弁護士法人ITJ法律事務所

裁判例


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         主    文
     本件各上告を棄却する。
     当審における訴訟費用は被告人A、同Bの平分負担とする。
         理    由
 被告人A、同B各本人の上告趣意は、いずれも量刑不当の主張であつて、適法な
上告理由に当らない。
 右被告人両名の弁護人高木右門の上告趣意第一点について。
 所論は、判例違反をいうところがあるが、所論引用の判例は事案を異にする本件
には適切でないから、その前提を欠き不適法であり、その余は単なる訴訟法違反の
主張であつて、適法な上告理由に当らない。
 のみならず、訴訟法違反をいう所論は、被告人両名につき刑訴四〇二条違反を主
張するものであるところ、記録を調査するに、第一次控訴審判決による差戻前の第
一次第一審判決は、被告人Aを懲役一年及び罰金五〇、〇〇〇円に、同Bを懲役一
年及び罰金三〇、〇〇〇円に処しているのに対し、右差戻後の第二次第一審判決は、
被告人両名をいずれも懲役一年六月及び罰金三〇、〇〇〇円に処しているものであ
り、後者は、被告人Bについては勿論、同Aについても、前者より重い刑を言い渡
したものであることは所論のとおりであるけれども、右第一次第一審判決に対して
は、被告人両名の側からのみならず、検察官からも量刑不当を理由とした控訴申立
がなされているのであつて、かかる検察官の控訴申立があつた以上、本件における
が如く控訴審が右申立に対する判断をしないで職権により第一審判決を破棄、差し
戻した場合であつても、刑訴四〇二条の適用はないものと解するのが相当である。
右第二次第一審判決を支持した原判決に、所論のような不利益変更禁止違反の違法
は存しないものというべきである。
 同第二点について。
 所論は、単なる法令違反の主張であつて、適法な上告理由に当らない。
 のみならず、所論被告人Aの覚せい剤製造の所為(第一審判決判示第一の一の事
実)と同譲渡の所為(同判示第一の二の事実)とを併合罪の関係にあるものとした
原判示は相当であつて、所論の違法は認められない。
 被告人Cの弁護人藤井哲三の上告趣意は、違憲をいうけれども、同被告人にかか
る所論犯罪事実が捜査機関の囮によつて誘発せられたものであることは証拠上認定
できないとする原判示は、記録により肯認するに足りるから、論旨はその前提を欠
き上告適法の理由とならない。
 また各被告人につき記録を調べても刑訴四一一条を適用すべきものとは認められ
ない。
 よつて同四一四条、三九六条のほか、被告人A、同Bにつき同一八一条一項本文
により裁判官全員一致の意見で主文のとおり判決する。
 検察官 村上朝一公判出席
  昭和三七年六月一五日
     最高裁判所第二小法廷
         裁判長裁判官    藤   田   八   郎
            裁判官    池   田       克
            裁判官    河   村   大   助
            裁判官    奥   野   健   一
            裁判官    山   田   作 之 助

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