弁護士法人ITJ法律事務所

裁判例


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         主    文
     原判決及び第一審判決を破棄する。
     被告人を罰金一万円に処する。
     右罰金を完納することができないときは金五百円を一日に換算した期間
被告人を労役場に留置する。
     当審における訴訟費用は被告人の負担とする。
     本件公訴事実中パン(其他の菓子)に関する物価統制令違反の事実(第
二、第三の事実)について被告人を免訴する。
         理    由
 弁護人山本政雄の上告趣意第一点及び第二点の各(二)の中小麦粉に関する論旨
について。
 小麦粉について昭和二七年五月経済安定本部告示第五号により価格統制が廃止せ
られたことは所論のとおりであるけれども、物価統制令第三条違反の行為があつた
後に、同令に基き価格等の統制額を指定した主務大臣の告示が廃止されても、旧刑
訴第三六三条にいわゆる「犯罪後ノ法令ニ因リ刑ノ廃止アリタルトキ」にあたらな
いこと並びに憲法第三九条にいわゆる「既に無罪とされた行為」とは、確定裁判に
より無罪とされた行為を指し、犯罪後刑の廃止若しくは大赦、特赦があつたとき又
は社会の情勢上処罰の必要なきに至つた場合等をいうものではなく、物価統制額が
廃止されても一旦成立した物価統制令違反の犯罪を無罪たらしめるものでないこと
はいずれも当裁判所の判例とするところであつて論旨は理由がない。(昭和二三年
(れ)第八〇〇号同二五年一〇月一一日大法廷判決集四巻一〇号一九七二頁、昭和
二五年(あ)第二一〇六号同二六年一二月五日大法廷判決集五巻一三号二四七一頁、
各参照)
 次に職権で調査すると、本件公訴事実中第二、第三のパン(其他の菓子)に関す
る物価統制令違反の犯罪事実は昭和二七年政令第一一七号第一条八七号により大赦
があつたので、刑訴四一一条五号、四一三条但書、四一四条、四〇四条、三三七条
三号により主文第一、五項のとおり原判決及び第一審判決を破棄し右事実について
被告人を免訴することとし、(前記弁護入の爾余の所論は右事実に関するから別に
判断を与えない)更に大赦にかからない爾余の事実(一審判決が確定した判示第一
の事実)に法令を適用すると、判示各所為は昭和二七年法律第八八号第四条、物価
統制令第三三条第三条、第四条、昭和二四年物価庁告示第二二七号に該当するので、
所定刑中罰金刑を選択し、以上は刑法四五条前段の併合罪であるから同法四八条二
項により各罰金額を合算した金額範囲内で被告人を罰金一万円に処すべく、罰金不
完納の場合の労役場留置につき同法一八条を、訴訟費用の負担につき刑訴一八一条
を各適用し主文第二乃至第四項のとおり判決する。
 この判決は裁判官全員一致の意見である。
 検察官 井本台吉出席
  昭和二八年六月一二日
     最高裁判所第二小法廷
         裁判長裁判官    霜   山   精   一
            裁判官    栗   山       茂
            裁判官    小   谷   勝   重
            裁判官    藤   田   八   郎
            裁判官    谷   村   唯 一 郎

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