれを遺失物と思つたという弁
解を措信し難いとした点も、正当であつて所論の違法は認められない。
 論旨第二点は、判例違反をいうけれども、原判決は右判例と相反する判断をした
ものとは認められないから、論旨は採るをえない。
 よつて刑訴四〇八条により裁判官全員一政の意見で主文のとおり判決する。
  昭和三二年一一月八日
     最高裁判所第二小法廷
         裁判長裁判官    小   谷   勝   重
            裁判官    藤   田   八   郎
            裁判官    河   村   大   助
            裁判官    奥   野   健   一

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