弁護士法人ITJ法律事務所

裁判例


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         主    文
     本件各上告を棄却する。
         理    由
 被告人A弁護人会田惣七上告趣意第一点同第二点について。
 しかし、一件記録によれば原審第一回公判において、裁判長は大宮警察署から、
昭和二二年三月一目附で被告人についてした照会に対する東京刑事地方裁判所検事
局の回答中、前科欄にある記載を読み聞け、被告人は相違ない旨供述し、更に裁判
長は証拠調を為す旨を告げ、他の証拠と共に右前科調書をも取調べたことは明瞭で
あるから、原判決は累犯加重の基礎たる前科を証拠調をした前科調書によつて認定
しているのであつて、所論第一点は事実に基かない主張で採用に値しない。そして
原判決は当時その刑の執行を受け終りたる旨判示しているからその判示によつて本
件犯罪が五年内に行われたことは算数上明らかなところである。従つて原判決には
理由を附さない違法はない。論旨第二点もその理由がない。
 同第三点について。
 しかし、判決には刑の量定の理由を説示することを要するものではないから、所
論のように原判決において被告人に対する刑が相被告人に対する刑に比して相当で
あることの理由を説示しなかつたからといつて、原判決には理由を附せない違法あ
りとはいえない。
 所論は結局事実裁判所たる原審の裁量権に属する刑の量定を非難するにすぎない
ものであるから上告適法の理由とはならぬ。
 被告人B弁護人松永東、同野原松次郎同名尾良孝上告趣意について。
 記録によれば、被害者Cの昭和二一年一〇月一六目附で提出した被害届書には被
害品タオル一七梱位とあり、原判決においては判示第三の事実の一部としてタオル
二四梱と判示されていることは所論の通りである。
 しかし原判決がタオル窃取の事実は被告人の自白と被害届書の記載とによつて認
め得るとし、窃取したタオルの数量については被告人の自白を措信して二四梱と認
め得るとし、すべての証拠を総合してタオル二四梱窃取の事実を認定したものであ
ることは判文上これを肯認することができる。そしてかやうに事実を認定したから
といつて原判決は何等経験則に反するものでなく又理由不備乃至理由齟齬の違法あ
るものともいえない。所論は結局事実裁判所たる原審の裁量権に属する証拠の取捨
乃至事実認定を非難するにすぎないものであるから、上告適法の理由とはならぬ。
 よつて刑訴第四四六条に従い主文のとおり判決する。
 この判決は裁判官全員の一致した意見である。
 検察官 茂見義勝関与
  昭和二三年一一月一一日
     最高裁判所第一小法廷
         裁判長裁判官    沢   田   竹 治 郎
            裁判官    真   野       毅
            裁判官    斎   藤   悠   輔
            裁判官    岩   松   三   郎

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