弁護士法人ITJ法律事務所

裁判例


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         主    文
     本件上告を棄却する。
         理    由
 弁護人鍛治利一の上告趣意第一点について。
 所論は憲法三一条違反に名を藉りてその実第一審判決第一認定事実(被告人は押
収目録一九の短刀一本を不法に所持した)に関する原判決の事実認定若しくは証拠
判断を非難するに過ぎないものであつて、刑訴四〇五条に定める上告適法の理由に
あたらない。
 同第二点について。
 所論は原審において主張も判断もされていないところであるばかりでなく結局事
実誤認を前提とする違憲の主張に帰し、上告適法の理由とならぬ。
 同第三点について。
 所論は違憲を云為するがその実質は所論刀劔を公判廷に顕出して証拠調をするこ
となくして有罪の言渡をしたのは証拠法に違反するというに帰し、結局名を憲法違
反に藉りてその実単なる訴訟法違反の主張をするものに外ならないから刑訴四〇五
条に定める上告の理由に当らない。
 同第四、五点について。
 しかし、すでに所持についての許可のあつた銃砲等を相続又は遺贈によつて所持
するに至つた場合にも、なお、その相続人又は受贈者において更にその所持につい
て許可を受けることを要すと定めている所論規則二条二項の存することに鑑みると、
銃砲等所持禁止令第一条はすでに所持についての許可を受けている者からその銃砲
等の譲渡又は寄託を受けてこれを所持するにはその譲受人又は受寄託者において更
にその所持についての許可を受けなければならぬとする法意と解するのが相当であ
る。さればこれと異なる見解を前提とする所論憲法違反の主張はその前提を欠きと
るを得ない。
 同第六点について。
 所論は被告人は本件所持につき犯意なく、原判決は故意なき過失を処罰したもの
であることを前提とする刑法又は憲法違反の主張であつて、その前提を欠き上告適
法の理由にならない。
 同第七、九点について。
 しかし、銃砲等所持禁止令二条は、前条の規定に違反し許可を受けないで銃砲等
を所持した者を処罰する旨規定し、第一審判決も同条に該当する事実を認定処罰し
たものであつて、、所論のごとき理由で科刑したものではない。されば、所論憲法
違反の主張は、いずれもその前提を欠き適法な上告理由と認め難い。
 同第八点について。
 所論は単なる訴訟法違反の主張であつて刑訴四〇五条に定める上告理由にあたら
ない、(なお原判決には所論の違法も認められない。)
 同第一〇点について。
 しかし、弁護人北川次男外三名の控訴趣意第六の主張は、、簡に失しその趣旨明
確を欠くから、これに対する所論摘示の原判示を目して必ずしも失当ということは
できない。そして、原判決は、その判示の末段において「記録を精査するも原審の
採証に法則違背の違法があるとは認められないから論旨は理由がない旨」説示して
いるところから見ると原判決は所論各証人と被告人との間に親分乾分等の身分関係
のあることが記録上明らかな点等から第一審判決が所論各証人の公判廷の被告人の
面前における供述よりも検事に対する供述を信用すべき特別の事情が存在するもの
と認めて証拠としたことは正当であつて採証の法則に反するものではないとの趣旨
に理解することができる。されば原判決の判断を目して刑訴三二一条一項二号に違
反する違法があるとはいえないし、また刑訴三二一条一項二号の規定が憲法三七条
二項に反しないことは当裁判所大法廷の判例(昭和二六年(あ)二三五七号同二七
年四月九日宣告)の趣旨とするところであるから、所論は採用し難い。
 同第一一点について。
 所論は原審において主張も判断もされていないところであるから第二審判決に対
する適法な上告理由を定めた刑訴四〇五条に該当しない。(なお共犯者の自白が被
告人の供述の補強証拠となることは当裁判所屡次の判決に示すとおりである)。
 弁護人毛利将行の上告趣意第一点について。
 論旨前段は結局名を憲法違反に藉りてその実独自の見解にいでた単なる訴訟法違
反の主張にすぎない。また、原判決は第一審判決の判示第二の各賭場開張図利(被
告人の自宅以外の場所での)の事実と所論別件の各賭場開張図利(被告人の自宅で
の)の事実とはそれぞれ別個の意思活動に基く別個の行為であつて単一の意思に基
く包括的な一行為ということはできない旨判示しているのであつて、この判示は相
当と認められるから、所論憲法三九条違反の主張は原判示にそわない事実を前提と
するものであつてとるをえない。されば論旨いずれも刑訴四〇五条に定める上告の
理由にあたらない。
 同第二点について。
 論旨前段は第一審判示第二の各事実は被告人の単一の意思発動に基くものである
こと判文上明らかであるに拘らず各事実を併合罪として処断したのは論旨引用の大
審院判例に反すというのであるが、原判決がこれ等各賭場開張の行為が単一の意思
発動に基いたものではなく、別個独立の意思発動に基いたものと認定したことには
反経験則の違法も認められぬから、所論判例違反の主張はその前提を欠きとるをえ
ない。また原審はA等が寺銭を徴集した事実を判示し更に「第一審判決挙示の証拠
を綜合すればA等において判示各賭場を支配し之を主宰して利を図りたる事実は優
に認められる旨」を判示しているのである。されは原判決は所論後段に引用の判例
に反する事実上法律上の判断を示してはいないのであるから、判例違反の主張はと
るをえない。
 同第三点について。
 論旨は単なる量刑不当の主張であつて刑訴四〇五条に定める上告の理由にあたら
ない。
 なお記録を精査するも本件には刑訴四一一条を適用すベきものとは認められない。
 よつて刑訴四一四条、三八六条一項三号に従い裁判官全員一致の意見で主文のと
おり決定する。
  昭和二七年六月二六日
     最高裁判所第一小法廷
         裁判長裁判官    沢   田   竹 治 郎
            裁判官    真   野       毅
            裁判官    斎   藤   悠   輔
            裁判官    岩   松   三   郎

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