弁護士法人ITJ法律事務所

裁判例


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主文
1被告は原告に対し,1382万0041円及びこれに対する平成27年
7月28日から支払済みまで年5%の割合による金員を支払え。
2原告のその余の請求を棄却する。
3訴訟費用はこれを3分し,その1を被告の負担とし,その余を原告の負
担とする。
事実及び理由
第1請求の趣旨
被告は原告に対し,4400万円及びこれに対する平成27年7月28日か
ら支払済みまで年5%の割合による金員を支払え。
第2事案の概要
1原告の妹であるAは禁治産宣告を受け,Aの父の妻(いわゆる後妻)である
Bが後見人に選任された。
,(),原告は家事審判官平成23年法律第52号による廃止前の家事審判法
家庭裁判所調査官以下家裁調査官という及び裁判所書記官以下書(「」。)(「
記官」という)がBに対する後見監督事務を怠ったため,BがAの財産から。
不当な支出をしてAが損害を受け,この損害賠償請求権を原告が相続したと主
張して,被告に対し,国家賠償法1条1項に基づき,損害金の内金4400万
円及びこれに対する平成27年7月28日(訴状送達日の翌日)から支払済み
まで民法所定の年5%の割合による遅延損害金の支払を求める。
2前提事実(当事者間に争いがないか,掲記の証拠及び弁論の全趣旨により容
易に認められる)。
当事者等
アA昭和13年4月6日生はC昭和61年9月3日死亡とD昭(),()(
和28年12月28日死亡)との間の子である。幼少時から心身の発育に
遅滞がみられ,昭和63年5月1日から精神薄弱者施設「E学園(以下」
単に「施設」という)に入所していたが,平成元年6月12日に禁治産。
宣告を受けた(甲1の2,乙3,弁論の全趣旨。)
イ原告(昭和11年生)は,昭和18年にC及びDと養子縁組した,Aの
兄(義兄)である。
ウBは,昭和29年にCと婚姻し,Aの監護に当たっていた。平成元年6
月12日,京都家庭裁判所(以下「京都家裁」という)によりAの後見。
人に選任され,以後Aが死亡するまで後見人であった。
エFは,Bの妹であり,夫であるGの死亡後,Bを補助してAの財産管理
を行っていた。
オGは,Fの夫であり,Bを補助してAの財産管理を行っていた。
Aの後見が開始するに至る経緯
ア原告は,昭和63年12月5日,京都家裁に対し,Aに対する禁治産宣
()()。告及び後見人選任原告を選任されたい旨の審判を申し立てた乙2
イ京都家裁は,平成元年6月12日,Aを禁治産者とする審判をし,Bを
Aの後見人に選任した。この時点で,Cの遺産の処分による資産8936
万9500円がAに帰属していた(乙3。この審判は,同月29日に確)
定した。
なお,Aは障害福祉年金を受給しており,施設においてこれを管理して
いた。
京都家裁平成元年第2651号後見監督処分事件(以下「平成元年監督
処分」という)。
京都家裁家事審判官Hは,平成元年10月31日,職権で,平成元年監督
処分を立件した。
京都家裁調査官Iは,同年12月1日付け調査報告書で,Bの陳述要旨と
して,Aは家にいると使い捨てカメラ等に小遣いをたくさん使い,温泉が好
きであること等,Gの陳述要旨として,Aは温泉が好きであり,連れて行く
ときには付添1人分の費用をその財産から出していること,Bの家にAの部
屋を取っているので住居負担金を計上していること,施設への電話照会結果
として,Bらはたびたび面会等に来るが原告は1度だけであり,原告がAを
引き取りたいといったがAは行きたくないと言ったこと等を記載し「後見,
人と被後見人との関係は特に以前と変わることはなく,面会,一時帰宅等で
良好に続いていると思われる「財産管理については後見人の義弟である。」
Gが実質的に行っており,非常に几帳面に収支が記帳されている。支出が比
較的多いが,これは買い物や温泉を唯一の楽しみにしている被後見人の生活
を考えれば仕方のないことであろう「住居負担金や面会費等の名目で実。」
際にかかっていない費用も引いており,これを後見人が得ているわけで,実
質的な後見費用となっているが,特に常識を超える額とも言えず,親族間の
後見事務としては計算高いとも思われるが,そのことで後見人が快く後見人
としての職務を果たすのであれば認めざるを得ないだろう(裁判官と協議済
み。いずれにしろ,現在のところ,支出は預金金利でまかなわれており,)
将来的な不安はない(住居負担金について「計算し直させ,1ヶ月6千。」)
円とした「一応次回は2年後の平成3年11月頃としたい」などと報告。」。
した。
H審判官は,平成元年12月1日,平成元年監督処分を終了した(以上。
乙1,乙5の1。)
Gは,平成3年7月24日に死亡した。Bは,同年8月7日,Gの香典と
してAの財産から10万円を支出した。
⑸京都家裁平成3年第3241号後見監督処分事件(以下「平成3年監督
処分」という)。
京都家裁家事審判官Jは,平成3年11月6日,平成3年監督処分を立件
した。
京都家裁家裁調査官Kは,同年12月24日付け調査報告書で,Bの陳述
要旨として,Aは1年のうち合計2か月半程度B宅で生活すること,原告は
面会に行かないことなどを,施設への電話照会結果として,BはAの面倒を
よく見ており,AもBが来るのを楽しみにしていること,施設負担金は障害
年金の3分の1程度であり,施設が管理しているA名義の預金がなくなるこ
とはないことなどを記載し,家裁調査官の所見として,Aからの手紙にもB
,,への信頼感がみられること日常の支出は預金金利でまかなわれていること
住居負担金の過剰分は戻し入れられたことなどを報告し,後見事務は適正に
行われているが,預金額が大きいため,平成6年11月に後見監督立件が相
当であるとした。
,,。(,Jは平成3年12月26日平成3年監督処分を終了した以上乙1
乙6)
⑹Bは,平成6年5月,その長男名義で7人乗り乗用車を500万円で購入
するに当たり,うち100万円をAの財産から支出した。
⑺京都家裁平成6年第3256号後見監督処分事件(以下「平成6年監督
処分」という)。
京都家裁家事審判官Lは,平成6年11月24日,平成6年監督処分を立
件した。
京都家裁家裁調査官Mは,平成7年1月9日付け調査報告書で,Bの陳述
として,Aは年5回ほどB宅に泊まり,夏と正月の滞在は1か月程度である
こと,BのほかFとその家族も同伴して旅行に行くこともあること,原告と
Aの接触はないこと及び⑹の乗用車の購入等について記載し,最近1年間の
利子収入が147万4536円であること,平均支出月額概算は平成4年度
が21万4000円,平成5年度が18万5000円,平成6年度が27万
1000円であったことなどを報告し,上記支出は使いすぎの感を拭えない
としながら,被後見人の年齢を考えるとその財産が費消されることはないと
推認され,遺産を多く残す必要はなく,従前の後見監督時の支出と大差がな
いなどとして,緊縮を求める必要はないとした上で,次回監督の時期は平成
9年9月が適当とした。
Lは,平成7年1月10日,平成6年監督処分を終了した(以上乙1,。
7)
⑻Bは,平成6年監督処分の後,裁判所に知らせることなく,住宅負担金を
1万5000円に増額し,Aの施設への送迎費用として1回片道3万円を支
出し(うち1万円は自動車を運転したFの子への謝礼,平成9年2月26)
日,B宅の便所水洗化費用のうち45万0110円を支出し,同年11月2
日,Aの預金の預入れの手間賃としてFの子の妻に1万円を支出した。
⑼京都家裁平成10年第1079号後見監督処分事件(以下「平成10年
監督処分」という)。
京都家裁家事審判官Nは,平成10年3月23日,職権で平成10年監督
処分を立件した。
京都家裁家裁調査官Oは,平成11年2月26日付け調査報告書(甲3)
で,Bが財産管理を事実上Fに委ねていること,預金利息収入が平成7年約
7万円,平成8年及び9年各約2万2000円であること,平成6年監督処
分以降,Aの預金残高は約2000万円減少して5812万5656円であ
り(施設管理分310万6278円を除く。また,若干の現金がある,。)
うち1097万5849円は記帳されていなかったこと,Aの平均支出月額
は平成7年度約18万7000円,平成8年度約20万2000円,平成9
年度約23万5000円,平成10年度約14万4000円であること,B
及びFは上記未記帳分の使途を覚えていないなどとして説明しなかったこと
などを報告し,また,住居負担金について「過去に支出を認めてきた経過が
あり,今後も支出させることはやむを得ないであろう。しかし,平成10年
1月に,裁判所への連絡無く,月額1万円から1万5,000円に増額して
おり,問題が残る」と,⑻の送迎費用について「自動車の運転を依頼した。
,()Fの長男に与えた謝礼1万円を含んでいるとのことでありガソリン軽油
代金まで支出している場合もあるなど,被後見人の財産から支出することが
適当でないと思われるものもある」と,⑻の手間賃について「適切さを欠。
く」と,また「被後見人が一時帰省した際に,こづかいとして5万円を与,
,,えているが被後見人が行った買い物の費用も別途支出されていることから
その必要性には疑問が残る」などと報告した。そして,近年の預金金利低。
下,預金元本の減少(なお,平成11年2月15日現在の現金・預金合計に
施設管理分預金を合わせた額は6156万2921円である)から,預金。
,,利息に頼ることは困難であるとして財産管理の杜撰さを是正するためにも
一定の制限を加えるべきものとし,今後は財産管理状況を精査し,1,2年
後の後見事務において適正な財産管理が行われるか否か見極め,不適当と認
められる場合は後見人を解任すべきであり,審問期日においてBとFに使途
不明金相当額の返還,Aに関する支出は施設管理分を除き月額10万円(平
成9年度の単身者標準生計費の全国平均値を考慮したもの)を限度とするこ
とのほか,財産管理の方法,報告について一定の約束をさせた上で一旦監督
を終了し,約3か月後に後見監督処分事件を立件して後見事務の状況を再確
認し,処分の要否を検討すべき旨の意見を述べた。
B及びFは,平成11年4月8日の審問期日で,Nに対し,使途不明金の
うち1000万円を同年5月31日までに補填する旨陳述し,Nは収支の説
明のつかないその余の100万円を過去分の報酬として処理する旨告知し
た。B及びFは,上記補填を同月19日に履行した。
Nは,同月22日,平成10年監督処分を終了した(以上甲3,甲4,。
乙1,乙8)
⑽京都家裁平成11年第1594号後見監督処分事件(以下「平成11年
監督処分①」という)。
Nは,平成11年6月14日,職権で平成11年監督処分①を立件した。
Oは,同年10月28日付け調査報告書で,⑼の使途不明金のうち100
0万円が弁済されたこと,支出額が指示していた1か月10万円を超えてい
るが,従前より費目も限定され,Aのために支出したものと認められたとし
て,支出が年間120万円を超えないように努力するよう求めるにとどめる
旨報告し,平成10年監督処分時に指示した問題は全て解決したとして,次
回の後見監督処分は,報酬請求に関する助言を主たる内容として,平成11
年12月1日頃が適当とした。
Nは,その頃,平成11年監督処分①を終了した(以上甲4,乙1)。
⑾京都家裁平成11年第3271号後見監督処分事件(以下「平成11年
監督処分②」という)。
,,。Nは平成11年12月17日職権で平成11年監督処分②を立件した
Oは,平成12年1月18日付け調査報告書で,平成11年10月から同
年12月までの月平均支出額は約12万9000円でおおむね適切であると
報告し,ただ,B宅の冷蔵庫やリモコン式蛍光灯の費用負担について疑問な
しとは言い切れないが,許容範囲内にあるとした上で,使途不明金が明らか
になった時点以降かなり詳細な監督を実施し,ほぼ軌道に乗ったものと思わ
,,,れるとして次回立件時期は平成14年1月が適当との意見を述べ併せて
平成13年1月には後見人報酬請求事件の添付資料により監督の要否を判断
できるとした。
Nは,その頃,平成11年監督処分②を終了した(以上甲5,乙1)。
⑿京都家裁平成12年第60号報酬付与審判申立事件
Bは,平成12年1月17日,後見人報酬付与審判を申し立て,Nは,同
月19日,平成11年6月分から同年12月分までの報酬として,Aの財産
から30万円を付与する旨の審判をした(乙9,10。)
⒀平成12年4月,禁治産制度に代わり成年後見制度が施行された。
⒁京都家裁平成13年第174号報酬付与審判申立事件
Bは,平成13年2月1日,後見人報酬付与審判を申し立て,Nは,同年
3月12日,平成12年1月分から同年12月分までの報酬として,Aの財
産から60万円を付与する旨の審判をした(乙20。)
⒂京都家裁平成14年第131号後見の事務に関する処分事件(以下「平
成14年監督処分」という)。
京都家裁家事審判官Pは,平成14年1月21日,職権で平成14年監督
処分を立件した。
京都家裁家裁調査官Qは,同年3月4日付け調査報告書(甲6)で,平成
13年の月平均支出額が実質的に約13万2442円であるとした上で,B
が,住居費や,滞在費,旅行の際の同行者3人分の旅行代金等をAの財産か
ら支出することについて「支出してよい旨裁判所のほうから言ってもらっ,
たと主張する。おそらくは,後見人らが要求がましく言うので,調査官や裁
,,判官が一定の基準を示したものと推測されるがその経緯はともかくとして
裁判所が一旦容認した以上は,それを前提に考えなければならず,そうする
,。」,と今なされている以上に支出を削減させるのは困難であるとしながら
「蛇足ではあるが」として,Aの年齢と預金残高からみて,Aが90歳にな
るまで年間200万円を支出しても預金が残る計算になるし,高齢になれば
支出は減少すると見込まれるから「健康でいるあいだは,少々贅沢をして,
でも人生を楽しませてやりたいという後見人らの考えは,理に適っている」
と述べ,後見事務遂行状況は概ね良好であり,後見人は今後も1年単位で報
酬請求をする方針であるから,報酬請求時に問題が発覚すれば後見監督立件
をすることとし,当面は監督不要と考える旨の意見を述べた。平成13年1
2月31日時点でBが後見人として管理する預金残高は,R1銀行R2支店
分6115万1850円,S1銀行S2支店131万9574円であった。
,,。(,Pは平成14年3月4日平成14年後見監督を終了した以上甲6
乙1)
⒃京都家裁平成14年第608号報酬付与審判申立事件
Bは,平成14年3月12日,後見人報酬付与審判を申し立て,Pは,同
月27日,平成13年1月分から同年12月分までの報酬として,Aの財産
から60万円を付与する旨の審判をした(甲8。)
⒄Bは,上記⒃の報酬付与審判以後Aの死亡まで,報酬請求をしなかった。
また,家事審判官は,Bに係る後見監督処分事件を立件しなかった。
⒅Bは,平成14年2月1日以後Aの死亡までの間に,後見人として管理す
る預金口座(T1銀行T2支店,U1銀行U2支店,S1銀行S2支店)か
ら別紙記載のとおり預金を払い戻した。また,Bは,同月27日以降,後見
人の職務として現金出納簿を作成しなかった。
⒆Aは平成22年4月27日に死亡した。原告はAの唯一の相続人である。
同日時点でBが後見人として管理する預金口座の残高は,U1銀行U2支
店の7万8137円及びS1銀行S2支店の9000円であり,そのほかに
施設が管理するAの預金があった。
Bは,平成22年10月7日,後見等事務終了報告書(乙11)を京都家
裁に提出し,家事審判官は,同月12日,本人死亡により後見事務は終了し
たと判断した(乙1。その後,Bは,Aの相続人である原告にAの財産等)
の引継ぎをしなかった。
⒇Bは平成24年4月8日に死亡した。FはBの唯一の相続人である。
原告は,BがAの後見人に在任中にAの財産を横領・隠匿し,これによる
損害賠償債権を原告が,債務をFが相続したとして,平成24年,大津地方
裁判所彦根支部にFに対する訴訟(同庁平成24年第174号資産引渡請
求事件。以下,控訴審を含め「別件訴訟」という)を提起した。同裁判。)
所は原告の請求を棄却したが(乙17,原告が控訴したところ(大阪高等)
裁判所平成28年第1855号,同裁判所は,平成29年3月7日,B)
によるAの財産の支出を2754万3375円の限度で違法と認め,Fに損
害賠償金2000万円と遅延損害金の支払を命ずる判決を言い渡し(甲1
5,この判決は確定した。)
原告は,平成27年6月24日に本件訴訟を提起した。
被告は,第13回弁論準備手続期日で,原告の請求のうち別件訴訟の手数
料等に係る部分(下記3⑹(原告)エ)について消滅時効を援用した。
3争点及びこれに関する当事者の主張
⑴家事審判官,家裁調査官及び書記官(以下「家事審判官等」という)の。
後見監督に関する行為は,どのような場合に国家賠償法1条1項の適用上違
法とされるか
(原告)
ア家事審判官は,禁治産制度及び後見制度の下での後見監督において,後
見監督事件を職権で立件し,後見人に後見事務の報告や財産目録の提出を
求め,後見事務や被後見人の財産状況を調査し,被後見人の財産の管理そ
の他後見の事務について必要な処分を命ずることができ,後見人を解任す
る権限を有する。このような家事審判官の権限の行使は行政的機能に類似
しており,争訟の裁判と同様に扱うことは相当ではない。また,家事審判
官の後見監督権限の行使に大幅な裁量を認めることは,権限が適切に行使
されないために生じた被害の救済の道を閉ざし,後見監督制度への国民の
信頼を失わせる。
したがって,家事審判官の後見監督権限に関する裁量権の行使,不行使
が合理性を欠く場合は,国家賠償法1条1項の適用上違法というべきであ
,,るから後見人が被後見人の財産から違法な支出を行ったにもかかわらず
家事審判官が是正指導をせず,また「不正な行為,著しい不行跡その他,
後見の任務に適しない事由がある(民法846条)として後見人を解任」
しないことは,その裁量権の不行使が合理性を欠くというべきであって,
国家賠償法上違法である。
イ家裁調査官は,後見人による財産管理が適切か等を調査し,必要があれ
ば後見人に是正を指導し,後見人の解任等を家事審判官に具申する義務を
負う。
書記官は,後見人による財産管理の状況を把握し,家事審判官に意見を
具申する義務を負う。
(なお,原告がいずれの時点で家裁調査官及び書記官の義務違反を主張
するのかは曖昧であるが,⑵以下の各時点で主張するものと善解する)。
(被告)
ア国家賠償法1条1項の違法は,個別の国民の権利ないし法益の侵害につ
いて,公権力の行使に当たる公務員が当該個別の国民に対して負担する職
務上の法的義務に違反することをいう。そして,裁判官がした争訟の裁判
につき職務上の義務違反があるとして国家賠償法上の損害賠償責任が肯定
されるためには,当該裁判官が違法又は不当な目的をもって裁判をしたな
ど,裁判官がその付与された権限の趣旨に明らかに背いてこれを行使した
ものと認め得るような特別の事情があることを必要とする(最高裁昭和5
7年3月12日第二小法廷判決・民集36巻3号329頁(以下「昭和5
7年最判」という。。))
裁判官がした争訟の裁判についてこのように解すべき理由は,裁判官の
独立の確保,裁判の有する相対的性格及び裁判の終局性ないし自己完結性
にあるが,これらは後見人の監督に係る家事審判官の職務行為にも妥当す
る。したがって,後見人の監督に係る家事審判官の職務行為が国家賠償法
1条1項の適用上違法となるのは,家事審判官が違法若しくは不当な目的
をもって権限を行使し,又は家事審判官の権限の行使の方法が甚だしく不
当であるなど,家事審判官がその付与された権限の趣旨に明らかに背いて
これを行使し,又は行使しなかったと認め得るような特別の事情がある場
合に限られる。
なお,後見人には包括的な代理権及び取消権が与えられ,広範な裁量権
の下,後見事務の内容は基本的に後見人の判断に委ねられているから,後
見人による被後見人の財産支出が善管注意義務違反として違法になるの
は,その支出が必要性,相当性を明らかに欠き,後見人において裁量権を
逸脱又は濫用した場合に限られると解すべきである。
イ家裁調査官及び書記官の職務上の義務に関する主張は争う。いずれも法
的根拠がない。また,後見人の解任等は家事審判官の専権であり,家裁調
査官又は書記官の行為ないし不作為と結果との因果関係は認められない。
⑵平成6年監督処分の時点の家事審判官等の不作為(後見人に不正支出の返
還等の指導をしなかったこと並びに後見人を解任せず又はその具申をしなか
ったこと。以下同様)の国家賠償法上の違法性
(原告)
GはAにとって義母の妹の夫にすぎないから,その死亡に対する香典10
万円(平成3年8月7日。前提事実⑷)は多額にすぎる。乗用車の購入費用
の一部(平成6年5月。前提事実⑹,住居負担金及び旅行付添費用(前提)
事実⑶,⑺)をAの財産から支出したことも,必要性・相当性に欠け,不当
である。
したがって,平成6年監督処分の時点で,家事審判官がBの解任や是正指
導をしなかったこと並びに家裁調査官及び書記官がBの解任等を具申せず,
家裁調査官が是正指導をしなかったことは,国家賠償法1条1項の適用上違
法である。
(被告)
争う。
Gに対する香典,乗用車購入費用の負担,住居負担金及び旅行付添費用の
支出は,いずれも必要性,相当性を欠くとはいえず,後見人の裁量権の逸脱
・濫用はない。Aは旅行を趣味としており,旅行や帰省等のため大型乗用車
を購入することは理由があり,また,旅行の際は介護が必要であった。
⑶平成10年監督処分又は平成11年監督処分①の時点の家事審判官等の不
作為の国家賠償法上の違法性
(原告)
平成10年監督処分における調査により,約1100万円の使途不明金並
びに住居負担金の無断増額,Aの送迎費用,預金の預入れの手間賃及びAの
過大な小遣い等の不相当・過剰な支出が判明し,過剰支出傾向は是正されて
いなかった。また,上記使途不明金の存在は,横領等の不正行為を推認させ
る。
したがって,平成10年監督処分における調査報告書の作成日である平成
11年2月26日又は平成11年監督処分①における調査報告書の作成日で
ある同年10月28日の時点で,家裁調査官がBの解任等の後見監督処分を
具申しなかったこと及び家事審判官がBを解任せず家裁調査官及び書記官が
その具申をしなかったこと及び家事審判官等が使途不明金以外の点について
是正指導をしなかったことは,国家賠償法1条1項の適用上違法である。
(被告)
争う。
10年監督処分の調査において判明した使途不明金は,横領等の不正によ
るものとまでは認められなかった。そして,Bは,うち1000万円を平成
11年5月31日までに填補することを約し,これを履行した(甲3,4,
乙8。また,Aは小遣いの減額に強く反対しており,Bはその意思を尊重)
したのであるし,小遣いの支出状況を踏まえてもAの生存中にその財産が尽
きる見通しはなかったから,これを改めさせなかったことに問題はない。ま
た,Aは,心身喪失と心身耗弱との境界点にあって自分の意見を述べること
ができ,後見人の選任及び解任に当たってAの意向を無視することはできな
かったが,Aは,原告を嫌い,原告宅へ引き取られることを拒絶する一方,
Bのことは信頼しており,少なくとも1年の約4分の1はB宅に滞在するな
ど,Bによる協力援助が必要であった。そして,B又は原告以外にAの身上
監護を委ねられる者はなかった。これらの事情を考慮すると,原告主張の時
点で家事審判官がBを解任しなかったことをもって,家事審判官がその付与
された権限の趣旨に明らかに背いてこれを行使し又は行使しなかったと認め
得るような特別の事情があるとはいえない。
⑷平成11年監督処分①以降平成14年1月1日までの家事審判官等の不作
為の国家賠償法上の違法性
(原告)
平成10年監督処分で指摘された使途不明金の発生や手間賃等の支出に加
え,Bは,施設がBないしFに交付した「帰宅小遣い」を金銭出納帳に正し
く記載せず,かつ,これとは別に買い物費用を支出した。また,Bは,高齢
(平成14年時点で84歳)で自ら金銭を管理することができず,G又はF
(Gの死亡後)が金銭管理を行っており,家事審判官もこのことを把握して
いた。
したがって,遅くとも平成14年1月1日の時点で,家事審判官がBの解
任や是正指導をしなかったこと並びに家裁調査官及び書記官がBの解任等を
具申せず,家裁調査官が是正指導をしなかったことは,国家賠償法1条1項
の適用上違法である。
(被告)
争う。
上記期間においても,Aの生活状況,AとBとの関係などにそれまでと変
化はみられず,また,Bは平成11年5月31日までに使途不明金のうち1
000万円を返還し,Bによる身上監護及び財産管理について問題が指摘さ
れることもなかったのであり,平成11年監督処分②の時点では,財産管理
はほぼ軌道に乗ったといえる(甲5。したがって,家事審判官が上記期間)
にBを解任しなかったことについて,その付与された権限の趣旨に明らかに
背いてこれを行使し又は行使しなかったと認め得るような特別の事情がある
とはいえない。
⑸平成14年1月1日以降の家事審判官等の不作為の国家賠償法上の違法性
(原告)
アBが平成6年監督処分から平成10年監督処分までの4年間に使途不明
金を発生させ,他にも財産の不適切な処理があったこと,Aの預金口座か
らの出金額(平成14年から15年頃は年間180万円から300万円)
がその後増加していることに照らし,家事審判官は,後見監督権限に内在
する当然の職務上の義務として,Bに対する後見監督処分を1,2年ごと
に立件すべきであった。また,平成14年以降多額の使途不明金が発生し
ていたから,遅くとも平成17年末には,後見監督処分に付すべきであっ
た。
家裁調査官及び書記官は,遅くとも平成15年末,平成17年末,平成
19年末,平成21年末には,後見監督処分に付すよう家事審判官に具申
すべきであった。8年間後見監督に付さずに事件を放置したことは,重過
失というべきである。
,,,そして後見監督の立件があれば使途不明の多額の引出行為を発見し
Bを解任することができた。
イ家事審判官の行為の国家賠償法上の違法性について,被告の主張する基
準によるとしても,本件では,家事審判官の権限の行使の方法が甚だしく
不当であり,家事審判官がその付与された権限の趣旨に背いて行使をしな
かったという特別な事情がある。すなわち,家事審判官は,Bが多額の使
途不明金を出し,かつ家裁の指導になかなか従わなかったのに,平成14
年以降Aが死亡するまでの8年間後見監督処分に付さず,かつ,後見終了
時も後見監督処分に付さず,財産目録や収支計算書も提出させなかったの
であるから,後見監督義務を甚だしく懈怠したというべきであり,これは
上記特別な事情に当たる。
(被告)
ア家事審判官が後見監督事件を立件しなかったことが,違法若しくは不当
な目的をもって権限を行使し,又は家事審判官がその付与された権限の趣
旨に明らかに背いてこれを行使し,又は行使しなかったと認め得るような
特別の事情があったとして国家賠償法上違法と評価されるべき理由はな
い。家事審判官が1,2年ごとに後見監督事件を立件しなければならない
法的義務を認めるべき根拠はない。
なお,家庭裁判所が後見監督人を選任することができるのは,必要があ
,,ると認めるときに限られるところ平成14年監督処分の終了時において
総体的にみて,後見事務遂行状況は概ね良好であったことが認められ,後
()。見監督人を選任する必要があったとは認められない民法849条参照
イ家裁調査官及び書記官が,家事審判官に対して,Bを解任するよう意見
を具申する法的義務又は後見監督事件を立件するよう意見を具申する法的
義務はない。
⑹損害額
(原告)
ア平成6年監督処分における不作為による損害6004万5216円
平成6年監督処分において家事審判官又は家裁調査官がBに返還を指
導していれば,Gの香典10万円及び自動車負担金107万0459円
を返還させることができた。
家事審判官が平成6年監督処分で同年12月31日にBを解任してい
れば,爾後の不当支出は生じなかった。
平成6年10月8日時点でBが後見人として管理する預金は7902
万4647円であり,これとは別に,施設がAの財産(少なくとも70
0万円)を管理していたが,これらはその後Bによって出金された。ま
た,これとは別に,水洗費用負担金45万0110円(平成9年2月2
6日。前提事実⑻)も損害として計上すべきである。
これに対し,Aに必要な支出(施設生活の経費を除く)は,月10。
万円程度,後見人報酬が月5万円であるから,Bは,Aの死亡時までに
6004万5216円を不当に支出したことになる。
(10万+107万0459)+(7902万4647+700万)
+45万0110-(15万×184か月=平成7年1月から平成2
2年4月)=6004万5216
イ平成11年監督処分①における報告(同年10月28日)時点の不作為
による損害5632万7396円
家事審判官が,平成11年10月28日にBを解任していれば,爾後の
不当支出は生じなかった。
同日時点のAの預金残高は6879万1530円であり,また,アの
とおり,施設が管理していた財産が少なくとも700万円あったが,これ
らはその後Bによって出金された。
これに対し,Aに必要な支出及び後見人報酬はアのとおり月15万円
であり,これらとAの葬儀費用56万4134円以外のものが不当支出で
あるから,Bは,Aの死亡時までに5632万7396円を不当に支出し
たことになる。
(6879万1530+700万)-(15万円×126か月=平成1
1年11月から平成22年4月)-56万4134=5632万739

ウ平成14年1月1日時点の不作為による損害5602万4492円
(予備的に4754万3375円又は2754万3375円)
家事審判官が,平成14年1月1日にBを解任していれば,爾後の不当
支出は生じなかった。
同日以降のBによるAの預金(U1銀行U2支店定期預金,S1銀行
S2支店,T1銀行T2支店定期預金,U1銀行U2支店普通預金,U
1銀行U2支店定期預金)からの出金額中使途不明金は合計6373万
8628円であり,これに加え,アのとおり,施設が管理していた財
産が少なくとも700万円あった。これらの合計は7073万8628
円である。
これに対し,Aに必要な支出及び後見人報酬はアのとおり月15万
円,平成14年1月から平成22年4月までの100か月で1500万
円であり,これらとAの葬儀費用56万4134円以外のものは不当支
出であるから,BはAの死亡時までに5517万4494円を不当に支
出したことになる(原告の主張は変遷しているが,最終の主張(準備。
書面⒅第5・3,準備書面⑸第2)による)。
少なくとも,平成14年1月1日以降のBの出金額合計6254万3
375円(別件判決の認定額。甲15)から必要な支出及び後見人報酬
得合計1500万円を控除した4754万3375円が損害である。
少なくとも,前提事実の控訴審判決で認容された2754万337
5円は損害として認められるべきである(甲15。)
エ弁護士費用等(なお,についての訴えの変更が著しく訴訟手続を遅
滞させるとは認められないので,却下しない)。
本件訴訟の弁護士費用300万円
別件訴訟(前提事実)費用233万6000円
第1審手数料20万円,控訴審手数料12万円,弁護士会照会費用1
万6000円,弁護士費用200万円以上(うち着手金94万5000
円を既払い)
別件訴訟追行,債権回収等による精神的損害200万円
(被告)
損害はすべて争う。
なお,後見人の解任及び選任を行うか否か及び後見監督事件を立件する
か否かの判断はいずれも家事審判官の専権に属するから,家裁調査官及び
書記官が意見具申をしなかったことと原告が主張する損害との間に因果関
係はない。
また,別件訴訟の弁護士費用,訴訟提起手数料,弁護士会照会費用は原
,,告固有の損害であるし後見事件が終了した後に発生したものであるから
家事審判官等の違法行為との間に相当因果関係はない。
⑺除斥期間
(被告)
平成6年監督処分において家事審判官が損害の回復是正指導を行わず,
その損害を回復できなかったことによりAに損害賠償請求権が発生してい
たとしても,平成6年12月31日から20年の除斥期間が満了した。
(原告)
平成6年12月31日までの後見人の行為による損害は,後見人の不当
支出から10年が経過し,不当利得返還請求権が時効により消滅した時に
発生した。
⑻消滅時効
(被告)
ア平成6年監督処分において家事審判官が損害の回復是正指導を行わず,
その損害を回復できなかったことによりAに損害賠償請求権が発生したと
しても,平成6年監督処分が終了した平成6年12月31日から原告が本
件訴訟を提起した平成27年6月24日までに20年が経過したから,当
該損害賠償請求権は消滅した(国家賠償法4条,民法724条後段。後)
見人の不当支出から10年が経過してから損害が発生する旨の原告の主張
は理由がない。
イ別件訴訟の弁護士費用が発生したのは平成25年11月であるから,平
成28年11月末日の経過をもって消滅時効が完成した。別件訴訟の第一
審における手数料は,その提訴時(平成24年7月18日)に発生したか
ら,平成27年7月18日の経過をもって消滅時効が完成した。被告は,
これらについて消滅時効を援用した(前提事実。)
(原告)
平成6年12月31日までの後見人の行為による損害は,後見人の不当
支出から10年が経過した時に発生したと解すべきである。
第3当裁判所の判断
1家事審判官の行為について国家賠償法上の違法性の基準
⑴裁判官がした争訟の裁判につき国家賠償法1条1項の規定にいう違法な行
為があったものとして国の損害賠償が肯定されるためには,上記裁判に上訴
等の訴訟法上の救済方法によって是正されるべき瑕疵が存在するだけでは足
りず,当該裁判官が違法又は不当な目的をもって裁判をしたなど,裁判官が
その付与された権限の趣旨に明らかに背いてこれを行使したものと認め得る
ような特別の事情があることを必要とするものと解される(最高裁昭和57
年3月12日第二小法廷判決・民集36巻3号329頁。)
他方,裁判長の行う法廷警察権の行使については,それが法廷警察権の目
的,範囲を著しく逸脱し,又はその方法が甚だしく不当であるなどの特段の
事情のない限り,国家賠償法1条1項の規定にいう違法な公権力の行使とい
うことはできないものと解される(最高裁平成元年3月8日大法廷判決・民
集43巻2号89頁参照。)
⑵家庭裁判所による成年後見人の後見事務の監督の目的は,家庭裁判所が成
年後見人の行う事務が適正にされているか否かを監督することにより,成年
後見人の不相当な後見事務を早期に発見し,後見事務を適正なものへと是正
し,適正な財産管理及び身上監護を実現することにある。家事審判官は,こ
の目的を達成するために,必要に応じて,いつでも,成年後見人に対し,①
後見事務の報告や財産目録の提出を求め,又は後見の事務若しくは被後見人
の財産の状況を調査することができ(民法863条1項,②被後見人の財)
産の管理その他後見の事務について必要な処分を命じることができ(同法8
63条2項,③後見人に不正な行為,著しい不行跡その他後見の任務に適)
()しない事由があるときは成年後見人を解任することができる同法846条
等の監督権限がある。
このような家事審判官による後見事務の監督は,成年後見の解任の審判や
家裁調査官に対する調査命令の発令等裁判の形式でされるもののほか,質問
権の行使のような事実行為もあり,いずれも,独立した判断を行う職責のあ
る裁判官たる家事審判官の職務行為として行われるものであるが,争訟の裁
判(権利又は法律関係の存否について,関係当事者間に争いがある場合に,
当事者の一方の申立てに基づいて,裁判所又は裁判官が双方当事者を手続に
関与させた上で,公権力をもってその争いを裁断する作用ないし手続をいう
ものと解される)とは異なり,対立当事者や権利又は法律関係の存否の争。
いを前提とせず,職権で開始され,その違法の是正は必ずしも上訴又は再審
によるべきことが予定されているわけではなく,むしろ,後見的な立場から
行う行政作用に類するものということができる。そうすると,家事審判官の
職務行為に法規範に違背する瑕疵が存在した場合,直ちに国家賠償法上の違
法を問うべきではなく,それが成年後見人の監督の目的,範囲を著しく逸脱
し,又はその方法が甚だしく不当であるなどの特段の事情のない限り,国家
賠償法1条1項にいう違法な公権力の行使ということはできないものと解す
るのが相当である(上記最高裁平成元年3月8日判決参照。)
禁治産者制度における家事審判官の監督権限も成年後見におけるのと同様
と考えられるから,その職務行為の国家賠償法上の違法性についても同様に
解すべきである。
⑶後見人による被後見人の財産管理には,善良な管理者の注意義務が課せら
れる(成年後見制度においては民法869条,644条)が,その権限行使
には裁量権が認められ,その逸脱濫用がない限り,違法ということはできな
いと解される。
また,後見人による被後見人の財産管理は被後見人の利益のために行われ
るべきものであって,その他の者(推定相続人等)の利益を積極的に考慮す
る必要はないと解される。したがって,被後見人の生存中に財産を消尽して
被後見人が困窮したり後見事務に支障を生ずるようなことは避けなければな
らないが,被後見人の死後に財産を残す必要も認められないのであり,この
ような範囲にとどまる限り,被後見人の意思に基づき,かつ,その福祉に適
う支出であれば,必要な支出とまではいえないものであったり,標準的な家
計における支出を上回るものであったとしても,そのことから当然に財産管
理が違法・不当であるということはできない(同法858条参照。)
2平成6年監督処分の時点の家事審判官等の不作為の国家賠償法上の違法性
平成6年監督処分の時点で,Bに,後見人として不正支出があったと認める
に足りる証拠はなく,家事審判官等において返還の指導や後見人解任ないしそ
の具申の義務が生じたということはできない。そうすると,家事審判官の職務
行為について,後見人の監督の目的,範囲を著しく逸脱し,又はその方法が甚
だしく不当であるなどの特段の事情があるとはいえないし,家裁調査官及び書
記官についても職務上の義務違反は認められない。
⑴Bは,Gの葬儀に当たってAの財産から香典10万円を支出したが(前提
),,事実⑷香典の要否及び金額は被後見人と死者との身分関係や交際の状況
被後見人の財産状況等を参酌して後見人が裁量的に判断すべきものと解され
る。GはAの義母の妹の夫であるが,Aの後見事務に関しBを補助していた
こと(前提事実⑴オ,⑶,後見開始時のAの資産(預金)が約9000万)
,(,,円であり日常の支出は預金金利でまかなわれていたこと前提事実⑵⑶
⑸。施設入所費用は障害年金で十分まかなわれていた。同⑸)に照らし,上
記支出が裁量の範囲を逸脱したとまでは認められず,家事審判官において,
Bに返還を指導する義務が生じたということはできず,解任すべき理由があ
ったということもできない(そもそも,10万円の香典の支出の当否を理由
に,後見人の解任を検討することは考え難い。。)
⑵Bは,Bの長男名義の自動車の購入費用の5分の1をAの財産から支出し
たが(前提事実⑹,この自動車はBがAとの面会に行く際及びAの趣味で)
ある旅行の際にも使用されており,BやFもAの監護のために旅行に同行す
る必要があったと認められるから(前提事実⑶,⑺,大型乗用自動車の購)
入の必要性も一応認められ,上記支出が必要性・相当性に欠け,返還を指導
する必要があったとまではいえないし,Bを解任すべき理由があったという
こともできない。
⑶Bが,その自宅にAが滞在するための部屋を取ってあるとして,Aの財産
から「住居負担金」を支出したこと(前提事実⑶,⑸)も,現にAが年2か
月半程度B宅に滞在しており,そのために部屋を用意したということが不自
然とはいえないし,その額も裁判所の指導により当面1か月6000円とさ
れ,この指導以前の過大支出分は返還されたこと(前提事実⑸)に照らし,
不相当ということはできないし,これをもってBを解任すべき理由があった
ということもできない。
⑷Aが旅行(温泉)を好んでいたことは前提事実⑶により認められ,成年被
後見人であるAが単独で旅行することは困難であったと認められるから,1
人程度の旅行付添費用を認めることが不当とはいえないし,これをもってB
を解任すべき理由があったということもできない。
3平成10年監督処分又は平成11年監督処分①の時点の家事審判官等の不作
為の国家賠償法上の違法性
⑴平成10年監督処分における調査で,未記帳の預金引出し(使途不明金)
が約1100万円あること,BがAの財産から支出する住居負担金を裁判所
の許可なく増額し,Fの子及びその妻に対し,Aの施設への送迎費用及び預
金の預入れ等の手間賃をAの財産から支出して支払い,また,AがB方に帰
省した際に小遣いとして5万円を与えたことなどが判明し,調査官はこれO
らを問題がある等と判断したこと,Bが,審問期日でNに対し,上記使途不
明金のうち1000万円を補填する旨陳述したことは,前提事実⑻,⑼のと
おりである。
家事審判官の後見人に対する監督(解任を含む)に当たっては,後見人。
の財産管理行為における義務違反の有無・程度や従前の後見監督に対する後
見人の対応,改善の見通し,さらに,後見人による身上監護の状況,後見人
と被後見人との関係や被後見人の意向,他の適任者の有無その他の事情を考
慮する必要があると解されるが,上記調査の結果についてみると,使途不明
金は多額であるが,Bがその大部分を補填するという意思を示しており(現
にその後履行された,他にも問題のある後見事務処理はあったが,その。)
金額は大きくなく,他方で,Aの身上監護の面で特段問題はなく,BとAの
関係は良好であり,B以外に後見人の適任者があったとはいえないことなど
(前提事実⑼。なお,乙14,乙16によれば,上記各監督処分の時点で弁
護士等の専門家後見人の選任は一般的でなかったと認められ,親族又はそれ
に準ずる者を後見人として活用することには相当な理由があったということ
ができる)に照らすと,使途不明金の補填を約束させる等した上で,Bを。
,,解任せず後見人の職務を継続させるというNの判断に後見人の監督の目的
範囲を著しく逸脱し,又はその方法が甚だしく不当であるなどの特段の事情
があるとはいえない。
⑵平成11年監督処分①における調査では,⑴の使途不明金の補填が実行さ
れ,支出額は指示された額を超えるものの,費目も限定され,Aのために支
出されたと認められる等として,⑴の調査における問題点は解決したとされ
たのであり(前提事実⑽,平成10年監督処分時点のNの判断に上記特段)
の事情が認められない以上,平成11年監督処分①の時点でも同様というこ
とができる。
⑶よって,平成10年監督処分及び平成11年監督処分①のいずれの時点で
も,家事審判官の判断に国家賠償法上の違法は認められない。
また,家事審判官の判断に国家賠償法上の違法が認められないのであるか
ら,家裁調査官及び書記官にこれと異なる意見具申等をすべき職務上の義務
があったということはできず,やはり国家賠償法上の違法は認められない。
4平成11年監督処分①以降平成14年1月1日までの家事審判官等の不作為
の国家賠償法上の違法性
⑴平成10年監督処分の調査で問題とされた使途不明金やその他の支出が,
家事審判官等の判断における国家賠償法上の違法性の根拠とならないことは
上記3のとおりである。そして,平成11年監督処分②の時点でも,支出額
はおおむね適切であり,後見事務がほぼ軌道に乗ったものと評価されたこと
(前提事実⑾)に照らすと,この時点でBを解任すべきであったということ
はできない。
Bが,BないしFに交付された「帰宅小遣い」を金銭出納帳に正しく記載
しなかったとしても,金額的に大きなものであったとは認められず,Aの財
産管理への影響は小さかったと解されるし,Aへの小遣いの支出も,Aの財
産全体からみて過大なものであったとは認められず,むしろ乙5の1,乙7
によれば,Aが小遣いを要求していたことがうかがえるのであって,Aの福
祉に反するものとも認められないから,Bに対しこれらを返還させる等の指
導をする必要があったとまではいうことはできず,まして,後見人解任の理
由に当たるということはできない。
なお,Bは高齢で,G又はF(Gの死亡後)が金銭管理を行っており,家
事審判官もこのことを把握していたが(前提事実⑶,⑼,後見人が金銭管)
理について事実上補助者を用いることが直ちに違法であるとはいえず,Bと
G及びFとの関係に照らすと,G及びFによる金銭管理をBによる管理と同
視することも可能ということができる上,身上監護の観点からは,従前から
Aの面倒を看,Aとの関係も良好なBを後見人とすることは合理的であった
と解される。
そうすると,Bを解任せず後見人の職務を継続させるという家事審判官の
判断に,その付与された権限の趣旨に明らかに背いてこれを行使し,又は行
使しなかったと認め得るような特別の事情があるとはいえない。
⑵平成11年監督処分①以降平成14年1月1日までの間に,Bの後見業務
遂行に特段の問題が生じたとは認められない。
,,⑶よって平成11年監督処分①以降平成14年1月1日までの間について
家事審判官の判断に国家賠償法上の違法は認められない。
また,家事審判官の判断に国家賠償法上の違法が認められないのであるか
ら,家裁調査官及び書記官にこれと異なる意見具申等をすべき職務上の義務
があったということはできず,やはり国家賠償法上違法は認められない。
5平成14年1月1日以降の家事審判官等の不作為の国家賠償法上の違法性
⑴京都家裁家事審判官は,平成14年3月27日にBに対する報酬付与審判
をした後,Aの死亡まで後見監督処分事件を立件しなかった。その間,Bが
報酬請求をすることもなく家事審判官としてはBによる後見事務遂行現,,(
金出納を含む)の内容を知る契機はなかった。。
最終の後見監督処分事件である平成14年監督処分において,Qは,後見
事務遂行状況は概ね良好であるという認識の下,Bは1年単位で報酬請求を
する方針であるから,その際問題が発覚すれば後見監督立件をすれば足りる
旨の意見を述べ,Pも,これと同じ見解の下,監督処分を終えたと認められ
る。しかし,Bはその後報酬請求をしなかったから,その後担当した家事審
判官としては,Q及びPの想定に反し,後見監督処分を立件するか否かを判
。,断する材料となる情報が得られない状態が継続していたことになるそして
上記2から4に認定のとおり,それまでのBの後見事務遂行については,後
に大部分を補填したとはいえ,約1100万円の使途不明金の発生という大
きな問題があったこと,他にも,金額はさして大きいものではないが,住居
負担金や送迎費用,預金預入れの手間賃などの不適切な支出が散見され,特
に住居負担金は,過大であるという裁判所の指導により一旦減額しながら再
度無断で増額しており,Bが裁判所の指導を十分に理解し誠実に履行しよう
としているか疑問の余地があったこと,そもそも,家裁調査官は,当初から
Bによる各種支出が過大にわたる傾向があると認識しつつ,後見事務の円滑
な進行のためこれをやむを得ないものとみていたこと(前提事実⑶)などに
照らし,平成14年後見監督終了時点の後見事務遂行状況は概ね良好である
とQが判断していたことが不適切とはいえないとしても,家庭裁判所の監督
がなくとも同様の状況が長期間継続すると信ずべき根拠には乏しかったとい
わざるを得ない。
そして,遅くとも平成10年後見監督の時点では,預金金利が低下して,
預金利息でAの支出を賄うことが困難になっていたから(前提事実⑼,後)
見人たるBとしては,Aの余命を勘案しつつ,Aの生前にその財産を消尽し
て後見事務に支障を来す等のないよう,慎重に財産管理をすることが求めら
れていたというべきである(なお,平成14年後見監督において,Pは,B
に対し,Aの財産からの支出を月額10万円程度に抑えるように指導したの
に対し,Bは,その後も平均月額13万円程度を支出したことが認められる
が,Qの報告では,Aが90歳になるまで年間200万円(月額16万60
),00円余を支出しても預金が残る計算になるとされていることに照らすと
上記程度の支出が直ちに不当かは疑問もある。。)
そうすると,平成14年後見監督以後に本件後見事件を担当した家事審判
官は,適時にBによる後見事務遂行状況を確認し,これに基づき適切な措置
を取るべき職務上の注意義務を負っていたというべきである。他方,平成1
4年後見監督の終了時点では,1年ごとの報酬請求が予想されており,その
際財産管理を含む後見事務遂行状況を確認できることが前提とされていたと
解されるから,その後ある程度の期間,家事審判官が積極的に後見監督事件
を立件しなかったとしてもやむを得ないというべきであるが,後見事務遂行
状況の報告も報酬請求もないまま長期間が経過すれば,そのこと自体,後見
事務処理として不適切であるか,少なくとも不適切な事象があったことを推
認させる事実であるというべきである。そして,Bによる従前の後見事務遂
行状況のほか,Aの年齢(平成14年監督処分終了時点で63歳,Aの財)
産状況(6247万1424円。前提事実⒂,従前の後見監督処分が平成)
元年,平成3年,平成6年,平成10年,平成11年(2回)及び平成14
年にされたこと等に照らせば,2,3年に1回程度は後見監督処分をすべき
ものと解される。そうすると,家事審判官が後見監督事務について有する裁
量権を考慮しても,遅くとも平成14年3月27日の報酬付与審判から5年
を経過した平成19年3月27日の時点で,Bに対し,後見監督事件を立件
するなどして,後見事務遂行状況を把握すべき職務上の義務を履行しなかっ
たことには,成年後見人の監督の目的,範囲を著しく逸脱したというべき特
段の事情が認められ,国家賠償法1条1項にいう違法な公権力の行使があっ
たというべきである。
他方,Bに対する後見人報酬付与審判がいずれも違法でないことは,上記
認定の経緯から明らかである。
⑵家裁調査官には後見監督処分立件の権限はないから,立件がなかったこと
について職務上の注意義務違反を認める余地はない。また,原告は,家裁調
査官には家事審判官に対する意見具申の義務がある旨主張するが,家事審判
官が後見監督処分を立件するか否かはその専権にかかるから,仮に家裁調査
官に原告主張の義務があり,かつ,その懈怠があったとしても,原告主張の
損害との間の相当因果関係は認められない。
同様に,書記官にも後見監督処分立件の権限はなく,したがって,この点
の職務上の注意義務違反はあり得ないし,仮に書記官に意見具申の義務及び
その懈怠があったとしても,それと原告主張の損害との間の相当因果関係は
認められない。
6損害額
⑴上記5⑴のとおり,家事審判官が平成19年3月27日以降後見監督事件
を立件しなかったことは国家賠償法1条1項の適用上違法である。そして,
後見監督処分を立件すれば,家裁調査官による調査等を経て,Bによる後見
監督の状況が明らかになり,これに基づいて家事審判官又は家裁調査官が後
見人に指導を加えたり,家事審判官がBを解任するなどして,爾後の不適切
な支出を防止することができると解されるが,それだけでなく,立件自体に
より,後見人が家事審判官の監督(解任その他の責任追及を含む)を意識。
して,不適切な財産の支出を抑制するのが通常であり,このような効果も制
度の予定するところと考えられる。そうすると,上記国家賠償法上の違法行
為と相当因果関係のある支出行為は,同年3月27日以降のものとするのが
相当である。
これに対し,家事審判官が後見監督事件を立件し,さらには調査の上家事
審判官ないし家裁調査官が指導を加えたり後見人を解任したりしたとして
も,それにより直ちに,立件以前の支出による損害が回復し得たということ
はできず,同日以前の損害との相当因果関係は認めることができない。平成
10年監督処分で指摘された使途不明金の相当部分が補填されたことをもっ
て,その後も同様の対応が見込まれるとまでいうことはできない。
⑵Bが平成14年1月1日以降に後見人預金口座(普通預金)から出金し,
使途が明らかにされていないものの状況は別紙のとおりであり(争いがな
い,後見人預金口座(定期預金)から出金したのはウのとおりである(甲。)
15,弁論の全趣旨。うち平成19年3月27日以降のものは以下のとお)
り合計1911万8000円である。
アT1銀行T2支店(普通預金)874万円
イU1銀行U2支店(普通預金)527万8000円
ウU1銀行U2支店(定期預金)500万円
エS1銀行S2支店(普通預金)10万円
また,施設が管理していたAの預金残高は,平成22年6月10日時点で
,(,)。516万6175円でありBはこれも受領した甲15弁論の全趣旨
⑶上記⑵の出金の具体的使途の主張立証はない。他方,Bが後見人として現
にAの身上監護に当たっており,Aが自らの意思で旅行や買い物などをして
おり,それに相当の費用を要し,また,B及びその家族にも一定の負担をか
けていたこと等,平成14年後見監督までのAの生活及びこれに対する後見
事務(財産管理)の状況に照らし,上記⑵の出金が直ちに不適切な支出であ
ったということもできない。
そして,平成14年監督処分時点でBの年齢が63歳であり,その時点の
後見人管理預金が6247万1424円(前提事実⒂。なお,このほかに施
設管理の預金があった)であったこと,Aは障害年金を受給していて,施。
設での生活に要する費用はそれで賄えていたこと,平成6年監督処分から平
成14年監督処分までにおいて把握されたBによる平均支出月額が10万円
を少し超える額(ただし,使途不明金発生後,月額10万円に抑制するよう
)(,,,指導された後の額から27万1000円であること前提事実⑺⑼⑾
⒂,平成13年分の後見人報酬として60万円(月額5万円)が認めら))
れたこと(前提事実⒃)などによれば,その後加齢により活動性が低下する
など旅行等の支出の減少が想定し得たこと,財産管理における後見人の裁量
があることを考慮しても,上記出金中月額30万円に相当する額を超える部
分をAのための支出と認めることはできない。
そうすると,A死亡時(平成22年4月27日)までのAのための支出を
1110万円(平成19年3月27日から平成22年4月27日までの3年
1か月)として損害から控除し,また,Aの葬儀費用56万4134円(甲
13)は,必要な支出であるから,やはり損害から控除すべきである。これ
らの合計は1166万4134円である。
したがって,Aに生じた損害として,⑵の出金合計2428万4175円
から1166万4134円を控除した1262万0041円を認めるべきで
ある。
⑷本件訴訟に係る弁護士費用として120万円が相当と認める。
⑸B及びFがAの財産を減少させたことがAに対する不法行為に当たるとす
ると,これに関するBの行為と家事審判官の不法行為とは共同不法行為に当
たる。しかし,原告がBの行為に関する損害賠償請求訴訟と家事審判官等の
行為に関する損害賠償請求訴訟を別々に提起し,各別に訴訟関係費用を支出
することによって生ずる損害がいずれも共同不法行為によって通常生じる損
害に当たるということはできず,本件で認めることのできる訴訟費用は本件
訴訟に関するものに限られると解するのが相当である。
また,原告は,Aに生じた損害を相続した者にすぎず,固有の精神的損害
の生じる余地はない。また,財産権の侵害による精神的苦痛は,財産的損害
の塡補により慰謝されると解されるから,別途慰謝料を認める必要はない。
⑹原告は,前提事実⒆のとおり,Aの損害賠償請求権を相続した。
7結論
以上によれば,原告の請求は主文の限度で理由があり,その余は理由がない
から,主文のとおり判決する。
京都地方裁判所第3民事部
裁判長裁判官久保田浩史
裁判官力元慶雄
裁判官上田千愛

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