弁護士法人ITJ法律事務所

裁判例


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         主    文
     本件各控訴を棄却する。
         理    由
 末尾添付検察官検事西川精開の控訴趣意について。
 本件記録に依つて原審の取調べた各証拠を調べてみると、被告人Aは昭和二三年
六月三日地方鉄道法第一二条の規定に依る免許を受け地方鉄道業を営むB株式会社
常務取締役に就任し、翌四日臨時建設部長の職務を担当し同会社がその経営に係る
後免、安芸間の鉄道線路の電化工事を為すにつきこれが工事に関する請負契約の締
結並びに該工事の施行中これが監督に当る職務を担当し、被告人Cは同会社の主任
技術者であり兼ねて同月一四日右会社臨時建設部次長に就任し前記電化工事の実施
に当りその技術面に於ける監督の職務を担当していたものであり、被告人DはE株
式会社常務取締役として前記B株式会社の電化工事に関しその架線工事を同会社か
ら請負うに当り同会社を代表してその衝に当つていたものであることが認められ
る。従つて被告人A及び同Cは経済関係罰則の整備に関する法律第二条別表乙号三
十に所謂地方鉄道法第十二条の規定に依る免許を受け地方鉄道業を営む会社の役職
員に該当することは明らかである。 <要旨>そして本件公訴事実に依ると被告人
A、同Cは右電化工事の請負契約並びに工事施行等その職務に関し被告人D
から賄賂を収受し、被告人Dは右A、Cの職務に関し同人等に賄賂を供与したと云
うのであるが元来経済関係罰則の整備に関する法律第二条にいうところのその職務
に関しとある職務とは同法別表乙号に掲げられたもののもつ職務全般を指すもので
はなく独占事業会社が行う事業の内独占的性質を持つ事項を内容とする事務若しく
はその統制団体の行う事務の内統制に関する事務即ちその本来の事業に関する事務
だけに限るべきものと解するを相当とする。尤も同法第二条には単にその職務に関
しと規定し職務の内容については格別制限を明記していないけれども同法が特にそ
の内容とする事務の公共的性質に鑑み、独占的業務の規制並びに経済統制の必要上
その罰則の強化を目的として商法第四九三条の特別法として立法せられた趣旨及び
経済関係の罰則整備に関する法律第一条所定の団体等の役職員が公務員と看做され
る旨規定されているに反し同法第二条所定の役職員は公務員と看做されず同法第一
条と区別されている点などから見てかように解釈するのが最も立法の趣旨に副うも
のと云うべきである。或はその業務とは右の如き会社団体等の本来の業務に関する
事務のみに限らずこれらの業務と密接の関係にある事務をも含むべきものと解する
説があるかも知れないが斯かる暖昧な解釈は刑罰法規の解釈として適正でないのみ
ならず立法の趣旨並びに他の罰則との関係につき前段に説明したところに徴しこれ
を肯認しない。今本件についてこれを見るに地方鉄道法に依つて営業する原判示B
株式会社の業務中当然に独占となるべき業務とは勿論運輸に関する業務であり同会
社が線路の一部を電化するに当りその電化工事を請負わすことは会社の業務の一部
には相違ないけれども鉄道会社の当然に独占となるべき業務には当らないからこれ
を以つて経済関係の罰則整備に関する法律第二条にいうところの役職員の職務と云
うことはできない。然らば被告人A、同Cが右電化工事の施行に関し仮に公訴事実
の通り被告人Dから金銭又は金銭的利益の供与を受けたとしてもこれを同法第二条
を以つて問擬することはできない。
 従つて被告人Dに対しても同法第五条を適用すべき限りでない。即ち本件公訴事
実は罪とならないから被告人等に対し犯罪の証明十分ならずとして無罪を言渡した
原判決は結局正当であつて検察官の論旨は理由がない。
 よつて刑事訴訟法第三九六条に則り主文の通り判決する。
 (裁判長判事 三野盛一 判事 谷弓雄 判事 谷賢次)

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