弁護士法人ITJ法律事務所

裁判例


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         主    文
     本件抗告を棄却する。
     抗告費用は、抗告人の負担とする。
         理    由
 抗告の趣旨及び理由は、別紙記載のとおりである。
 <要旨>原決定挙示の証拠によると、原決定理由一記載の事実が認められる。右の
事実によると、相手方は、米軍基地高校の教師にして、本件訴が提起された
昭和四七年七月二四日当時、米軍座間基地高校から米軍三沢基地高校へ赴任するた
め、既に神奈川県座間市にある米軍基地内の住所を引き払い、一時米国に帰国中に
して、訴提起後に肩書地に住所を定めたことが認められるので、訴提起当時、相手
方は、日本に住所または居所を有していなかつたものというべきである。抗告人
は、このことを理由に、本件訴の管轄を相手方の最後の住所である座間市により定
むべきであるというのである。人事訴訟手続法第一条第二項が「前項ノ普通裁判藉
ハ日本ニ住所ナキトキ又ハ日本ノ住所ノ知レサルトキハ…最後ノ住所ニ依リテ定マ
ル」と規定したのは、同条第一項が、婚姻事件の土地管轄を当事者一方(本件の場
合は相手方)の住所または居所を普通裁判藉と定め、日本における住所または居所
がなくなつた場合又は住所居所ともに不明の場合における訴提起の必要性から、特
に例外的に日本における「最後ノ住所」を普通裁判藉と定めたものである。従つ
て、日本国内相互間の転勤による移動中であつて任地到着次第住所または居所が定
まることを客観的に確知できること明らかであるとき、換言すれば、訴提起当時新
任地における住所または居所を一般的に容易に調査し確知しうるときは同条第二項
の予定していないところで、むしろ、第一項の「住所または居所」の解釈によつて
賄うべきものと考える。してみると、本件の場合、訴提起当時相手方の民法上の住
所または居所が三沢市にないとはいえ、それだけの理由で日本国内のいづれにも住
所または居所がないというのは形式論で、訴訟手続上の各種利害を斟酌して管轄裁
判所を特定しようとする管轄制度の立法精神にそわないものというべく、相手方が
新任地到着后三沢市に住所または居所をもつことを容易に調査確知しうる場合は、
第一項の住所または居所は「旧」「新」のいずれかに求めるのが相当であつて、当
裁判所は、人事訴訟法上離婚事件の普通裁判藉を定める上での住所は右のような意
味での新住所と解するのである。けだし、訴訟進行上生ずる各種の利害を斟酌し、
夫婦が同一の氏を称する場合、本来その氏を称する夫または妻の住所を普通裁判藉
と定め、これによつて相手方が不利益を被ることがあつてもやむを得ないものとし
ているのであるから、右普通裁判藉の基準である住所は住所を設定する者の意思が
客観的に確知しうる限りこれを尊重すべきであり、「旧」「新」両住所のいづれを
とるかといえば「新」住所こそその者の意思にそうからである。それ故、第一項に
いう住所とは、日本国内における転勤移動中の場合、予定新住所が客観的に確定し
ている以上、現実に住所が設けられていなくてもこれを指すものと解するのが相当
である。
 なお、抗告理由一記載の管轄についての主張は、傾聴すべき見解であつて、婚姻
訴訟事件の土地管轄の定めは硬直にすぎ、今少しく、柔軟であるべきだということ
は十分考えられる。しかし、これは法律改正によつて是正をはかるほかなく、解釈
によつて是正することは相当でない。
 右のように、本件訴は、相手方の新住所三沢市を管轄する青森地方裁判所十和田
支部の専属管轄であり、本件を同支部に移送することとした原決定は、正当である
ので、本件抗告は、これを棄却すべく、抗告費用の負担につき民事訴訟法第九五
条、第八九条を適用し、主文のとおり決定する。
 (裁判長裁判官 伊藤利夫 裁判官 小山俊彦 裁判官 山田二郎)
別 紙
<記載内容は末尾1添付>

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