弁護士法人ITJ法律事務所

裁判例


戻る

         主    文
     本件上告を棄却する。
     上告費用は上告人の負担とする。
         理    由
 上告代理人児玉義史の上告理由第一点について。
 被上告人に対する本件各登記抹消請求訴訟とDに対する所有権取得登記回復登記
請求訴訟とはその目的が共同訴訟人の全員につき合一にのみ確定すべき場合にあた
らないことは、当裁判所昭和二七年(オ)第二九五号事件判決(昭和二九年九月一
七日云渡)および昭和二八年(オ)第六八六号事件判決(昭和三一年九月二八日云
渡)の趣旨に徴して明らかなところであり、従つて前記両訴訟がいわゆる必要的共
同訴訟であることを前提とする所論は理由がない。
 同第二点について。
 原審は、上告人およびD間の所有権移転登記抹消登記手続に使用された上告人名
義の委任状が上告人に対する関係で偽造文書であると認定しているわけではないし、
またDに対する関係で右委任状を偽造文書と判示している事実があつても、被上告
人に対する本件各登記抹消請求訴訟とDに対する所有権回復登記請求訴訟とが必要
的共同訴訟でないこと前記第一点に対する判断に説示のとおりであり、従つて両者
に対する関係で事実の確定を異にするからといつてなんら違法があるものとはなし
得ないから、所論は理由がない。
 同第三点について。
 上告人名義の前記委任状の作成に関し、挙示の証拠により認定した判示事実に基
づいて、右委任状が、Dの代理権の範囲内で作成されたものであつて、これを目し
て偽造文書となすことはできないとした原判決の判断は首肯でき、その間なんら所
論の違法あるを見ないから、所論は採用できない。
 同第四点について。
 原審は、上告人がDに対し、本件不動産の実体上の関係は別として、登記簿上は
一応これを同人名義に移した上同人名簿を以て所論各登記手続をなすことを委ねた
趣旨を示したものと解されるから、所論のような違法はなく、論旨は理由がない。
 同第五点について。
 原判示事実関係の下では、上告人がその所有にかかる本件不動産の所有名義を主
債務者たるDに変更することもあり得ないこととはいえないから、経験則違反の主
張は理由がない。また上告人のDに対する訴訟と被上告人に対する訴訟とがいわゆ
る必要的共同訴訟にあたらないことは、前記第一点に対する判断に説示したとおり
であり、従つて、原審の認定が右Dに対する訴訟の判決における認定と牴触すると
ころがあつても、なんら違法とはいえないから、所論は理由がない。
 よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと
おり判決する。
     最高裁判所第三小法廷
         裁判長裁判官    横   田   正   俊
            裁判官    河   村   又   介
            裁判官    垂   水   克   己
            裁判官    石   坂   修   一

戻る



採用情報


弁護士 求人 採用
弁護士募集(経験者 司法修習生)
激動の時代に
今後の弁護士業界はどうなっていくのでしょうか。 もはや、東京では弁護士が過剰であり、すでに仕事がない弁護士が多数います。
ベテランで優秀な弁護士も、営業が苦手な先生は食べていけない、そういう時代が既に到来しています。
「コツコツ真面目に仕事をすれば、お客が来る。」といった考え方は残念ながら通用しません。
仕事がない弁護士は無力です。
弁護士は仕事がなければ経験もできず、能力も発揮できないからです。
ではどうしたらよいのでしょうか。
答えは、弁護士業もサービス業であるという原点に立ち返ることです。
我々は、クライアントの信頼に応えることが最重要と考え、そのために努力していきたいと思います。 弁護士数の増加、市民のニーズの多様化に応えるべく、従来の法律事務所と違ったアプローチを模索しております。
今まで培ったノウハウを共有し、さらなる発展をともに目指したいと思います。
興味がおありの弁護士の方、司法修習生の方、お気軽にご連絡下さい。 事務所を見学頂き、ゆっくりお話ししましょう。

応募資格
司法修習生
すでに経験を有する弁護士
なお、地方での勤務を希望する先生も歓迎します。
また、勤務弁護士ではなく、経費共同も可能です。

学歴、年齢、性別、成績等で評価はしません。
従いまして、司法試験での成績、司法研修所での成績等の書類は不要です。

詳細は、面談の上、決定させてください。

独立支援
独立を考えている弁護士を支援します。
条件は以下のとおりです。
お気軽にお問い合わせ下さい。
◎1年目の経費無料(場所代、コピー代、ファックス代等)
◎秘書等の支援可能
◎事務所の名称は自由に選択可能
◎業務に関する質問等可能
◎事務所事件の共同受任可

応募方法
メールまたはお電話でご連絡ください。
残り応募人数(2019年5月1日現在)
採用は2名
独立支援は3名

連絡先
〒108-0023 東京都港区芝浦4-16-23アクアシティ芝浦9階
ITJ法律事務所 採用担当宛
email:[email protected]

71期修習生 72期修習生 求人
修習生の事務所訪問歓迎しております。

ITJではアルバイトを募集しております。
職種 事務職
時給 当社規定による
勤務地 〒108-0023 東京都港区芝浦4-16-23アクアシティ芝浦9階
その他 明るく楽しい職場です。
シフトは週40時間以上
ロースクール生歓迎
経験不問です。

応募方法
写真付きの履歴書を以下の住所までお送り下さい。
履歴書の返送はいたしませんのであしからずご了承下さい。
〒108-0023 東京都港区芝浦4-16-23アクアシティ芝浦9階
ITJ法律事務所
[email protected]
採用担当宛