弁護士法人ITJ法律事務所

裁判例


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         主    文
     本件上告を棄却する。
         理    由
 弁護人吉田閑上告趣意第一点について。
 しかし、原判決の事実摘示を挙示の証拠と対照して、これを読めば、原判決の認
定事実は、判示会社の代表取締役である被告人がAと共謀の上被告人の娘Bを介し
て会社の使用人Cに命じて同人を自己の手足として判示米を自ら運搬輸送した趣旨
であつて、Cを教唆し又は同人と共謀した趣旨でないことが明白である。そして、
かく認めることは、挙示の証拠に照し社会通念上適正妥当である。従つて、C等が
その情を知ると否とにかゝわらず被告人の行為が運搬輸送の実行正犯たることに変
りはないのである。されば、原判決には、罪となるべき事実を確定しない理由不備
の違法は認められないから、論旨は採ることができない。
 同第二点について。
 しかし、原判決挙示の証拠によれば、被告人の犯意を肯定するに足るし、その他
原審の裁量に属する刑の是正を求める論旨は法律審適法の上訴理由となし難い。
 よつて旧刑訴四四六条に従い主文のとおり判決する。
 この判決は裁判官全員の一致した意見である。
 検察官 竹原精太郎関与
  昭和二五年七月六日
     最高裁判所第一小法廷
         裁判長裁判官    斎   藤   悠   輔
            裁判官    沢   田   竹 治 郎
            裁判官    小   谷   勝   重

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