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平成28年3月9日判決言渡
平成27年(行コ)第414号下水道使用料納入通知処分取消等請求控訴事件(原
審・東京地方裁判所平成26年(行ウ)第147号)
主文
1本件各控訴をいずれも棄却する。
2控訴費用は控訴人らの負担とする。
事実及び理由
第1控訴の趣旨
1原判決を取り消す。
2主位的請求
(1)処分行政庁が,控訴人株式会社アルバ・ロッサに対し,平成4年12月か
ら平成16年3月までに行った原判決別紙1記載の下水道使用料納入通知処
分をいずれも取り消す。
(2)処分行政庁が,控訴人Aに対し,平成16年5月から平成24年1月まで
に行った原判決別紙2記載の下水道使用料納入通知処分をいずれも取り消
す。
3予備的請求
(1)処分行政庁が,控訴人株式会社アルバ・ロッサに対し,平成4年12月か
ら平成16年3月までに行った原判決別紙1記載の下水道使用料納入通知処
分がいずれも無効であることを確認する。
(2)処分行政庁が,控訴人Aに対し,平成16年5月から平成24年1月まで
に行った原判決別紙2記載の下水道使用料納入通知処分がいずれも無効であ
ることを確認する。
第2事案の概要
1(1)ア控訴人株式会社アルバ・ロッサ(有限会社アサヒが平成14年1月24
日に株式会社アサヒに組織変更し,同年12月16日に現在の商号に商号
変更した会社である。)は,昭和46年12月18日,原判決別紙3物件
目録記載1の土地上に同目録記載2の建物を建築し,平成4年12月から
平成16年3月までの間,上記土地から湧き出る水(以下「本件湧水」と
いう。)について処分行政庁から下水道使用料納入通知処分(以下「本件
通知処分1」という。)を受けた者である。
イ控訴人Aは,控訴人株式会社アルバ・ロッサの代表取締役であり,平成
16年12月28日に同社から上記建物を購入し,平成16年5月から平
成24年1月までの間,本件湧水について処分行政庁から下水道使用料納
入通知処分(以下「本件通知処分2」といい,本件通知処分1と併せて「本
件各通知処分」というが,「本件各通知」という場合もある。)を受けた
者である。
(2)本件は,控訴人らが,本件各通知処分は下水道法2条1号及び東京都下水
道条例(昭和34年東京都条例第89号)2条1号が規定する汚水ではない
本件湧水に対して下水道料金を課すものであり,重大かつ明白な違法事由が
あると主張して,処分行政庁が属する被控訴人に対し,主位的にその取消し
を,予備的にその無効確認を求める事案である。
(3)原審は,控訴人株式会社アルバ・ロッサの訴えのうち本件通知処分1の取
消しを求める訴え及び控訴人Aの訴えのうち平成16年5月から平成23年
9月までに行われた本件通知処分2の取消しを求める訴えをいずれも却下
し,控訴人らのその余の訴えに係る請求をいずれも棄却したところ,控訴人
らが控訴した。
2前提となる法律関係,前提事実並びに争点及び争点に関する当事者の主張の
要旨は,次のとおり補正するほかは,原判決3頁9行目冒頭から同18頁25
行目末尾までに記載のとおりであるから,これを引用する。
(1)原判決3頁15行目の「東京都」を「被控訴人」と改める。
(2)同3頁18行目の「東京都は」を「被控訴人は」と改める。
(3)同3頁19行目の「昭和41年年」を「昭和41年」と改める。
(4)同3頁24行目の「東京都は」を「被控訴人は」と改める。
(5)同4頁12行目の「同法229条1項ないし3項は,」から同頁15行目
の「規定している。」までを「同法229条3項は「分担金,使用料,加入
金又は手数料の徴収に関する処分についての審査請求又は異議申立てに関す
る行政不服審査法第14条第1項本文又は第45条の期間は,当該処分を受
けた日の翌日から起算して30日以内とする。」と規定している。」と改め
る。
(6)同5頁22行目の「以下「本件湧水」という。」を「本件湧水」と改める。
(7)同6頁7行目,同頁14・15行目の各「被告東京都」をいずれも「被控
訴人」と改める。
(8)同7頁10行目,同頁12行目,同頁14行目,同頁15行目の各「東京
都」をいずれも「被控訴人」と改める。
(9)同8頁2行目の「4」を「3」と,同頁7行目の「5」を「4」とそれぞ
れ改める。
(10)同8頁21行目,同頁23行目の各「東京都」をいずれも「被控訴人」
と改める。
(11)同16頁24行目の「間の中」を「管の中」と改める。
(12)同17頁15行目の「このように,」を「上記止水工事により止水に成
功したことによれば,」と改める。
第3当裁判所の判断
1当裁判所も,控訴人会社の訴えのうち本件通知処分1の取消しを求める訴え
及び控訴人Aの訴えのうち平成16年5月から平成23年9月までに行われた
本件通知処分2の取消しを求める訴えは不適法であるからいずれも却下すべき
であり,控訴人らのその余の訴えに係る請求は理由がないからいずれも棄却す
べきであると判断する。
その理由は,
次のとおり補正するほかは,
原判決の
「事
実及び理由」中「第3当裁判所の判断」に記載のとおりであるから,これを
引用する。
(1)原判決19頁7行目の「分析結果や,」を「同月17日付け分析結果報告
書を受け取ったことや,」と改める。
(2)同19頁9行目の「原告」を「控訴人ら」と改める。
(3)同19頁15行目,同頁17行目の各「東京都」をいずれも「被控訴人」
と改める。
(4)同20頁25行目の「60日」を「30日」と改め,同頁25・26行目
の「行審法14条1項所定の審査請求期間」を「地方自治法229条3項に
よって30日以内とされた行審法14条1項の審査請求期間」と改める。
(5)同21頁1行目の「原告」を「控訴人ら」と改める。
(6)同23頁9行目,同頁19行目の各「本件通知処分」をいずれも「本件各
通知処分」と改める。
(7)同26頁8行目の「このような経緯」から同頁16行目末尾までを以下の
とおり改める。
「したがって,平成23年10月より前の時点においては,控訴人らは本件湧
水が汚水ではなく雨水であるとの認識を有していないのであるから本件各通
知が行政処分であること等の教示がなされていたとしても,控訴人らがその
処分の適法性を争うことは考えられず,教示義務が果たされていれば控訴人
らが所定期間内に審査請求したであろうということができるのは,本件各通
知処分のうち,平成23年10月下旬頃の時点において未だ審査請求期間が
経過していないものに限られるというべきである。
証拠(甲5の1,2,乙2)及び弁論の全趣旨によれば,平成23年8月
分から同年9月分の下水道使用量については同月中旬ころに検針が行われ,
同月中旬ころには,上記下水道使用についての下水道使用量納入通知処分が
されていることが認められ,これによれば,本件各通知処分のうち,平成2
3年10月下旬頃の時点において未だ審査請求期間が経過していないのは,
平成23年10月分以降の下水道使用料に係るものと認められる。」
(8)同27頁10行目の「(なお,」から同頁13・14行目の「いうべきで
ある。)」までを削除する。
(9)同27頁21行目末尾の次に改行の上,以下のとおり加える。
「さらに,控訴人らは,本件土地の海抜は約1mであり(甲38),本件建
物に近い葛飾区研41αの観測井(以下「α観測地点」という。)では地下
水位が海抜約-7mとされている(甲36)ところ,本件建物の地下水の水
位がα観測地点の水位とほぼ同じであるとすれば,本件建物の地下水位は地
表面から約8m下の位置にあるというべきであって,本件湧水の発生箇所は
地下水位よりも浅い位置にあるから,本件湧水について地下水が湧出したも
のとはいえないとも主張する。しかし,本件建物の地下水の水位がα観測地
点の水位とほぼ同じであることを認めるに足りる証拠はないことに加え,控
訴人らが地水開発株式会社に依頼して平成27年5月11日に行われたボー
リング調査の結果によれば,本件建物の地下水位は,公道面から-1.72
m~-1.69mの位置にあると認められることは上記判示のとおりである
ことからすれば,控訴人らの主張は採用できない。」
(10)同28頁10行目の「増えること」を「顕著に増加すること」と改める。
(11)同28頁19行目の「湧き出たものであり,」を「湧き出たものか,ま
たは上記進入路が設けられたために雨水が地中を浸透して地下水位まで流れ
ていく際のミチであるミズミチの途中に上記進入路が設けられたため,本来
であれば地下水位の部分で滞留しているべき地下水が毛細管現象により吸い
上げられ湧き出たものであり,」と改める。
(12)同29頁11行目末尾の次に改行の上,以下のとおり加える。
「控訴人らは,平成23年12月12日に地下水位よりも高い地点において
止水工事を行うことによって本件湧水の発生が止まったのであるから(甲1
7,19),本件湧水は地下水が湧き出したものではないとも主張する。し
かし,ミズミチの途中に上記進入路が設けられたため,これによって地下水
が毛細管現象により吸い上げられ湧き出したものであるとすれば,上記止水
工事によって本件湧水の発生が止まることは十分に考えられるのであるか
ら,控訴人らの主張は採用できない。」
2以上によれば,控訴人会社の訴えのうち本件通知処分1の取消しを求める訴
え及び控訴人Aの訴えのうち平成16年5月から平成23年9月までに行われ
た本件通知処分2の取消しを求める訴えは不適法であるからいずれも却下すべ
きであり,控訴人らのその余の訴えに係る請求は理由がないから棄却すべきで
あって,原判決は相当であり,本件各控訴は理由がないからいずれも棄却する
こととして,主文のとおり判決する。
東京高等裁判所第5民事部
裁判長裁判官永野厚郎
裁判官山本剛史
裁判官見米正

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