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平成20年1月30日判決言渡同日原本領収裁判所書記官
平成18年(行ケ)第10478号審決取消請求事件
平成19年12月18日口頭弁論終結
判決
原告株式会社ジェネス
訴訟代理人弁護士熊倉禎男,田中伸一郎,小和田敦子
同弁理士弟子丸健,倉澤伊知郎
被告株式会社デンソーウェーブ
訴訟代理人弁護士大野聖二
同弁理士鈴木守,森下賢樹,青木武司
主文
1原告の請求を棄却する。
2訴訟費用は原告の負担とする。
事実及び理由
第1請求
特許庁が無効2005−80167号事件について平成18年9月12日に
した審決中,「特許第3641271号の請求項1乃至4に係る発明について
の特許を無効とする。」との部分を取り消す。
第2当事者間に争いのない事実
1特許庁における手続の経緯
原告は,発明の名称を「バーコード付与方法および認証方法」とする特許第
3641271号(平成16年9月15日出願(原出願日は平成12年5月2
日),平成17年1月28日設定登録。以下「本件特許」という。)特許の特
許権者である。
被告は,平成17年5月31日,本件特許について無効審判請求をし,特許
庁は,上記審判請求を無効2005−80167号事件として審理した。審理
の過程で,原告は,平成18年6月19日,訂正請求(以下「本件訂正」とい
う。)をした。特許庁は,同年9月12日,本件訂正を認めた上で,「特許第
3641271号の請求項1乃至4に係る発明についての特許を無効とす
る。」との審決をし,同月22日,審決の謄本が原告に送達された。
2特許請求の範囲
本件訂正後の本件特許の請求項1ないし4(請求項は全部で4項である。)
は,次のとおりである。
【請求項1】
認証要求者の読み取り装置によって読み取られる認証用バーコードをインタ
ーネットを通して被認証者の携帯電話に付与するバーコード付与方法であって,
バーコード要求信号受信手段が,発信者番号を含むバーコード要求信号を前
記被認証者の携帯電話からインターネットを通して受信するステップと,
検索手段が,前記受信したバーコード要求信号に含まれる発信者番号に基づ
いてデータベースを検索して,前記被認証者の顧客データが顧客データベース
に登録済みであるか否かを判定するステップと,
前記被認証者の顧客データが登録済みであったときには,バーコード生成手
段が,前記被認証者に固有の認証用バーコードに対応するバーコード信号を生
成するステップと,
バーコード伝送手段が,インターネットを通して前記バーコード信号を前記
被認証者の携帯電話に送信して表示させるステップと,を備え,
前記バーコード要求信号を受信するステップが,前記バーコード要求信号に
応答して,前記認証用バーコードを用いて認証を受けることができる前記認証
要求者の選択肢を前記被認証者の携帯電話に送り,前記被認証者にいずれかの
認証要求者を選択させるステップを含んでいる,
ことを特徴とするバーコード付与方法。
【請求項2】
前記発信者番号が被認証者の携帯電話番号である,
請求項1に記載のバーコード付与方法。
【請求項3】
携帯電話に表示されるバーコードを使用した認証方法であって,
該バーコードが,バーコード要求信号受信手段が発信者番号を含むバーコー
ド要求信号を被認証者の携帯電話からインターネットを通して受信するステッ
プと,検索手段が前記受信したバーコード要求信号に含まれる発信者番号に基
づいて顧客データベースを検索して前記被認証者の顧客データが登録済みであ
るか否かを判定するステップと,前記被認証者の顧客データが登録済みであっ
たときにはバーコード生成手段が前記被認証者に固有の認証用バーコードに対
応するバーコード信号を生成するステップと,バーコード伝送手段がインター
ネットを通して前記バーコード信号を前記被認証者の携帯電話に送信して表示
させるステップとを経て前記被認証者に付与されたバーコードであって,
バーコード受信手段が,前記被認証者によって該被認証者の携帯電話に表示
させて認証要求者に提示され且つ該認証要求者のバーコード読み取り装置で読
み取られたバーコードに対応し,認証を求める認証要求者から送信されてきた
バーコード信号を通信回線を通して受信するステップと,
照合手段が,前記受信したバーコード信号が前記被認証者に付与されたバー
コードに対応するバーコード信号と一致するか否かを判定するステップと,
前記受信したバーコード信号が前記被認証者に付与されたバーコードに対応
するバーコード信号と一致したときには,バーコード送信手段が,当該被認証
者を認証する旨の信号を前記認証要求者に通信回線を通して送信するステップ
と,を備えている,
ことを特徴とする認証方法。
【請求項4】
前記発信者番号が被認証者の携帯電話番号である,
請求項3に記載のバーコード付与方法。
(以下,請求項1ないし4に係る発明を,それぞれ「本件発明1ないし4」と
いい,本件訂正後の明細書を「本件明細書」という。)
3審決の理由
別紙審決書の写しのとおりである。要するに,①本件発明1ないし4は,い
ずれも特開平10−69553号公報(甲第1号証)及び日経ビジネス200
0年4月24日号28∼40頁(甲第4号証)記載の各発明に基づいて,②本
件発明3及び4は,いずれも甲第4号証,特開2000−10927号公報
(甲第5号証)及び特開平10−13695号公報(甲第6号証)記載の各発
明に基づいて,いずれも当業者が容易に発明をすることができたものであるか
ら,特許法29条2項の規定に違反して特許されたものであり,無効とされる
べきものであるというものである。
審決は,上記結論を導くに当たり,上記各刊行物記載の発明の内容並びに本
件発明と上記各刊行物記載の発明との一致点及び相違点を次のとおり認定した。
(1)本件発明1について
ア引用発明1の内容
審決が甲第1号証の記載から認定した第1の発明(以下,審決と同様に
「引用発明1」という。)は,次のとおりである。
券使用装置のバーコードリーダー装置によって読み取られるバーコードに
よるユーザーコード情報を通信回線を通してユーザー装置に送信して紙に印
刷するバーコードによるユーザーコード情報の付与方法であって,
券発行装置の情報判別部がユーザー識別情報を含む発券要求情報をユーザ
ー装置から通信回線を通して受信するステップと,
前記発券要求情報に基づいて条件の合致した複数のホテルをユーザー装置
に表示し,ユーザーに一つのホテルを選択させるステップと,
前記受信した発券要求情報に含まれるユーザー識別情報に基づいてユーザ
ー情報記憶部を検索し,ユーザー情報を読み出すステップと,
前記読み出したユーザー情報により課金可能であったときには券情報を検
索し出力し,前記受信したユーザー識別情報に対応するユーザー情報部のユ
ーザー情報を用いてバーコードによるユーザーコード情報を作成するステッ
プと,
ことを特徴とするバーコードのよるユーザーコード情報付与方法
イ本件発明1と引用発明1との一致点
認証要求者の読み取り装置によって読み取られる認証用バーコードを媒体
に付与するバーコード付与方法であって,
要求信号受信手段が,個人特定情報を含む要求信号を要求発信装置から受
信するステップと,
検索手段が,前記受信した要求信号に含まれる個人特定情報に基づいてデ
ータベースを検索して,前記ユーザーの顧客データが顧客データベースに登
録済みであるか否かを判定するステップと,
前記ユーザーの顧客データが登録済みであったときには,前記ユーザーに
固有の認証用バーコードに対応するバーコード信号を生成するステップと,
バーコード伝送手段が,前記バーコード信号を送信して媒体に表示させる
ステップと,を備え,
前記要求信号を受信するステップが,前記要求信号に応答して,前記認証
用バーコードを用いて認証を受けることができる前記認証要求者の選択肢を
送り,前記被認証者にいずれかの認証要求者を選択させるステップを含んで
いる,
ことを特徴とするバーコード付与方法である点
ウ本件発明1と引用発明1との相違点
①個人特定情報を含む要求信号が,本件発明1では発信者番号を含むバー
コード要求信号であるのに対し,引用発明1ではユーザー識別情報を含む
発券要求情報である点(以下,審決と同様に「相違点1」という。)
②要求発信装置及びバーコードを表示する媒体が,本件発明1では携帯電
話であるのに対し,引用発明1ではユーザー装置であり,また,ユーザー
装置で印刷した紙である点(以下,審決と同様に「相違点2」という。)
③バーコード要求信号およびバーコード信号の付与が,本件発明1ではイ
ンターネットを通して行われるのに対し,引用発明1では通信回線を通し
て行われる点(以下,審決と同様に「相違点3」という。)
(2)本件発明2について
ア本件発明2と引用発明1との一致点
上記(1)イと同旨
イ本件発明2と引用発明1との相違点
①個人特定情報を含む要求信号が,本件発明2では被認証者の携帯電話番
号を含むバーコード要求信号であるのに対し,引用発明1ではユーザー識
別情報を含む発券要求情報である点(以下,審決と同様に「相違点1’」
という。)
②上記(1)ウ②と同旨
③上記(1)ウ③と同旨
(3)本件発明3について
ア引用発明2の内容
審決が甲第1号証の記載から認定した第2の発明(以下,審決と同様に
「引用発明2」という。)は,次のとおりである。(判決注:審決の明らか
な誤記は訂正した。)
紙に券情報と共に印刷されたバーコードによるユーザーコード情報を使用
した認証方法であって,
該バーコードによるユーザーコード情報が,券発行装置の情報判別部がユ
ーザー識別情報を含む発券要求情報をユーザー装置から通信回線を通して受
信するステップと,前記受信した発券要求情報に含まれるユーザー識別情報
に基づいてユーザー情報記憶部を検索し,ユーザー情報を読み出すステップ
と,前記読み出してユーザー情報により課金可能であったときには券情報を
検索し出力し,前記受信したユーザー識別情報に対応するユーザー情報記憶
部のユーザー情報を用いてバーコードによるユーザーコード情報を作成する
ステップと,通信回線を通して前記バーコードによるユーザーコード情報を
前記ユーザー装置に送信して紙に印刷するステップとを経て付与されたバー
コードによるユーザーコード情報であって,
券発行装置が,ユーザーによって紙に印刷されたバーコードによるユーザ
ーコード情報を提示され,且つ券使用装置のバーコードリーダー装置で読み
取られて通信回線を通じて送信されてきた前記バーコードによるユーザーコ
ード情報を受信するステップと,
前記券発行装置が,該受信したバーコードによるユーザーコード情報が,
前記ユーザーからの発券要求情報に応じてユーザーに対して通信回線を通じ
て送信されたバーコードによるユーザーコード情報と,一致するか否かを照
合するステップと,
前記券発行装置が,受信したバーコードによるユーザーコード情報が送信
されたバーコードと一致したときに,当該バーコードによるユーザーコード
情報が付された券情報を有効とする判別結果を券使用装置に通信回線を通じ
て送信するステップと
を備えている認証方法。
イ本件発明3と引用発明2との一致点
媒体に表示されるバーコードを使用した認証方法であって,
該バーコードが,要求信号受信手段が個人特定情報を含む要求信号をサー
ビスを受ける者の要求発信装置から受信するステップと,
前記個人特定情報に基づいて顧客データベースを検索して顧客データが登
録済みであるか否かを判別するステップと,
前記サービスを受ける者の顧客データが登録済みであったときには前記サ
ービスを受ける者に固有の認証用バーコードに対応するバーコード信号を生
成するステップと,
通信回線を通して前記バーコード信号をサービスを受ける者に送信して媒
体に表示させるステップを経て付与されたバーコードであって,
サービスを受ける者によって前記サービスを受ける者の媒体に表示されて
認証要求者に提示され且つ認証要求者のバーコード読み取り機で読み取られ
たバーコードに対応し,認証を求める認証要求者から送信されてきたバーコ
ード信号を通信回線を通して受信するステップと,
前記受信したバーコード信号が前記サービスを受ける者に付与されたバー
コードに対応するバーコード信号と一致するか否かを判定するステップと,
前記受信したバーコード信号が前記サービスを受ける者に付与されたバー
コードに対応するバーコード信号と一致したときには,認証対象を認証する
旨の信号を前記認証要求者に通信回線を通して送信するステップと,を備え
ている,
ことを特徴とする認証方法である点
ウ本件発明3と引用発明2との相違点
①認証の対象が,本件発明3では個人でありサービスを受ける者を対象と
しているのに対し,引用発明2ではサービスを受ける者の持参する券情報
を対象としている点(以下,審決と同様に「相違点1」という。)
②個人特定情報を含む要求信号が,本件発明3では発信者番号を含むバー
コード要求信号であるのに対し,引用発明2ではユーザー識別情報を含む
発券要求情報である点(以下,審決と同様に「相違点2」という。)
③要求発信装置及びバーコードを表示する媒体が,本件発明3では携帯電
話であるのに対し,引用発明2ではユーザー装置であり,また,ユーザー
装置で印刷した紙である点(以下,審決と同様に「相違点3」という。)
④要求信号およびバーコード信号の付与が,本件発明3ではインターネッ
トを通して行われるのに対し,引用発明2では通信回線を通して行われる
点(以下,審決と同様に「相違点4」という。)
(4)本件発明4について
ア本件発明4と引用発明2との一致点
上記(3)イと同旨
イ本件発明4と引用発明2との相違点
①個人特定情報を含む要求信号が,本件発明4では被認証者の携帯電話番
号を含むバーコード要求信号であるのに対し,引用発明2ではユーザー識
別情報を含む発券要求情報である点(以下,審決と同様に「相違点1’」
という。)
②上記(3)ウ②と同旨
③上記(3)ウ③と同旨
④上記(3)ウ④と同旨
(5)本件発明3及び4について
ア引用発明3の内容
審決が甲第5号証の記載から認定した発明(以下,審決と同様に「引用発
明3」という。)は,次のとおりである。
一時的パスワードを使用した認証方法であって,
認証装置が,利用者PHS番号を利用者PHS端末からPHS公衆回線を
通じて受信するステップと,
前記受信した利用者PHS番号に基づいて前記利用者PHS番号が登録さ
れているか否かを判断するステップと,
利用者PHS番号が登録されていたときに,一時的パスワードを生成する
ステップと,該一時的パスワードをPHS公衆回線を通じて前記利用者PH
S番号の利用者PHS端末に送信して表示させると共に前記一時的パスワー
ドとユーザIDを記憶するステップと,
前記認証装置が,利用者によって利用者PCを使用して提示された一時的
パスワードとユーザIDを受け取ったリモート接続装置から問い合わせを受
けるステップと,
前記リモート接続装置からの問い合わせに対して一時的パスワードとユー
ザIDが登録されている否かを判断するステップと,
前記問い合わせに対して一時的パスワードとユーザIDが登録されている
と判断したときに,その判断結果をリモード接続装置に通知するステップと,
を備えている,
認証方法。
イ本件発明3と引用発明3との一致点
認証用コードを使用した認証方法であって,
認証装置が,発信者番号を含む認証コード要求信号を被認証者の携帯電話
から通信回線を通じて受信するステップと,
検索手段が前記受信したバーコード要求信号に含まれる発信者番号に基づ
いて顧客データベースを検索し前記被認証者の顧客データが登録済みである
か否かを判定するステップと,
前記被認証者の顧客データが登録済みであったときには第1の認証用コー
ドを生成するステップ,
伝送手段が,通信回線と通じて該第1の認証用コードを前記被認証者の携
帯電話に送信して表示させるステップと
を経て前記被認証者に付与された認証用コードであって,
前記認証装置が,被認証者によって提示され,送信されてきた第1の認証
コードを含む第2の認証用コードを受信するステップと,
前記認証装置が,受信した第2の認証用コードが,記憶されている第2の
認証コードと一致するか否かを判定するステップと,
前記認証装置が,受信した第2の認証用コードが記憶されていたときに,
当該第2の認証用コードを提示した被認証者を認証する旨の信号を前記認証
要求者に通知するステップと,を備えている,
認証方法である点
ウ本件発明3と引用発明3との相違点
①引用発明3では,第1の認証用コードが「一時的パスワード」であり,
第2の認証用コードが「一時的パスワードとユーザID」であり,第2の
認証用コードが利用者PCに入力され,リモート接続装置に受け取られる
ものであるのに対し,本件発明3では第1の認証用コードと第2の認証用
コードが共に同一の「バーコード」であり,携帯電話に表示され,認証要
求者のバーコード読み取り装置で読み取られるものである点(以下,審決
と同様に「相違点1」という。)
②本件発明3では,付与されたバーコードは「被認証者に固有」のもので
あり,付与されたバーコードに基づいて認証を行うものであるのに対し,
引用発明3では第1の認証コードは固有のものとは言い切れず,また,第
1の認証コードを含む第2の認証用コードに基づいて認証を行っている点
(以下,審決と同様に「相違点2」という。)
③バーコード要求信号及びバーコード信号を,本件発明3ではインターネ
ットを通して送受信するものであるのに対し,引用発明3ではPHS公衆
回線を通じて送受信するものである点(以下,審決と同様に「相違点3」
という。)
④認証用コードの受信及び認証する旨の信号の通知を,本件発明3では通
信回線を通じて行うものであるのに対し,引用発明2では,通信回線を通
じて行うかどうか明記されていない点(以下,審決と同様に「相違点4」
という。)
エ本件発明4と引用発明3との一致点
前記イと同旨
オ本件発明4と引用発明3との相違点
前記ウと同旨
第3審決取消事由の要点
審決は,①本件発明1について,本件発明1と引用発明1との一致点を誤認
して相違点を看過した上(取消事由1(1)),相違点1及び2についての判断
を誤り(取消事由1(2)及び(3)),②本件発明3についても同様に,本件発明
3と引用発明2との一致点を誤認して相違点を看過した上(取消事由2(1)),
相違点1ないし3についての判断を誤り(取消事由2(2)ないし(4)),③本件
発明3について,本件発明3と引用発明3との一致点を誤認して相違点を看過
した上(取消事由3(1)),相違点1及び2についての判断を誤った(取消事
由3(2)及び(3))ものであるところ,これらの誤りはいずれも結論に影響を及
ぼすことは明らかであるから,審決は違法なものとして取り消されるべきであ
る。
1取消事由1(本件発明1関係)
(1)相違点の看過
ア本件発明1は,バーコード要求信号が発信者番号を含み,「前記バー
コード要求信号を受信するステップが,前記バーコード要求信号に応答して,
前記認証用バーコードを用いて認証を受けることができる前記認証要求者の
選択肢を前記被認証者の携帯電話に送り,前記被認証者にいずれかの認証要
求者を選択させるステップ」が存在する。これに対し,引用発明1では,検
索及び検索結果表示後に,ユーザーが発券を要求するとともに,ユーザー識
別情報を送信するものであるから,ユーザー識別情報を含む「前記発券要求
情報に基づいて条件の合致した複数のホテルをユーザー装置に表示し,ユー
ザーに一つのホテルを選択させるステップ」は存在し得ない。したがって,
本件発明1の上記構成が引用発明1に含まれるとした審決は,引用発明1の
認定を誤り,相違点を看過したものである。
イ本件発明1の「被認証者」は,実際にサービスの提供を受ける「顧客」で
あるのに対し,引用発明1の「ユーザー」は単に券の購入者であり,実際に
サービスの提供を受ける「顧客」であるか否かは不明である。したがって,
本件発明1の「顧客データ」は,引用発明1の「ユーザー情報」に相当しな
いから,審決は,引用発明1の認定を誤り,上記相違点を看過したものであ
る。
ウ引用発明1では,身分証明書で所持人を確認し,それを券に記載されたユ
ーザーの名前情報53と比較することで,券が真正で不正に使用されるもの
でないことを確認しているのであり,券自体で所持人の認証をしているので
ない(甲第1号証の段落【0161】)。このように,引用発明1の「ユー
ザーコード情報」は券の属性を示すのみで,情報がバーコードで表示される
としても,甲第1号証に,その情報がユーザーに固有のものであるとの限定
は存在しない。したがって,審決が引用発明1において「券情報に付された
ユーザーコード情報により券情報の有効性を判別しサービスを提供する者」
と認定した者は,認証を要求する者ではあるが,本件発明1の「認証要求
者」ではないから,これを相当するとした審決の認定は誤りであり,相違点
を看過したものである。
エ上記ウと同様の理由から,引用発明1の「バーコードによるユーザーコー
ド情報」は,本件発明1の「被認証者に固有の認証用バーコード」に相当し
ないから,これを相当するとした審決の認定は誤りであり,相違点を看過し
たものである。
(2)本件発明1と引用発明1との相違点1についての判断の誤り
本件発明1における「バーコード要求信号」は,顧客データが登録されて
いれば,個人認証用の固有のバーコードが付与され,返送されるための契機
となる信号である。これに対し,引用発明1における「発券要求信号」は,
課金がされて初めて券が発行されるもので,発券されたときのバーコードが
個人認証たり得るかは不明である。したがって,引用発明1における「発券
要求信号」と本件発明1の「バーコード要求信号」との間に格別の差異がな
いことを前提にされた審決の相違点1についての判断は,誤りである。
(3)本件発明1と引用発明1との相違点2についての判断の誤り
引用発明1において紙に印刷され,あるいは携帯型記憶媒体に電子的に記
録される情報は,バーコードで表示されることもあるというユーザーコード
情報だけでなく,それ以外の情報も含むから,これらの情報全体を携帯電話
に表示することは一覧性からも考え難い。甲1号証の段落【0078】に,
「携帯電話」を利用することが記載されているが,これは,通信手段の例示
であり,その限度での示唆があるにすぎない。
引用発明1は個人の識別に関するものでないから,これに甲第4号証記載
の事項を組み合わせることはできない。
甲第4号証には,携帯電話の購入者に個人を識別するためのバーコードを
与えることは記載されているが,購入後(送信後)にバーコードを記憶する
ことについての示唆はないし,どのような条件でバーコードを生成するか,
生成されたバーコードがどこに記憶されるかについても何ら言及されていな
い。したがって,当業者が甲第1号証の携帯型記録媒体として甲第4号証に
記載された携帯電話を用いることを容易に推考するとはいえない。
2取消事由2(本件発明3関係)
(1)一致点の誤認による相違点の看過
原告が本件発明1と引用発明1との相違点の看過として主張する前記1
(1)イないしエは,いずれも本件発明3と引用発明2との対比においても当
てはまるから,審決には,前記1(1)イないしエと同一の相違点の看過があ
る。
(2)本件発明3と引用発明2との相違点1についての判断の誤り
媒体がサービスを請求する権利を化体する場合においては,媒体(通常は
券)が偽造されないことが重要である。これに対し,個人認証の場合におい
ては,偽造されないことに加え,媒体を有する者がそれによって特定される
個人であることが重要である。本件発明3においては,携帯電話にバーコー
ドを表示することにしたことに加え,バーコードの認証手段に携帯電話から
要求を受け,認証手段で確認して同手段から直接携帯電話にインターネット
で送付して付与し,その携帯電話に表示して認証要求者に提示し,認証要求
者において読み取り,インターネットで認証要求をすることを要するとした
のである。
したがって,「認証対象が,本件発明3ではバーコードを提示した被認証
者であるのに対し,引用発明2では券情報である点」という相違点1につい
て,格別のものでないとした審決の判断は,誤りである。
(3)本件発明3と引用発明2との相違点2についての判断の誤り
前記1(2)と同旨
(4)本件発明3と引用発明2との相違点3についての判断の誤り
前記1(3)と同旨
3取消事由3(本件発明3関係)
(1)相違点の看過
ア本件発明3における「認証要求者」は,被認証者と店頭等で直接対面し,
自らの支配下にある読み取り装置を用いてバーコードを読み取る者が予定さ
れている。これに対し,引用発明3における「ネットワーク資源をサービス
として提供する者」は,被認証者と対面するものではなく,単に被認証者か
ら送信される一時的パスワードとユーザーIDによりサービスの提供の有無
を決定しているものである。したがって,両者が相当するとした審決には,
相違点を看過した誤りがある。
イ引用発明3では,リモート接続IDで本人を特定し,同IDに対応するも
のとして記憶された一時的パスワードによって,IDで特定された者が正当
な者であることを確認することによって認証を行っている。これに対し,本
件発明3では,基本的にバーコードのみにより顧客を特定し,かつ,認証を
行うことができるものであって,バーコードにパスワードや他の暗証番号を
組み合わせた場合には,バーコードは顧客のIDとしての役割を果たすので
あり,バーコードがパスワードとしての役割を果たすことはあり得ない。し
たがって,本件発明3においては,バーコードと他の情報とを組み合わせて
認証を行うことはないから,審決には,この相違点を看過した誤りがある。
(2)本件発明3と引用発明3との相違点1についての判断の誤り
本件発明3においては,バーコードを認証情報として用い,認証装置で発
行され,携帯電話に送信されたものそのものを認証のために使用することが
可能となり,「認証要求者」に提示し,認証がされることを容易にしている
のである。
引用発明3においては,利用者が「一時的パスワード」とは別個に「ユー
ザID」を有し,その組み合わせで認証を得るものであり,それにより相当
程度のセキュリティが期待できるところ,バーコードの読み取りはユーザ側
で行われるので,システムとしてセキュリティレベルを向上させることはで
きないのである。
また,引用発明3において,人間が判読可能で使い易い「VWXYZ」と
いった形式の一時的パスワードに代えてバーコードを採用しようとするなら
ば,付加的な読み取り装置をユーザー側に新たに設置する必要が生ずる。し
たがって,引用発明3の「一時的パスワード」に代えてバーコードを採用す
ることは,メリットがほとんどない上に,読み取り装置に対する付加的な費
用が発生することになるので,通常,当業者が行うことではない。
甲第4号証記載の認証方式において,認証用コードとしてバーコードが合
理的であるのは,①店舗内という他の来店客等の目を考えなければならない
状況,②認証要求者側の者と被認証者が認証要求者の支配領域内で対面し,
認証コードの入力を認証要求者が認証要求者の装置で行い得るという不正に
対処する上での利点,③バーコード読取装置には汎用性がないが,多数の来
店客について使用することによって補い得ること,などの事情があるからで
ある。ところが,これらの事情は,引用発明3においては存在し得ない。ま
た,甲第4号証記載の「バーコード」を使用する条件と引用発明3の「バー
コード」使用の条件との相違は,審決において検討されていない。
特開平11−112682号公報(乙第20号証),特開平11−316
784号公報(乙第21号証),特開平8−140944号公報(乙第22
号証),特開平10−254802号公報(乙第23号証),特開平2−3
06750号公報(乙第24号証),特開平5−73585号公報(乙第2
5号証),株式会社デンソー・バーコードハンドスキャナHC60TKのカ
タログ(乙第26号証)及び株式会社デンソー・タッチスキャナTS54T
K−Aのカタログ(乙第27号証)は,本件訴訟において新たに提出された
証拠であり,これらによって被告が立証しようとする事項は,本件無効審判
において,一切審理されていない事項であり,審決が判断していない事項で
ある。仮に,利用者の支配領域内においてバーコードを用いることが周知技
術であったとしても,甲第4号証におけるバーコードの使用条件と引用発明
3における使用条件との相違が明らかである以上,引用発明3の場面におい
て,認証用コードとしてバーコードが利用されることはない。
(3)本件発明3と引用発明3との相違点2についての判断の誤り
ア引用発明3において「パスワード」は,「一時的な」ものであるから,当
業者は,使用時ごとに変更されるパスワードを,全て利用者ごとに固有とす
ることはない。
審決は,特開平11−338933号公報(乙第14号証)を固有のパス
ワードとした例として挙げるが,これは,被申込者側のコンピュータ2によ
る照合という特殊事情によるものと考えられ,このような事情のない場合に
まで及ぶものではない。また,被告は,特開平11−25050号公報(乙
第15号証),特開平8−227397号公報(乙第16号証),特開平1
1−149451号公報(乙第17号証),特開平10−327147号公
報(乙第18号証)及び再公表特許WO96/07256号公報(乙第19
号証)をパスワードのみで認証を行う例として挙げているが,いずれも,I
Dで確認されている中での更なるパスワードの利用であり,パスワードのみ
で認証されているわけではない。
イ引用発明3は,「ユーザIDとバーコード」を組み合わせることにより,
認証されるものである。この方式においては,両者を別個に秘密裏に管理し,
仮に一方が知られてもそれだけでは認証が得られないようにする必要がある。
したがって,引用発明3において,パスワードがユーザIDと一体的に生成
され,一体に管理されるのであれば,ユーザIDの認証というパスワードと
しての機能を果たさないことになる。したがって,入力が容易になるとして
も,パスワードの意義をなくし,両者を利用一体のコードを作成することは,
セキュリティを全く無視するものであり,当業者が行うことではない。
第4被告の反論の骨子
審決の認定判断はいずれも正当であって,審決を取り消すべき理由はない。
1取消事由1(本件発明1関係)について
(1)相違点の看過について
ア甲第1号証には,課金情報を送信する前に,ホテルを検索及び選択するこ
とが記載されている。審決は,ユーザー情報を含む発券要求情報を受信して
いることを認定し,「ホテルを選択させるステップ」の次に「ユーザー情報
を読み出すステップ」を記載しているから,審決は,「ホテルを選択させる
ステップ」が「ユーザー識別情報」に基づいているとは認定していない。
イ相違点の看過についてその余の原告の主張は,いずれも甲第1号証に記載
された引用発明1が「個人認証」に関するものではないという点に基づいて
いる。しかし,引用発明1は,「個人認証」を行う発明である。
本件発明1は,携帯電話に表示されたバーコードの照合を個人の認証と称
しているだけであって,認証の内容は,引用発明1と同じである。したがっ
て,引用発明1の「ユーザー情報」及び本件発明1の「顧客データ」は共に,
バーコードの発行を受けられるユーザーに関する情報であり,同じである。
ウ甲第1号証には,「ユーザーコード情報には,前記ユーザーを識別するユ
ーザー識別情報を含み,…記録媒体を持参したユーザーが,その記録媒体に
記録された券情報の真の利用者であるか否かを判別することができる」(6
頁左欄20∼26行)との記載があり,ユーザーコード情報がユーザーに固
有のものであることは明らかである。したがって,引用発明1の「券情報に
付されたユーザーコード情報により券情報の有効性を判別しサービスを提供
する者」は,本件発明1の「認証要求者」に相当する。
エ上記ウと同様の理由から,引用発明1の「バーコードによるユーザーコー
ド情報」は,本件発明1の「被認証者に固有の認証用バーコード」に相当す
る。
(2)本件発明1と引用発明1との相違点1についての判断の誤りについて
本件発明1は,顧客データが登録済みであると判定した後,課金を行う構
成を技術的範囲から排除していない。原告の主張は,特許請求の範囲の記載
に基づくものでなく,失当である。
また,本件発明1は,携帯電話に表示されたバーコードの照合を個人の認
証と称しているだけであって,認証の内容は,引用発明1と同じであり,引
用発明1の「発券要求信号」と本件発明1の「バーコード要求信号」との間
に格別の差異はない。
(3)本件発明1と引用発明1との相違点2についての判断の誤り
甲第1号証の記載からは,券の情報量が携帯電話では一覧し難いほどのも
のであるか否かは明らかではなく,また,全情報を一覧することができるよ
うに表示しなければならない必然性もない。
引用発明1は,発明の名称として「発券システム」となっているが,発券
した券を認証する認証装置としての機能を有しており,本件発明1と同じ認
証を行うものである。
審決の認定した相違点からすれば,甲第4号証の記載から,バーコードが
携帯電話に表示されることを認定することができれば十分であり,甲第4号
証には,これに沿う記載がある。
2取消事由2(本件発明3関係)について
(1)相違点の看過について
前記1(1)アないしエと同旨
(2)本件発明3と引用発明2との相違点1についての判断の誤りについて
本件発明3は,携帯電話に表示されたバーコードの照合を個人の認証と称
しているだけであって,認証の内容は,引用発明2と同じである。本件発明
3において,携帯電話を有する者がそれによって特定される個人であること
は保証されておらず,引用発明2においても同様であるから,「認証対象が,
本件発明3ではバーコードを提示した被認証者であるのに対し,引用発明2
では券情報である点」という相違点1について,格別のものでないとした審
決の判断は,相当である。
(3)本件発明3と引用発明2との相違点2についての判断の誤りについて
前記1(2)と同旨
(4)本件発明3と引用発明2との相違点3についての判断の誤りについて
前記1(3)と同旨
3取消事由3(本件発明3関係)について
(1)相違点の看過について
ア本件明細書に,「認証要求者とは,被認証者の身元,信用度等の確認を欲
する」者を指すと定義しており,引用発明3の「ネットワーク資源をサービ
スとして提供する者」が本件発明3の「認証要求者」に該当することは,明
らかである。
また,バーコード又は一時的パスワードの入力装置が誰によって所有され
ているかという点は,技術的な相違点ではない。
イ本件発明3は,請求項の文言上,バーコードと他の情報とを組み合わせて
認証を行うことを排除していない。
(2)本件発明3と引用発明3との相違点1についての判断の誤りについて
原告の主張する認証がされることを容易にする効果は,特表平9−502
038号公報(乙第9号証),特開2000−76411号公報(乙第10
号証),特開平6−155971号公報(乙第11号証),特開2000−
82121号公報(乙第12号証)及び特開平9−204581号公報(乙
第13号証)にあるように,バーコード自体の周知の効果である。
バーコードを用いることによって読み取りが容易になるという効果が本件
特許出願前から周知であったから,文字メッセージに代えてバーコードを用
いることの動機付けとなり得る。
バーコード読取装置を設置するためのコストは,組み合わせの技術的な阻
害要因とは何ら関係がない。技術的には組み合わせ容易であることは明らか
である。
(3)本件発明3と引用発明3との相違点2についての判断の誤りについて
ア被認証者に固有のパスワードを設定すること,後の認証で必要な情報を発
行すること,のいずれも公知であったことからみて,「引用発明3において
認証のために用いる一時的なパスワードを被認証者に固有のものとすること
は容易に想到し得ることである。」との審決の判断に誤りはない。
イ甲第5号証には,IDとパスワードとを別個に秘密裏に管理しなければな
らない,IDとパスワードの一方が知られても認証が得られないようにして
いるところに意義がある,旨の記載は一切ない。引用発明3において,パス
ワードがユーザIDと一体的に生成され,一体に管理されると,ユーザID
の認証というパスワードとしての機能を果たさないことになるというのは,
原告独自の見解に基づく主張であって失当である。
第5当裁判所の判断
1取消事由1(本件発明1関係)について
(1)一致点の誤認による相違点の看過の主張について
甲第1号証(図面を含む。)には,次の記載がある。
「【0082】券使用場所104では,券使用装置に接続される複数の情報読み
取り装置106を備えている。例えば,券情報及びユーザーコード情報の少なく
とも一方がバーコード情報として印刷されているならば,情報読み取り装置10
6としてはバーコードリーダー装置を用いることが可能である。券使用場所10
4では,情報読み取り装置106により,紙に印刷された券情報及びユーザーコ
ード情報の少なくとも一方を読み取って,その券110が有効であるか否かを判
別する。これにより,ユーザーが持参した券110が有効であると判別されるな
らば,ユーザーは,その券110を真の券として使用することができる。
【0083】もちろん,券使用場所104では,ユーザーが券情報またはユーザ
ーコード情報を記憶していたり,またはそれらが印刷してある部分を確認しなが
ら,キーボード,マウス,操作パネル等の入力機器を使用して,券使用装置3へ
券情報またはユーザーコード情報を入力するようにしてもよい。さらに,この入
力機器の利用と前述のスキャナ装置,バーコードリーダー装置等を組み合わせて
利用する形態であってもよい。また,券情報またはユーザーコード情報が携帯型
記録媒体に記録された情報である場合は,その媒体に記憶された情報を取り出す
ための媒体ドライブ装置等の情報読み取り装置,またはそれが小型電子機器であ
れば接続ケーブル,光もしくは無線通信機器等を用いることが可能であるととも
に,前述の幾つかの読み取り装置と組み合わせて利用する形態であってもよ
い。」
「【0096】・・・複数のユーザーのユーザー情報を記憶するユーザー情報記
憶部207が接続される。ユーザー情報は,ユーザーの名前,住所,券の代金の
支払いに利用する銀行の口座番号やクレジットカード番号等を含む情報であ
る。」
「【0104】・・・また,課金処理を行うときには,課金用識別情報の代わり
に,ユーザー情報記憶部207に記憶されるユーザー情報を用いて,課金を行っ
てもよい。具体的には,ユーザー情報記憶部207に記憶される複数のユーザー
情報から,発券要求情報に含まれるユーザー識別情報に対応するユーザー情報を
読み出し,このユーザー情報に含まれる銀行口座番号やクレジットカード番号に
基づいて,課金を行う。」
「【0129】先ず,ステップS2で,ユーザー装置2から券発行装置1に対し
て,発券要求情報を送信する。この発券要求情報は,例えば,ホテルの宿泊券の
券情報を検索することを要求する要求情報,及びそのホテルを限定する複数の条
件を示す条件提示情報等を含む。」
「【0133】券発行装置1では,ステップS4で,ユーザー装置2から送信さ
れた発券要求情報が,券情報を検索するために十分な情報であるか否かを判別す
る。これにより,検索に十分な情報であると判別されるならば,発券要求情報の
うちの条件提示情報に基づいて適応するホテルの券情報の検索を行う。そして,
この券情報の検索結果をユーザー装置2に送信する。
【0134】前記券発行装置1からユーザー装置2に送信される検索結果は,表
示部23に表示される。この検索結果は,ホテルの名前情報等を含む。例えば,
図6(C)に示すように,表示部23には,ユーザーが入力した各条件に適応す
るホテルが3件検索されたことが表示される。
【0135】検索結果が表示された後,ユーザーは,ユーザーインターフェイス
部24を操作することにより,例えば,図6(D),図6(E),及び図6
(F)にそれぞれ示すように,各ホテルの詳細な案内を示すホテル案内画面を順
次表示させることができる。
【0136】この後,ステップS6で,例えば,図6(G)に示すように,前記
適応するホテルから所望のホテルを選択するためのホテル選択画面が,表示部2
3に表示される。このホテル選択画面は,ホテル案内画面を見終わったユーザー
が,ユーザーインターフェイス部24を操作して任意に切り換えてもよいし,ま
た,所定時間後に,ホテル案内画面から自動的に切換表示されるものであっても
よい。
【0137】このホテル選択画面において,ユーザーはユーザーインターフェイ
ス部24を操作して,一つのホテルを選択する。この選択により,選択されたホ
テルの情報は,ホテル予約情報として,モデム22から通信回線6を介して券発
行装置1のモデム12に送信される。
「【0138】また,ユーザーは,予約したホテルの宿泊料金を支払うための課
金用識別情報を,ユーザーインターフェース部24を操作して入力する。この課
金用識別情報は,ユーザインターフェイス部24からデータ処理部21に入力さ
れ,送信用データに変換処理された後,モデム22に出力される。そして,モデ
ム22から通信回線6を介して券発行装置1に送信される。
【0139】この課金用識別情報としては,例えば,ユーザーが利用している銀
行の口座番号やクレジットカード番号を用いることができる。尚,クレジットカ
ード番号を用いることにより,ユーザーは簡易に券の代金を支払うことができる。
【0140】また,ユーザー装置2から券発行装置1に課金用識別情報を送信す
るときには,この課金用識別情報が他人に盗まれることを防止し,送信時の安全
性を高めるために,通常は,課金用識別情報を所定の暗号化方法により暗号化し
た後に,券発行装置1に送信する。
【0141】券発行装置1のデータ処理部11は,ステップS8で,受信した課
金用識別情報を確認し,この課金用識別情報に基づく課金処理を行い,宿泊券の
代金の支払いを確認する。」
「【0150】そして,ステップS14で,券発行装置1のデータ処理手段11
は,券の内容やホテルの各条件等を示す券情報,及び券の発行番号を含むユーザ
ーコード情報をコード化する。ユーザーコード情報には,ユーザー情報が含まれ
る。券発行装置1は,このコード化された券情報及びユーザーコード情報をユー
ザー装置2に送信する。
【0151】ユーザー装置2は,ステップS16で,送信された券情報及びユー
ザーコード情報をデコードして,プリンタ装置25により紙に印刷する。また,
券情報及びユーザーコード情報は,データ記録部26により携帯型記録媒体に記
録するようにしてもよい。
【0152】この後,ステップS20で,ユーザーは,印刷された宿泊券を使用
する。即ち,ユーザーは,宿泊券に適応するホテルの窓口で前記宿泊券を提示す
る。このホテルの窓口には,上述したように,コンピュータ装置等から成る券発
行装置1が設けられている。
【0153】一方,券発行装置1は,ステップS18で,ユーザー装置2に送信
した券情報及びユーザーコード情報を券使用装置3にも送信する。
【0154】券使用装置3は,ステップS22で,ユーザーが印刷した宿泊券の
ユーザーコード情報を読み取り,このユーザーコード情報と,券発行装置1から
送信されているユーザーコード情報とを照合する。この照合により,2つのユー
ザーコード情報が一致するならば,ユーザーが印刷した宿泊券は真の宿泊券であ
ると判別される。これにより,ユーザーは宿泊券を使用して,ホテルに宿泊する
ことができる。
【0155】もちろん,券使用場所104では,ユーザーが券情報またはユーザ
ーコード情報を記憶していたり,またはそれらが印刷してある部分を確認しなが
ら,キーボード,マウス,操作パネル等の入力機器を使用して,券使用装置3へ
券情報またはユーザーコード情報を入力するようにしてもよい。さらに,この入
力機器の利用と前述のスキャナ装置,バーコードリーダー装置等を組み合わせて
利用する形態であってもよい。また,券情報またはユーザーコード情報が携帯型
記憶媒体に記録された情報である場合は,その媒体に記憶された情報を取り出す
ための媒体ドライブ装置等の情報読み取り装置,またはそれが小型電子機器であ
れば接続ケーブル,光もしくは無線通信機器等を用いることが可能であるととも
に,前述の幾つかの読み取り装置と組み合わせて利用する形態であってもよ
い。」
ア甲第1号証の上記の各記載によれば,引用発明1は,
①図5のステップS2において,ユーザー装置2から券発行装置1に対して,
例えば,検索要求情報,及び条件提示情報等を含む「発券要求情報」を送信
すること(段落【0129】,図5)。
②上記「発券要求情報」には,ユーザーの名前,住所等のユーザー情報が含
まれること(段落【0096】,【0104】)。
③図5のステップS4∼S6において,発券要求情報に基づいて条件の合致
した複数のホテルをユーザー装置に表示し,ユーザーに一つのホテルを選択
させること(段落【0133】∼【0137】,図5及び6)。
④図5のステップS8において,「課金用識別情報」の代わりに「ユーザー
情報」を用いて課金処理を行う段落【0104】の態様を兼ねる場合を想定
すると,発券要求情報に含まれるユーザー情報に基づいてユーザー情報記憶
部を検索し,ユーザー識別情報に対応するユーザー情報を読み出すこと(段
落【0104】,【0138】∼【0141】,図5)。
⑤図5のステップS14において,ユーザーコード情報が「バーコード」で
ある態様を想定すると,課金可能であったときには券情報を検索し出力し,
バーコードによるユーザーコード情報を作成すること(段落【0150】∼
【0156】,【0082】∼【0083】)。
が認められる。
審決は,甲第1号証の各記載から,引用発明1として,課金を課金用識別
情報の代わりにユーザー情報を用いて行う発明を認定したものと認められ,
このとき,上記のとおり,ユーザー情報は,発券要求情報に含まれるから,
引用発明1は,検索前にユーザー識別情報を送信するものである。
また,審決は,「前記発券要求情報に基づいて条件の合致した複数のホテ
ルをユーザー装置に表示し,ユーザーに一つのホテルを選択させるステッ
プ」があることを認定したものであって,引用発明1に,「ユーザー識別情
報を含む前記発券要求情報に基づいて条件の合致した複数のホテルをユーザ
ー装置に表示し,ユーザーに一つのホテルを選択させるステップ」が存在し
得ないことを前提とする原告の主張は,前提において誤りである。
したがって,審決に,原告の主張する相違点の看過はない。
さらに付言すると,ユーザー識別情報を送信するステップが「ユーザーに
一つのホテルを選択させるステップ」の前にあるか,後にあるかは設計事項
であり,この点を相違点と解したとしても審決の結論を左右するものではな
い。
イ甲第1号証(図面を含む。)には,次の記載がある。
「【0035】また,請求項11の発明は,請求項8∼10のいずれかにおいて,
前記ユーザーコード情報には,前記ユーザーを識別するユーザー識別情報を含み,
前記ユーザーコード情報の照合時には,前記ユーザー識別情報も照合することを
特徴とする。
【0036】これにより,記録媒体を持参したユーザーが,その記録媒体に記録
された券情報の真の利用者であるか否かを判別することができるので,記録媒体
の偽造や不正使用を防止することができる。
【0037】また,請求項12の発明は,請求項11において,前記ユーザー識
別情報は,ユーザーの名前情報及び暗号情報のうちの少なくともいずれか一方を
含むことを特徴とする。」
「【0148】このステップS10及びステップS12に示すユーザーの氏名及
びパスワード情報等の情報は,詳細には後述するように,ユーザー装置2で印刷
された券の安全性を高めるための情報である。従って,ステップS10及びステ
ップS12の処理は,必要に応じて行うようにすればよい。」
「【0161】また,ユーザーの名前情報53は,券の使用に際しての安全性を
高めるために表示することが望ましい。具体的には,この宿泊券5を使用する際
には,この宿泊券5を持参したユーザーに身分証明書等を提示してもらい,ユー
ザーの名前情報53と身分証明書の名前とを比較して,この宿泊券5の正規の使
用者であるか否かを確認することにより,券の不正使用を防止することができる。
【0162】さらに,宿泊券5には,暗号情報56が表示されている。この暗号
情報56は,宿泊券5の使用の際の安全性をさらに高める必要がある場合に使用
する。この暗号情報56は,ユーザーが券を予約するときに送信された,そのユ
ーザーのパスワード情報を暗号化し,コード化した情報である。また,このパス
ワード情報は,券の予約時に,ユーザーから券発行装置1に予め送信し,券発行
装置1で暗号化し,コード化するようにしてもよい。」
「【0127】次に,図5に,ユーザー装置2としてPCを用いた場合の発券処
理手順のフローチャートを示す。
【0128】尚,図5のフローチャートでは,具体的には,ホテルの宿泊券を予
約する場合の発券処理手順について示している。
【0129】先ず,ステップS2で,ユーザー装置2から券発行装置1に対して,
発券要求情報を送信する。この発券要求情報は,例えば,ホテルの宿泊券の券情
報を検索することを要求する検索要求情報,及びそのホテルを限定する複数の条
件を示す条件提示情報等を含む。
【0130】ここで,券発行装置1は,例えば旅行代理店等に設置されたコンピ
ュータ装置である。また,この券発行装置1の他の具体例としては,旅行代理店
が設置しているWWWサーバーまたはホテルが設置しているWWWサーバーでも
よい。この場合,ユーザーはインターネット上で,発券サービスを受けることに
なり,非常に便利である。
【0131】一方,ユーザー装置2の表示部23には,例えば,図6(A)に示
すように,先ず,ホテルの予約のタイトルが表示される。
【0132】次に,図6(B)に示すように,ホテルを検索する際のホテルを限
定する各条件の項目が表示される。ユーザーは,ユーザーインターフェイス部2
4を操作して,表示されている各条件について所望の情報を入力する。この入力
された各条件の情報が,前記条件提示情報として券発行装置1に送信される。」
上記の各記載及び前記(1)の段落【0152】∼【0154】の記載によ
れば,甲第1号証には,引用発明1において,ユーザーコード情報がユーザ
ーを識別するユーザー識別情報を含み,ユーザーコード情報の照合時にユー
ザー識別情報も照合することにより,記録媒体を持参したユーザーがその記
録媒体に記録された券情報の真の利用者であるか否かを判別する態様及びホ
テルの宿泊券を購入したユーザーが自らホテルに宿泊する態様(すなわち,
券の購入者が,自ら当該券に係るサービスの提供を受ける態様)が開示され
ているものと認められる。そして,この各態様は,相互に矛盾するものでは
ないから,双方の態様を兼ねる場合を想定することができるから,このよう
な場合においては,券を購入したユーザーは,同時に当該券に係るサービス
の提供を受ける「顧客」であり,かつ,当該券に係るサービスの提供を受け
るに当たって,その真の利用者であるか否かが判別されるものであるから,
結果として,ユーザーの個人認証が行われ,ユーザーは「被認証者」である
ということができる。
したがって,引用発明1の「ユーザー情報」は,本件発明の「顧客デー
タ」に相当するとした審決の認定に誤りはなく,原告の主張する相違点の看
過はない。
ウ上記イのとおり,引用発明1には,ユーザーコード情報がユーザーを識別
するユーザー識別情報を含み,ユーザーコード情報の照合時にユーザー識別
情報も照合することにより,記録媒体を持参したユーザーがその記録媒体に
記録された券情報の真の利用者であるか否かを判別する態様が含まれている
から,この態様において,ユーザーコード情報が各ユーザーに固有のもので
あることは明らかであり,サービスの提供者は「認証要求者」に相当するこ
とになる。
原告は,甲第1号証の段落【0161】の前記記載に基づき,引用発明1
では,身分証明書で所持人を確認し,それを券に記載されたユーザーの名前
情報53と比較することで,券が真正で不正に使用されるものでないことを
確認しているのであり,券自体で所持人の認証をしているのでないと主張す
る。しかし,上記の態様において「認証」されるのは,記録媒体を持参した
ユーザーが券の購入者その他のサービスの提供を受ける権利を有する者であ
ることに止まり,券に記載されたユーザーの名前情報53と同一人物である
ことまでは必ずしも認証されない。本件発明1においても,携帯電話を所持
する者がそれによって特定される個人と同一人物であることまでは認証され
ないから,原告の主張する点は,本件発明1と引用発明1との相違点とはな
らない。
したがって,引用発明1の「券情報に付されたユーザーコード情報により
券情報の有効性を判別しサービスを提供する者」は,本件発明1の「認証要
求者」に相当するとした審決の認定に誤りはなく,原告の主張する相違点の
看過はない。
エ上記ウと同様の理由から,ユーザーコード情報が各ユーザーに固有のもの
であることは明らかであり,引用発明1の「バーコードによるユーザーコー
ド情報」は,本件発明1の「被認証者に固有の認証用バーコード」に相当す
るとした審決の認定に誤りはなく,原告の主張する相違点の看過はない。
(2)本件発明1と引用発明1との相違点1についての判断の誤りについて
原告は,引用発明1の「発券要求信号」は,課金がされて初めて券が発行
されるもので,発券されたときのバーコードが個人認証たり得るかは不明で
あるのに対し,本件発明1の「バーコード要求信号」は,顧客データが登録
されていれば,個人認証用の固有のバーコードが付与され,返送されるため
の契機となる信号であるから,引用発明1における「発券要求信号」と本件
発明1の「バーコード要求信号」との間に格別の差異がないことを前提にさ
れた審決の相違点1についての判断は誤りであると主張する。
しかし,本件発明1には,課金の有無についての構成はないから,顧客デ
ータが登録済みであると判定した後,課金を行う構成が含まれ得る。したが
って,原告の上記主張は,特許請求の範囲の記載に基づくものでなく,採用
することはできない。
(3)本件発明1と引用発明1との相違点2についての判断の誤りについて
ア本件発明1には,表示の一覧性に関する構成は規定されていないから,表
示の一覧性に関する原告の主張は,特許請求の範囲の記載に基づくものでは
ない。また,甲第1号証の記載からは,券の情報量が携帯電話では一覧し難
いほどのものであるか否かは明らかではない。
イ前記(1)イのとおり,引用発明1は,発券した券を利用して認証をする態
様を含むから,本件発明1と同じく認証を行うものである。したがって,引
用発明1が個人の識別に関するものではないことを前提に,甲第4号証記載
の事項との組合せの困難性をいう原告の主張は,前提において誤っており,
採用することはできない。
ウ甲第4号証には,「携帯電話の購入者に個人を識別するためのバーコード
を与え,来店時に携帯電話の画面にバーコードを呼び出してもらう。それを
店員がバーコードリーダーで読めば,現金やカードを使わずに決済ができる
仕組みだ。」(29頁中欄19∼24行)との記載があり,バーコードが携
帯電話に表示されることが記載されている。また,「来店時に携帯電話の画
面にバーコードを呼び出」すことが記載されているから,その前提として,
携帯電話の記録領域(メモリ)にバーコード情報が記録されていることは明
らかである。
審決の認定した相違点2は,「要求発信装置及びバーコードを表示する媒
体が,本件発明1では携帯電話であるのに対し,引用発明1ではユーザ装置
であり,また,ユーザー装置で印刷した紙である点」であり,バーコードを
表示する媒体を相違点2とした審決の論理からすれば,甲第4号証に,バー
コードが携帯電話に表示されることが記載されていれば,上記相違点に係る
構成の容易想到性の理由付けに十分であるところ,上記のとおり,甲第4号
証には,その旨の記載があるから,審決の判断に誤りはない。
エ以上のとおり,審決がした本件発明1と引用発明1との相違点2について
の判断について,原告の主張する誤りは認められない。
2取消事由2(本件発明3関係)について
(1)相違点の看過について
原告が本件発明3と引用発明2との相違点の看過として主張する点は,本
件発明1と引用発明1との相違点の看過として主張した点のうち,前記第3
の1(1)イないしエの点と同一であるから,前記第5の1(1)イないしエと同
じ理由により,採用することはできない。
(2)本件発明3と引用発明2との相違点1についての判断の誤りについて
前記1(1)イのとおり,引用発明1には,ユーザーコード情報がユーザー
を識別するユーザー識別情報を含み,ユーザーコード情報の照合時にユーザ
ー識別情報も照合することにより,記録媒体を持参したユーザーがその記録
媒体に記録された券情報の真の利用者であるか否かを判別する態様が含まれ
ており,上記態様,すなわち,「記録媒体を持参したユーザーがその記録媒
体に記録された券情報の真の利用者であるか否かを判別する」ことは,「被
認証者を認証すること」にほかならないし,この意味での「認証」は,本件
発明3において行われているものと同じである。
なお,本件発明3においても,携帯電話を所持する者がそれによって特定
される個人と同一人物であることまでは必ずしも認証されない(例えば,拾
得した他人の携帯電話でバーコードを得たり,バーコードを得た後に他人が
その携帯電話を盗用したりする場合)のであり,認証の内容は,引用発明2
と同じである。
したがって,「認証対象が,本件発明3ではバーコードを提示した被認証
者であるのに対し,引用発明2では券情報である点」という相違点1につい
て,格別のものでないとした審決の判断に,誤りはない。
(3)本件発明3と引用発明2との相違点2についての判断の誤りについて
本件発明3と引用発明2との相違点2は,本件発明1と引用発明1との相
違点1と同一であるから,前記1(2)と同一の理由により,原告の主張を採
用することはできない。
(4)本件発明3と引用発明2との相違点3についての判断の誤りについて
本件発明3と引用発明2との相違点3は,本件発明1と引用発明1との相
違点2と同一であるから,前記1(3)と同一の理由により,原告の主張を採
用することはできない。
3請求項2は請求項1に,請求項4は請求項3に,それぞれ従属するものであ
り,原告は,本件発明2及び4について固有の取消事由を主張していない。し
たがって,前記1及び2のとおり,本件発明1に関する取消事由1及び本件発
明3に関する取消事由2にいずれも理由がない以上,その余の点について判断
するまでもなく,本件発明1ないし4についての特許は無効とされるべきであ
るとした審決の結論に誤りはないことになる。
4結論
以上に検討したところによれば,審決取消事由はいずれも理由がなく,審決
を取り消すべきその他の誤りは認められない。
よって,原告の請求は理由がないから棄却することとし,主文のとおり判決
する。
知的財産高等裁判所第4部
裁判長裁判官
田中信義
裁判官
古閑裕二
裁判官
浅井憲

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