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○ 主文
本件控訴を棄却する。
控訴費用は控訴人の負担とする。
○ 事実
第一 申立
一 控訴人
1 原判決を取り消す。
2 被控訴人が控訴人に対し、昭和六二年一月三〇日付でした浄化槽清掃業許可申
請に対する不許可処分を取り消す。
3 訴訟費用は、第一、二審とも被控訴人の負担とする。
二 被控訴人
主文同旨
第二 主張
一 請求原因
1 控訴人は、一般廃棄物及び産業廃棄物の収集運搬処理業等を目的として、昭和
五八年八月八日に設立された株式会社(以下、「控訴会社」という。)であり、昭
和六一年三月二九日に山口県浄化槽保守点検業者登録条例(昭和六〇年山口県条例
第二四号)五条一項の規定により、浄化槽保守点検業者として登録され、浄化槽の
保守点検業務を行っている。
2 控訴会社は、昭和六一年八月五日、被控訴人に対して、浄化槽法三五条による
浄化槽清掃業の許可申請(以下、「本件許可申請」という。)を行ったが、被控訴
人は、昭和六二年一月三〇日付で次の理由を付して不許可処分(以下、「本件不許
可処分」という。)をした。
(一) 控訴会社は、昭和五八年一一月から昭和五九年六月までの間、し尿浄化槽
清掃業の許可(浄化槽法によって改正される前の廃棄物の処理及び清掃に関する法
律九条によるし尿浄化槽清掃業の許可。以下、廃棄物の処理及び清掃に関する法律
を「廃棄物処理法」といい、右改正前の同法の条文を「改正前の廃棄物処理法九
条」というように略称する。また、右し尿浄化槽清掃業及び浄化槽法三五条による
浄化槽清掃業を、いずれも「浄化槽清掃業」ということがある。)がないのにかか
わらず、許可があるごとく装い、顧客を勧誘し、し尿浄化槽清掃のみならず、し尿
の収集・運搬までの契約を結び、料金を徴収している。
被控訴人は、このことを直ちにやめるよう指導したにもかかわらず、控訴会社はこ
れを無視した。
(二) 無許可で契約した右業務を、有限会社朝日衛生興業(以下、「朝日衛生」
という。)に行わせ、浄化槽設置者から契約料金を受領し、その一部を天引きして
朝日衛生に支払っている事実がある。
(三) 被控訴人は、昭和六〇年七月以降、控訴会社と会社代表者及び役員の一部
を共通にする有限会社寿総業(以下、「訴外有限会社」という)と裁判係争中であ
るが、この裁判で訴外有限会社と控訴会社との関係を争うなかで、被控訴人は、控
訴会社の前記(一)(二)の違法行為について指摘している。
(四) 前記の経緯から、控訴会社は、違法行為であることを熟知しているにもか
かわらず、昭和六一年一〇月から同年一一月までの間、控訴会社岩国営業所の業務
として、隣接する由宇町において、無許可で浄化槽の清掃及びし尿の収集・運搬契
約を結んでいる。
(五) 以上の理由により、控訴会社は、浄化槽法三六条二号ホに該当する。
3 しかしながら、右不許可理由は、いずれも事実の誤認ないしは不当な評価によ
るものである。すなわち、
(一) 不許可理由(一)について
控訴会社は、そのように装ったことはないし、被控訴人からそのような指導を受け
たことはない。
(二) 不許可理由(二)について
控訴会社は、朝日衛生から請求のあった金額を支払ったのみで、天引きしたもので
はない。
(三) 不許可理由(三)について
訴外有限会社と被控訴人との裁判は、控訴会社に直接関係ない。
(四) 不許可理由(四)について
由宇町における契約は、山口県登録浄化槽保守点検業者としての業務を行うための
ものである。
4 なお、浄化槽法三六条二号ホは、過去に許可取消処分と再申請を何度も繰り返
し、許可を与えてもまた取消処分を受けるであろうことが明らかな場合のように、
許可申請者の資質及び社会的信用の面から適切な業務運営が期待できないことが明
らかな者を排除するための規定であるところ、控訴会社は、広島県内では、広島
市、大竹市、廿日市町、宮島町において浄化槽法玉五条のみならず廃棄物処理法七
条の許可をも得て、適切な業務運営を行ってきており、浄化槽法三六条二号ホに該
当することは到底考えられない。
5 以上のとおり、本件不許可処分は違法であるので、その取消を求める。
二 請求原因に対する認否
1 請求原因1、2の事実は認める。
2 同3、4の主張は争う。
三 被控訴人の主張
1 不許可理由(一)について
被控訴人は、昭和五八年五月一一日付で訴外有限会社に対して改正前の廃棄物処理
法九条によるし尿浄化槽清掃業の許可をしていたところ、控訴会社は被控訴人に対
し、昭和五八年九月九日、控訴会社名で右許可事項の変更申請書を提出したため、
被控訴人が調査したところ、訴外有限会社は同年八月一日に目的を変更して廃棄物
処理関係の営業目的を廃しており、他方、同月八日に廃棄物処理業等を目的とする
控訴会社が設立されていることが判明した。
控訴会社は被控訴人に対し、この間の経緯につき、控訴会社は訴外有限会社の商号
及び組織を変更しただけで、控訴会社と訴外有限会社とは同一のものであり、右の
ように別会社となっているのは、依頼した税理士が手続を誤ったに過ぎないもの
で、控訴会社と訴外有限会社との間に同一性に欠けるところはない旨釈明したが、
被控訴人としては、控訴会社と訴外有限会社との法人格が同一であると認める訳に
はいかないから、訴外有限会社については浄化槽清掃業の廃止届をし、控訴会社に
ついてはその許可申請をし、その許可があるまでは浄化槽清掃業を行わないように
指導した。
ところが、訴外有限会社は右廃止届を出さず、控訴会社は、昭和五九年三月に右許
可申請書を提出したものの、書類不備でこれを持ち帰り、その後不備を補正するこ
となく、一年余を経て、本件許可申請をするに至ったものである。
そして、その間、控訴会社は、昭和五八年一一月から同五九年六月までの間、無許
可であるにもかかわらず、許可があるように装って、顧客を勧誘し、浄化槽清掃業
務のみならず、廃棄物処理法七条の業務までを行う契約を締結したのである。
2 不許可理由(二)について
控訴会社は、前項で述べたように無許可で契約した業務の大部分を朝日衛生に実施
させ、顧客からの料金も控訴会社が受領して、その一部を天引きして朝日衛生に支
払った。
3 不許可理由(四)について
控訴人は、山口県玖珂郡<地名略>においては、昭和六二年四月二四日まで、浄化
槽清掃業の許可は得ておらず、その申請もしていなかったのに、顧客との間で、し
尿浄化槽の汚でい抜取り、運搬及び清掃契約を締結したものである。
四 被控訴人の主張に対する控訴人の反論
1 不許可理由(一)(二)について
被控訴人の指摘する期間の浄化槽清掃業許可業者としての業務は訴外有限会社が行
ったものであり、訴外有限会社は、法的知識が十分でなかったため、訴外有限会社
と控訴会社とを区別せず、訴外有限会社の許可に基づいて、右業務を行ったもので
ある。
岩国市においては、従前、訴外有限会社が浄化槽清掃業の許可を得ていたところ、
訴外有限会社を株式会社である控訴会社へ組織変更等するに際して手続上の過誤が
あり、控訴会社としては控訴会社名で許可を得るべく被控訴人と交渉していたとこ
ろ、その過程で、訴外有限会社が浄化槽の清掃に伴って発生する汚でいの収集・運
搬・処分等の処理を委託していた朝日衛生との間で右委託契約に関して紛争が生
じ、右交渉は進捗しなかった。しかし、被控訴人は、終始朝日衛生と控訴会社との
間で話し合いによって紛争が解決することを希望し、これが解決し次第、改めて控
訴会社に対して、従前訴外有限会社に与えていたのと同様の許可を与える態度を取
っていたのであり、また、一日も休めない浄化槽清掃業の実体からして、被控訴人
は、控訴会社ないし訴外有限会社が業務を継続することを強く望んでいたのであ
り、控訴会社もそのように理解して、実質上の業務主体は訴外有限会社として、業
務を継続していたものである。また、被控訴人はこれを黙認していた。
なお、控訴会社が、顧客との間でし尿の収集・運搬までの契約を締結していたとし
ても、それは、控訴会社が他の地方公共団体においては、収集・運搬まで行ってい
るため、誤って契約書に記入したに過ぎないものである。
2 不許可理由(四)について
由宇町における契約が、被控訴人主張のようなものであるとしても、それは、控訴
会社の営業員が無知であったため、誤って契約したものであって、控訴会社は清掃
業まで行う意思はなく、右契約の締結が、無許可で清掃業を行ったことになるもの
ではない。
3 以上のように、控訴会社が、実質的に無許可で清掃業を行ったことはなく、浄
化槽法が趣旨とするところの生活環境の保全、公衆衛生の向上に関して何ら実質的
な害を及ぼしてはいない。
第三 証拠(省略)
○ 理由
一 本件不許可処分に至る経緯
1 請求原因1(控訴会社の目的、営業内容)、2(本件許可申請と本件不許可処
分)の事実については当事者間に争いがない。
2 右争いのない事実に、原本の存在及び成立に争いのない甲第一一ないし第一三
号証(ただし、その一部)、第一四号証の一、二、三、五、成立に争いのない乙第
一号証、第二号証の一、二、第三、第四号証、第一九号証、原審証人A、原審及び
当審証人B(ただし、その一部)の各証言並びに弁論の全趣旨を総合すると、次の
とおり認めることができる。
(一) 訴外有限会社は、控訴会社と代表者を共通にし、従前、控訴会社と同様の
営業目的を有していて、昭和五八年五月一一日、被控訴人から期限を昭和五九年三
月三一日までとする、し尿浄化槽清掃業の許可を得て清掃業を営んでいた。なお、
右許可申請においては、発生する汚でいの処理は、朝日衛生に委託することとされ
ており、訴外有限会社は朝日衛生との間で汚でい等引抜及び収集、運搬契約を締結
して、これを同社に委託していた。
(二) 訴外有限会社代表者らは、訴外有限会社を株式会社に組織変更することを
企図したが、税理士のすすめにより、昭和五八年八月八日、株式会社である控訴会
社を新たに設立して訴外有限会社の債権債務を引き継ぐとともに、これに伴って、
訴外有限会社の浄化槽清掃業等の目的を廃した。もっとも、訴外有限会社ないし控
訴会社の代表者は、訴外有限会社をいずれ新規事業を行う会社とする予定で、これ
を解散等することなく存続させておいた。
(三) 控訴会社代表者らは、控訴会社が訴外有限会社の債権債務を引き継ぐこと
によって、訴外有限会社の有する浄化槽清掃業の許可をも引き継いだものと考え、
昭和五八年九月ころ、被控訴人に対し、訴外有限会社の受けた浄化槽清掃業の許可
指令番号を記載したうえ、控訴会社名で、その岩国営業所の所在地及び所長を変更
する旨の許可申請事項変更申請書を提出した。被控訴人は、これに対し、商業登記
簿謄本を調査したうえ、控訴会社と訴外有限会社とが別人格であることから、右申
請書は無効である旨伝えてこれを受理せず、また、訴外有限会社については、浄化
槽清掃業等の目的を廃しているのであるから、浄化槽清掃業の廃業届を出し、控訴
会社については許可を得ないで浄化槽清掃業を営まないように注意した。
(四) 控訴会社は、その後昭和五九年三月一九日に至って、被控訴人に対し、浄
化槽清掃業の許可申請をしたが、発生汚でいの処理体制を明らかにする書面とし
て、従前、訴外有限会社と朝日衛生との間で締結されていた契約書を添付したのみ
であったので、書類が不備であるとして、被控訴人から受理を拒否された。次いで
控訴会社代表者すなわち有限会社代表者らは、訴外有限会社の目的を以前の目的を
加えたものに変更し、発生汚でいの処理については従前と同様の朝日衛生との委託
契約書を添付したうえ、改めて同年一二月二六日、訴外有限会社名で被控訴人に対
して浄化槽清掃業の許可申請をし、被控訴人はこれをいったん受理した。しかし、
それまでに右委託契約に関し、訴外有限会社ないし控訴会社と朝日衛生との間で料
金をめぐるトラブルが発生しており、朝日衛生は、訴外有限会社であると控訴会社
であるとを問わず、汚でい処理の委託を受けることを拒否するに至っていることが
判明したため、被控訴人は、訴外有限会社の右申請につき、発生汚でいを処理する
体制が整っていることを示す書類の添付がないものとして、昭和六〇年四月九日、
先にした受理を取り消した。なお、訴外有限会社は、同年七月五日ころ被控訴人に
対し、右受理取消処分の取消及び損害賠償を求めて山口地方裁判所に提訴している
(同庁昭和六〇年(行ウ)第一号事件)。
(五) その後控訴会社は、昭和六一年八月五日、控訴会社名で本件許可申請をし
たが、被控訴人は、昭和六二年一月三〇日に至って本件不許可処分をした(この事
実は、当事者間に争いがない。)。
以上のとおり認められる。
なお、原審及び当審証人Bの証言及び同人の証人調書の写しである前掲甲第一一な
いし第一三号証(以下、「園崎供述」という。)中には、被控訴人から控訴会社に
対して、無許可営業をしないように注意されたことはない旨の供述部分があるが、
右部分は、原審証人Aの証言や前掲乙第四号証の記載等に照らして採用し難く、他
に以上の認定を左右するに足りる証拠はない。
二 本件不許可処分の適法性
1 浄化槽法三六条は、浄化槽清掃業の許可基準として、事業の用に供する施設及
び許可申請者の能力が厚生省令で定める一定の技術上の基準に適合するものである
こと(同条一号)、及び申請者が法定の欠格事由に該当しないこと(同条二号)を
定めているところ、右許可の性質からして、申請者が右いずれの要件にも適合して
いるときは、市町村長は同法三五条の許可をしなければならないものと解される。
もっとも、同条二号ホの「その業務に関し不正又は不誠実な行為をするおそれがあ
ると認めるに足りる相当な理由がある者」という欠格事由は抽象的であって、その
判断基準を具体的に示すことは困難であるが、その趣旨は、申請者の資質及び社会
的信用の面から、同法の目的に即した適切な業務運営が期待できない者を排除する
趣旨と解される。
2 そこで、本件不許可処分の適法性について検討するに、前掲甲第一一ないし第
一三号証(ただし、いずれもその一部)、第一四号証の三、五、乙第四号証、成立
に争いのない乙第五、第六号証、第八号証の一、二、第九、第一〇号証の一ないし
三、第一一ないし第一三号証の各一、二、第一三号証の三の一、二、四ないし六、
第一四、第一五号証、第二〇号証、原審証人A、原審及び当審証人B(ただし、そ
の一部)並びに弁論の全趣旨を総合すれば、次のとおり認められる。
(一) 前記のとおり、控訴会社は浄化槽清掃業の許可を得ておらず、被控訴人か
ら無許可営業をしないように注意されていたのであるが、昭和五八年一一月ころか
ら昭和五九年一〇月ころまでの間、岩国市内の浄化槽設置者との間で、浄化槽の保
守点検のほか清掃及び汚でい抜取り、運搬についての委託契約を締結し、右契約に
基づいて清掃を実施し、料金を受領していた(ただし、現実に清掃業務に携わった
のは、ほとんど朝日衛生である。)。なお、右各契約の締結に際して控訴会社は、
控訴会社名に「岩国市公認許可番号第一四四号」と冠称した「し尿浄化そうのしお
り」と題する書面を各浄化槽設置者に配布していた。
(二) また、控訴会社は、昭和六一年一〇月から同年一一月にかけて、山口県玖
珂郡<地名略>において、浄化槽設置者との間で、浄化槽の保守点検のみならず清
掃及び汚でい抜取り、運搬についての委託契約を締結したが、浄化槽清掃業につい
て同町の許可を受けていなかった。もっとも、右期間中、控訴会社が現実に清掃を
実施したことはない。
(三) なお、この間、被控訴人は、前記一の2の(四)の末尾に記載の訴外有限
会社との間の訴詮において、控訴会社が、被控訴人の指導を無視して許可のないま
ま浄化槽清掃業を行っていることを、準備書面に記載して指摘していた。
以上のとおり認められる。
なお、控訴人は、右(一)の営業は、実質的には訴外有限会社が行ったものである
とも主張するのであるが、これを認めるに足りる証拠はない。
また、園崎供述中には、被控訴人は、控訴会社の(一)の営業を黙認していたとの
趣旨の供述部分があるが、右供述部分は、前掲乙第四号証及び原審証人Aの証言に
照らして、措信し難く、他にこれを認めるに足りる証拠はない。
さらに、園崎供述中には、控訴会社は由宇町では清掃を実施するつもりはなく、浄
化槽の保守点検業者として保守点検についての契約のみをするつもりであったが、
控訴会社従業員が無知であったため、誤って清掃をも内容とする契約を締結したの
であるとの趣旨の供述部分がある一方で、由宇町における清掃の実施は、由宇衛生
社に委託すべく、同社と契約を締結していたとの趣旨の供述部分があるが、右両供
述部分は互いに矛盾するもので信用性に乏しいばかりでなく、後者の供述部分は、
弁論の全趣旨により真正に成立したものと認められる乙第二一号証の一、二に照ら
して措信し難く、前者の供述部分も不自然であって、措信し難いものであり、訴外
有限会社との間であるとはいえ、被控訴人との間で浄化槽清掃業の許可に関して裁
判上の紛争が発生し、無許可営業の事実が指摘された後の時期に至って右(二)の
行為が行われていることなどにも照らすと、控訴会社は、許可のないことを知りつ
つ右(二)の行為を行ったものと認めるのが相当であり、他に以上の認定を左右す
るに足りる証拠はない。
3 右事実によれば、控訴会社は、被控訴人から無許可営業を行わないよう注意さ
れながらこれを行い、さらに相当期間を経過し、訴外有限会社との間であるとはい
え、被控訴人との間で浄化槽清掃業の許可に関して訴訟が提起され、無許可営業の
事実が指摘されているというのに、なお(二)のような法規無視の行為に及んでお
り、しかも、その契約内容にはいずれも浄化槽清掃のみならず、廃棄物処理法七条
の許可を要する汚でいの抜取り、運搬までが含まれているのであって、その法規無
視の態度には著しいものがあるというほかなく、そのような控訴会社を、浄化槽法
三六条二号ホの「その業務に関し不正又は不誠実な行為をするおそれがあると認め
るに足りる相当な理由がある者」と認めてなされた本件不許可処分は相当であると
いうべきである。
なお、園崎供述によれば、控訴会社がそのような行為に及んだ背景には、控訴会社
役員らが、当初、訴外有限会社の受けていた浄化槽清掃業の許可を控訴会社が当然
引き継ぐことができると誤解していたごと、その後控訴会社名で許可申請しようと
したところ、清掃の結果発生する汚でいの処理に関し、従前訴外有限会社との間で
委託契約を締結していた朝日衛生が、料金をめぐるトラブルから、控訴会社との間
の新規契約を拒否するに至ったため、控訴会社名での許可申請が遅れたことなどの
事情があることが窺われるが、だからといって、許可のないことが明らかな浄化槽
清掃業のみならず、汚でいの抜取り、運搬までの契約を締結して営業を行い、ある
いは他町であるとはいえ、無許可で浄化槽清掃のみならず、汚でいの抜取り、運搬
までの契約を締結するという法規無視の態度には、看過し難いものがあるというべ
きであって、右のような事情を考慮してみても、以上の判断が左右されることはな
い。
三 結論
よって、控訴人の本訴請求は理由がないから棄却すべきであり、これと同旨の原判
決は相当であって、本件控訴は理由がないからこれを棄却することとし、控訴費用
の負担について民訴法九五条、八九条に従い、主文のとおり判決する。
(裁判官 森川憲明 八丹義人 小西秀宣)

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