弁護士法人ITJ法律事務所

裁判例


戻る

         主    文
     本件上告を棄却する。
     上告費用は上告人の負担とする。
         理    由
 上告代理人井上吾郎の上告理由一および四ならびに上告人の上告理由一、三およ
び六ないし九について。
 所論の点に関する原審の事実認定は、原判決(その引用する第一審判決を含む。)
挙示の証拠関係に照らして、是認するに足りる。なお、記録に徴すれば、所論証人
Dの証言内容は本件田地に関する請求に関係のないものであることが明らかである
から、原判決がこれに言及しなかつたことは当然である。また、上告人名義の論旨
中には本件売買について錯誤による無効を主張する点もあるが、原審において審理
判断を経ない事項であるから、上告適法の理由とならない。原判決に所論の違法は
なく、論旨はすべて採用することができない。
 上告代理人井上吾郎の上告理由二について。
 共有者の一人が、権限なくして、共有物を自己の単独所有に属するものとして売
り渡した場合においても、その売買契約は有効に成立し、自己の持分を越える部分
については他人の権利の売買としての法律関係を生ずるとともに、自己の持分の範
囲内では約旨に従つた履行義務を負うものと解するのが相当である。したがつて、
これと同趣旨に出た原審の判断は正当であつて、原判決に所論の違法はない。それ
ゆえ、論旨は採用することができない。
 上告代理人井上吾郎の上告人の上告理由三および上告理由一〇について。
 本件売買契約の成立に関する原審の事実認定が是認さるべきことは、さきに説示
したとおりである。ところで、農地の売買は知事の許可がないかぎり所有権移転の
効力を生じないけれども、該契約はなんらの効力をも有しないものではなく、特段
の事情のないかぎり、売主は知事に対し所定の許可申請手続をなすべき義務を負担
し、もしその許可があつたときは買主のため所有権移転登記手続をなすべき義務を
負担するに至るものと解するのが相当である(当裁判所昭和三九年(オ)第一三九
七号、同四一年二月二四日第一小法廷判決、裁判集民事八二号五五九頁参照)。そ
して、かりに本件土地および買主たる被上告人につき所論のような事情が存すると
しても、農地所有権の移転の許否は、許可の申請がなされたうえで、その時の事情
に基づき知事の決するところであるから、上告人の負担する右許可申請手続をなす
べき義務の存否に影響を及ぼすものではない。また、本件訴訟の経過および原審の
認定した事実関係に照らせば、本訴において被上告人が上告人に対し、知事の許可
があることを条件として本件土地の所有権移転登記手続および明渡を求める必要が
現に存するものとした原審の判断
は、正当である。それゆえ、原判決に所論の違法はない。論旨は、独自の見解に立
つて原判決の判断を非難するものにすぎず、採用するに足りない。
 よつて、民訴法四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文の
とおり判決する。
     最高裁判所第一小法廷
         裁判長裁判官    大   隅   健 一 郎
            裁判官    入   江   俊   郎
            裁判官    長   部   謹   吾
            裁判官    松   田   二   郎

戻る



採用情報


弁護士 求人 採用
弁護士募集(経験者 司法修習生)
激動の時代に
今後の弁護士業界はどうなっていくのでしょうか。 もはや、東京では弁護士が過剰であり、すでに仕事がない弁護士が多数います。
ベテランで優秀な弁護士も、営業が苦手な先生は食べていけない、そういう時代が既に到来しています。
「コツコツ真面目に仕事をすれば、お客が来る。」といった考え方は残念ながら通用しません。
仕事がない弁護士は無力です。
弁護士は仕事がなければ経験もできず、能力も発揮できないからです。
ではどうしたらよいのでしょうか。
答えは、弁護士業もサービス業であるという原点に立ち返ることです。
我々は、クライアントの信頼に応えることが最重要と考え、そのために努力していきたいと思います。 弁護士数の増加、市民のニーズの多様化に応えるべく、従来の法律事務所と違ったアプローチを模索しております。
今まで培ったノウハウを共有し、さらなる発展をともに目指したいと思います。
興味がおありの弁護士の方、司法修習生の方、お気軽にご連絡下さい。 事務所を見学頂き、ゆっくりお話ししましょう。

応募資格
司法修習生
すでに経験を有する弁護士
なお、地方での勤務を希望する先生も歓迎します。
また、勤務弁護士ではなく、経費共同も可能です。

学歴、年齢、性別、成績等で評価はしません。
従いまして、司法試験での成績、司法研修所での成績等の書類は不要です。

詳細は、面談の上、決定させてください。

独立支援
独立を考えている弁護士を支援します。
条件は以下のとおりです。
お気軽にお問い合わせ下さい。
◎1年目の経費無料(場所代、コピー代、ファックス代等)
◎秘書等の支援可能
◎事務所の名称は自由に選択可能
◎業務に関する質問等可能
◎事務所事件の共同受任可

応募方法
メールまたはお電話でご連絡ください。
残り応募人数(2019年5月1日現在)
採用は2名
独立支援は3名

連絡先
〒108-0023 東京都港区芝浦4-16-23アクアシティ芝浦9階
ITJ法律事務所 採用担当宛
email:[email protected]

71期修習生 72期修習生 求人
修習生の事務所訪問歓迎しております。

ITJではアルバイトを募集しております。
職種 事務職
時給 当社規定による
勤務地 〒108-0023 東京都港区芝浦4-16-23アクアシティ芝浦9階
その他 明るく楽しい職場です。
シフトは週40時間以上
ロースクール生歓迎
経験不問です。

応募方法
写真付きの履歴書を以下の住所までお送り下さい。
履歴書の返送はいたしませんのであしからずご了承下さい。
〒108-0023 東京都港区芝浦4-16-23アクアシティ芝浦9階
ITJ法律事務所
[email protected]
採用担当宛