弁護士法人ITJ法律事務所

裁判例


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         主    文
     本件上告を棄却する。
         理    由
 弁護人村上信金、同塚崎直義、同佐藤達夫の上告趣意第一点について。
 所論は、判例違反といつている点もあるが、原判決は、何も証拠の取捨、選択、
及び事実の認定が経験則に反しても差支えないといつているわけでもなく、従つて、
所論の実質は、すべて原判決の証拠の取捨、判断乃至事実の認定を非難するに帰し、
刑訴四〇五条の適法な上告理由と認め難い。
 同第二点について。
 しかし、原判決は、無条件で所論ゴム靴の押収手続に違法があるといつたのでは
なく、却つて、本件捜索押収令状(記録二冊目三六一丁)の捜索場所の表示が誤り
その点が違法であるとしたに過ぎないものであることその判示上明白である。そし
て、本件捜索、押収令状の捜索押収の場所の表示が弘前市a町A方となつているこ
とは所論のとおりであるが、記録三二五丁の報告書に被告人本人の立ち寄る所とし
て弘前市大字a町実母A当五十六年方なる旨の記載があるとの原審証人B、同Cの
各供述記載とによれば、前記令状の表示は、同市同町C方の名違いであつて、結局
氏名の誤記であることが認められるから、原判決が前記のごとく単に表示が誤つた
に過ぎないと判断したのは正当であるといわなければならない。従つて、原判決が
仮りに右ゴム靴の押収手続に右のごとき違法があるとしても、該押収物について裁
判所が適法に証拠調をした以上はこれを証拠とすることのできることは当然である
と解する旨説明したことは結局是認できるのである。されば、証第十一号の捜索及
び押収手続に憲法三五条に違反した違法があるとの主張はその前提を欠き採用でき
ないし、その他右押収手続にCを立会わせなかつた旨の主張は捜査手続における単
なる訴訟法違反の主張に帰し刑訴四〇五条の適法な上告理由となし難い。(なお一
件記録によれば押収手続に同人を立会わせていること明らかである。)
 同第三点について。
 しかし、原判決の判示事実認定は、挙示の証拠で肯認できるのであつて、原判決
が所論のごとく被告人の前科あることだけで犯罪事実を認定し、又は供述の趣旨を
変更して不可分の供述の一部だけを証拠とし、若しくは虚無の証拠で事実を認定し
た違法等はこれを認めることができない。されば、所論判例違反の主張は、その前
提を欠き採用できない。
 なお、記録を精査しても、本件では、刑訴四一一条を適用すべきものとは認めら
れない。
 よつて、刑訴施行法三条の二、刑訴四〇八条により裁判官全員一致の意見で主文
のとおり判決する。
  昭和二七年二月二一日
     最高裁判所第一小法廷
         裁判長裁判官    斎   藤   悠   輔
            裁判官    沢   田   竹 治 郎
            裁判官    真   野       毅
            裁判官    岩   松   三   郎

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