弁護士法人ITJ法律事務所

裁判例


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         主    文
     本件上告を棄却する。
         理    由
 弁護人齋藤竹松の上告趣意及被告人Aの上告趣意は末尾添付各別紙記載の通りで
あつてこれに対する当裁判所の判断は次ぎの如くである。
 弁護人齋藤竹松の上告趣意第一点第二点及被告人本人の上告趣意に付て。
 刑法の一部を改正する法律(昭和二二年法律第一二四号)の附則第四項は同法施
行前の行為については刑法第五五条の適用に付てはその廃止に拘はらず従前の例に
従う旨を定めて居る。其故同法施行前の行為である本件に付て原審が刑法第五五条
を適用所断したのは違法でない、また原判決は結局刑法第五五条を適用して居るの
であるから右法律の附則第四項を適用したのであることはおのずから明である。其
適用は特にこれを明記しなくても差支ないので論旨は理由がない。
 第三点に付て。
 刑事訴訟法第二四二条は本案の裁判に付て上訴あつたときに限り訴訟費用の裁判
に対し不服を申立てることが出来る旨を規定し訴訟費用の裁判に対し独立して上訴
の申立をすることが出来ないこととして居る、従つて本件の如く本案の裁判に対す
る上告が総て理由のない場合においては訴訟費用の裁判に対する上告は許されない
ものと解すべきである、其故論旨は採用出来ない。
 よつて刑事訴訟法第四四六条に従ひ主文の如く判決する。
 以上は当小法廷裁判官全員一致の意見である。
 検察官 宮本増蔵関与
  昭和二三年一〇月二六日
     最高裁判所第三小法廷
         裁判長裁判官    長 谷 川   太 一 郎
            裁判官    井   上       登
            裁判官    島           保
            裁判官    河   村   又   介

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