弁護士法人ITJ法律事務所

裁判例


戻る

平成11年(行ケ)第52号審決取消請求事件(平成11年9月1日口頭弁論終
結)
判    決
原      告   株式会社ソフト九九コーポレーション
代表者代表取締役   【A】
訴訟代理人弁護士   松村信夫
同          和田宏徳
被      告   武蔵ホルト株式会社
代表者代表取締役   【B】
訴訟代理人弁護士   又市義男
主    文
    原告の請求を棄却する。
    訴訟費用は原告の負担とする。
事実及び理由
第1 当事者の求めた判決
1 原告
 特許庁が、平成8年審判第12485号事件について、平成10年12月16日
にした審決を取り消す。
訴訟費用は被告の負担とする。
2 被告
 主文と同旨
第2 当事者間に争いのない事実
1 特許庁における手続の経緯
 原告は、「カラータッチ」の片仮名文字を横書きしてなり、第3類「つや出し
剤、その他本類に属する商品」(平成3年政令第299号による改正前の商標法施
行令の区分による。以下同じ。)を指定商品とする登録第1656534号商標
(昭和53年3月18日登録出願、昭和59年2月23日設定登録、以下「本件商
標」という。)の商標権者であり、同商標は、平成6年7月28日に商標権の存続
期間の更新登録(以下「本件更新登録」という。)がなされた。
 被告は、平成8年7月24日、原告を被請求人として、本件更新登録を無効とす
る旨の審判の請求をした。
 特許庁は、同請求を平成8年審判第12485号事件として審理した上、平成1
0年12月16日、「登録第1656534号商標権の存続期間の更新登録を無効
とする。」との審決をし、その謄本は、平成11年1月25日、原告に送達され
た。
2 審決の理由
 審決は、別添審決書写し記載のとおり、本件商標が、商標権者によって本件更新
登録の出願前3年以内に日本国内において、指定商品中「自動車用塗料」について
使用されていたものとは認められないから、本件更新登録は、商標法19条2項た
だし書(平成8年法律第68号による改正前のもの)の規定に違反してなされたも
のであり、同法48条1項(前同)の規定により、その登録を無効とすべきである
とした。
第3 原告主張の取消事由の要点
 審決の理由中、本件商標が「カラータッチ」の片仮名文字を横書きしてなり、第
3類「つや出し剤、その他本類に属する商品」を指定商品とし、本件更新登録がな
されていること、当事者の主張の認定、無効理由についての判断の一部(審決書1
1頁9行~13頁13行)は、いずれも認める。
 審決は、本件商標が、本件更新登録の出願前3年以内に日本国内において、指定
商品中「自動車用塗料」について使用されていないと誤って判断している(取消事
由)ので、違法として取り消されるべきである。
1 審決が、「被請求人(注、本訴原告)が本件商標を使用しているとする商品
『自動車タイヤ用塗料(タイヤペイント カラータッチ 8ml)』は、新製品開発
若しくは市場動向調査のために試作用としてのみ製造された商品であり、実際に一
般の市場において流通されたものとは認め難く、その後、引き続き反復継続して製
造販売された事実もない。
そうとすれば、本件更新登録の使用説明書に記載された本件商標の使用に係る商品
『自動車タイヤ用塗料』は、単に試作用に一回のみ製造されただけの商品でその後
反復製造されず、かつ、一般の市場には流通しなかった商品と認められるものであ
る。」(審決書15頁1~14行)と判断したことは誤りである。
 すなわち、原告は、平成4年ころから東京都稲城市所在の株式会社ゲインズ(平
成10年3月自己破産申請、以下「ゲインズ社」という。)にタイヤペイント(甲
23号証)を製造販売し、ゲインズ社はこれを「Abros」との商標を付して販
売していたところ、平成5年1月ころ、原告の取引先である大阪市北区所在の株式
会社ナニワ(以下「ナニワ社」という。)より、同種ペイントの引き合いがあった
ことから、「カラータッチ」なる商標を付してこれを自社製品として販売すること
とし、このタイヤペイント商品(以下「本件商品」という。)を200本生産し、
同年5月にナニワ社に95本、9月に株式会社サンクリエイティブDIY(以下
「サンクリエイティブ社」という。)に15本販売した。
 その後、原告は、本件商品の製造を行っていなかったが、いわゆるRV車の普及
が進み先々タイヤペイントの需要が見込まれることから、平成7年11月にシリー
ズ商品としてタイヤペイントを発表し、平成8年3月から、タイヤマーカーの本体
に「カラータッチ」の商標を付したものの製造販売を開始しており、現在までにそ
の数量は14万8000本にのぼる。なお、自動車補修用ペイント類、クリーナー
類、ボディワックス類等、多様な商品のメーカーである原告は、新規商品の開発を
行う必要上、市場動向を調査するため、しばしば、試験的に小ロットの商品を自社
ブランドにて市場で販売し、その売行きや卸売店、小売店の評価を測定することが
あり、本件商品もこれに該当する。
 以上のとおり、本件商品が単なる試作用の商品でないことは、原告から、ナニワ
社やサンクリエイティブ社に販売されていることからも明らかである。
2 審決は、ナニワ社やサンクリエイティブ社からの更なる譲渡先を重視して一般
の市場には流通しない商品と認定している(審決書14頁6~14行)が、原告と
してはいったん商品を販売した以上、その販売先からの商品の流通についてはコン
トロールが不可能であり、このような商品の流通部分をとらえて試作用かどうかを
認定することは許されない。そもそも、商標法上の商標の使用においては、当該商
品が最終需要者たる消費者に渡るか否かは問題ではない。
 また、審決は、本件商品の製品仕様書(審判乙第7号証、本訴甲第16号証、以
下「本件仕様書」という。)の(特記事項)に「テスト販売のため少量生産」とい
う記載があることをとらえて、本件商品が試作用の商品であると認定している(審
決書13頁14~19行)が、テスト販売のための少量生産と一般市場に流通しな
い試作品とは明らかに異なる。試作品とは、あくまで試作のために製造された商品
であり、当該商品について商標を付した会社の正規の製品と需要者に思われては困
るものである。これに対して本件商品は、少量しか生産していないとしても、会社
の正規の製品として一般市場に流通させたものであり、また、一般市場に流通させ
なければ市場の反応を見るというテスト販売の目的を果たすことはできないのであ
る。
 さらに、審決は、試作用として製造された商品についての商標の使用は、商標法
にいう「商品」への使用とはいえないとしている(審決書15頁9行~16頁1
行)が、これは明らかに法解釈、適用を誤ったものである。確かに、販売促進用に
配布される単なる広告媒体に商標を使用するような場合には、商標の使用とは認め
られないことがあり得るが、試作用として製造された商品の場合には、たとえ試作
用であっても、当該商品は当該会社のいわば本業の分野の商品であり、それに使用
した商標は、当然、出所表示機能及び品質保証機能を有するから、試作用として製
造された商品についての商標の使用は、「商品」への使用と認めるべき実質的な理
由があるのである。
 被告は、本件商標の更新登録出願の使用説明書に添付された写真(甲第3号証の
添付写真、甲第4号証の1、2、以下「本件写真」という。)に撮影されている商
品のラベルと、平成5年当時、株式会社サンワ(以下「サンワ社」という。)が本
件商品のために印刷作成したとする商品ラベル(甲第10号証、以下「本件ラベ
ル」という。)とが異なること等からみても、平成5年当時、原告は本件商品を製
造販売していなかったと推測されるし、本件写真に基づく本件商標の使用自体も立
証されていないと主張するが、これらの主張は本件審決において無効理由として判
断されておらず、審決取消訴訟の対象とすることはできないものである。なお、原
告においては、ラベル製作業者に発注したラベルの仕上がり具合を確認するため、
無地缶に試作品ラベルを貼った製品を製作するが、本件更新登録時に使用説明書に
添付する本件写真を作成する際も、この試作品ラベルを貼った製品が誤って混入
し、これを本件写真として撮影した結果、本件写真に撮影されている商品のラベル
と本件ラベルとが異なってしまったものである。
第4 被告の反論の要点
 審決の認定判断は正当であり、原告の主張の取消事由は理由がない。
1 本件商品は、単に新製品開発又は市場動向調査のための試作用として製造され
たものであり、商品として必須の「一般市場において取り引きされることを目的と
して製造されたもの」との要件を満たすものではないから、このようなものへの商
標の使用は、「商品」への使用と認められない。
 すなわち、原告は、本件商品を期待の新商品というのであるから、これを真に販
売する意思があるのであれば、通常の著名なカーショップやホームセンターに持っ
ていくのが常識であり、一般家庭用カーペイントの分野におけるトップメーカーで
あって、これらの著名業者とも強固な取引関係を有する原告としては、新製品をテ
スト販売するに際してそれらの販路を利用するのが最も効率的かつ容易である。そ
れにもかかわらず、そのような販路の利用を意図的に回避し、従前の取引関係のな
いナニワ社とサンクリエイティブ社の2社のみに販売し、何らの宣伝広告もしてい
ない以上、本件商品を真に販売する意思や、一般市場の取引に置こうとする意思は
認められない。
 ところで、本件商品は、ゲインズ社のために原告が製造しているタイヤペイント
商品と全く同じデザイン及び色目シールを使用しており、このように他人の商品を
示す表示をそのまま自己の商品に使用したものを一般市場の取引に置くということ
は、健全な取引社会においてあり得ないことといえる。また、本件商品は、原告主
張によれば4色からなるものであるが、商品コードは1つしか使用されていおら
ず、その追加の余地もなく、しかも、バーコードが付されていないから、一般取引
社会の販売を前提とするものではない。
 原告は、前記のとおり、平成7年11月に発表し、平成8年3月からタイヤマー
カーのブランド名で本体に「カラータッチ」なる商標を付した商品の製品販売を開
始しているが、この商品は、本件商品と全く異なるデザイン及び色目シールを使用
して販売されており、宣伝広告活動も行い、商品には各色ごとに異なった商品コー
ド及びバーコードが付され、しかも、その販売に先立ちゲインズ社の了解も得てい
る。これとの対比においても、原告が、本件商品を一般市場の流通に置く意思がな
かったことが明らかである。 したがって、この点に関する審決の認定(審決書1
3頁13行~16頁1行)に誤りはない。
2 そもそも、原告が、本件登録更新時に本件商標を使用していた証拠として提出
した本件写真に表示された商品は、ゲインズ社の商品に「カラータッチ」の文字を
書き入れて撮影したものであり、現実には存在しなかったものと推測される。
 仮に、本件商標を付したような商品が存在したとしても、原告が本件商標に基づ
いて被告に対して提起した侵害訴訟(大阪地裁平成8年(ワ)第6551号事件)
におけるサンワ社の従業員の証人尋問調書(乙第4号証)によれば、サンワ社が製
作納品した商品ラベルは本件ラベルの1種類とされており、原告が本件写真におい
て使用証明として提出した商品のラベルとは異なるから、これをもって本件商標の
使用を立証したことにはならない。
第5 当裁判所の判断
1 審決の理由中、本件商標が、「カラータッチ」の片仮名文字を横書きしてな
り、第3類「つや出し剤、その他本類に属する商品」を指定商品とすること、本件
商標の使用の事実を示すものとして特許庁に提出された本件写真には、「TIRE
 PAINT」「タイヤペイント」「カラータッチ」「SOFT 99 corp
oration」等の文字が表示されていること、この本件写真に表示された「自
動車タイヤ用塗料」の商品ラベルと、原告から平成5年当時「カラータッチ」の商
標が付されている商品「自動車タイヤ用塗料」の商品ラベルの製作を依頼され、こ
れを納入したサンワ社が製作した本件ラベルとが異なることは、いずれも当事者間
に争いがない。
2 甲第3号証、第4号証の1、2、第10~第12号証、第13号証の1~4、
第14号証、第15号証の1、2、第16号証、第18~第22号証、第23号証
の1~4、第24号証の1、2、第25号証の1、2、乙第1号証の1、16~1
8、第2号証の1、2、第3号証、第4号証、第5号証の1、2及び弁論の全趣旨
によれば、以下の事実が認められる。
 ゲインズ社は、平成2年ころ、タイヤレタリング用のマーカータイプ・ペイント
をオリジナル商品として発案し、自動車補修用ペイント類を初めとする各種自動車
用品の大手販売メーカーである原告に対して、その製造を依頼したところ、原告
は、これを承諾し、外注先であるサクラクレパスから無地色のアルミ缶で購入した
タイヤペイントの半製品をゲインズ社の商品として、いわゆるOEM生産し、同社
に販売することとした。同社は、原告から購入した商品に「タイヤペイント」「T
IRE PAINT」と大きく表示した上、「Abros」との名称を付して、平
成8年ころまではこれを順調に販売していた。
 他方、平成5年1月ころ、原告と直接の取引関係はないが自動車用品の販売を営
み、原告の商品も取り扱っていたナニワ社から、ガソリンスタンドなどに卸す何か
面白い品物はないかとの話しが原告に持ち込まれ、原告が同社に上記タイヤペイン
トと同種のペイントを提案したことから話合いが進み、その結果、同年3月、原告
が本件商品を本件仕様書に記載されるとおり「テスト販売のため少量生産」するこ
ととし、ゲインズ社の場合と同様にサクラクレパスから半製品を購入するととも
に、サンワ社に対し胴缶シール及び色目シールの製作を依頼した。同社が製作した
本件ラベルは、ゲインズ社の上記タイヤペイント商品のラベルと全く同様に、「タ
イヤペイント」「TIRE PAINT」と大きく表示した上、本件商標の「カラ
ータッチ」及び原告の社名「SOFT 99 corporation」の文字を
小さく表示したものであり、その背景にある三色の斜線からなるデザイン(各色は
異なる。)及び色目シールもゲインズ社のラベルと同じであり、使用方法に関する
文章も全く同一であった。また、本件商品は200本生産され、各色50本の4色
からなるものであるが、商品コードは色別とされずに1つしか使用されておらず、
通常の原告商品に付されるバーコードも設定されていない。
 そして、原告は、ナニワ社に対して本件商品を、同年5月8日に45本、5月1
9日に50本の合計95本を販売し、ナニワ社は、これらの商品を主にガソリンス
タンドに委託販売の形で置いてみたが、ほとんど売れなかったため、残品を回収し
て廃棄処分にした。また、原告は、同年9月29日、従前からの取引関係がない広
告代理店であるサンクリエイティブ社に対し、商品キャンペーンの景品用として本
件商品を15本販売したが、同社では、結局、これを景品としては使用せず、在庫
品も散逸してしまった。原告としては、200本生産された本件商品について宣伝
広告を行ったことはなく、上記2社以外に本件商品を販売したこともない。
 その後、原告は、いわゆるRV車の普及が進み先々タイヤペイントの需要が見込
まれることから、平成7年秋にゲインズ社の事前の了解を得た上、同年11月に原
告のシリーズ商品の一環としてゲインズ社の製品と同様のタイヤペイントを発売す
ることを発表し、平成8年3月から、「タイヤマーカー」「TireMarke
r」の名称を本体に表示し「カラータッチ」の商標を付した商品の製造販売を開始
し、宣伝広告活動を行った結果、本訴開始までの間に10万本以上が販売された。
この商品は、本件商品と全く異なるデザイン及び色目シールを使用して販売されて
おり、商品には各色ごとに異なった商品コード及びバーコードが付されている。
3 登録された商標は、商標が付された商品についての出所表示機能を有するとと
もに、当該商品についての品質保障機能や宣伝広告機能をも有するものである以
上、当該商品自体も、一般の流通市場において取引の対象となり得るような流通性
を有するものでなければならないと解されるところ、前記認定事実によれば、本件
商品は、そもそもテスト販売のためにわずか200本が少量生産されたものであ
り、4色からなるものであっても商品コードが1つしか付されておらず、原告の通
常の製品のようにバーコードも設定されていないから、上記のような流通性を認め
ることは困難である上、その商品ラベルとして、ゲインズ社のために原告が製造販
売を継続しているタイヤペイント商品と著しく近似したデザイン及び文章を使用し
ており、同社の商品と同一のものと受け取られるおそれがあるから、これをそのま
まの形態で市場に流通させ取引の対象にしようとすることは、ゲインズ社に対する
商道徳上も極めて疑問である。
 他方、原告は、平成7年以降、ゲインズ社商品と同様のタイヤペイントを本格的
に販売しようとする際には、同社に対して事前にその旨の了解を得ており、商品自
体も、同社商品及び本件商品と全く異なるデザインを使用して販売され、各色ごと
に異なった商品コード及びバーコードが付されているなど、本件商品の場合と異な
り、明らかに一般市場での商品としての流通を念頭に置いたものとして生産されて
いる。しかも、原告は、本件商品について、全く宣伝広告活動を行っておらず、従
前、直接の取引関係のなかったナニワ社及びサンクリエイティブ社の2社に対して
のみこれを販売したものであり、実際に、委託販売のために95本購入したナニワ
社は、商品がほとんど売れないためこれを回収廃棄処分としており、無償で配布す
る景品用として15本購入したサンクリエイティブ社も、これを全く使用していな
いから、両社においても、本件商品を正規の商品として一般市場の流通に置く意思
が希薄であったものといわなければならない。
 原告は、新規商品の開発を行う必要上、市場動向を調査するため、しばしば、試
験的に小ロットの商品を自社ブランドにて市場で販売し、その売行きや卸売店、小
売店の評価を測定することがあり、本件商品もこれに該当すると主張する。
 しかし、前示認定のとおり、本件商品は、ゲインズ社のために原告が既に製造販
売を継続しているタイヤペイント商品と著しく近似したデザインを使用しており、
それ自体が市場動向を調査するためのものとは到底認められないから、上記主張を
採用する余地はない。
 また、原告は、いったん商品を販売した以上、その販売先からの商品の流通につ
いてはコントロールが不可能であり、審決が、このような商品の流通部分をとらえ
て試作用かどうかを認定することは許されないと主張する。
 しかし、本件商品が、その製造販売の段階から、一般市場での通常の流通を予定
していたものでないことは前示認定のとおりであり、審決が、単に販売先からの商
品の流通の経路によってその流通性を問題としたものでないことも明らかであるか
ら、原告の主張はその前提において誤りがあり採用できない。
 その他の原告の主張は、前示認定事実に照らしていずれも採用することができ
ず、したがって、審決が、「被請求人が本件商標を使用しているとする商品『自動
車タイヤ用塗料(タイヤペイント カラータッチ 8ml)』は、新製品開発若しく
は市場動向調査のために試作用としてのみ製造された商品であり、実際に一般の市
場において流通されたものとは認め難く、その後、引き続き反復継続して製造販売
された事実もない。そうとすれば、本件更新登録の使用説明書に記載された本件商
標の使用に係る商品『自動車タイヤ用塗料』は、単に試作用に一回のみ製造された
だけの商品でその後反復製造されず、かつ、一般の市場には流通しなかった商品と
認められるものである。」(審決書15頁1~14行)と判断したことに誤りはな
い。
4 以上によれば、審決が、「商標権者によって更新登録の出願前3年以内に日本
国内において、指定商品中『自動車用塗料』について使用されていたものとは認め
られない。」(審決書15頁18行~16頁1行)と判断したことは正当であり、
他に審決を取り消すべき瑕疵はない。
 よって、原告の本訴請求は理由がないから、これを棄却することとし、訴訟費用
の負担につき、行政事件訴訟法7条、民事訴訟法61条を適用して、主文のとおり
判決する。
   東京高等裁判所第13民事部
    裁判長裁判官  田中 康久
       裁判官  石原 直樹
       裁判官  清水  節

戻る



採用情報


弁護士 求人 採用
弁護士募集(経験者 司法修習生)
激動の時代に
今後の弁護士業界はどうなっていくのでしょうか。 もはや、東京では弁護士が過剰であり、すでに仕事がない弁護士が多数います。
ベテランで優秀な弁護士も、営業が苦手な先生は食べていけない、そういう時代が既に到来しています。
「コツコツ真面目に仕事をすれば、お客が来る。」といった考え方は残念ながら通用しません。
仕事がない弁護士は無力です。
弁護士は仕事がなければ経験もできず、能力も発揮できないからです。
ではどうしたらよいのでしょうか。
答えは、弁護士業もサービス業であるという原点に立ち返ることです。
我々は、クライアントの信頼に応えることが最重要と考え、そのために努力していきたいと思います。 弁護士数の増加、市民のニーズの多様化に応えるべく、従来の法律事務所と違ったアプローチを模索しております。
今まで培ったノウハウを共有し、さらなる発展をともに目指したいと思います。
興味がおありの弁護士の方、司法修習生の方、お気軽にご連絡下さい。 事務所を見学頂き、ゆっくりお話ししましょう。

応募資格
司法修習生
すでに経験を有する弁護士
なお、地方での勤務を希望する先生も歓迎します。
また、勤務弁護士ではなく、経費共同も可能です。

学歴、年齢、性別、成績等で評価はしません。
従いまして、司法試験での成績、司法研修所での成績等の書類は不要です。

詳細は、面談の上、決定させてください。

独立支援
独立を考えている弁護士を支援します。
条件は以下のとおりです。
お気軽にお問い合わせ下さい。
◎1年目の経費無料(場所代、コピー代、ファックス代等)
◎秘書等の支援可能
◎事務所の名称は自由に選択可能
◎業務に関する質問等可能
◎事務所事件の共同受任可

応募方法
メールまたはお電話でご連絡ください。
残り応募人数(2019年5月1日現在)
採用は2名
独立支援は3名

連絡先
〒108-0023 東京都港区芝浦4-16-23アクアシティ芝浦9階
ITJ法律事務所 採用担当宛
email:[email protected]

71期修習生 72期修習生 求人
修習生の事務所訪問歓迎しております。

ITJではアルバイトを募集しております。
職種 事務職
時給 当社規定による
勤務地 〒108-0023 東京都港区芝浦4-16-23アクアシティ芝浦9階
その他 明るく楽しい職場です。
シフトは週40時間以上
ロースクール生歓迎
経験不問です。

応募方法
写真付きの履歴書を以下の住所までお送り下さい。
履歴書の返送はいたしませんのであしからずご了承下さい。
〒108-0023 東京都港区芝浦4-16-23アクアシティ芝浦9階
ITJ法律事務所
[email protected]
採用担当宛